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金融所得課税がまた強化!税率30%・対象4億円まで拡大を税理士が解説

金融所得課税がまた強化!税率30%・対象4億円まで拡大を税理士が解説
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金融所得課税の強化が再び動き出した。対象は富裕層だけで終わらないかもしれない。

今年からスタートした金融所得課税強化、早くも再改正へ

実は今年(2025年)から金融所得課税の強化がすでにスタートしています。あくまでも富裕層が対象で、ほとんどの方には関係のない話ではあるのですが、なんとこの短期間でスピード改正・スピード強化がされようとしています。影響がさらに拡大しそうな状況になってきており、注意が必要です。

📌 今回の記事で解説すること

  • 所得1億円の壁問題とは何か(背景)
  • 2027年頃からスタートが予想される金融所得課税強化の詳細
  • 対象が拡大されていく可能性とその根拠
  • 今後の対策

まず結論をお伝えします。今年からスタートした金融所得課税強化では、給与・資産所得など各種所得を合算した合計所得が30億円以上の方が対象でした。これをさらに引き下げて6億円にするという方向で動いています。

さらに詳細を言うと、株式・FX・(今後は仮想通貨も分離課税20%になる可能性が高まっています)といった金融商品のみの所得で見ると、今年からは10億円以上稼いでいる方が対象でしたが、これが4億円まで引き下げられる可能性が非常に高くなっています。個人的にはほぼほぼ決まりなのではないかと思っています。

📝 このセクションのまとめ

  • 2025年から金融所得課税強化がすでにスタートしている
  • 早くも再改正の動きがあり、対象所得がさらに引き下げられる見込み
  • 金融所得のみで見ると、対象が10億円→4億円へ引き下げられる可能性が高い

そもそも「所得1億円の壁」問題とは何か?

財務省の資料をもとに、「所得1億円の壁」問題を解説します。グラフの横軸は所得(稼ぎ)、縦軸は税負担率(0〜35%)を示しています。

日本の個人の税金の主役である所得税は累進課税という仕組みを採用しています。稼ぎが大きくなればなるほど税負担率も上がっていく仕組みです。グラフでも、所得に占める負担率が2.5%からスタートし、ピークで27.1%程度まで上昇します。

ところが、あるラインを超えると税負担率が上がらず、逆に下がっていきます。これはなぜでしょうか?

📌 日本の所得課税の2つの仕組み

  • 総合課税:給与・不動産賃貸収入・年金収入・事業所得などを合算し、控除を引いた残額に累進税率を適用。所得税+住民税で最低15%〜最高55%
  • 分離課税:株式・投資信託・FX・不動産の売買(長期譲渡)などは合算せず、どれだけ稼いでも一律約20%の税率で課税される

この分離課税こそが「1億円の壁」問題の原因です。所得税の最高税率は45%(住民税を含めると55%)のはずですが、高所得者ほど株式・不動産売却益(分離課税20%)が所得に占める割合が高くなるため、全体の税負担率が逆に下がってしまうのです。

所得の種類課税方式税率(所得税+住民税)
給与・事業所得・年金・不動産賃貸総合課税(累進)15%〜55%
株式・投資信託・FX・不動産売却(長期)分離課税(一律)約20%(所得税15%+住民税5%)

財務省の資料では、合計所得に占める「株式等の譲渡所得」の割合が、所得100億円規模の人では89.5%にまで達しています。稼ぎが大きければ大きいほど金融・不動産の資産運用収益が占める割合が高くなり(フランスの経済学者ピケティ氏の理論と一致します)、分離課税の恩恵で高所得者ほど実質的な税負担率が低くなるという状況が生じているのです。

📝 このセクションのまとめ

  • 所得税は累進課税が原則だが、金融所得には一律20%の分離課税が適用される
  • 高所得者ほど金融所得の割合が高くなり、全体の税負担率が逆に下がる「1億円の壁」が生じる
  • この不公平を是正するために金融所得課税の強化が進んでいる

今年からスタートした金融所得課税強化の仕組みを詳しく解説

今年(2025年)からスタートした金融所得課税強化の仕組みを具体的に見ていきましょう。

通常の所得税額と比較して、「所得から3億3,000万円を引いて22.5%をかけた数字」の方が大きければ、その差額を追加で納税するという仕組みです。なお、NISA口座の利益は非課税なので対象外です。また、株式投資については特定口座(源泉徴収あり)を選択して確定申告していない方も含めて計算します。

📌 追加税負担の計算式(現行:2025年〜)

追加納税額 =(所得 − 3億3,000万円)× 22.5% − 通常の所得税額

※この結果がプラスになる場合のみ追加納税が発生する

ちなみに3億3,000万円を引いて22.5%というのは、所得税の最高税率45%のちょうど半分程度の税負担を求めるという意図があるようです。

具体的な計算例で確認してみましょう。

ケース株式のみの所得通常の所得税(15%)計算式による税額追加納税額
ケース①5億円7,500万円(5億−3.3億)×22.5%=3,825万円0円(追加なし)
ケース②10億円1億5,000万円(10億−3.3億)×22.5%=1億575万円75万円

ケース①の5億円の場合は追加納税なし、ケース②の10億円の場合でも追加納税は75万円にとどまります。つまり現行制度では、株式所得のみで約10億円以上の方が実質的な対象となっています。

