会計ソフトは必須の時代|税理士が解説するメリット・デメリットとおすすめソフト
インボイス制度スタートを機に消費税申告が必要になった個人事業主・フリーランスが急増。会計ソフト導入が「必須の時代」になっています。
なぜ今、会計ソフトの導入が必須なのか
令和5年(2023年)10月1日からインボイス制度がスタートしました。これにより、これまで免税事業者だった個人事業主やフリーランスの方が課税事業者に転換し、初めて消費税の申告をしなければならないというケースが今年は大幅に増加すると予想されています。
そういった背景も踏まえて、会計ソフトの導入は個人事業主・フリーランスにとってもはや必須と言えます。本記事では、会計ソフトを使うメリット、クラウド会計の長所と短所、そして税理士がおすすめする会計ソフトを順番に解説していきます。
📌 本記事の内容
- 会計ソフトを使うメリット
- クラウド会計の長所と短所
- 税理士おすすめ会計ソフトの紹介(freee会計)
- まとめ
📝 このセクションのまとめ
- インボイス制度で初めて消費税申告が必要になる人が急増している
- 個人事業主・フリーランスにとって会計ソフトの導入は必須の時代
会計ソフトを使う4つのメリット(事務負担の軽減)
会計ソフトを使う最大のメリットは、一言で言うと事務負担の軽減です。具体的にどのような事務負担が軽減されるのか、4つのポイントを順番に見ていきましょう。
| メリット | 手書き帳簿の場合 | 会計ソフトの場合 |
|---|---|---|
| ①日付順の整理 | 後から出てきたレシートを挿入すると見た目が汚くなる | 入力順に関わらず自動的に日付順に並び替えてくれる |
| ②残高・集計の計算 | 月ごとに手計算が必要で計算ミスが起きやすい | 残高や月別売上を自動計算・クリック一発で確認できる |
| ③減価償却費の計算 | 手計算でミスが起きやすい | 必要項目を入力するだけで正しく自動計算してくれる |
| ④家事按分の計算 | 電卓で割合を計算してメモする手間がかかる | 事業利用割合を一度設定すれば自動的に按分してくれる |
手書きの帳簿をつけている方なら分かると思いますが、後からレシートや領収書が出てきた場合に、記入済みの帳簿の間に前の日付を入れ込むと、見た目が汚くなって気になるという方も多いと思います。会計ソフトを使うと、どの日付順に入力しようが前後が逆になろうが、自動的に日付順に並び替えてくれるので非常に楽です。
また、手書きの帳簿では月ごとに残高を取るのが非常に面倒です。1ヶ月が終わったら縦計を取り、収入を足して使ったものを引くという足し算・引き算をしていると、人間のすることですから絶対に計算ミスが起こり得ます。会計ソフトなら自動的に残高を集計してくれますし、1月の売上がいくら、2月の売上がいくらかをクリックするだけで一発で数字が出ます。
📌 家事按分の具体例
自宅を仕事場にしている個人事業主・フリーランスの方によく出てくるのが水道光熱費の家事按分です。例えばプライベートが70%・事業用が30%の場合、水道光熱費に30%を掛けた金額が経費になります。会計ソフトでは事業利用割合を一度設定するだけで、毎回電卓で計算してメモする手間がなくなります。
青色申告特別控除のハードルが下がる
会計ソフトを使うもう一つの大きなメリットとして、青色申告特別控除のハードルが大幅に下がるという点があります。
| 申告方法 | 控除額 |
|---|---|
| 電子申告(e-Tax)で提出 | 最大65万円控除 |
| 紙で印刷・窓口に持参 | 55万円控除 |
| 簡易帳簿(白色申告相当) | 10万円控除 |
青色申告特別控除は最大65万円の所得控除が使えます。会計ソフトを使うと、自動的に必要な帳簿をつけることができるため、65万円控除を狙いやすくなります。電子申告(e-Tax)で提出した場合が最大65万円控除で、紙で印刷したり窓口に持参した場合は55万円控除と、10万円も控除額がダウンしますので、しっかりと覚えておきましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 会計ソフトで日付順並び替え・残高集計・減価償却費・家事按分が自動化される
- 青色申告特別控除は電子申告で最大65万円、紙提出だと55万円に下がる
- 会計ソフト導入で65万円控除を狙いやすくなり節税効果が高まる
クラウド会計のメリット4つ
会計ソフトの中でも最近特に人気なのがクラウド会計です。顧問先のお客様にも強くおすすめしているクラウド会計のメリットを4つ紹介します。
- ネット環境さえあればどこからでも作業が可能
自宅からログインしても、店舗のパソコンからログインしても、ネット環境さえあればどこからでも経理作業ができます。 - バージョンアップや法改正に自動対応
クラウド会計にログインして使う際には、常に最新バージョン・最新の法改正に対応したソフトが使えます。インボイス制度のような大きな制度改正にも、各会計ソフトがしっかりと対応してくれています。 - MacにもWindowsにも対応
