横浜市 / 神奈川県

「外国人のお困りごとを解決したい!」——横浜みなとみらいで外国人のお困りごと解決に挑む青木一生の原点

「外国人のお困りごとを解決したい!」——横浜みなとみらいで外国人のお困りごと解決に挑む青木一生の原点

青木一生(あおき いっせい):青木国際税務会計事務所 代表/公認会計士・税理士

福岡県出身。大手監査法人で金融機関の監査業務に従事後、渡星しシンガポールの会計事務所で日系企業の進出支援を経験し、タイでは日系企業の現地子会社CFOとして会計・税務・労務の管理業務を担う。2023年、横浜みなとみらいに青木国際税務会計事務所を開業。インバウンド、アウトバウンドの税務相談に対応している。英語での対応も可能。「外国人の税務問題の駆け込み寺になる」をビジョンに掲げ、日本に関わる外国人と、海外に挑む日本人の双方を支援している。

多国籍チームで挑む国際税務——「外国人の駆け込み寺」

青木国際税務会計事務所の現在の体制について教えてください。

青木:
正社員3名です。うちの特徴はチーム自体が多国籍なことで、韓国人のスタッフ、ドイツの会計事務所で勤務経験のあるスタッフがいます。福島からリモートで対応してくれているスタッフもいるんですよ。お客様が多国籍なので、事務所のメンバーもそれに合わせて自然とグローバルな構成になっていきました。7月から中国人の学生さんもインターンとして一緒に働いてくれる予定です。

お客様はどのような方が多いのでしょうか。

青木:
個人と法人の両方に対応しています。個人法人ともに外国人のお客様が多いです。個人のお客様はアメリカ人、中国人、カナダ人、東南アジアの方が多いです。また、日本から海外へ移住する方の出国前の税務相談や海外財産を持っている日本在住外国人からのご相談もあります。共通しているのは、「英語で対応できる税理士がなかなか見つからなかった」という声が非常に多いことです。

法人のお客様にはどのような業種が多いですか。

青木:
本当に多岐にわたりますね。最近特に増えているのが、外国人の方が日本で民泊や旅館業を始めるケースです。それから日本の商品を海外に輸出する貿易関連、ソフトウェアやAI・ロボティクスの開発会社もあります。株主が外国人・外国法人だったり、ビジネスを海外に展開していたりと、何らかの形で海外が絡む案件がほとんどです。日本で会社を作りたいという外国人の方が直接来ることもあれば、弁護士や司法書士など他の士業の先生から「外国人のお客様の税務をお願いしたい」と紹介されることも多いですね。

お客様を受けるかどうかの判断基準はありますか。

青木:
まずお客様のご相談内容をお聞きして弊社でサポートできそうであれば基本的にお受けしています。特に、すごく困っている様子の方には力になりたいんです。英語対応できる税理士を探しています、こういうことで困っているからサポートしてもらえますか?と聞かれたら力になってあげたいと思うんですよね。法人については、うちの事務所はまだ大きくないので、マンパワーとして対応できるかどうかと報酬の水準が判断基準になります。
「海外で住んでみたい」——BIG4から海外へ

監査法人ではどのような業務を担当されていたのですか。

青木:
金融機関(保険会社)の監査とアドバイザリーがメインでした。一般事業会社の業務もありましたが、金融機関の案件が多かったですね。あとはパブリックセクターで、国・地方公共団体関連の監査・アドバイザリー業務にも携わっていました。

そこからシンガポールに渡る決断をされたのはなぜですか。

青木:
海外で働いてみたいという憧れがずっとあったんです。監査法人にいたとき、海外でチャレンジしたいなという気持ちがふつふつと湧いてきたんですよね。会計監査ジャーナルを見ていたら、シンガポールの会計事務所の募集が目に入って、連絡して面接を受けました。英語は元々好きでしたが普段の仕事で英語で会話する機会がほとんどなかったのですが、「なんとかなるんじゃないか」と思っていました。実は、同じ時期にパブリックセクターで内閣府への出向の話もあって、なかなか行ける人がいないポストだったんですが、どっちがワクワクするかなと考えたらシンガポールだったんです。