📝 このセクションのまとめ

  • 現行(2025年〜)の追加課税は「所得−3.3億円」×22.5%と通常税額の差額
  • 株式所得のみで見ると、実質的に約10億円以上が対象
  • 10億円で追加75万円など、現時点では影響は限定的

スピード改正の内容:控除額と税率が大幅変更へ

早くも改正案が出てきています。具体的には計算式の2つのパラメータが変わります。

項目現行(2025年〜)改正案(2027年〜予定)
控除額3億3,000万円1億6,500万円(半分に縮小)
税率22.5%30%(引き上げ)

⚠️ 注意:「税率30%」の誤解に注意

「金融所得課税の税率が20%から30%に上がる」という情報が一人歩きしているようですが、これは誤りです。この30%はあくまでも富裕層向けの追加課税の計算式内の数字であり、通常の株式・投資信託等の分離課税税率(約20%)が変わるわけではありません。

この改正によって、影響を受ける所得水準がどう変わるか見てみましょう。役員報酬をメインとして様々な所得がある方を前提にすると、今まで30億円稼いでいる方が対象だったのが10億円程度まで対象が広がります。

では、株式投資のみの方ではどれくらいから対象になるのでしょうか?

株式所得通常の所得税(15%)改正後の計算式追加納税額
4億円6,000万円(4億−1.65億)×30%=7,050万円約1,050万円

つまり、株式所得のみで約4億円の方から対象になってくるという計算になります。4億円も稼いでいたら1,000万円くらいいいじゃないか、と思われる方が大半かもしれません。ところが、実はこれが政府の税制改正の本命ではないと考えられます。この先に最悪のシナリオが用意されている可能性があるのです。

📝 このセクションのまとめ

  • 改正案では控除額が3.3億円→1.65億円に半減、税率が22.5%→30%に引き上げ
  • 株式所得のみで見ると、対象は10億円→約4億円まで引き下がる
  • 「税率30%」は通常の分離課税税率の変更ではなく、富裕層向け追加課税の計算式内の数字
  • 早ければ2027年からスタートする見込み

最悪のシナリオ:富裕層への増税は全国民拡大の入口にすぎない?

ここからが最も重要な話です。今回の改正で対象が「株式所得のみで4億円」まで引き下げられるとしても、それで終わりではない可能性があります。

今後の展開として、以下のような段階的な引き下げが予想されます。

段階対象となる株式所得の目安対象者のイメージ
現行(2025年〜)約10億円以上超富裕層
改正後(2027年〜予定)約4億円以上富裕層
さらなる引き下げ①1億円高所得投資家
さらなる引き下げ②5,000万円一般富裕層
さらなる引き下げ③1,000万円成功した個人投資家
最悪のシナリオ500万円多くの国民

⚠️ 注意:増税は富裕層だけの問題では終わらない可能性

最近の税制改正は本当に増税項目が多く、どのようにドラスティックに改正されるか予想もつかない状況です。今は「富裕層の話」で済んでいますが、対象が段階的に引き下げられていけば、最終的には多くの国民が影響を受ける可能性があります。

また、今回のような追加課税の仕組みとは別に、以下のような抜本的な改正が行われる可能性も排除できません。

  • 金融所得の税率を現行の約20%から30%に引き上げる
  • 分離課税を廃止して総合課税に切り替える(最高55%が適用される)

かつて、株式投資の税率は約10%だった時期があります。当時は金融資産への投資を促進しようという国の方針があったからです。しかし現在は逆方向に動いており、今後さらに重くなる可能性は十分にあります。

📝 このセクションのまとめ

  • 今後、対象所得の閾値が段階的に引き下げられ、最終的には500万円レベルまで下がる最悪のシナリオがある
  • 税率の一律引き上げや総合課税への切り替えという抜本改正の可能性もある
  • かつて10%だった株式の税率が現在20%になっているように、税率は変わり続けてきた

今できる対策:NISAの活用が現実的な選択肢

では、今の段階でできる対策は何があるでしょうか?

残念ながら、現時点でできる対策はほとんどないのが実情です。最も現実的な選択肢はNISA(少額投資非課税制度)の活用です。NISA口座内の利益は非課税であり、今回の金融所得課税強化の対象外となります。

対策内容限界・注意点
NISA活用NISA口座内の利益は非課税・課税強化の対象外年間投資上限360万円(今回の課税強化のスケールからすると限定的)

NISAは年間360万円という投資上限があり、今回の金融所得課税のスケール(数億円単位)からすると焼け石に水かもしれません。しかし、それでもうまく工夫して活用していただくことが、現時点では最善の対策と言えます。

📌 ポイント:NISAはとにかく使い切ること

金融所得課税がどのように強化されようとも、NISA口座内の利益は非課税として守られています。年間360万円(つみたて投資枠120万円+成長投資枠240万円)を最大限活用することが、現在できる最も確実な対策です。

📝 このセクションのまとめ

  • 現時点でできる対策はほとんどなく、NISAの活用が現実的な選択肢
  • NISAの年間上限は360万円で、大規模な金融所得には焼け石に水の側面もある
  • それでもNISAは非課税という強力なメリットがあり、最大限活用すべき

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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