コピー機・複合機リースの適正価格とは?業界の闇と悪徳業者の見極め方を税理士が解説

コピー機・複合機リースの適正価格とは?業界の闇と悪徳業者の見極め方を税理士が解説
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定価200万円のコピー機が実は80万円以下で買える?業界の闇と適正価格を徹底解説。

コピー機業界の常識は「一般の非常識」

コピー機・複合機といえば、キヤノン・富士フイルム・シャープなど日本の大手メーカーが並ぶ、一見して平和そうな業界です。しかしその「信頼感のある顔」こそが、業界の闇をうまく隠す役割を果たしているのです。

自動車や家電の場合、定価から値引きされても半額以下になることはほとんどありません。ところが業務用コピー機は、定価200万円の機種が実際には80万円前後で購入できるというケースが珍しくありません。つまり、知識のある人は適正な価格で買えますが、知らない人は定価の2倍〜2.5倍の価格で買わされてしまうのです。

これを可能にしているのが「オープン価格システム」と呼ばれる仕組みです。販売店が自由に価格を設定できるため、値引き幅を演出するために意図的に定価を高く設定するという慣行が業界全体に根付いています。

📌 ポイント

コピー機の定価は「販売店が自由に設定できるオープン価格」。定価が高いからといって高品質とは限らず、値引き幅を大きく見せるためにあえて定価を吊り上げているケースがあります。

また、この業界は営業担当者のインセンティブ(歩合給)がしっかり設定されており、「直近でどれだけ利益を会社にもたらしたか」で評価されます。そのため、お客様が得をしているかどうかよりも、いかに高く売るかを優先する体質が生まれやすい構造になっています。保険や不動産業界に近い、成果報酬型・目先の利益優先の文化と言えるでしょう。

📝 このセクションのまとめ

  • コピー機の定価は販売店が自由に設定でき、定価の半額以下で購入できることも珍しくない
  • 値引き幅を大きく見せるために意図的に定価を高く設定する慣行がある
  • インセンティブ重視の営業文化が「高く売る」動機を生み出している

5年で270万円損した実例——狙われやすい企業の特徴

実際に起きた事例として、地方の一人社長の設計士さんのケースがあります。本来はオーソドックスな複合機で十分だったにもかかわらず、不要なオプションや過剰スペックの機種を契約させられ、5年リースで月額4万6,000円という契約を結んでしまいました。

実際には月23,000枚以下の印刷であれば、月額1万1,000円〜1万3,000円程度で契約できます。さらにカウンター料金(1枚印刷するごとにかかる費用)も3〜4倍の差が生じており、5年間のトータルコスト差はなんと約270万円に達していました。

項目実際の契約(過剰)適正な契約
月額リース料46,000円11,000〜13,000円
カウンター料金(モノクロ)割高(3〜4倍)1円前後
カウンター料金(カラー)割高(3〜4倍)10円前後
5年間のコスト差約270万円

しかも高い機種を買ったからといって、保守が特別手厚いわけでも、印刷品質が格段に優れているわけでもありません。ほぼ意味のない過剰スペックに270万円を支払っていたということになります。

特に狙われやすいのは従業員10〜20人以下の中小企業や個人事業主です。社長が一人で意思決定をするため、営業担当者と社長が直接コンタクトを取りやすく、比較検討や相見積もりを取らずに契約してしまうケースが多いのです。

⚠️ 注意

「どうせ値引き交渉しても5万〜10万しか変わらないだろう」と思って目の前の営業から即決してしまうのは危険です。実際には数十万〜数百万円の差が生まれることがあります。

📝 このセクションのまとめ

  • 不要なオプション・過剰スペックで5年間に270万円の損失が生じた実例がある
  • 従業員20人以下の中小企業・個人事業主が特に狙われやすい
  • 高い機種=高品質・手厚い保守とは限らない

こんな買い方は危ない!悪徳業者の手口と見極め方

では、具体的にどのような買い方・状況が危険なのでしょうか。以下の購入パターンには特に注意が必要です。

  • 飛び込み営業・テレアポからの購入:社長と直接コンタクトが取りやすい小規模企業を狙って今でも積極的に行われている。ちょうど機器の更新時期と重なると即決してしまいやすい。
  • 紹介からの購入:紹介者の信用が乗っているため、業者への比較検討が甘くなりがち。紹介者もコピー機業界に詳しいわけではなく、思い切った高額提示をされやすい。
  • 昔からの付き合いの業者からの購入:「長年の付き合いだから変なことはしないだろう」という心理を逆手に取られる。目先の利益優先の業界体質から、乗せられるところは乗せてくるケースがある。
  • 大手・上場企業だからと安心して購入:上場企業であっても不正な請求をするケースがある。実際に契約していない商品をリース料に上乗せして月額1万円を追加請求されていた事例も報告されている。

