青色申告決算書・収支内訳書のインボイス番号欄は記載不要!税理士が解説

青色申告決算書・収支内訳書のインボイス番号欄は記載不要!税理士が解説
e_zeirishi

決算書のインボイス番号欄、実は書かなくても不備にならないって知っていましたか?

令和5年分確定申告から新設された「インボイス番号記載欄」とは

令和5年分の確定申告から、個人事業主・フリーランスの方が作成する決算書に大きな変更点が加わりました。それが、青色申告決算書および収支内訳書へのインボイス番号記載欄の創設です。

この変更が発表されたとき、多くの個人事業主・フリーランスの方が「確定申告の手間がめちゃめちゃ増える」と驚かれたことと思います。今回は、その後に判明した重要な事実をお伝えします。

📌 ポイント

青色申告決算書・収支内訳書のインボイス番号欄は、消費税法・所得税法のいずれの条文にも「記載しなければならない」というルールが存在しません。つまり、記載は法的義務ではないことが確認されています。

📝 このセクションのまとめ

  • 令和5年分確定申告から決算書にインボイス番号記載欄が新設された
  • この欄の記載は法的に義務付けられていないことが判明している

青色申告決算書のインボイス番号欄:どんな内容?

個人事業主が青色申告をする場合、所得税の確定申告書を作成する前に青色申告決算書を作成します。この決算書に新たに設けられた欄の内容は次のとおりです。

記載項目内容
取引先の区分売上先・仕入れ先のそれぞれ
名称・住所取引先の名称と住所
番号インボイス番号(登録番号)または法人番号
取引金額それぞれの取引先との金額

インボイス番号と法人番号はどちらを書いてもOKとされています。ただし、取引先が個人事業主の場合は法人番号が存在しないため、インボイス番号を記載するしかありません。

また、番号さえ記載しておけば、取引先の名称や住所の記載は省略できるという仕組みになっています。番号を書いた方が、名称・住所の記載を省けるぶん、むしろ楽になるケースもあります。

📝 このセクションのまとめ

  • 売上先・仕入れ先ごとに名称・住所・番号・取引金額を記載する欄が設けられた
  • インボイス番号または法人番号のどちらでも可
  • 取引先が個人事業主の場合はインボイス番号しか書けない
  • 番号を記載すれば名称・住所の記載は省略できる

白色申告の収支内訳書にも同様の欄が設けられた

青色申告の方だけでなく、白色申告の方が作成する収支内訳書にも同じくインボイス番号記載欄が新設されました。

この収支内訳書の記載が必要な方の範囲は次のとおりです。

  • 個人事業主・フリーランスで白色申告をしている方(事業所得)
  • 雑所得で申告する方のうち、前々年(令和5年分申告の場合は令和3年分)の収入が1,000万円を超えている

📌 ポイント

雑所得で申告している方であっても、前々年の売上金額が1,000万円超であれば収支内訳書の作成・提出が必要です。その場合も、インボイス番号記載欄が設けられています。

📝 このセクションのまとめ

  • 白色申告の収支内訳書にもインボイス番号欄が新設された
  • 事業所得の白色申告者に加え、雑所得で前々年収入1,000万円超の方も対象

記載が義務かどうか:法令・条文を確認した結果

この番号欄の記載が本当に必要なのかどうかを、消費税法・所得税法の条文や通達などで確認したところ、消費税法にも所得税法にも、決算書にインボイス番号(登録番号)を記載しなければならないというルールは存在しないことがわかりました。

さらに、国税庁のホームページに掲載されている青色申告決算書の記載例を見ると、インボイス番号欄の下に次のようなコメントが記載されています。

📌 国税庁の記載例より(黄色マーカー部分)

「売上先・仕入れ先の登録番号または法人番号を把握している場合に、それぞれ記入します」

このコメントから読み取れるのは、「把握していない・わからない場合は、無理に記載しなくてもよい」ということです。

また、税務署でも次のような見解が示されています。

📌 税務署の見解

「この番号欄は法的記載項目ではないため、記載がなかったとしても不備には当たらない」

📝 このセクションのまとめ

  • 消費税法・所得税法いずれの条文にも記載義務の規定はない
  • 国税庁の記載例にも「把握している場合に記入」と明記されている
  • 税務署も「法的記載項目ではない」「記載がなくても不備にならない」と認めている

