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KULIA税理士事務所が宝塚から描く ——社員とお客様、地域の人々の「最高の場所」へ。

KULIA税理士事務所が宝塚から描く ——社員とお客様、地域の人々の「最高の場所」へ。

黒崎佑太(くろさき ゆうた)|KULIA税理士事務所 代表税理士

大阪市出身。物流会社を経て税理士を志し、4度目の受験で合格。3つの会計事務所での勤務を経て、2025年11月に兵庫県宝塚市で独立開業。「今を楽しみ、未来にワクワクした人と企業であふれた社会へ」を理念に、法人の税務・財務顧問に特化した伴走型支援を行っている。

開業半年で30社——紹介だけで広がる法人特化の事務所

まず、KULIA税理士事務所について教えてください。

黒崎:
2025年11月に宝塚で開業して、今は私ともう1人、3月から入ってくれた社員の2名体制です。おかげさまで開業から累計30社のお客様にご契約いただいていて、個人事業の方が3〜4件、ほとんどが法人さんです。独立したときは前職時代からついてきてくれたお客様が2社だけで、それ以外はすべてご紹介で増えてきました。

他士業の先生や提携会社様にご紹介いただいています。

お客様の層やサービス内容はいかがですか。

黒崎:
業種はほとんど被っていないのですが、不思議なことに現時点で一番多いのが物流・運送業です。もともと物流会社にいたので、何かのご縁かなと思っています。年商規模も様々で、1,000万円未満の創業1年目のお客様もいれば、50年続く年商30億円の会社さんもいらっしゃいます。

サービスとしては法人の税務顧問と財務顧問がメインで、銀行の資金調達サポートや経営計画づくり、決算書の改善などをお手伝いしています。実は宝塚のお客様は1件しかなく、ほぼ全てのお客様が大阪を中心とした関西圏ですが、宝塚からだと1時間くらいでどこでも行けるので問題なく対応できています。
物流の現場から税理士へ——地道にコツコツ、4度目の合格

大学卒業後、なぜ物流会社に就職されたのでしょうか。

黒崎:
正直に言うと、選んだというよりもそこしか内定をいただけなかったんです。大学時代はずっと陸上部に所属していて、漠然と人の生活を支えるインフラ企業に行きたいという思いはありましたが、部活を優先してしまって就活にあまり身が入っていませんでした。大阪が本社の会社だったので、地元の近くで暮らしていけるかなと。

業界も自分のやりたいことも明確にしていなかったので、内定をいただけなくて当然だったと今は思います。

そこから1年で退職されて税理士を目指されたわけですね。

黒崎:
入社して一番最初にぶつかったのが、圧倒的な業務量でした。ハードな毎日で、これが65歳まで続くのかと思ったときに、定年退職したときにお金だけ残って何も残らないのではないかという漠然とした恐怖感が生まれました。自分で働き方や働く場所を選びたいと思うようになったんです。

父親が会計事務所で働いていたこともあって調べてみたところ、税理士試験は5科目を累計で取ればよく、筆記試験で暗記や基礎力が勝負。そういった特徴があり、地道にコツコツやるのが合っていると感じました。

陸上も地道にコツコツですよね。

黒崎:
本当にそうなんです。今思うとなんで陸上部を選んだのだろうと思うくらい、練習はものすごく地味なものを積み上げていく競技でした。でもそういう性格と税理士試験の1科目ずつクリアしていくスタイルが合っていたのだと思います。

4回目の受験で合格されていますが、諦めずに続けられた原動力は何でしたか。

黒崎:
劣等感や焦りですね。1年で会社を辞めて、最初の2回は実家で受験に専念させてもらっていたのですが、そこまでやらせてもらって受からなかったら恥ずかしい。同年代の友人たちは就職先で活躍したり、早い子は結婚もしていました。

必ず受かって、自分も社会で活躍する人となり、何も言わずに応援してくれた両親に恩返ししたいという思いでした。両親が一番不安だったと思います。
3つの事務所を経て見えた「経営者に向き合う事務所」の姿

独立前に3つの事務所を経験されていますね。

黒崎:
はい。最初は個人事務所に9ヶ月おりまして、未経験だったので入力業務がメインでした。次に大阪と神戸で40名ぐらいの税理士法人に3年半。ここでは法人のご支援を中心に、事業承継税制や経理の効率化、税理士法人自体のDX化や在宅ワーク制度の整備まで幅広く任せていただきました。

チームリーダーも務めさせてもらって、本当にいろんな経験を積ませていただきました。

その後、もう一つ個人事務所を経てから独立されていますね。

黒崎:
3箇所目は地主さんの資産管理会社や不動産がメインの事務所で1年半お世話になりました。資産管理会社や不動産所得の方に特有の事例、相続・承継に対する課題など、様々なことを学ばせていただきました。