また、悪徳業者がよく使うトークにも注意が必要です。

  • 「値引き幅が大きい=お得」の演出:定価200万円→60万円(値引き140万円)と定価100万円→50万円(値引き50万円)を比べると、前者の方がお得に見える。しかし実際の購入金額は後者の方が安い。値引き幅ではなく実際の購入価格に注目すること。
  • 特典・おまけのプレゼント:「コピー用紙プレゼント」「空気清浄機付き」などの特典は、確実に見積もり金額に上乗せされている。プレゼントではなく、実質的にこちらが代金を払っている。
  • 「今日決めれば安くなります」「残り2台です」:焦りを煽る心理作戦。新品コピー機の在庫が本当に残り数台になることはほぼない。永久に閉店セールをやっている店と同じで、意味のない演出。
  • 「リース残債を弊社が負担します」:現在のリース契約の残り支払い分を業者が負担してくれるように聞こえるが、その金額は確実に新しい契約の見積もりに上乗せされている。負担してくれているわけではなく、こちらが払い続けているだけ。

⚠️ 注意

「リース残債を弊社が負担します」という提案は、その分が新しい契約金額に上乗せされているケースがほとんどです。このような虚偽の説明をする時点で、誠実な会社とは言えません。選択肢から外すことを検討してください。

📝 このセクションのまとめ

  • 飛び込み・テレアポ・紹介・昔からの付き合い・大手企業、いずれも過信は禁物
  • 値引き幅・特典・今だけ価格・リース残債負担は全て心理的な演出である可能性が高い
  • 大切なのは「実際の購入価格」と「カウンター料金」を相場と比較すること

コピー機のコスト構造——本体料金とカウンター料金の仕組み

コピー機にかかるコストは大きく2種類に分かれます。スマートフォンの端末代金と月額料金の関係に似ています。

コスト種別内容支払い方法
本体料金コピー機本体の購入費用一括購入またはリース(分割)
カウンター料金1枚印刷するごとにかかる費用。トナー代・修理訪問費・部品代が含まれる印刷枚数に応じて毎月変動

カウンター料金は、モノクロ印刷1枚あたり1円〜2円、カラー印刷1枚あたり10円前後が一般的な設定です。ただしメーカーによって差があり、価格を抑えたいメーカーを選ぶとモノクロ0.6〜0.7円、カラー6〜7円程度まで下がることもあります。

📌 ポイント

「リースで契約しているから修理費は無料」と思っている方がいますが、これは誤解です。一括購入でもリース契約でも、カウンター料金を支払えば修理費は別途不要という仕組みになっています。カウンター料金はリース・一括購入に関わらず別途かかるものです。

また、カウンター料金は地域によっても差が出ます。保守拠点から遠い地方(例:長野・北海道・宮崎などの中心部から離れた地域)では、人件費・移動費がかかるため料金が高くなる傾向があります。県庁所在地や中規模都市から車で2時間以内であれば、標準的なカウンター料金が適用されることが多いです。

📝 このセクションのまとめ

  • コピー機のコストは「本体料金」と「カウンター料金」の2種類
  • カウンター料金はリース・一括購入に関わらず別途かかる
  • 地方の保守拠点から遠い地域ではカウンター料金が高くなる場合がある

コピー機の適正価格相場——賢い買い方の2つのコツ

では、どうすれば適正価格でコピー機を購入できるのでしょうか。ポイントは「相場を知ること」と「比較すること」の2つに絞られます。

まず価格の相場から確認しましょう。月3,000枚以下の印刷で、ファクス・スキャンを使い、ホチキス留めなどの特殊機能は不要というオーソドックスな使い方の場合、以下が目安となります。

購入方法適正価格の目安
5年リース(月額)1万1,000円〜1万3,000円
一括購入60万〜70万円
カウンター料金(モノクロ)0.6〜1円/枚
カウンター料金(カラー)6〜10円/枚

印刷速度を上げたい、自動両面印刷、折り機能などを追加したい場合はここから価格が上がっていきます。この相場を基準に、提示された見積もりが妥当かどうかを判断してください。

次に「比較すること」ですが、近年の物価上昇により相場も少しずつ変動しています。2〜3社から相見積もりを取ることで、外れを引くリスクを大幅に減らせます。

📌 ポイント

適正価格で買える人の特徴は「ネットや動画でしっかりリサーチしている人」「社内に購買部門があり相見積もりが義務化されている50人以上の企業」のいずれかです。個人事業主や中小企業の社長こそ、事前の情報収集が重要です。

