接待交際費の年間上限と節税ルールを税理士が解説!法人・個人の違いも
接待交際費には上限がある!法人と個人で異なるルールを税理士が実務目線で解説。
ラーメン代は「会議費」?経費計上の考え方
以前、一緒にラーメンを食べに行ったじゃないですか。あれって個人と法人、どっちの経費にしたんですか?

経費にしてないですか?いや、ちゃんともらって……法人の経費にしました。

法人の経費なんですか!

法人の経費なんですよ。あれはね、法人の仕事のために食事をしたんで。

なんかそう言われると悲しいですね。法人の仕事の……。

法人の経費で、会議したよね?

いや、ラーメン食べただけですよ。最初ちょっと話しましたけどね。

僕、あなたとの会話って仕事以外の会話ないと思うけど。

確かにそうっすね。そもそも仕事の関係ですもんね。

仕事の関係やし、それも会議になるんですよ。あれ立派な会議。

そういうところの考え方がいまいちわかんないんで、食事の経費のところですかね、今日は教えていただきたいです。

わかりました。もしかしてあれ、俺が接待したってことになってた?惜しい時間でしたね。あれはね、立派な会議なんですよ。

会議なんですと。

ということで今日は、食事が接待になるのか会議になるのか、そもそも経費で落とせるのかどうか、この辺の仕組みを解説したいと思いますので、最後までチェックしてください。

お願いします!

法人の接待交際費には年間800万円の上限がある
まずね、取引先とかお客さんとか、社外の関係のある人と食事をした場合は、大体接待交際費なんですよ。
ただ、法人の場合は接待交際費に限度額が設けられてるんです。年間800万円が上限です。

800万円!

800万円まで経費で処理できるけど、例えば1,000万円使ったら、800万円を超えてる200万円の部分は、会計上は経費で処理できるんやけど、税金計算するときに除かれるんですよ。
損金不算入っていう用語を使うんですけど、800万円までは税金計算するときに経費で認めるけど、オーバーしてる200万円は税金計算するときは除くよ、というルールがあるんですよね。
だから年間800万円以上使う人は注意してほしいなと。それ以上使っても全然節税効果にもならない。

こういうこと言うと「800万も使える人なんておるんか」ってよくコメントとかも入ったりするんですよね。

そうね。うちのお客さんなんかそんな人ばっかりで、もう800万も足りないくらい。全然足りない。
うちのお客さんじゃないけど、この前知り合いにね、東京に来てまだ半年ぐらいじゃないですか。六本木のお店を何件か案内したんですよ。その人ね、ちょい前までは年間六本木で4,000万円使ってるって話で。

すごい!4,000万円使ってるんですか!

4,000万円使っても経費で落とせるの?っていう話じゃないですか。800万円が上限だから、3,200万円に税金がかかってしまう。経費もったいないよねって思ったら、その人ね、グループ会社を7〜8社持っていて、分散すれば全部800万円で収まるんですよ。

すごいな。接待交際費のためにグループ会社を増やしたんじゃないかと思うぐらいですね。

その説ありますよ。でも実際ね、そういう人は本当に、特に建築業なんかは多いんですよ。大手と取引すると、大手の接待費って結構お金かかるんよ。ゴルフやら夜のお店やら、800万じゃ足りないでしょうみたいな。贈り物もいっぱいしないといけないし、大手と取引を継続するのは大変なんですよ。
800万じゃ足りないっていうことで、2社目・3社目という法人を増やしていくっていう会社は結構あるんですよ。

飲食費50%ルールという「もう一つの基準」
800万円という上限があるんですけど、でもね、さっき年間4,000万円を六本木で使うって話したじゃないですか。その会社が仮に1社しかなかったとして、1つの会社の社長が六本木で4,000万円使ったら、上限は800万円じゃないんですよ。
飲食接待費は50%まで損金で落としていいっていうルールもあるんですよ。となると、4,000万円が全部飲食費やったとしたら、2,000万円まで認めるよっていうもう一つのルールがあるんです。

だから800万円じゃなくてもいいんですね。

言ってしまえば、飲食代が1,600万円以上なら、その半分は経費として落とせるんで、800万円以上になるよね。飲食代がそれぐらいある会社は800万円以上落とせたりするけど、でも半分は落とせないのでもったいない。だから別会社を作る人が多いんやけど、そういう2つの基準があるっていうことを押さえておいてください。

