投資で稼ぐと社会保険料が爆増!金融所得の社会保険料反映を税理士が解説

投資で稼ぐと社会保険料が爆増!金融所得の社会保険料反映を税理士が解説
e_zeirishi

投資で得た利益が社会保険料の計算に含まれる制度改正が検討されています。今すぐ対策を確認しましょう。

金融所得が社会保険料に反映される?制度改正の概要

金融所得が医療とか介護保険料に反映されるっていうニュースを見たんですけど、これどういうことなんですか?

サトウ
サトウ

簡単に言うと、株や投資信託で得た利益が将来的に社会保険料の計算に含まれる可能性があるよっていうことなんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

それちょっと勘弁してほしいですけど、いつからどのぐらい増えるんですか?

サトウ
サトウ

そこが一番気になるところかなと思います。今回はこの制度改正の中身と経緯、そして今後の対策についてお話ししていきます。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ちょっとこれ見逃せないですね。

サトウ
サトウ

大事ですね、これはね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

制度改正の背景:現役世代の社会保険料負担が限界に

まずこの金融所得が社会保険料に反映されるっていう話の、そもそもの背景はどんな感じのことなんですか?

サトウ
サトウ

やっぱり背景にはですね、現役世代の社会保険料負担が限界に達しているという深刻な問題があります。現在、現役世代の皆さんは会社負担分も含めると給与の約30%を社会保険料として支払っています。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

まあね、毎月給与明細を見るたびに「なんでこんなに引かれるんだ」って思いますよね。

サトウ
サトウ

この重い負担の主な原因って、75歳以上の後期高齢者の医療保険や介護保険の費用になってます。後期高齢者の医療費のうち、本人が窓口で払うのは約1割で、残りのうち約5割は税金、そして残りの約4割は今の現役世代が「後期高齢者支援金」という形で負担している保険料から賄われているんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

じゃあ現役世帯が高齢者の医療費を支えているという状況ですね。

サトウ
サトウ

はい。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なんか自分が年を取ったらもっと負担が重くなりそうで不安ですよね。

サトウ
サトウ

もちろんその可能性はありますよね。しかもこの支援金、過去20年間で1.7倍に膨れ上がっている一方で、高齢者自身が払う保険料は1.2倍にしか増えていないんですよ。つまり、現役世代への負担が偏って重くなっていっている状況があるってことなんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

それは何とかしないといけないですよね。年金だけじゃ生活できないって言っている高齢者もいるし、なんか難しい問題ですよね。

サトウ
サトウ

そうなんです。そこで国は、年金収入が少なくても多額の金融資産から利益を得ている高齢者にももっと社会保険料を負担してもらおうということで検討を始めているってところなんです。その中で、今の社会保険料の計算に金融所得が反映されていないのはおかしいのではないかという議論が出てきました。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

マイナンバーで金融所得は筒抜け!税務署と市役所の情報連携

そもそも金融所得って国は全部把握できているんですか?特定口座で源泉徴収されているから確定申告しなくてもいいって言われていますし、ぶっちゃけ税務署も知らないんじゃないのって思っている社長も多いと思うんですけど。

サトウ
サトウ

それはちょっと甘いんじゃないかなと思います。証券会社の特定口座で運用している株や投資信託の配当金や売却益、これって約20%の税金が自動的に源泉徴収されているんですけども、これって証券会社が納税してくれているわけなんですね。で、この取引情報自体は税務署に全部渡っております。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ということは税務署は全部知っているってことですか?

サトウ
サトウ

はい、おっしゃる通り。ただ、現状はこの税務署にある金融所得の情報が社会保険料を計算する市役所などの役所には必ずしもリアルタイムで渡っていなかったんです。特に確定申告が不要な特定口座の利益って、市役所側が正確に把握することが結構難しかったわけなんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。だから儲けがあっても社会保険料は増えなかったわけですね。これって一種の抜け穴だったってことですか?