また、「近くの販売店から買うべきか」という疑問を持つ方も多いですが、コピー機の場合は営業と保守が分かれています。主要メーカーは47都道府県にメンテナンス拠点を持っているため、販売店が近くになくても保守は受けられます。購入先の場所よりも、保守拠点がどこにあるかを確認することの方が重要です。

なお、リース審査については、個人事業主だからといって必ずしも通らないわけではありません。クレジットカードの支払い遅延や法人名義の未払いがなければ通る可能性は十分あります。ただし、無申告状態や代表者の信用情報に傷がある場合は審査に落ちることもあります。

リース申し込みから納品までは10日〜2週間程度が目安です。余裕を持って1ヶ月前には検討を始め、3週間前には申し込むことをおすすめします。

📝 このセクションのまとめ

  • 月3,000枚以下の標準的な使い方なら、リース月額1万1,000〜1万3,000円、一括60〜70万円が適正相場
  • 2〜3社の相見積もりで外れを引くリスクを大幅に減らせる
  • 購入先の場所より保守拠点の場所を確認することが重要
  • 納品まで10日〜2週間かかるため、1ヶ月前から検討を始めること

メーカー別ポジショニング——品質重視か価格重視かで選ぶ

コピー機のメーカーは大きく「品質重視」と「価格重視」の2グループに分けられます。

ポジション主なメーカー向いている業種・用途
品質重視(高価格帯)富士フイルム(旧ゼロックス)・キヤノン・リコーデザイン会社・広告代理店・印刷品質が業績に直結する業種、機器停止が売上に影響する業種
価格重視(低価格帯)京セラ・シャープ・東芝会計事務所・一般事務・数値や文書の印刷が中心で印刷品質よりコストを優先したい場合

富士フイルムはかつてのゼロックスが統合されたブランドです。品質重視の大手3メーカー(富士フイルム・キヤノン・リコー)は故障が少なく印刷品質も高い反面、価格は高めです。一方、京セラ・シャープ・東芝はカウンター料金も含めてコストを抑えやすい傾向があります。

また、品質重視メーカーを検討する際でも、価格の安いメーカーも比較対象に入れることで、高品質メーカーをより適正な価格で導入できる可能性があります。1社だけを検討すると価格を下げにくいため、複数メーカーを比較することが重要です。

📌 ポイント

会計事務所のように数値・文書の印刷が中心で印刷品質よりコストを優先したい場合は、京セラ・シャープなどの価格重視メーカーで十分なケースが多いです。業務内容に合わせてメーカーを選びましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • 品質重視なら富士フイルム・キヤノン・リコー、価格重視なら京セラ・シャープ・東芝
  • デザイン・広告系は品質重視、一般事務・会計系は価格重視で選ぶと合理的
  • 品質重視メーカーを検討する際も、価格重視メーカーを比較対象に入れると価格交渉に有利

税務上の注意——コピー機を分割計上して損金処理するのは「アウト」

コピー機を一括購入する際、税金対策として「損金で落としたい」と考える経営者は多いです。そこで一部の販売店が提案するのが、本体とオプションを別々の請求書に分けて、それぞれを30万円未満に収めるという方法です。

例えば、本体30万円・オプション30万円という形で分けることで、それぞれを少額減価償却資産の特例(青色申告者が30万円未満の資産を一括で経費計上できる制度)を使って即時損金処理しようとするわけです。

⚠️ 注意:これは税務上アウトです

少額減価償却資産の特例(30万円未満の即時損金算入)は、「1つの独立した資産として使えるかどうか」で判断されます。オプションだけでは機能しないため、本体とオプションはセットで1つの資産として扱われます。
したがって、合計60万円のコピー機として通常の減価償却(法定耐用年数に従って毎年少しずつ経費化)を行う必要があります。税務調査で領収書等を確認された際に問題になる可能性があるため、このような分割計上は行わないでください。

なお、青色申告者が利用できる少額減価償却資産の特例の概要は以下の通りです。

項目内容
対象者青色申告をしている中小企業者等
対象資産取得価額が30万円未満の減価償却資産
処理方法取得した年度に全額を損金算入(即時経費化)
年間上限300万円まで
注意点1つの独立した資産として機能するものが対象。セットで機能する場合は合計額で判定

📝 このセクションのまとめ

  • 本体とオプションを分割して30万円未満に見せかける損金処理は税務上アウト
  • オプションは単独では機能しないため、本体とセットで1つの資産として扱われる
  • 税務調査で問題になる可能性があるため、正しく減価償却を行うこと

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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