資産管理会社を作る強烈なメリットと注意点を税理士が解説

資産管理会社を作る強烈なメリットと注意点を税理士が解説
e_zeirishi

資産管理会社を活用すれば、高所得者の税負担を大幅に軽減できます。

資産管理会社とは何か?

最近、知り合いから「資産管理会社を設立しようと思っている」みたいな相談を受けたんですけど、もともと法人化は節税のためにいいという話もありましたよね。資産管理会社ってどんなものなんですか?いまいちその辺がわからなかったので、ちょっと教えていただきたいんですけど。

サトウ
サトウ

承知しました。じゃあ今回は資産管理会社について詳しくお話ししていこうと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ありがとうございます。初めて聞く方のためにも、メリットやデメリット、あと資産管理会社を立ち上げた方がいい人はどんな人なのかってところも教えてください。

サトウ
サトウ

承知しました。まず、そもそも資産管理会社とは何かですが、不動産や株式などの資産を所有されている方が、その資産を所有・管理することを目的として設立する法人のことを言います。

一般的な会社と異なって、基本的には資産管理以外の事業活動は行っていないんですよ。主な収入は、不動産を賃貸することによる賃料収入ですとか、株式を所有することによる配当収入、あるいは売却収入といったものが資産管理会社の収入となってきます。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

読んで字のごとく、資産を管理することに特化した会社ってことなんですかね。

サトウ
サトウ

はい、そういうことです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

その知り合いで資産管理会社を作ろうとされている方って、どんな方になりますか?その方はオーナー経営者なんですけど、自社株式の評価が高いって言ってましたね。

サトウ
サトウ

なるほど。まさにそういった方は、資産管理会社を立ち上げることをぜひ検討してほしいなと思っています。いわゆる富裕層の方がこの資産管理会社を作って活用していただければ、多くのメリットを得ることができると思っています。具体的なメリットについては、これから詳しくお話ししていきます。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

メリット① 法人税への切り替えで税率を大幅に下げられる

じゃあ早速、資産管理会社のメリットについてお願いします。

サトウ
サトウ

不動産や自社株を個人で所有していた場合と、資産管理会社がこれらを所有した場合とでは、所得・利益に対して課税される税金の種類がまず変わってきます。簡単に言うと、個人の場合は所得税ですが、資産管理会社は法人税に切り替わります。実は法人税の方がより低い税率が使える場合があります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ちょっとじゃあ、それぞれ具体的に教えていただけますか?

サトウ
サトウ

個人に課される税金は、所得税・住民税・個人事業税といったものが挙げられます。個人の場合は課税対象額が大きくなるほど超過累進課税がされて、課税所得が4,000万円以上の方はなんと所得税率45%です。これに住民税10%が乗っかってくるので、最高は45+10=55%かかっているということになっています。

あと、個人事業税というのもあるんですけども、業種によって税率が3%から5%になっていて、290万円は非課税にはなっているんですけども、この290万円を超えてくるとこの個人事業税もかかってくるよということになっています。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうなんですね。

サトウ
サトウ

一方で、資産管理会社の利益に対して課される税金というのは、法人税・法人住民税・法人事業税などがあります。法人税の基本税率は原則として23.2%です。ただし、資本金が1億円以下の法人に対しては、所得金額のうち年間800万円以下の部分については、軽減税率の15%が適用されています。

例えば年間2,000万円の不動産収入がある場合、個人事業として申告すると所得税は約520万円かかってくるんですけども、この資本金1億円以下の中小企業になってくると軽減税率が使えるので、およそ400万円にまで抑えることができるようになります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

結構な差がありますね。

サトウ
サトウ

ですよね。法人税は所得税に比べると税率の変幅が小さいんですよ。なので、高所得者の個人の所得税を法人税に切り替えてあげることで、所得税のめっちゃ高くなってくる超過累進課税による影響を回避できる可能性があります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そういうことなんですね。

サトウ
サトウ

メリット② 所得の分散と給与所得控除で節税効果を高める

続いて、所得の分散という概念も知ってほしいです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これはどういうことですか?