3箇所の事務所での経験を通して、専門特化した事務所の強みを信じているので、法人に特化した事務所を作りたいという想いが強くなり、独立を決断しました。

独立のもう一つの動機として「経営者が社員に向き合える事務所をつくりたい」とおっしゃっていましたね。

黒崎:
いろんな会社を見てきた中で、伸びていく会社には社員が生き生きとしているという共通点があると思ったんです。経営者が社員に向き合って仕事をしていないと、社員は誰に向いて働けばいいのかわからない。社員がお客様に向いて伸び伸びと仕事をするためには、経営者が社員の働きやすさを整えないといけない。そういう環境を自分で作りたいと思いました。

経営者に真に伴走するために自分も経営者でなければならない——そこにチャレンジしたいと思ったんです。
「依存から信頼へ」——数字を自分の言葉で語れる経営者を増やしたい

「依存から信頼へ」という言葉が印象的です。具体的にどう違うのでしょうか。

黒崎:
お客様の中で「税理士に任せてるから」とおっしゃる方がいらっしゃいますよね。でも、この勘定科目に何が入っていますか、去年と比べて今年多いですけどなぜですか、と聞かれたときに答えられない。これが依存だと思っています。

逆に、経営者が自分の口で数字をちゃんと話せたうえで、得意分野をプロに任せている状態が信頼です。数字を理解しているからこそプロに任せているんだ、という状態にしたいんです。

そのために具体的にどんなサポートをされていますか。

黒崎:
まず毎回決算予測をやっています。月初であっても年度の着地予測を出す。売上や利益の見込みが見えるのはもちろんですが、一番のメリットは未来に視点が向くことです。「このままだと目標に届かないな、じゃあどうしよう」と経営者自身が考えるきっかけになる。行き当たりばったりの経営ではなくなるんです。

それに、半年前から予測していれば打てる手はたくさんある。決算の2ヶ月前だと選択肢は限られますが、早い段階から動ければ会社のお金も守れます。

勘定科目のルール一覧を作って説明するというお話もされていました。

黒崎:
はい。たとえば部分的な資金調達支援というのは、言わば風邪をひいたときの風邪薬なんです。飲めば楽になるけど、根本的な解決にはならない。私がやりたいのは、経営者自身が数字を理解して、自分で判断できる健康な体をつくること。できるだけ薬に頼らなくていい状態にすることが、本当の支援だと思っています。

やりたいことを数字に落とし込む。そうすれば自ずとすべきことが見えてくるんです。
資金と心の両輪——対面でしか伝えられないもの

「資金と心の両輪で成長していく」という表現が独特ですが、どういう意味でしょうか。

黒崎:
お金がたくさんあっても、ワクワクする感情や仕事の楽しさ、目標がなければ充実感はないですし、逆に目標がたくさんあってもお金がなければ何もできない。どちらも揃って初めて成長していけると思っています。お金を持っていても心構えひとつで長続きしないケースも実際に多くて。

だからこそ、数字だけではなく、経営者がどこを向いて仕事をしているのか、目標の先にどんな景色が見えるのか——そういう定性的な部分も大切にするサポートをしたいと思っています。

対面でのコミュニケーションにこだわる理由も教えてください。

黒崎:
対面・アナログのコミュニケーションにはずっとこだわりたいです。AIがどれだけ発達しても、仕事は人と人がするものですし、AIに質問しても最終的に背中を押してくれるのはやっぱり人だと思うんです。AIには感情が理解できないですから。

人と会って温度感を共有したうえで、法律や制度は想いを実現するための手段として使っていく。そういうサポートはこれからもAIに代替されないのではないかと。「この人と一緒に伴走しているとあったかいな」と思ってもらえる事務所を作っていきたいです。
宝塚から日本の未来へ——10年で30名、地域に人が集まる場所をつくる

事務所の将来像を教えてください。

黒崎:
宝塚という地域で、30人規模の税理士事務所を作ることに挑戦したいです。都会と比べると若い士業や経営者が少ない地域ですが、だからこそそこにしっかりした事務所があれば、経営者にとって安心材料になると思うんです。

具体的には、最初の5年で10名、次の5年で30名というのを目標にしています。前職で40名規模の法人にいた経験があるので、どういう体制で運営すればよいか、イメージは持っています。宝塚でそれだけの雇用を生み出すこと自体が、地域への貢献にもなると思っています。

規模以外の目標もありますか。

黒崎:
地域で人が集まる場所を作りたいんです。大阪や神戸、三宮にはコワーキングスペースや交流会がたくさんありますけど、地域に行くとそういうものがない。宝塚にしっかりした事務所を構えて、税務だけじゃなく経営やDXの情報を学びに来られるような、人が集まって交流できるフリースペースを作りたい。地域の連携やつながりを通じて盛り上がっていける、その起点になれたらいいなと思っています。

本日はありがとうございました。

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取材後記

開業半年で30社、しかもすべて紹介。その数字だけでも黒崎さんの人柄が伝わってきます。「依存から信頼へ」「資金と心の両輪」といった言葉も、借り物ではなく、多くの経営者と向き合ってきた中から自然と生まれたものだと感じました。宝塚という地域で30名規模の事務所をつくり、人が学び交流できる場所をつくる。その未来が実現したとき、きっとこの街の風景は変わっているのではないでしょうか。

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