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仮想通貨の確定申告でやりがちな失敗5選【2026年版】|税理士が実例で解説

仮想通貨の確定申告でやりがちな失敗5選【2026年版】|税理士が実例で解説

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仮想通貨の確定申告でやりがちな失敗5選|税理士が実例で解説
仮想通貨の確定申告でやりがちな5つの失敗パターン(仮想通貨同士の交換・取得価額不明・ステーキング報酬・住民税申告漏れ・海外取引所除外)

本記事で解説する5つの失敗パターン

  • 仮想通貨同士の交換を「非課税」と思い込む
  • 取得価額がわからず申告自体を放棄する
  • ステーキング報酬を申告対象と認識していない
  • 住民税の申告を忘れる(20万円以下でも必要)
  • 海外取引所の利益を申告から除外する
仮想通貨(暗号資産)の確定申告では「知らなかった」では済まないミスが頻発しています。

本記事では、暗号資産税務を専門とする税理士が、実際の相談で多く遭遇する失敗パターンを5つ厳選し、正しい処理方法とあわせて解説します。「自分も同じことをしているかも」と感じた方は、早めに対処することで加算税や延滞税を回避できます。

関連解説

確定申告の全体的な流れや手順を確認したい方は、カオーリア会計事務所のブログ「暗号資産の確定申告ガイド【2027年版】」をご覧ください。

失敗①:仮想通貨同士の交換を「非課税」と思い込む

最も多い誤解です。ビットコインでイーサリアムを購入した場合、「日本円に戻していないから税金はかからない」と考える方が非常に多いですが、これは課税対象です。

税法上、仮想通貨Aで仮想通貨Bを購入する行為は「仮想通貨Aを時価で売却した」のと同じ扱いになります(所得税法第36条第1項)。

具体例

・100万円で購入した1BTCが、200万円の時点でETHに交換
・この時点で「200万円 − 100万円 = 100万円」の利益が確定
・日本円に戻していなくても、確定申告が必要

DeFiでのトークンスワップ(UniswapやPancakeSwapでの交換)も同じです。数百回のスワップを行っている方は、それぞれが課税対象になっています。

課税パターンの詳細と計算方法は、カオーリア会計事務所のブログ「暗号資産の損益計算を自力でやる方法|全円転・税率早見表・総合課税の仕組み」で解説しています。

失敗②:取得価額がわからず申告自体を放棄する

仮想通貨の税金計算には「いくらで買ったか(取得価額)」が必要です。しかし、数年前に購入して取引所のデータが消えていたり、複数の取引所を使っていて記録がバラバラだったりするケースは珍しくありません。

この場合に「わからないから申告しない」は最悪の選択です。取得価額が不明な場合の救済措置として、売却価額の5%を取得費とみなす概算法が認められています(所得税法第38条、租税特別措置法)。

具体例

・取得価額不明の1BTCを500万円で売却
・概算法:500万円 × 5% = 25万円を取得費とする
・所得金額:500万円 − 25万円 = 475万円

実際の購入価格より大幅に不利な計算になることが多いですが、「申告しない」よりは遥かにリスクが低い選択です。

なお、取引所に問い合わせれば過去の取引履歴を取得できる場合もあります。また、ブロックチェーン上の記録から取引履歴を復元できるケースもあるため、諦める前に専門家に相談することをお勧めします。

取得価額不明時の計算方法の詳細は、カオーリア会計事務所のブログ「取得価額がわからない場合の暗号資産の計算」をご覧ください。

失敗③:ステーキング報酬を申告対象と認識していない

仮想通貨を保有してステーキング報酬を受け取ったり、レンディング(貸暗号資産)で利息を受け取ったりしている方は増えていますが、これらを確定申告の対象と認識していない方が多いです。

ステーキング報酬やレンディング利息は、受け取った時点の時価が雑所得として課税対象になります(所得税法第36条第1項、国税庁FAQ 1-7)。

具体例

・ステーキングで年間0.5ETHを受け取り(受取時のETH価格が40万円)
・40万円 × 0.5 = 20万円が雑所得
・さらに、受け取ったETHを後日売却すると、売却時の利益にも別途課税

「保有しているだけ」のつもりでも、ステーキングやレンディングに預けている場合は報酬の受取りが発生しており、申告義務が生じている可能性があります。

ステーキングの詳しい課税関係は、カオーリア会計事務所のブログ「暗号資産のステーキング税務」で解説しています。

失敗④:住民税の申告を忘れる(20万円以下でも必要)

会社員がよく聞く「仮想通貨の利益が20万円以下なら申告不要」というルール。これは所得税に限った話です。

所得税の確定申告が不要であっても、住民税の申告は別途必要です(地方税法第317条の2)。20万円以下の利益でも、住民税(一律10%)の申告をしなければ、後から市区町村から指摘を受けて追徴される可能性があります。