インボイス番号欄を書かない場合の注意点

インボイス番号欄の記載は義務ではないとわかりましたが、番号欄を空欄にした場合でも、取引先ごとの取引金額の記載は引き続き必要です。この点は注意してください。

⚠️ 注意

インボイス番号を書かなくてよいからといって、取引先ごとの金額記載まで省略できるわけではありません。名称・住所・取引金額の記載は引き続き必要です。番号欄のみが任意記載となります。

なお、記載欄に収まりきらない取引先がある場合は、収まらない部分をまとめて1本で合計記載してもOKとされています。

実際の対応方針として、インボイス番号欄の記載をどうするかは、次のように整理できます。

対応パターン番号欄名称・住所欄取引金額欄
番号を記載する場合インボイス番号または法人番号を記載省略可記載必須
番号を記載しない場合空欄でOK(不備にならない)記載が必要記載必須

📝 このセクションのまとめ

  • 番号欄を空欄にしても不備にはならない
  • 取引先ごとの取引金額の記載は引き続き必要
  • 番号を書けば名称・住所を省略できるため、取引先番号を把握している場合は番号記載の方が楽なケースもある
  • 欄に収まりきらない分はまとめて1本で記載してOK

免税事業者・簡易課税・2割特例の方も対象

この記載欄は、消費税の課税事業者だけに関係するものではありません。次のいずれの方も、この欄の対象となります。

  • 消費税の課税事業者(原則課税)
  • 免税事業者
  • 簡易課税を選択している方
  • 2割特例を適用している方

つまり、消費税の申告方法にかかわらず、個人事業主・フリーランスであれば広く対象となります。ただし、前述のとおり記載は義務ではありませんので、対象の方全員が必ず書かなければならないわけではありません。

📝 このセクションのまとめ

  • 課税事業者・免税事業者・簡易課税・2割特例のいずれの方も対象
  • ただし記載は法的義務ではないため、空欄でも問題なし

実務上の対応方針:どうするのがベストか

法的義務がないとはいえ、「どうすればいいのか」と迷われる方も多いと思います。実務上の対応としては、次のような考え方が参考になります。

状況推奨対応
取引先のインボイス番号を把握している番号と取引金額のみ記載(名称・住所を省略できて楽)
取引先のインボイス番号を把握していない番号欄は空欄のまま、名称・住所・取引金額を記載
手間を最小限にしたい番号欄は空欄、その他の必要項目のみ記載でOK

突然このような欄が新設されて、義務なのかどうかもはっきりしないまま確定申告シーズンを迎えることになった点は、多くの方が「はっきりしておいてほしかった」と感じているところではないでしょうか。

📌 実務上の結論

インボイス番号欄の記載はしなくてもOKです。記載しない場合でも確定申告書は受理され、不備とはなりません。取引先ごとの取引金額など、その他の必要項目はしっかり記載しましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • 番号を把握している場合は番号+取引金額のみで効率的に記載できる
  • 番号を把握していない・手間を省きたい場合は番号欄を空欄にしてOK
  • いずれにせよ取引金額の記載は必要

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
本サイトは 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士を応援しています!

     

東京エリア

千代田・中央・港区から副都心各区まで、東京の優良税理士法人ランキング

関西エリア

大阪・京都・兵庫・岡山など関西圏の信頼できる税理士法人ランキング

関東エリア

首都圏の神奈川・埼玉・千葉・北関東で実績のある税理士法人ランキング

中部エリア

製造業の集積地、中部・北陸圏で企業支援に強い税理士法人ランキング

九州・沖縄

九州・沖縄地域で地域密着型サービスに定評のある税理士法人ランキング

その他地域

北海道・東北・中国・四国地方の地域に根ざした税理士法人ランキング

記事URLをコピーしました
税理士紹介はこちら
税理士紹介はこちら