サトウ
サトウ

資産管理会社を作った際には、例えばご家族・親族を役員に就任させて、そのご家族に役員報酬を支払うこともあります。これによって、資産家本人・オーナーさん本人のみに集中していた不動産や配当の所得を、資産管理会社を通じて親族に分散させて、本人の所得税額を抑えることが実はできるんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。

サトウ
サトウ

先ほど説明したように、所得税って超過累進でどんどん上がっていくじゃないですか。なので、所得をね集中させるよりも、できるだけ分散させて個人の所得額を下げた方が、全体で見るとトータルの納税額を少なくすることができます。例えば税率が33%から20%に下がって税負担が減るといった、そんなイメージになります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

1人で高額な税率で税金を払うよりも、複数人に分けて低い税率で払った方が、家計全体の手取りが増えるってことですね。

サトウ
サトウ

そうなんです。さらに給与所得控除というものもあって、これは実質的な非課税枠が給与所得にあるんですよ。これも大きなポイントかなと思っています。役員報酬は給与所得に該当するので、給与所得控除を受けることができます。現在55万円から195万円までの給与所得控除があります。なので、個人事業というよりも法人にして役員報酬を適用させれば給与所得控除が使えますし、もちろんご家族でも使えることは可能になります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

じゃあ、両親と配偶者・長男の4人に年間100万円ずつ例えば支給すると、それだけで400万円分の利益は圧縮できることになりますし、100万円ぐらいだったら受け取る側の所得税がほとんどかからないってことですよね。

サトウ
サトウ

はい、おっしゃる通りです。またですね、後継者や親族に役員報酬などを支払うことで、実質的な生前贈与に似た効果も出てくるんですよ。将来の相続税対策の一環にもなるってことなんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

相続税に対しても有効な節税術ってことですね。

サトウ
サトウ

はい。やっぱりご自身の下の世代にお金をいかに渡していくかも相続税対策として重要なことなので、ここも資産管理会社が有効ってことですかね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。

サトウ
サトウ

メリット③ 欠損金の繰越控除で最大10年間の損失を活用できる

資産管理会社を活用した節税テクニックには、この他にも欠損金繰越控除というのもあったりします。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

この欠損金の繰越控除って何なんですが?

サトウ
サトウ

青色申告をしている法人が最大10年間にわってこの損失を繰り越すことができるというものになっています。その事業年度に発生した欠損金、つまり赤字のことを言うんですけども、10年間にわたって翌期以降の黒字と相殺して、法人税の課税所得を減らすことができるということです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

この赤字と黒字を相殺できるってことですかね。

サトウ
サトウ

はい、そうなんです。個人ですと最大3年までしか認められていないので、資産管理会社を活用することで7年も範囲が広がって、節税効果もその分大きく取れるってことなんですね。このように、損失と利益を長期にわたって平準化できるのも資産管理会社設立のメリットと言えるかなと思っています。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

メリット④ 経費の範囲が広がり、社会保険にも加入できる

じゃあ続いて、この経費の範囲が広がるというのはどういうことですか?

サトウ
サトウ

個人が所得を得るための経費というのは、所得税の中で必要経費と呼ばれてはいるんですけども、あくまでも利益を得るために直接かかった経費に限られているんです。一方で、資産管理会社の場合は経費の範囲が広くなるんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これ、具体的にどんなものがあるんですか?

サトウ
サトウ

例えば、役員報酬・退職金・生命保険料なども法人の費用として計上することができます。これら以外にも、例えば会社の名義で社宅として借りた自宅の家賃ですとか、旅費規程を作った時の出張の日当とか、こういったものも経費に含めていきます。この辺は個人だとできなかったんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

てことは、個人よりもいろんなものを経費にできるってことですね。

サトウ
サトウ

はい、そうなんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

じゃあ続いて、この社会保険に加入できるというのはどういうことですか?

サトウ
サトウ

資産管理会社では原則として社会保険に加入することが求められています。個人で負担していた国民年金ですとか国民健康保険から、今度は厚生年金・健康保険に切り替わるんですね。社会保険に加入することのメリットは、将来より多くの年金がもらえるということと、追加負担なしで扶養親族も加入させることができるといったところがメリットです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

扶養する親族がいる場合、このメリットは大きいってことですね。

サトウ
サトウ

これは大きいですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

メリット⑤ 相続対策として資産分割をシンプルにできる

また、資産管理会社を設立すると、相続に際して資産の分配がやりやすくなったり、将来の相続財産を減らすこともできます。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

というと、どういうことですか?

サトウ
サトウ

資産管理会社への売却によって資産を移転させてあげて、不動産や自社株といった相続財産を資産管理会社の株式に一本化することが可能になります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうするとどんなメリットがあるんですか?

