節税対策

自動車税を安くする6つの方法と滞納リスク・2026年大改正を税理士が解説

自動車税を安くする6つの方法と滞納リスク・2026年大改正を税理士が解説
e_zeirishi

自動車税は滞納すると免停になることも。安くする6つの方法と2026年大改正を解説します。

自動車に関連する税金の全体像

自動車を持っていると、さまざまな場面で税金が課されます。大きく分けると「取得」「保有」「利用(車検)」「走行」の4つのタイミングで税金が発生します。

タイミング税金の名称概要
取得時自動車税 環境性能割車の取得価格 × 税率(燃費基準により0〜3%)
保有時自動車税 種別割年1回・5月末に納税(排気量に応じた税額)
車検時自動車重量税車の重さに応じた税金(エコカー減税あり)
走行時揮発油税・軽油取引税(ガソリン税)燃料購入ごとに課税+消費税の二重課税

このうち「自動車税 環境性能割」は、かつて「自動車取得税」と呼ばれていたもので、車を取得したときにその車の通常の取得価格に税率を掛けて納めます。燃費基準によって非課税〜3%の範囲で変わり、電気自動車やプラグインハイブリッドは非課税、ガソリン自動車の自家用車は1〜2%程度です。仮に200万円の車で税率2%なら4万円を払うことになります。

📌 ポイント

「環境性能割」の「割」は税金用語で「みんなで分割して払いましょう」という意味です。割引の意味ではありません。電気自動車や燃費の良い車を選ぶほど、この税金が安くなる仕組みです。

自動車税 種別割と軽自動車税の違い

保有にかかる税金「自動車税 種別割」は、かつては単に「自動車税」と呼ばれていましたが、現在は「種別割」という名称です。年に1回、5月末に納税します。

種別割は大きく「自動車税」と「軽自動車税」に分かれており、納付先と税額の決まり方が異なります。

区分対象納付先税額の決まり方
自動車税(種別割)普通自動車都道府県排気量に応じて変動
軽自動車税(種別割)軽自動車・オートバイ・原付市区町村排気量に関係なくほぼ一律

普通自動車の場合、排気量によって税額が大きく変わります。以下は令和元年9月30日以前に初回新規登録した車の税額例です。

排気量年税額
電気自動車29,500円
1L超〜1.5L以下34,500円
6L超111,000円

一方、軽自動車税はざっくり一律10,800円、オートバイは16,000円程度と、排気量に関係なく税額が決まっています。

⚠️ 注意

自動車税(種別割)の納税通知書は都道府県から届き、軽自動車税の通知書は市区町村から届きます。問い合わせ先を間違えると話が噛み合わなくなるので注意してください。

また、車検時にかかる自動車重量税は、エコカー減税の適用有無によって税額が大きく変わります。例えば自家用車(3年分)の場合、エコカーで免税のものがある一方、エコカーから外れると24,600円になるなど、エコカーが非常に優遇されています。

📝 このセクションのまとめ

  • 自動車に関する税金は「取得・保有・車検・走行」の4段階で発生する
  • 保有にかかる種別割は年1回5月末に納税。普通車は都道府県、軽自動車は市区町村へ
  • 普通車は排気量が少ないほど・電気自動車ほど税額が安い
  • ガソリン税には消費税も上乗せされる二重課税の問題がある

自動車税を滞納したらどうなる?免停・給与差し押さえのリスク

もし自動車税(種別割)の納期限を過ぎてしまった場合、まず「まだ未納ですよ」という督促状が届きます。そのタイミングで払えば、延滞金だけで済みます。

なお、種別割の税額は3〜5万円程度なので、延滞金自体はそれほど大きくなりません。延滞金は1,000円を超えないと発生しないルールがあるため、4〜6ヶ月程度の滞納では実際には延滞金がつかないケースも多いです。

ただし、延滞金よりも怖いリスクが存在します。

⚠️ 注意:滞納による深刻なリスク

  • 車検を受けられない:種別割の納税が車検の受検要件になっているため、滞納中は車検に出せない
  • 中古車として売れない:車を売却する際も納税が必須
  • 車検切れで運転すると免停:30日の免停+違反点数6点+6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
  • 給与・銀行口座の差し押さえ:督促を無視し続けると、都道府県が強制執行してくる。たとえ3万円の滞納でも差し押さえは行われる