シンガポールではどのような業務を経験されたのですか。

青木:
2019年、コロナの前の年に渡りました。現地の会計事務所で、日系企業のシンガポール法人設立、ビザの申請、法人口座開設、給与計算、会計、決算、法人・個人の税務、連結決算、法人の清算まで幅広く経験させていただきました。日本から進出してきた企業やシンガポールに移住してきた個人のサポートを、入口から出口まで一通り経験させてもらえた経験はいまも活きることがあります。

今の国際税務の仕事に最も活きている経験は何ですか。

青木:
国際税務の両方の国の視点からの検討ポイントを思いつくことができることかなとおもいます。たとえば、シンガポール側の会社の税務論点を検討していると、じゃあ日本側ではどういう手続きが必要になるか考えます。これは勝手な個人的感覚ですが、基本的なルールは他の国においても論点になりうることが多かったり、似たような制度があったりしますので、あとはその国独特のオリジナルなルールの差異については現地の専門家のサポートを得ながら詰めていくイメージです。
タイ現地法人のCFO——日本と東南アジアをつなぐ「橋渡し役」

タイでCFOを務められた経緯を教えてください。

青木:
実は弟が日本企業の社長を務めており、会社が初めてタイに子会社を作るタイミングで、現地には営業の人間はいるけれど会計や税務、お金まわりがわかる人間がいなかったんです。「海外法人のサポートをしてほしい」という依頼をいただきました。

具体的にはどのような役割だったのですか。

青木:
記帳や申告といった実務はタイの現地会計事務所にお願いしているのですが、現地で採用されたスタッフは営業マンで会計のプロではないですし、日本の社長と直接コミュニケーションを取るのも難しい。私はその間に入って、日本側と現地側の橋渡しをしていました。「日本側ではこういう論点がある」「タイ側ではこういう処理が必要になる」と両方を整理して、日本の親会社とタイの子会社のブリッジをするイメージです。実際にタイに行って現地のタイ人スタッフたちとご飯を食べたりしますし、現地会計事務所とのやりとり、試算表の確認レビュー、資金繰り管理、入出金管理、在庫管理システム・勤怠管理システムの導入・運用サポート、タイ現地銀行のローン締結サポートなど肩書はCFOとかっこよく言っているだけで、やっていることは何でも屋ですね(笑)。

複数の国での実務経験が、今の事務所の強みにどうつながっていますか。

青木:
たとえばタイに行ったときに「ああ、タイはこういう制度なんだ」と思うわけです。するとシンガポールとの違いも見えるし、日本から来たらどこにギャップが生じるかもわかります。国際税務は国が違えど似ているところもあるので、1つの国を深く経験していると、別の国に行ったときにも検討の材料になるんです。シンガポールの現地の租税制度に触れた経験が、タイの論点を整理するときにも、日本側のお客様に助言するときにも活きていますね。
「普通のことをやっていても目立たない」——みなとみらいで国際税務会計事務所を開く

2023年の独立開業はどういう流れで決められたのですか。

青木:
もともと会計士になったきっかけが、「自分で何かをやりたい」という思いだったんです。シンガポールから日本に帰ってきたとき、今からまたどこかの会計事務所に所属して再スタートを切るというイメージが湧きませんでした。日本に帰国する頃にはタイの案件も話として出ていましたし、帰国してすぐ自分の事務所を立ち上げました。

国際税務に特化しようと決めた理由は何ですか。

青木:
当時はまだ明確にビジョンが固まっていたわけではないんです。ただ、普通のことをやっていても目立たないだろうなとは思っていました。大きい事務所と同じ土俵で戦っても意味がないですし、せっかくシンガポールとタイで実務を経験してきたんだから、海外と絡んだ仕事に寄せていったほうがいいだろうと。最初から「国際税務専門」と打ち出していたというより、走りながら形にしていきました。

開業してすぐにお客様は来たのですか。

青木:
最初のお客様はホームページからの問い合わせでした。「うわっ、相談が来た!」とびっくりと同時に嬉しくもあり身が引き締まる思いでしたね!(笑)。その後は、いろんなところに顔を出していたんですよ。外国人のお客様がいそうなコミュニティに行ったり、他の士業の先生の集まりに参加したり。そこから紹介が紹介を呼んで、つながっていった感じですね。とりあえず思いついてできそうなことは色々やりました。私は意外とそういうのがどちらかというと好きでして。

