2024年から会社設立が最短3日に!代表者住所の非公開化も解説

2024年から会社設立が最短3日に!代表者住所の非公開化も解説
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2024年の法改正により、定款認証の対面手続きが不要となり会社設立が最短3日で完了できる見込みです。さらに代表者住所の非公開化も予定されており、起業のハードルが大きく下がろうとしています。

法人(会社)として起業するメリット

個人事業ではなく法人として起業することには、いくつかの大きなメリットがあります。まずは代表的なメリットを整理しておきましょう。

① 信用力の高さ

個人事業主と比較して、法人は社会的な信用力が高いです。法人と取引をする場合や融資審査、さらには人材採用においても、個人よりも法人の方が有利になることが多いです。

② 所得税・消費税の節税

法人は個人事業と比較して節税の手段が幅広く用意されています。よく言われるのが「利益ベースで年間900万円を超えるようであれば個人よりも法人の方が有利」という目安ですが、それ以下の水準であっても法人を活用することでさまざまな節税策を使うことができます。

法人特有の節税策の例としては、以下のものが挙げられます。

  • 役員報酬を使った節税
  • 出張旅費規程の活用
  • 社宅家賃の経費計上

これらは個人事業では使えない節税策です。消費税に関しても、インボイス制度がスタートする前は個人・法人合わせて最長4年間の免税メリットを受けることができました。現在はインボイス制度の影響で消費税の節税策が使いにくくなっている面もありますが、インボイス登録をして消費税課税事業者になった場合の「2割特例」はしばらくの間利用できるため、まだメリットはあります。

📝 このセクションのまとめ

  • 法人は個人事業より信用力が高く、取引・融資・採用で有利
  • 利益が年間900万円超なら法人化が税制上有利になりやすい
  • 役員報酬・出張旅費規程・社宅など法人特有の節税策が使える
  • 消費税の2割特例はインボイス登録後もしばらく利用可能

法人として起業するデメリット

メリットだけでなく、デメリットもしっかり把握しておくことが重要です。物事を検討する際はメリットとデメリットを必ず比較するようにしましょう。

デメリット詳細
代表者住所の公開登記簿謄本に代表者の個人住所が表示される。芸能人・インフルエンサーなど有名人が特に困っていた。
社会保険の強制加入法人は規模に関わらず強制加入。健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・労災保険料の負担が大きい。
設立・運営コスト会社設立費用に加え、税理士・会計事務所への報酬が個人事業より高くなりやすい。
均等割(法人住民税)赤字でも最低年間7万8,000円の法人住民税(均等割)がかかる。
経理の複雑化個人事業より経理処理が複雑になる。

📌 ポイント

一般的には、まず個人事業主としてスタートし、事業規模の拡大に合わせて法人化を目指すのが実務上の定石です。デメリットを十分に理解した上で法人化の判断をしましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • 代表者の個人住所が登記簿に公開されるのが最大のデメリット
  • 法人は規模に関わらず社会保険に強制加入となる
  • 赤字でも均等割として年間最低7万8,000円の税金がかかる
  • 設立・運営コストや経理の複雑さも考慮が必要

会社設立の手順をわかりやすく解説

会社を設立するための手順をざっくりと確認しておきましょう。

  1. 事業プラン・登記事項の決定:社名、事業目的、本店所在地、資本金、出資者・株主、役員、決算月などを決める
  2. 印鑑の作成:会社の実印・銀行印・角印の3本を作成するのが一般的
  3. 定款の作成:会社のルールブックである定款を作成する
  4. 定款認証:公証人役場で定款を提出し、認証を受ける(現在は対面手続きが必要)
  5. 資本金の払い込み:新設する会社に社長・オーナー個人としてお金を振り込む
  6. 法務局で設立登記の申請:登記申請を行い、登記が完了すれば登記簿謄本と会社の印鑑証明書が取得できる

登記申請から完了まで約1週間、トータルでは約2週間かかるのが一般的です。手続きを依頼する専門家は税理士ではなく、基本的には司法書士になります。

会社の種類設立費用の目安(実費込み)
合同会社10万円以内
株式会社20万円以内

📝 このセクションのまとめ

  • 会社設立は6ステップで進む。手続きは司法書士に依頼するのが一般的
  • 合同会社は10万円以内、株式会社は20万円以内が費用の目安
  • 現状はトータルで約2週間かかる