ダウンロード型の会計ソフトはWindowsのみ対応というものが意外と多いですが、クラウド会計はWindowsでもMacでもどちらでも対応しています。これを理由にクラウド会計を選ぶ方もいるくらいです。 - データ連携が可能(最大の推しポイント)
ネットバンキングやクレジットカードとクラウド会計を連携して、データの内容を自動的に引っ張ってきてくれます。これが非常に便利で、入力の手間・入力の時間がかなり圧縮されます。
📌 ポイント
クラウド会計の中でも特に注目したいのがデータ連携機能です。ネットバンキングやクレジットカードの明細を自動取得してくれるため、手入力の手間が大幅に削減されます。日々の経理にかかる時間を圧縮し、本業に集中できる環境が整います。
クラウド会計のデメリット4つ
メリットだけでなく、デメリット・弱点もしっかりと把握しておきましょう。
| デメリット | 補足・対処法 |
|---|---|
| ①ネット環境がないと使えない | 今の時代はほとんどの場所でWi-Fiが使えるため、そこまで不便ではない |
| ②パソコンが必要になることがある | スマホのみでも確定申告まで完了できるアプリも出ているが、パソコンがある方が便利 |
| ③年会費が必要 | 無料プランは機能制限あり。有料プランの費用はビジネス経費として計上可能 |
| ④メンテナンス中は使用不可 | 事前にお知らせが届くので、使えない期間を把握しておけば大きな問題にはならない |
⚠️ 注意
クラウド会計の無料プランは機能にかなりの制限がかかります。個人事業主・フリーランスとしてビジネスをされている方は、有料プランの使用を強くおすすめします。なお、有料プランの年会費はビジネスに関係する支出のため、経費として計上することができます。
📝 このセクションのまとめ
- クラウド会計はどこからでも使え、法改正・Mac・データ連携に対応している
- デメリットはネット環境が必要・年会費がかかること等だが、年会費は経費計上できる
- メンテナンス期間は事前にお知らせが来るので、スケジュールを把握しておくと安心
税理士おすすめの会計ソフト「freee会計」とは
本記事でおすすめする会計ソフトは、クラウド会計ソフトの中でシェアナンバーワンを獲得しているソフトです。AppleのAppStoreの評価は5点満点中4.5点(2024年1月1日時点)を獲得しており、誰でも使いやすい画面と機能が特徴です。
その会計ソフトがfreee会計です。「確定申告と経理を楽に・効率的に」をコンセプトに、初めてでも簡単に確定申告ができると人気のサービスです。トップページ右上の「無料で始める」ボタンからメールアドレスとパスワードを設定するだけで、すぐにお試しで使うことができます。
📌 freee会計の3つの時間短縮機能
- AIが仕訳をサポート:ネットバンキングやカードのデータを自動連携し、AIが仕訳をサポート。自分でカスタマイズした仕訳ルールの設定も可能。
- スキマ時間にアプリで完了:移動中や電車の中でスマホアプリを使い、レシートを撮影するだけで金額・日付を自動読み取り。日々の経理がスキマ時間で完結。
- ○×形式の質問で確定申告書を作成:質問に○×で答えていくだけで確定申告書類が完成。入力漏れや所得控除の入力ミスも防げる。
freee会計の具体的な機能を画面で解説
freee会計の具体的な機能について、実際の画面をもとに解説します。
【家事按分の設定方法】
確定申告メニューの中から「家事按分」を選ぶと、家事按分の一覧画面が表示されます。「新しい家事按分を登録する」ボタンを押すと登録画面に進み、「どの科目を家事按分しますか」と聞いてきます。
- 勘定科目に「水道光熱費」などを入力・選択してEnterを押す
- 「事業利用割合」に30%など事業で使う割合を入力(50%の場合は50と入力)
- 「保存」ボタンを押すと、家事按分一覧に登録内容が表示される
一度設定してしまえば、毎回電卓で計算してメモする必要がなくなります。非常に楽ですよね。
【減価償却費の設定方法】
確定申告メニューから「固定資産の登録」を選ぶと設定画面に進みます。赤く表示されている必須項目を順番に入力していくだけで、自動的に減価償却費が計算されます。
📌 ポイント
減価償却費をソフトで管理することで、計算ミスはもちろん、未償却残高を次年度に引き継ぐ際の転記ミスなども防ぐことができます。減価償却を手計算でやっているという方は、ぜひ会計ソフトにサポートしてもらうことをおすすめします。
【○×形式の確定申告作成画面】
freee会計では、○×形式の質問に答えていくだけで確定申告書が作成できます。例えば以下のような質問が順番に表示されます。
- 源泉徴収されている事業所得はありますか?(はい/いいえ)
- 国民健康保険に加入していますか?(はい→金額入力画面へ)
- 国民年金に加入していますか?
