雇用保険のすごい特典5選を解説!少ない負担で守られる公的保険の全貌
月1,500円の負担で受けられる雇用保険の特典を全て把握していますか?
雇用保険とは?労働保険の全体像を確認しよう
雇用保険という名前は多くの人が聞いたことあると思いますが、その全体像まで理解している人は意外と少ないです。まず大きな枠組みを整理しましょう。
労働保険というものがあり、その中に労災保険と雇用保険の2つが含まれています。
| 保険の種類 | 目的 | 保険料の負担 |
|---|---|---|
| 労災保険 | 仕事中の怪我・病気の医療費などをカバー | 会社が100%負担 |
| 雇用保険 | 雇用されている間の様々な特典・支援 | 会社と個人で負担(会社の割合が大きい) |
労災保険はなんと会社が全額負担してくれています。雇用保険も会社と個人で折半ではなく、会社の方が負担割合が大きいのです。つまり従業員の負担は極めて小さいにもかかわらず、多くの特典を受けられる仕組みになっています。
📝 このセクションのまとめ
- 労働保険=労災保険+雇用保険
- 労災保険は会社が100%負担
- 雇用保険は会社の負担割合が大きく、従業員の負担は小さい
雇用保険の加入条件と保険料
雇用保険の加入条件はシンプルです。正社員・アルバイト・パートタイマー・派遣社員といった働き方の違いも、年齢も関係ありません。以下の条件を満たせば加入できます。
- 週の労働時間が20時間以上であること
- 雇用契約の時点で31日間以上働く見込みがあること
- 学生ではないこと
次に保険料の負担額を確認しましょう。2023年11月現在、雇用保険料率(従業員負担分)は0.6%です。
| 月給 | 雇用保険料(月額) |
|---|---|
| 25万円 | 1,500円 |
📌 ポイント
月給25万円で月1,500円の負担でこれだけ多くの特典が受けられます。ただし保険料率は時代とともに変わります。1年ちょっと前まではこの半分の0.3%でした。特典の内容も変わっていくので、定期的に確認することが大切です。
📝 このセクションのまとめ
- 雇用保険は働き方・年齢を問わず、週20時間以上・31日以上の雇用見込みがあれば加入できる
- 従業員の保険料率は0.6%(2023年11月現在)、月給25万円なら月1,500円
- 保険料率・特典内容は時代とともに変わるため、定期的な確認が必要
特典① 失業保険(失業手当)
雇用保険の特典の中で最も有名なのが失業保険(失業手当)です。失業中にお金がもらえる制度で、受給するには以下の条件を満たす必要があります。
退職の理由によって必要な加入期間が異なります。
| 退職の種類 | 具体例 | 必要な加入期間 |
|---|---|---|
| 自己都合退職 | 自分の意思で退職した場合 | 退職前1年間の加入 |
| 会社都合退職 | 会社の倒産・契約社員の契約満了など | 退職前6ヶ月間の加入 |
実際にお金をもらうまでの流れは以下の通りです。
- 退職する
- 前の会社から離職票をもらう
- 離職票を持ってハローワークで手続きをする
- 7日間の待機期間を経て説明会に参加する
- 失業認定を受ける
- 受給開始
📌 ポイント
会社都合退職の場合は失業認定後すぐに受給できます。一方、自己都合退職の場合は失業認定からさらに2ヶ月間の給付制限期間があります。この待機期間を短くする方法もあるので、自己都合退職の方は別途確認しておきましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 自己都合退職は退職前1年間・会社都合退職は6ヶ月間の加入が必要
- ハローワークで手続き→7日間待機→説明会→失業認定の流れで受給できる
- 自己都合退職は失業認定後さらに2ヶ月の給付制限がある
特典② 教育訓練給付
教育訓練給付とは、厚生労働省が指定する講座を受講した場合に、その費用の一部を厚生労働省が負担してくれる制度です。受講費用の20%〜70%が給付されます。
受給できる対象者の条件は以下の通りです。
- 現在雇用保険に加入している方
- 離職はしているが、離職から1年以内で、前職で雇用保険に加入していた方
また、過去に教育訓練給付を受けたことがある場合は、前回受給から3年以上が経過しており、その間ずっと雇用保険に加入していれば再度受給できます。加入期間は1年以上が必要です。
教育訓練給付には3つの区分があり、区分によって給付率と上限額が異なります。
| 区分 | 給付率 | 上限額 | 対象資格の例 |
|---|---|---|---|
| 一般教育訓練給付金 | 20% | 10万円 | 英検・TOEIC・簿記検定・中小企業診断士 など |
| 特定一般教育訓練給付金 | 40% | 20万円 | 税理士・司法書士・社会保険労務士・大型自動車免許 など |
| 専門実践教育訓練給付金 | 70% | 最大24万円(年間) | 介護福祉士・社会福祉士・看護師・美容師・歯科衛生士・保育士 など |
手続きの流れは、左の2つ(一般・特定一般)の場合、事前にキャリアコンサルティングを受けた後に受講し、受講終了から1ヶ月以内に申請することでお金がもらえます。全てハローワークで完結します。
📌 ポイント
専門実践教育訓練給付金の対象資格(介護福祉士・看護師・保育士など)を目指す方は、在職中でも離職直後でも費用の最大70%・年間最大24万円が給付されるため、絶対に使わないと損です。自分が取ろうとしている資格が対象かどうかを必ず確認しましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 資格取得・スキルアップの費用を20%〜70%補助してもらえる
- 英検・簿記から税理士・看護師・保育士まで対象資格は幅広い
- 手続きはハローワークで完結する
- 対象かどうかは厚生労働省のサイトやハローワークで確認できる
特典③ 育児休業給付金