【朗報①】定款認証が対面不要に!最短3日で会社設立が可能へ

会社設立の手順の中で、これまで時間がかかっていた原因の一つが「定款認証」です。公証人役場での対面での確認が必要だったため、一連の手続きに約2週間かかっていました。

2024年の法改正により、この定款認証が原則として対面不要になる見込みです。法人設立の意思確認を動画やZoomなどのオンライン手段で行う方向で検討が進んでいます(具体的な方法は現時点では未定)。

📌 ポイント

定款認証のオンライン化により、登記手続きを含めて最短3日で会社を設立できるようになる見込みです。スピード起業が現実のものとなります。

📝 このセクションのまとめ

  • 定款認証の対面手続きが不要になる方向で法改正が進んでいる
  • これにより会社設立が最短3日で完了できる見込み
  • 具体的なオンライン確認方法は現時点で未定

【朗報②】代表者住所の非公開化が実現へ

今回の法改正のもう一つの大きなポイントが、代表者の個人住所を登記簿上で非公開にできる制度の導入です。これは会社運営における最大のデメリットとも言える問題に対応するものです。

現状と改正の方向性

現在も代表者住所を登記簿謄本上で非公開にする方法は存在していましたが、それはDV(ドメスティック・バイオレンス)被害者などのレアケースに限られていました。今回の改正では、これを一般化し、希望者であれば誰でも自宅住所を非公開にできる方向で商業登記規則の改正が予定されています(パブリックコメントを開始した段階で、最終確定ではありません)。

これまで芸能人やインフルエンサーなどの有名人は、自宅住所が登記簿に記載されることを避けるために、ダミーで別の人物を役員に立てるなどの対応を余儀なくされていました。

賛否両論ある制度改正

この改正については、賛成・反対の意見が分かれるところです。懸念される点としては以下が挙げられます。

  • 詐欺会社による詐欺行為に悪用される可能性
  • 住所が分からないことを利用した計画倒産のリスク
  • その他の犯罪行為への利用懸念

📌 ポイント:理想的な制度設計

重要なのは、代表者住所を「登記事項として完全に不要にする」のではなく、「登記事項としては保持しつつ、希望者は一般公開を非公開にできる」という仕組みにすることです。法務局や税務当局などがいざという時に住所を把握できる体制を整えた上で改正を進めることが望ましいといえます。

不動産登記との違いに注意

⚠️ 注意

不動産登記情報については今回の改正対象外です。不動産登記は誰でも取得でき、物件の所有者の氏名・住所が引き続き公開されます。会社の商業登記と不動産登記では非公開化の範囲が異なる点に注意が必要です。

自宅が会社の本店所在地になっている方への対応策

代表者の個人住所を非公開にしても、会社の本店所在地が自宅と同じであれば意味がありません。本店所在地が自宅という方には、バーチャルオフィスの利用をおすすめします。

バーチャルオフィスにはさまざまなサービスがありますが、毎月の使用料を支払うことで、プランによっては本店所在地として登録できるものがあります。代表者住所の非公開化と合わせてバーチャルオフィスを活用することで、個人の住所を完全に守ることができます。

📝 このセクションのまとめ

  • 希望者は代表者の自宅住所を登記簿上で非公開にできる制度が予定されている(最終確定ではない)
  • 現状は非公開はDV被害者などのレアケースのみ。これを一般化する方向
  • 悪用防止のため、法務局・税務当局が住所を把握できる仕組みの整備が重要
  • 不動産登記は改正対象外のため、引き続き住所が公開される
  • 本店所在地が自宅の場合はバーチャルオフィスの活用を検討しよう

知っておくべきお得情報①:登録免許税を半額にする方法

会社設立にかかる費用の中には、登録免許税という国税が含まれています。この税金を半額にできる制度があります。

会社の種類通常の登録免許税半額適用後
株式会社15万円(最低額)7万5,000円
合同会社6万円(最低額)3万円

起業初期はまだ資金繰りが乏しい状態であることが多く、この税金が半額になるのはかなり大きなメリットです。

半額を受けるための要件

  • 創業年未満の個人であること
  • 創業支援事業計画の認定を受けた市区町村にて本店を構えて会社設立をすること
  • その創業支援事業者が実施する研修などを受けて支援証明書の交付を受けること