サトウ
サトウ

そういう言い方もできますね。今回の制度改正はこの抜け穴というか、これまで手を打てなかったところにメスを入れて負担の公平性を確保することを目的としているようです。そこで国は、証券会社から税務署に行っているこの金融所得の情報を市役所などにも渡すようにしようと検討しているわけなんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

でもこれ、膨大な数の金融所得の情報を市役所が処理するって結構大変じゃないですか?人手ではさすがに無理な感じしますけどね。

サトウ
サトウ

そうですね。で、そこで登場するのがマイナンバーですね。現在の証券口座はマイナンバーが紐づいていないと開設できなくなっていて、実は2016年からもうそうなっているんですけども、それ以前に開設された口座も今はもうマイナンバーの紐付けが完了しているようなんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。そういうことなんですね。

サトウ
サトウ

つまり現在は、やろうと思えばマイナンバーを通じて市役所にも金融所得の情報が渡る状況になっていて、それが社会保険料に今後反映されるという下地は、2016年の時点で完全にできていたというわけなんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。じゃあ今回の改正でその下地の活用が始まったっていうことなんですかね。これっていつからスタートするんですか?

サトウ
サトウ

政府の資料では「なるべく早期に」とされてはいるんですけども、マイナンバーを活用した全国規模のシステム改修ですとか実務上の課題はまだまだ残ってはいます。前々から一つの目安とされている2028年までには制度の実施あるいは最終決定がされるんじゃないかなという風に見られています。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

2028年ですか。ぼーっとしているとすぐに来ちゃいそうです。

サトウ
サトウ

NISAは対象外!でも非上場株式の配当は要注意

この話、高齢者だけの問題なんですかね?NISAで投資している現役世代とか、我々経営者には関係ないんじゃないかと正直思うんですけど、スマホで情報を見ていると現役世代にも何か影響があるんじゃないかってちょっと不安になりますよね。

サトウ
サトウ

まずNISAについては、与党の税制調査会が社会保険料の算定対象から除外すると明言しています。政府が「貯蓄から投資へ」のスローガンを掲げてNISAを推進している手前、NISAの利益にまで社会保険料をかけるのは制度の趣旨に反すると判断したんじゃないかなと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

まあ、それはちょっと一安心ですね。NISAでコツコツ貯めている人も多いですから、これで負担が増えちゃったらみんな投資をやめちゃうんじゃないかって思いますよね。

サトウ
サトウ

やっぱそうですよね。しかしですね、非上場株式の配当金については社会保険料の算定対象に含まれる見込みになっています。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

非上場株式ですか。ということは中小企業の社長に直結する話ってことですか?会社の利益で配当を受け取っている経営者とかにも影響してくるってことですかね?

サトウ
サトウ

はい、その通りですね。会社の利益を配当として受け取っている経営者の方は、将来的に社会保険料が増加する可能性があるので注意が必要なんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

現役の会社員の場合はどうなるんですか?

サトウ
サトウ

現時点の方針ですと、まずは後期高齢者の方々が対象になる見込みですね。会社員の高齢者については給料に応じて社会保険料が払われているので、年金生活者とはルールが大きく異なるため、整合性の問題が現状残っているってところですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

じゃあやっぱり現役の会社員には関係ないってことですか?

サトウ
サトウ

現状はそうなんですけども、やっぱり将来的にはこの現役世代にも影響が及ぶ可能性は考えられるかなと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ちょっとそれは困った話ですね。

サトウ
サトウ

本当そうですよね。この辺りのお話については、政府が2024年1月に発表した資料に記載があって、「金融所得が社会保険料に反映されないことを不公平に感じている人も多い」とあって、そこから社会保険料の公平性を保つという意味で金融所得の社会保険料反映を進めていたみたいなんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

投資をしていない人からすれば不公平なのは分かるんですけれども、している側としては納得できないですよね。

サトウ
サトウ

対策①:役員社宅制度の活用で報酬の額面を下げる

この制度変更に対して、私たちはどのような対策をしていくべきなんですかね?

サトウ
サトウ

単純なお話なんですけども、社会保険料を削減する方法をフル活用していくかなと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

まあ、そうなりますよね。具体的にどんな方法があるんですか?