- 国民年金基金に加入していますか?
- その他の社会保険料を支払っていますか?
「いいえ」の場合はそのままスルーして次の質問に進み、「はい」の場合は金額入力画面が表示されます。この形式によって、入力漏れや所得控除の入力ミスを防ぐことができます。
📝 このセクションのまとめ
- freee会計はクラウド会計シェアNo.1・AppStore評価4.5点(2024年1月時点)
- 家事按分・減価償却費の設定が簡単で計算ミスを防げる
- ○×形式の質問で確定申告書を作成でき、入力漏れ・ミスを防止できる
- スマホアプリでレシートを撮影するだけで日々の経理がスキマ時間で完結
インボイス制度・消費税申告にも対応済み
「インボイス制度に対応しているの?」「初めての消費税申告でも使えるの?」という声もよく聞きます。freee会計では、アップグレードされた消費税申告機能「消費税申告ライト」が登場しており、しっかりと対応しています。
📌 消費税申告ライトの特徴
- 初めての消費税申告の方でも迷わず安心して使える設計
- 2割特例の計算方法にも対応済み
- 最も低価格のスタータープランでも消費税申告ライトが使用可能
- スマホから申告まで完了できる
スマホからの消費税申告は以下の4ステップで完了します。
- 基本情報の入力
- 申告内容の入力
- 申告内容の確認
- 申告書類の提出
また、消費税申告ライトにはミニ解説動画が付いています。例えば「特別な会計基準で記帳していますか」というような専門用語が出てきたとき、その用語の意味が分からなくても、解説動画のボタンをタップするだけで動画による説明が見られます。これによって、分からないことや不安を解消しながら申告書を作成することができます。
2割特例を適用したい場合は、納税額の計算画面で「2割特例を適用する」にチェックを入れるだけで自動計算してくれます。各書類をタップするとプレビューが表示され、内容を確認してからそのまま提出できます。
📝 このセクションのまとめ
- freee会計はインボイス制度・消費税申告ライトに完全対応
- 2割特例もチェック一つで自動計算可能
- スタータープランでも消費税申告ライトが使用でき、コストを抑えられる
- ミニ解説動画付きで初めての消費税申告でも安心して進められる
まとめ:会計ソフトをうまく活用して本業に専念しよう
インボイス制度がスタートして初めての確定申告を迎える方、また青色申告の65万円控除を狙いたい方にとって、会計ソフトの導入はもはや必須と言えます。
| 会計ソフト導入のメリット | 内容 |
|---|---|
| 自動データ連携 | ネットバンキング・クレジットカードと連携し、作業時間を大幅に軽減 |
| 青色申告特別控除 | 電子申告で最大65万円控除が狙いやすくなり節税効果大 |
| 法改正への自動対応 | インボイス制度などの新しい法改正にも自動でバージョンアップ対応 |
| 消費税申告の作成 | 初めての消費税申告も2割特例対応でスマホから完結できる |
確定申告をサクッと終わらせて本業に専念する方が、効率的な経営者の姿ではないでしょうか。会計ソフトをうまく利用して自分の時間を生み出すことが、賢い経営の第一歩です。
freee会計は無料でお試しが可能です。まずは無料で使ってみて、「これなら使えそう」と思ったら有料プランに切り替えて確定申告に臨むのがスムーズです。
📌 freee会計を試してみるポイント
- まずは無料プランでお試し可能
- ビジネスで使う場合は有料プランへの切り替えを推奨
- 有料プランの年会費は経費として計上可能
- スタータープランでも消費税申告ライトが使用可能
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士河南のYouTubeチャンネル! の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 税理士河南のYouTubeチャンネル!を応援しています!
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