はい。

僕はよくね、法人を作ったら2つ目の法人を作るのもありだよ、個人事業を作った方がいいよっていうことを言ってるんですが、これは交際費でも使えるメリットがあります。
個人事業の場合の交際費は上限がないんで、いくら使っても4,000万円使っても4,000万円全部経費です。

そっちの方がいいですね!じゃあそっちの方がいいじゃないですか。

じゃあその六本木で4,000万円使う人が個人事業で4,000万円経費で落とすのかって言ったらね、これ落とさないっすよ。4,000万円経費で落とすってことは、それに見合う売上がなければ赤字になるじゃないですか。ということは最低でも4,000万円以上売上があるってことやろ。もっといろんな経費があるでしょ、それこそ億単位になる。もう個人事業のレベルじゃないじゃないですか。

そうですね。

個人事業は一応800万円っていう上限とかなくて無制限やけど、そもそも多すぎたら個人事業のレベルじゃないから、実質そんなに多くならない。そういうことなんです。個人事業が一応上限はないっていうことも知っておいてください。

「法人の方が経費で落とせる範囲が広い」は本当か?実務の現場から解説
法人で経費で落とせる場合と個人で経費で落とせる場合は、ちょっとルールが違うっていう話がネット上でも出てるんですよ。他の動画で言っている有名な人が「法人の方が経費で落とせる範囲が広い、個人事業はちょっと狭いから法人の方がいいよ」と。特に接待なんていうのは、法人は直接的も間接的も接待費を落とせるけど、個人の場合は売上に直接関係しているものじゃないと経費で落とせないから、だから法人の方がいいんだよって言ってる著名な方もいるんですよ。
僕は別にその人のことは好きでも嫌いでもないけど、その部分はちょっとね、間違ってはいないんですよ。法律上はね、その通りなんです。法人は売上に直接的・間接的な接待は経費で落とせる、個人は直接的なものじゃないと経費で落とせない。だから経費で落とせる範囲は法人の方が広いよっていうのは、これは合ってる。

じゃあ売上に直接的と間接的の違いって何ですか?すぐに分かるもんじゃないですよね。

ないよね。交際費になったら全部将来の売上のためじゃないですか。それを間接的というのか直接的というのかって、明確な基準ってあるみたいないよね。

ないですよね。

将来のために食事しててこれ直接的・間接的ってなった時に、税務署が「これは間接的だからダメですよ」ってなったら「なんで?直接的やん」って争いになるよね。

なりますね。

実際僕はいろんな税務調査に立ち合ってきたけど、「これは間接的だからダメです」なんて聞いたことないんです。こんな判断はできないんで、法律上はそうなっていても、実際ねそんなことで否認されるなんて聞いたことないです。
ネット上で「法人の方が間接的な部分も経費にできるから法人の方がいいんだよ」って言ってる人が何人もいますよ。そういう人は実務が分かってないと思ってください。どこかで聞いた情報だけ喋って、本当の実務を分かってない、現場を分かってないですよ。

現場を分かってなくて話す人って結構いるんですよね。僕もそういうタイプです。自分で言った。聞いたことを真似してそうなんでしょ。

間違いではないけど、実際現場は違うってことですね。だからといって、間接的を個人の方でも入れていいっていうものでもないけど、でも直接的と間接的の判断は非常に難しいよと。それで否認された事例は僕は聞いたことないっていう事実を一応お伝えしておきます。

はい。

1人5,000円以下なら「会議費」で処理できる!接待交際費の枠を節約する方法
さっきラーメン代を僕が会議費で落としたって言ったじゃないですか。これ、わざと会議費にしていて、本当は接待交際費やけど、僕は会議費にしたんですよ。どうしてかっていうと、会議費の方が節税になるから。
というのも、1人当たり5,000円以下の飲食代は接待交際費じゃなくて会議費で処理してもいいっていうルールがあるんです。そうすると会議費にした方が接待交際費の800万円の枠を使わなくていいじゃないですか。できるだけ枠を開けておいた方がいいでしょ。

800万円でラーメン代だけで引くとなんか……もったいないじゃないですか。

800万円いかないけど、相当な回数行かないといけないですね。だからできるだけ1人当たり5,000円以下のものは別枠の会議費で。会議費は別に上限ないからいくら使っても経費になる。1人5,000円のものは会議費で落とせるんで、5,000円以下のものは会議費にしとくといいですよ。

今まで5,000円超えたことないですよ。2,000円も超えたことないな。

ちょうどいい価格の男なんですよ。何人かと食事してね、人数割りして5,000円以下なら会議費で落としてもらったらなと思います。5,000円を超えているようなら接待交際費で落とさないといけないというルールがあるので気をつけてください。

わかりました。

でもね、5,000円を超えても会議費で落とせるパターンもあるんですよ。

何ですかそれは?何だと思いますか?