育児休業給付金は、1歳未満の子供を養育するために育休を取得し、会社から給料が支払われていない(または少ない)状態のときにもらえる給付金です。
受給するには以下の条件を満たす必要があります。
- 雇用保険に加入していること
- 過去2年間で、11日以上出勤した月が12ヶ月以上あること
給付金はなんと子供が最大2歳になるまで受け取れます。給付額のイメージは以下の通りです。
| 期間 | 給付額の目安 |
|---|---|
| 育休開始から最初の180日間 | 育休前の給料の約3分の2(約67%) |
| 180日経過後〜子供が2歳になるまで | 育休前の給料の約50% |
📌 ポイント
育休中に会社から給料が支払われている場合でも、育休前の給料の80%未満しかもらっていなければ給付金を受け取れる可能性があります。育休中に給料が出ているからと諦めず、自分がどのレンジに該当するか必ず確認しましょう。
また、近年新たに産後パパ育休(出生時育児休業給付金)という制度も創設されました。いわゆる「産後パパ育休」を取得した場合にもらえる給付金で、こうした制度は時代とともにどんどん追加・変更されていきます。ライフイベントが起こるたびに最新情報を確認する習慣をつけましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 育休開始から180日間は給料の約67%、それ以降は約50%が給付される
- 子供が2歳になるまで最大で受け取れる
- 育休中に会社から給料が出ていても、育休前の80%未満なら給付対象になり得る
- 産後パパ育休(出生時育児休業給付金)など新制度も随時追加されている
特典④ 介護休業給付金
介護休業給付金は、家族の介護を理由に休業した場合にお金がもらえる制度です。
給付対象となる介護の範囲(介護できる家族)は以下の通りです。
- 配偶者
- 自分の父母・子供
- 祖父母(おじいちゃん・おばあちゃん)
- 兄弟姉妹・孫
- 配偶者の父母
給付を受けるためには、育児休業給付金と同様に過去2年間で11日以上出勤した月が12ヶ月以上あることが条件です。
給付期間と金額のイメージは以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付期間 | 最大93日間(3回まで分割取得可能) |
| 給付額 | 賃金の3分の2(約67%) |
📌 ポイント
介護休業給付金は、介護しながら復職・介護を繰り返す形で3回まで分割取得でき、合計最大93日分もらえます。介護が必要な状況になった時に慌てないよう、制度の存在を頭に入れておきましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 配偶者・父母・子・祖父母・兄弟姉妹・孫・配偶者の父母の介護が対象
- 最大93日間・賃金の約67%が給付される
- 3回まで分割取得できる
特典⑤ 高年齢雇用継続給付
高年齢雇用継続給付は、60歳以降も働く方向けの給付金です。将来の話になる方も多いかもしれませんが、老後に向けて重要な制度なので必ず覚えておきましょう。
受給できる条件は以下の3つです。
- 60歳〜65歳で働いていること
- 雇用保険に5年以上加入していること
- 現在の給料が60歳時点の給料の75%未満に下がっていること
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 給付額(最大) | 60歳時点の給料の15% |
| 受給期間 | 60歳〜65歳の間 |
📌 ポイント
60歳以降に給料が下がった場合、現在の給料に加えて最大15%分の給付金がもらえます。老後に向けて収入が減りがちな時期に受けられる給付なので、該当する方は必ず確認しましょう。60歳まで働いていれば5年以上の加入要件はほぼ満たせます。
📝 このセクションのまとめ
- 60〜65歳・雇用保険5年以上・60歳時点より給料が75%未満に下がった方が対象
- 現在の給料に加えて最大15%の給付金がもらえる
- 老後に向けて収入が減る時期を支えてくれる重要な制度
雇用保険のまとめ:知識の差が損得の差になる
今日紹介した雇用保険の特典を改めて整理します。
| 特典名 | どんな時に使える? | 給付の目安 |
|---|---|---|
| 失業手当(失業保険) | 退職・失業した時 | 在職中の給料に応じた金額 |
| 教育訓練給付 | 資格取得・スキルアップの時 | 受講費の20%〜70%(上限あり) |
| 育児休業給付金 | 育休を取得した時 | 給料の約67%(最初の180日) |
| 介護休業給付金 | 家族の介護で休業した時 | 賃金の約67%・最大93日 |
| 高年齢雇用継続給付 | 60〜65歳で給料が下がった時 | 60歳時点の給料の最大15% |
雇用保険は公的保険です。保険料を払うことで、何かあった時に特典が受けられます。これらの特典は時代とともに変わっていくため、ライフイベントが起こるたびに最新情報を確認することが大切です。
📌 ポイント
雇用保険の給付は基本的にハローワークが管轄しています。「自分はもらえるかもしれない」と思ったら、まずハローワークや厚生労働省の窓口に相談しましょう。知っているかどうかだけで、受け取れるお金が大きく変わります。
⚠️ 注意
雇用保険の給付内容・保険料率・条件は法改正により変更されることがあります。本記事の内容は動画制作時点(2023年11月頃)の情報をもとにしています。最新情報は必ずハローワークや厚生労働省の公式サイトで確認してください。
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 大河内薫のマネリテ学園 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。 本サイトは 大河内薫のマネリテ学園を応援しています!
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