確定申告全般を税理士に依頼する場合の費用感は「確定申告の税理士費用の相場」で解説しています。

住民税の申告方法

お住まいの市区町村の役所に「住民税申告書」を提出します。通常、申告期間は確定申告と同じ2月16日〜3月15日です。

なお、確定申告(所得税)を行った場合は住民税の申告は不要です。迷った場合は、金額にかかわらず確定申告をしてしまう方がシンプルです。

住民税の申告義務の詳細は、カオーリア会計事務所のブログ「暗号資産と住民税」で解説しています。

失敗⑤:海外取引所の利益を除外する

「Binance(バイナンス)は海外だから日本で申告しなくていい」——これは完全な誤りです。

日本の居住者は、国内外を問わず全世界の所得に対して申告義務があります(所得税法第7条第1項)。海外取引所で得た利益であっても、日本での確定申告の対象です。

さらに、CRS(共通報告基準)に基づく国際的な情報交換制度により、海外の金融口座情報は日本の税務署に自動的に通知される仕組みが整備されつつあります。今後はCARF(暗号資産報告フレームワーク)の運用も開始される予定で、海外取引所の取引情報も対象になります。

「海外だからバレない」という時代は終わりつつあります。国税庁の把握手段や国際情報交換の詳細は、カオーリア会計事務所のブログ「国税庁はどうやって暗号資産取引を把握するのか」をご覧ください。

失敗に気づいたらどうする?

上記の失敗に心当たりがある場合、今すぐ対処すれば被害を最小限に抑えられます

期限後申告・修正申告のメリットと対処手順

税務署から指摘されるに自主的に期限後申告を行えば、無申告加算税が15〜30%から5%に軽減されます(国税通則法第66条)
一定の要件を満たせば加算税が免除されるケースもあります
対処手順①: 過去の取引履歴をすべて収集する
対処手順②: 損益計算を行い、正しい所得額を確定する
対処手順③: 期限後申告書(または修正申告書)を作成・提出する
対処手順④: 税額と延滞税を納付する
過去に遡って複数年分の申告が必要な場合や、DeFi・NFTなど複雑な取引がある場合は、暗号資産税務に詳しい税理士に相談することで、正確な損益計算と最適な申告戦略の両方を得ることができます。

暗号資産の無申告・申告漏れ|ペナルティと自主申告のメリット

よくある質問(FAQ)

Q. 利益が出ているかどうかわからない場合はどうすればいい?

まず取引所から取引履歴(CSV)をダウンロードし、損益計算ツール(Cryptact、Gtaxなど)に取り込みます。自動で損益が計算され、利益の有無と金額がわかります。複数取引所やDeFiの取引がある場合は、すべての取引を統合して計算する必要があります。

Q. 何年前まで遡って申告が必要?

法定申告期限から原則5年間です。ただし、悪質な脱税と判断された場合は7年間に延長されます。複数年にわたる無申告がある場合でも、自主的に申告すれば加算税が軽減されるため、早めの対応が有利です。

Q. 少額の取引でも申告は必要?

会社員の場合、仮想通貨を含む雑所得の合計が年間20万円を超えれば所得税の確定申告が必要です。20万円以下でも住民税の申告は必要です。個人事業主やフリーランスの方は、金額にかかわらず確定申告が必要です。

まとめ

仮想通貨の税務で「知らなかった」は通用しません。特に分離課税の導入に伴い、年間取引報告書の提出が義務化される予定であり、税務署の把握精度はさらに上がります。

本記事で紹介した5つの失敗パターンに心当たりがあれば、税務署から指摘される前の自主的な対応が最善の選択肢です。

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無申告が発覚するまでの流れは「仮想通貨の無申告はいつ発覚する?税務署が動くタイミング」、2026年税制改正(分離課税20%)の詳細は「仮想通貨の税制改正2026」、暗号資産に強い税理士の探し方は「仮想通貨に強い税理士おすすめ」で詳しく解説しています。

この記事の監修者

カオーリア会計事務所 代表税理士 藤本剛平
暗号資産・NFT・DeFiの税務に特化した専門事務所。東洋大学法学部教授との共著3冊、税務専門誌『税経通信』への寄稿実績あり。自社開発の損益計算システム「Cryptorch」で70以上のブロックチェーン、50以上の取引所に対応。全国対応。
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※本記事の内容は、執筆時点での一般的な情報に基づき作成されています。税理士資格を持たないライターが執筆しており、最新の税法や個別の事情に対応していない可能性があります。正確な情報や判断については、必ず税理士等の専門家にご相談ください。