3万円を払えなかったばかりに免停になってしまったという方も世の中には結構いらっしゃいます。また、給与の差し押さえが行われると会社にも滞納の事実がバレてしまうため、信用問題にも関わります。税金の滞納・差し押さえはなるべく避けるようにしましょう。

役所に相談すれば「月1万円ずつ分割払い」といった対応をしてもらえることもあります。督促状や赤い封筒が届いたら、怖がらずに必ず開封して対応することが大切です。

📝 このセクションのまとめ

  • 延滞金は数ヶ月程度では発生しないが、車検・売却・差し押さえのリスクがある
  • 車検切れで運転すると免停+罰金という重いペナルティが科される
  • 督促状は無視せず、困ったら役所に相談して分割払いを検討する

自動車税を安くする方法6選

毎年5月末までに払う自動車税(種別割)を安くする方法を6つ紹介します。ただし、劇的に安くなる税金ではないことはあらかじめご承知おきください。

方法①〜③:納税通知書の確認・売却タイミング・納税方法の工夫

① 納税通知書をしっかり確認する

納税通知書には納税額が記載されており、添付のパンフレットに料金表も載っています。自分の車の排気量が正しく反映されているか、軽減措置が適用されているかを毎年確認しましょう。毎年同じ金額とは限りません。

⚠️ 注意:納税通知書が届かない場合

納税通知書は車検証に記載された住所に届きます。住民票の住所ではありません。引っ越しをして市役所や警察署での手続きは済ませたのに、陸運局(運輸支局)での住所変更をしていないと通知書が届かず、知らないうちに滞納になってしまいます。また、友人に車を譲ったのに名義変更が済んでいない場合も要注意です。心当たりがある方はすぐに陸運支局で手続きを行いましょう。

② 3月31日までに車を手放す

種別割は4月1日時点で車を所有している人に課税されます。つまり、3月31日までに売却・廃車・譲渡を完了していれば、その年の種別割は課税されません。売却や廃車を検討している方は、4月1日をまたがないように手続きのタイミングに注意しましょう。

③ 納税方法を工夫してポイントを得る

今年から「地方税お支払いサイト」が開設され、QRコードを使った請求書払いに対応しています。

  • PayPay・auPayなどのスマホ決済で支払い可能
  • 楽天ペイなら0.5%ポイント還元(キャンペーンエントリーで最大1%還元の場合あり)
  • クレジットカード払いにも対応している自治体が増加

⚠️ 注意:二重払いに気をつけて

スマホ決済で支払った場合、納税の証明は電子上にしか残りません。「紙の納付書があるからコンビニでも払わなきゃ」と勘違いして二重払いをしないよう注意してください。もし二重払いをしてしまった場合は役所に電話すれば返金されます。

方法④〜⑥:障害者減免・売却タイミング・エコカー活用

④ 障害者のための減免制度を活用する

障害者の方本人、または同一生計の家族に障害者の方がいる場合、障害者1人につき1台、自動車税が減免される制度があります(自治体によって異なりますが、多くの自治体で設けられています)。

東京都の場合、障害者手帳の等級に応じて細かく条件が定められており、免税額の上限は45,000円とほぼ全額が減免されます。

📌 ポイント

障害者減免の申請期限は納付期限(5月31日)までです。期限を過ぎると適用されませんので、対象となる方は早めに手続きを行いましょう。

⑤ 新車登録から12年目(13年経過前)に売却する(グリーン化特例・重課を避ける)

現行の制度では、新車登録から13年が経過した車は税金が上がります。これを「13年重課」と呼びます。

車種13年重課の増税率
ガソリン車それまでの種別割より約15%増加
軽自動車それまでの種別割より約20%増加

この重課制度は「13年経った車は環境に悪い」という前提で設けられていますが、業界の事情も絡んでいると言われています。自動車メーカーは自動車に関する税金を下げるよう陳情していますが、この13年重課については「古い車が多く走ると新車が売れない」という理由からメーカーも積極的に廃止を求めていないという話があります。古い中古車やクラシックカーがお好きな方は、この重課に注意が必要です。