横浜みなとみらいを拠点に選んだ理由はありますか。

青木:
テンションが上がるとおもったからです。直感です(笑)。大学やTACが横浜にあってとみなとみらいをぶらぶら散歩するのが好きだったんです。開業するなら自分のテンションが上がる場所でやりたいと思って、ランドマークタワーのオフィスを見たときに「もうここしかない」と決めました。最初に入ったオフィスが手狭になってので最近隣の馬車道オフィスに移転しました。
「泣きつかれることもある」——足元を固め、その先へ

ここまでの経営を振り返ってみて、順調ですか。

青木:
決して順調ではないですが、お客様からお声がけいただけるのは本当にありがたいです。ただ最近の悩みは、お客様に提供するサービスの質と、自分たちの内部のリソースと、自分自身の稼働時間のバランスなんです。サービスの質が一番大事だと思っているので、コミュニケーションの質は下げたくないんですよね。でも取りすぎても良くないなとも思っていて、ちゃんとした案件、ちゃんとした報酬のお客様に時間を使っていくべきなんじゃないかと考えています。

最近の国際税務の相談で、特に増えているトレンドはありますか。

青木:
外国籍の方が日本の不動産を購入するケースや、日本で民泊をやりたいという相談が増えている印象がありますね。

今後の事務所のビジョンを聞かせてください。

青木:
最近いろいろ考えていますが、まず足元を固めようと思っています。以前は海外にも事務所を出そうとか、海外展開をイメージしていたこともあったんですが、今はそれよりもまず、確実に良いサービスを届けられる体制を作りたいんです。自分自身のスキルアップも含めて、数年かけて基盤を固めていきたいですね。

そう思われるようになったきっかけは何ですか。

青木:
日本に住んでいる外国人の方々が、本当に困っているんです。話せる人がいない、税金のイロハも制度もわからない、どこに相談していいかもわからない。そういう方に丁寧に教えてあげると、ものすごく感謝されるんですよ。誇張抜きに感動してくれる方もいます。確定申告の時期は特にそうで、泣きつかれるようなこともあるんです。自分ができる範囲でこういう人たちの力になってあげたい、もっと質の高いサービスを提供したいと思えてくるんですよね。

その先にはどのような展望がありますか。

青木:
基盤が固まったら、いろんな分野に進出していきたいと思っています。海外に事務所を出す夢もまだ持っています。ただ、気持ちは変わっていくものなので、今はまず目の前の人を助けることに集中していきたいですね。

最後に、開業当初ここまでの成長を想像されていましたか。

青木:
全く想像していなかったです。最初は一人で細々とやることも考えていましたし、正直どうやって人を雇うかもわかりませんでした。でも、ずっと一人でやるとも思っていなかった。全員自分で面接して採用したんですが、僕一人では絶対にできないんですよ。みんなが日々努力してくれていることが伝わってくるので、すごく感謝しています。還元していきたいですし、この事務所に入っていろんな新しいことを学べた、成長できたと思ってもらえる場所にしていきたいですね。

青木国際税務会計事務所の詳細はこちら

取材後記

監査法人から海外へ飛び出したのも、帰国後すぐに独立したのも、計算ずくの戦略ではなく「心の声に正直に従う」という座右の銘そのものでした。それでいて、シンガポールとタイで積み上げた実務経験が、国際税務の「裏表」を見通す力として確実に結実しています。

「英語で対応できる税理士が見つからなくて、やっと見つけた」——そう言って相談に来る外国人の方々の切実さに触れるうちに、青木先生の中で事務所のビジョンが明確になってきたといいます。多国籍のチームとともに、横浜みなとみらいから「海外絡みの税務問題の駆け込み寺」は着実に形になり始めています。

このエリアの税理士を探す

横浜市で税理士を見つけよう

横浜市の税理士事務所を、業種・依頼内容で絞り込めます

横浜市の税理士を探す

全国47都道府県・紹介手数料なしの中立メディア

無料相談受付中

あなたに合った税理士、見つかります

インタビューで気になった税理士への相談も、他の税理士の紹介も、すべて無料。良い税理士のコンシェルジュにお任せください。

※ 本インタビューの内容は取材時点のものです。事務所の体制やサービス内容は変更される可能性があります。最新の情報については各事務所に直接お問い合わせください。