サトウ
サトウ

例えば不動産を、複数のお子さんがいらっしゃる時にその複数の子供に相続・増与させていくためには不動産を分割していく必要があるんです。この一旦分割された持ち分に応じた不動産の所有権は取得した子供の相続財産となって、そして相続によって承継されていきます。この不動産を有効利用しようとしたとしても、この持ち分を所有する複数の所有者と意思調整しないといけないんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

確かに、不動産の相続はややこしい上に結構揉めやすいっていう話聞きますよね。

サトウ
サトウ

が、資産管理会社に不動産を全て移しておくことで、こういったもめ事を考えなくても良くなって、資産管理会社の株式を誰に渡せばいいかの考え方がシンプルになるってことなんですね。また、不動産の相続・贈与などの承継に伴って発生する登記費用も、資産管理会社に移転することで発生しなくなります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

この資産管理会社があることによって、面倒な資産分割のハードルが下がるってことですね。

サトウ
サトウ

はい、そうなんです。ただでさえやっぱりご家族がなくなった時って精神的な負担もかかっていますし、何かしらの手続きとかでも本当にバタバタするのが通常なので、ご相続のことを考えるのも大変だっていう方が本当に多いんですよね。なので、こういった将来のことも見据えた上でのスキームをどんどん検討・活用していただきたいなと思っています。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

資産管理会社のデメリットと注意点

じゃあ逆に、デメリットってどんなものがあるんですか?

サトウ
サトウ

基本的には費用面のデメリットが最も大きいんじゃないかなと思っています。まず、資産管理会社を作るためには法人の設立費用が必要になります。最低でも合同会社で10万円、株式会社で24万円程度の初期コストが発生しますし、別途資本金も用意しないといけないです。

また、資産管理会社では仮に赤字だったとしても、法人税均等割りという税金が1年間で7万円かかります。加えて、会社の会計や法人税の申告を担当する会計事務所に依頼する場合、その税理士費用の支払いも必要になります。

さらに、その資産家本人の資産を会社に移転する時には譲渡所得税というものもかかるかもしれないですし、新しくまた法人が不動産を持つので不動産取得税とか登録免許税とか登記費用とか、そういったものが発生します。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

あと、法人の解散にもお金がかかるんですよ。法人は一度作ると簡単には廃業することができないので、安易な設立はお勧めしなくて、ちゃんと目的意識があって作ることをお勧めします。

あと、資産家個人と資産管理会社はもう全く別個の存在なんだよってことなんです。会社が持っているお金は個人が自由に使うことは基本的に認められていないんですよ。会社から個人でお金を移すためには、やっぱり役員報酬で出すとか配当とかで出すとか、何かしら制限がかかってくるってことなんですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

自分の資産の管理目的なのに、その資産を自由に使えないってことなんですね。

サトウ
サトウ

そうなんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

資産管理会社の設立を検討すべき人とは?

ここまで資産管理会社のメリットとデメリットを教えていただいたんですけども、結局どういう人がこの資産管理会社を設立するのがいいんですか?

サトウ
サトウ

そうですね、一概にこうっていうのは言えないんですけども、一般的には以下のような方が設立を検討してもいいと思います。

まず、資産運用や副業を行っているサラリーマンの方。次に、将来相続税の発生が見込まれる資産家の方々。そしてオーナー社長さんなどは設立を検討してもいいと思います。

ここまでお話ししてきた中からメリットを絞っていくと、これらの方々はそれぞれ恩恵を受けることができます。相続税の発生が見込まれる資産家の方には相続対策や資産分割のシンプル化のメリットがありますし、オーナー社長の方においては法人税への切り替えや所得分散、経費拡大といったメリットがあります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

費用面や手続きの面倒さはちょっと多少ありますけど、これで自分の資産をより効率よく管理できると考えたら、結構前向きに検討していきたいですよね。

サトウ
サトウ

はい、本当そうだと思います。こういった節税スキームもあるんだってことをお伝えしていきたいですし、まだまだ検討していない方もたくさんいらっしゃるので、ぜひ皆さん一度検討してみてください。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 社長の資産防衛チャンネル の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
本サイトは 社長の資産防衛チャンネルを応援しています!

関連記事

資産管理会社(プライベートカンパニー)の節税・相続対策メリットを税理士が解説
     

東京エリア

千代田・中央・港区から副都心各区まで、東京の優良税理士法人ランキング

関西エリア

大阪・京都・兵庫・岡山など関西圏の信頼できる税理士法人ランキング

関東エリア

首都圏の神奈川・埼玉・千葉・北関東で実績のある税理士法人ランキング

中部エリア

製造業の集積地、中部・北陸圏で企業支援に強い税理士法人ランキング

九州・沖縄

九州・沖縄地域で地域密着型サービスに定評のある税理士法人ランキング

その他地域

北海道・東北・中国・四国地方の地域に根ざした税理士法人ランキング

記事URLをコピーしました
税理士紹介はこちら
税理士紹介はこちら