⑥ 電気自動車・ハイブリッド車などエコカーを選ぶ(グリーン化特例・軽課)

13年重課とは逆に、環境に優しい車には税金を軽くする「グリーン化特例(軽課)」があります。電気自動車やハイブリッド車などは、種別割が75〜25%軽減されます。

さらに、種別割に限らず、全国の地方自治体でエコカーに関する補助制度・融資制度・税制の特例措置が設けられています。各都道府県・市区町村の補助制度をまとめたウェブサイトもあり、エコカー購入時に50万円〜100万円の補助が受けられるケースもあります。詳細は車を販売しているディーラーが最も詳しいので、エコカーを検討している方はぜひ相談してみてください。

📝 自動車税を安くする6つの方法まとめ

  1. 納税通知書を確認し、住所変更・名義変更の漏れをなくす
  2. 3月31日までに売却・廃車して4月1日の課税を避ける
  3. 地方税お支払いサイトや楽天ペイでポイント還元を受ける
  4. 障害者減免制度を5月31日の期限内に申請する
  5. 13年重課(税金アップ)の前に買い替えを検討する
  6. 電気自動車・ハイブリッド車を選んでグリーン化特例の軽課を受ける

2026年の自動車税大改正:走行距離課税とエコカー優遇の加速

自動車税は2026年に大きな改正が予定されています。本来は2023年から改正が行われるはずでしたが、新型コロナウイルスの問題や半導体不足の影響で3年延期となりました。

改正の方向性は大きく2つです。

① 取得・保有・利用にかかる税金の大幅見直し(さらなるエコカー優遇)

よりエコカー・電気自動車が優遇される税制に変わる見込みです。これまでハイブリッドカーで減税を受けていた方も、ハイブリッドカーでは減税が受けられなくなる事態が起きてくる可能性があります。電気自動車への移行がより一層促進される方向です。

② 走行距離課税の導入検討

電気自動車が普及するとガソリン消費量が減り、ガソリン税の税収が下がります。国はこの減収をカバーするために、新たな課税方式として「走行距離課税」の導入を検討しています。

📌 走行距離課税とは?

これまでは「どれだけ道路を使ったか」をガソリンの購入量で把握し、ガソリン税として課税していました。しかし電気自動車はガソリンを使わないため、この方法では課税できません。

そこで、電気自動車などに搭載されている走行距離データをネット経由でチェックし、実際に走った距離に応じて税金を課すのが走行距離課税です。電気自動車もインターネットに接続できるため、走行距離の把握が技術的に可能になっています。

この走行距離課税が導入されると、自動車税の仕組みがさらに複雑になる可能性があります。今後の税制改正の動向に注目が必要です。

📝 2026年大改正のポイントまとめ

  • 2026年に自動車税の大改正が予定(コロナ・半導体不足で3年延期)
  • 取得・保有・車検にかかる税金がよりエコカー優遇の方向へ見直される
  • ハイブリッド車の優遇が縮小される可能性がある
  • 電気自動車普及によるガソリン税収減をカバーするため、走行距離課税の導入が検討されている

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル オタク会計士ch【山田真哉】 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
本サイトは オタク会計士ch【山田真哉】を応援しています!

     

東京エリア

千代田・中央・港区から副都心各区まで、東京の優良税理士法人ランキング

関西エリア

大阪・京都・兵庫・岡山など関西圏の信頼できる税理士法人ランキング

関東エリア

首都圏の神奈川・埼玉・千葉・北関東で実績のある税理士法人ランキング

中部エリア

製造業の集積地、中部・北陸圏で企業支援に強い税理士法人ランキング

九州・沖縄

九州・沖縄地域で地域密着型サービスに定評のある税理士法人ランキング

その他地域

北海道・東北・中国・四国地方の地域に根ざした税理士法人ランキング

記事URLをコピーしました
税理士紹介はこちら
税理士紹介はこちら