ちゃんと会議した……?

正解!え、本当にそんなもんなんですか?そうなんですよ。
接待交際費の中で1人当たり5,000円以下なら会議費にしてもいいよっていうのがさっきのルール。そもそも会議なら5,000円を超えていても会議費でいいんです。

なるほど。それも証明しないといけないですよね?

そうそうそう。議事録とかレポートとかをちゃんと取っておかないと、本当に会議したかどうかわかんないから。だから今度から取っておいてよ。

大丈夫です。あ、超えないですけど、僕はちょっといい食事をしながら会議をしたら5,000円超える可能性は十分あるから、その方がいいってことですよね?

そうです。接待交際費の枠を使わないから。

これね、税務署の人ね、意外と知らない人が多くて。前もね、税務調査で全て5,000円以上は交際費、5,000円以下は会議費で全部振り分けられた調査があっていて、「いやいやいや、調査官、知ってますか?そもそも5,000円を超えていても会議は会議なんですよ。このルール知ってますか?」って言ったら「ちょっと確認します」みたいな感じで持ち帰ったんですよ。
税務署も間違っていることはあるんで、そこは理論武装してちゃんと交渉しないと、言われたまんまちょっと損することになるんで。

1人での食事は経費になる?出張費・残業食事代のルール
撮影が遅くなった時に1人でラーメン食べに行くじゃないですか。あれは経費になるんですか?

あれも経費になるんですよ。実は1人の食事はならないっていうのが原則なんですけど。

あ、そうなんですか。

個人事業主の人は1人の食事は経費にならないんですよ、厳密に言うと。それは深夜だろうが出張先だろうが、1人での食事は生活するための、生きていくための食事になるんで、仕事をしているしていない関係なく経費にならないんですよ。
で、僕があのラーメン屋を経費としているのは、仕事に伴う食事なんですよ。個人事業と法人はちょっとルールが違っていて、あれはね、僕は大体夜中遅いじゃないですか。僕の中では、あれは出張先に行った旅費として落としてるんですよね。仕事に伴う食事みたいな感じで、家帰るにも深夜になるし、仕事の出先での食事みたいな感じなんで、旅費の中での食事代みたいな感じになってるんで、だからオッケー。

ここまで来るのも出張ってことなんですか?

そうですよ、出張ですよ。

何をもって遠いかは人それぞれじゃないですか。そこら辺のニュアンスは何でもオッケーなんですか?例えば東京オフィスで仕事をしていて、家帰る時にもう今日ちょっと近くの定食屋で飯食っていこうみたいな感じで食べる時もあるわけですよ。それは経費で落としてないんですよね。その違いは何ですか?オフィスの近くだから出張じゃないから?

それも帰り道だから。でも、ここはオフィスと逆方向なんですよ。だから出張なんですよ、僕にとっては。先まで行って深夜まで仕事して帰るんで、出張に伴う食事なんで経費で落としてるんです。そういう違いです。

人の方がいいですね。帰る直前でご飯食べたりすることもあるんですが、それも経費で落とさないんですか?

それは帰り道だから。会社からの帰り道は基本的に経費にしない。こっからの帰り道でも家の近くのやつは経費にしない。ここは家から遠いし出先、出張ですよ、僕の場合。そういうのは出張旅費の一部として経費に落としてる。

あとね、そもそもオフィスで社員と夜遅くまで仕事をしてからの食事は、残業食事代として経費で落とせます。福利厚生費ですね。

そういうのがあるんですね。

名古屋オフィスにも毎週行きますけど、名古屋オフィスのみんな忙しいんですよ。忙しくて大体時間外労働してるんですよね。時間外労働してる時に「みんな、今日はちょっと時間外労働してるんでUberでも頼もか」みたいな感じで頼んで食べるんですけど、それは残業食事代としてみんな経費にしてます。だからみんなただで食べられるんで、まあ喜んでるよ。自分の好きなもん、普段食べないような、ちょっと高級なものとか頼んだりしてね。だから残業食事代として福利厚生費で落としてるっていうのもあります。

社員のランチ代を会社が負担する場合のルール|月3,500円の上限
これが時間外労働じゃなくて時間内の食事だったらまたルールがあるんです。例えばランチですけど、社員にランチ代を会社が出したら、これは基本的には現物給与になって給与扱いになるんです。そうすると源泉所得税を取らないといけないとか、そのランチ代に対して給料扱いになるんですよね。1,000円のランチを私は1,000円の給料を払ったのと一緒になっちゃうんです。

これ正確にやってる人いるんですか?