例えば大阪では、大阪商工会議所で開業スクールが開催されており、マーケティングや事業計画の作成など起業に必要な知識を学べます。受講費用は5,500円程度と手頃で、勉強にもなりながら登録免許税の節税もできる、非常にお得な制度です。

この登録免許税の半額特例以外にも、創業融資の優遇制度なども受けられます。多くの市区町村でこの特例を受けることが可能です。

⚠️ 注意

この制度を利用すると、スピード起業ができないというデメリットがあります。最短3日での設立が可能になっても、研修受講や証明書取得の手続きがある分、時間がかかります。また、認定を受けた市区町村以外の場所で創業した場合は、登録免許税の半額メリットを受けることができませんのでご注意ください。

📝 このセクションのまとめ

  • 創業支援事業計画の認定市区町村で研修を受けると登録免許税が半額になる
  • 株式会社は15万円→7万5,000円、合同会社は6万円→3万円に
  • 研修費用は5,500円程度で、創業融資の優遇も受けられる
  • 認定市区町村以外での創業や、スピード起業を優先する場合は利用できない点に注意

知っておくべきお得情報②:法人口座の開設が難しい理由と対策

個人名義の銀行口座は比較的簡単に作れますが、法人名義の銀行口座は近年かなり作りにくくなっています。これはマネーロンダリングや犯罪対策を目的とした「犯罪による収益の移転防止に関する法律」が強化されたためです。多くの銀行で審査が厳格化されており、口座開設が遅れるケースが多発しています。

法人口座が作れないとどうなるか

  • 企業との取引ができない(特にBtoBで上場企業との取引では相手にされないことも)
  • 個人口座しか使えないと脱税を疑われるリスクがある

口座開設しやすい銀行の活用を

メガバンクなど取引したい銀行で口座開設を試みたが作れなかった、という場合は、GMOあおぞらネット銀行の活用を検討してみましょう。

  • 口座維持手数料が無料
  • 振込手数料が安い
  • 24時間365日ネットバンキングが利用可能
  • 融資審査がほぼネットで完結する
  • 他行と比べて口座開設の手間が少ない

📌 ポイント

法人設立後に口座開設で困らないよう、事前にどの銀行に口座を開設するか戦略を立てておきましょう。まずGMOあおぞらネット銀行で法人口座を確保しつつ、並行してメガバンクへの申請を進めるのが現実的な対応です。

📝 このセクションのまとめ

  • マネーロンダリング対策強化により、法人口座の開設は近年難しくなっている
  • 法人口座がないと企業取引や信用面で大きなデメリットがある
  • GMOあおぞらネット銀行は手数料・利便性・開設しやすさの面でおすすめ

2024年の法改正まとめ:起業を考えている人が今すぐやるべきこと

2024年に予定されている法改正の内容を改めて整理します。いずれも最終確定ではありませんが、法改正の成立が期待されます。

改正内容現状改正後(予定)
定款認証公証人役場での対面手続きが必要対面不要・オンライン化(最短3日で設立可能)
代表者住所登記簿謄本に個人住所が公開(DV被害者のみ例外)希望者は非公開を選択可能

これまで会社設立に難色を示していた方も、この法改正を機に法人化を前向きに検討する価値があります。特に個人の住所公開を理由に法人化をためらっていた方にとっては、大きなハードルが取り除かれることになります。

ただし、代表者住所の非公開化が犯罪に悪用されることのないよう、法務局などの機関が裏側では住所情報を把握できる体制を整えた上で改正が進むことが重要です。

📝 2024年法改正のまとめ

  • 定款認証のオンライン化で会社設立が最短3日に短縮される見込み
  • 希望者は代表者の個人住所を登記簿上で非公開にできる制度が導入予定
  • 本店所在地が自宅の場合はバーチャルオフィスの活用も合わせて検討を
  • 登録免許税の半額特例・GMOあおぞらネット銀行の活用など、設立時のお得情報も押さえておこう
  • いずれも最終確定ではないため、最新情報を随時確認することが重要

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
本サイトは 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士を応援しています!

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