サトウ
サトウ

取り組みやすいものとして、いくつかあります。それぞれ詳しくお話しします。まずは役員社宅制度の活用かなと思います。役員社宅制度とは、会社が所有している物件、あるいは会社が第三者から借り上げている賃貸物件を役員社宅として貸し出す制度のことを言います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

この制度を活用すると、会社は家主に支払う家賃を損金として計上できます。その上で、その社宅に住む役員からは税法で定められた計算方法に基づいて賃料相当額という最低限の金額を徴収します。結果的に、会社が支払う家賃と役員から徴収する賃料相当額との差額部分だけが会社の損金になって、法人税を削減することができるという形になっています。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

一見、法人の節税策に使う方法に見えるんですけど、なんでこれが社会保険料の削減につながるんですか?

サトウ
サトウ

役員社宅制度をうまく活用すれば、役員が個人で負担する社会保険料と税金などの負担を減らすことができるんです。例えば、報酬として毎月100万円もらっているとします。社宅は入居しておらず、家賃を30万円ご自身で払っています。この場合、報酬の100万円を元にして税金が計算されますね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

一方、逆に社宅制度を導入して家賃30万円の半分15万円を会社が負担したとします。この場合、役員が負担する家賃相当額の15万円はお給料から天引きされて、会社が負担している家賃を含めた役員の実質的な報酬額は月100万円で変わらないということになるんですね。しかし、会社が負担する家賃分15万円を役員報酬100万円から差し引くことで、役員報酬を例えば月85万円に減らすことができます。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうすると、家賃を差し引いた後の報酬額が変わらないにもかかわらず、額面が減少したことで社会保険料や税金が減るということになるんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。そういうことなんですか?

サトウ
サトウ

そうなんです。さらに言うと、実質的な報酬額が変わらないまま社会保険料や税金が減るので、実際の手取りは増えるということなんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これは活用しないではないですね。

サトウ
サトウ

そうですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

対策②:事前確定届出給与で賞与の社会保険料に上限を活用

続いては事前確定届出給与の活用です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これはどんなものでしたっけ?

サトウ
サトウ

これは役員賞与を経費にするための手続きになります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

まあ、要はボーナスってことですよね。

サトウ
サトウ

そうですね。経営者のボーナスってことです。役員賞与は原則として税金計算上は損金不算入なんですね。遅くても会計年度の4ヶ月目までに税務署に届け出を行って、その通りに支給することで損金算入が初めて認められます。そして賞与に対する社会保険料には上限がかかっていて、これを活用することで社会保険料を削減できるということなんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

具体的には、賞与に関しては健康保険料は1年あたり573万円まで厚生年金保険料は1ヶ月あたり150万円までという上限があって、それを超えた分に関しては保険料がかからないことになっています。

ですので、役員報酬を例えば月10万円に減額して、その分賞与を大幅に増額することで、年間の手取りはそのままで社会保険料だけを削減することが可能なんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

まあ、これがかなり活用しやすそうですよね。

サトウ
サトウ

はい、そうなんです。ただし、このスキームについては今後見直しされる可能性が出ています。詳しくは別動画で説明しているので、気になる方は概要欄からチェックしてみてください。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

対策③:組み立て基金(選択制DC)で給与額面を下げつつ退職金を準備

続いては組み立て基金の活用です。この制度は、従業員が自身のお給料から毎月お金を積み立てて、自分で退職金を作っていくという制度なんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

役員や従業員は給与の一部を組み立て基金の掛け金にして、将来退職金で受け取るか、これまで通りお給料として受け取るかを選ぶことができるんです。掛け金にすればその分給与の額面が減るので、結果的に社会保険料も少なくなるという構造です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

積み立てたお金自体は大手保険会社が運用するので管理の手間もかかりませんし、自分に投資の知識がなくてもできるものになっています。また、iDeCoや企業型DCとの併用もできるので、すでに他の制度を利用している方でも活用できるのも大きなメリットかなと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

社会保険料を抑えつつ退職金の準備ができるということですね。こういった対策を活用して、金融所得が社会保険料の算定対象になってからでも、うまく社会保険料を抑えていきたいですね。

サトウ
サトウ

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 社長の資産防衛チャンネル の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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