特例があって、現物給与にならない範囲っていうのがあって、これが2つ条件を満たさないといけないです。
まず1つ目の条件がランチ代の半分以上は本人が負担すること。2つ目の条件が会社が負担するのは月3,500円まで。この2つの条件を満たさないといけないんで、外とあっという間ですよね。

つまりもう3,500円が上限なんですね。

基本はもし、ランチ代が月7,000円以下なら、その社員のランチ代が6,000円なら半分の3,000円までしか負担できないです。会社はね。7,000円以上になっちゃうともう3,500円がアッパーですね。会社が負担できるのは3,500円がアッパー。だから1日に直すとね、170円ぐらい会社が支給できる。

そのレベルなんですか!

そのレベルなんですよ。ビビたるもんですけど、ないよりはあった方がいいみたいな感じなんで、そのルールに則って月3,500円まで会社が負担してあげるっていう、そうやってやってる会社は結構あるんですよ。

あるんですね。昼間業務がない時にスタバ行かれるじゃないですか。あれはじゃあ経費にはならないってことなんですか?

あれはね、経費になる。

あれもなるんですか?

これ色んな考えがあるんですけど、オフィスから遠いスタバなら、それこそさっきのこの後食べるラーメンと一緒で、出先での食事代……スタバなんて食事じゃないですけどね。出先で仕事をするためのドリンク代として、出張費でも会議費でもなんでもいいんですけどね、仕事をするためのドリンク代なんで全然オッケーです。
これね、時代が変わったんですよ。カフェで仕事をするって昔はなかったわけで、今じゃ当たり前じゃないですか。Wi-Fiも完備されてる、コンセントもある、ノートパソコン誰でも持ってる。昔はそんなんじゃなかったからカフェでのそんなんてどうなのみたいな話あったけど、今じゃ当たり前なんで。カフェで仕事をする、だからカフェで仕事をするカフェ代は普通に経費で落とせる。

さっき個人事業主は1人の食事はダメっていう話だったじゃないですか。カフェ代はできるんですか?

これね、厳密に言うと1人の食事じゃないですか。でも時代は本当さっき言ったように変わったんですよ。昔だったらダメだけど、もうあれってドリンクを注文するけど、言ってしまえばね、仕事スペースを借りてるようなもんなんで。レンタルオフィスと一緒、レンタルスペースと一緒みたいな。そういう手でいけば、僕は全然落としてもいいんじゃないかなと。
厳密に言うと1人での食事代は法律上は難しいんやけど、でも払っている代金をドリンク代として払ってるけど、Wi-Fiとか使用料とかも含まれてのドリンク代だとも取れるで、それで否認されるってことはほとんどないんじゃないかなって正直思ってます。がっつり飯食ってたらあれかもしれんけど、ドリンクぐらいならいいんじゃないかなって思います。

それこそ時代に合わせて変えていってほしいですよね。

そう、時代に合わせてね。本当ね、法律が時代に追いついてないよね。

そうですね。3,500円のランチ代の会社負担の上限も、800万円っていう法人の1年間の上限も、物価高に合わせて上げてもらわないとですね。

確かに、1,000万円とかに物価高に合わせてほしいよね。

それを強く願いましょう。インボイス反対と経費の枠の増加!そのうちやっぱり見直してくれるかもしれないですからね。ずっと声上げてれば。

じゃあ言い続けましょうか。800万円の枠拡大!拡大メガネにしてもらえればこちらとしては嬉しいですよね。

増税メガネと言わせないで、拡大メガネになってもらえれば!

嬉しいですよね。

ということで今日は、一緒にご飯に行ったお代はどうやって処理してるんだっていう話から、飲食にまつわる経費計上できる・できないのルールを色々説明させていただきました。
個人事業と法人では少しルールは違うし、法人の方でも800万円ルールとか飲食費の50%ルールとか、あとは残業代・出張代・ランチ代、まあ色々ルールもありますので、この辺はしっかり覚えていただいて、経費にできるものはできるだけ経費にするということをやっていただければ節税に繋がるんじゃないかなと思いますので、是非覚えておいてください。

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 脱・税理士スガワラくん の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 脱・税理士スガワラくんを応援しています!
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