火災保険は自分で選ぶべき理由を税務のプロが解説|不動産指定保険で損しない方法
不動産屋に言われるがまま火災保険に入っていませんか?実は自分で選ぶだけで大幅に節約できます。
不動産屋が指定する火災保険はなぜ高いのか
火災保険というのは、保険料を払っていれば有事の際、つまり火災の際に保険金を受け取ることができる保険です。しかし、ここに大きな落とし穴があります。
⚠️ 注意
不動産屋が指定する火災保険は、ほとんどの場合、割高です。不動産屋がユーザーにとって最もお得な保険を紹介しているとは限りません。
なぜ不動産屋が指定する火災保険が高いのかというと、不動産屋が保険の代理店を兼ねているケースが非常に多いからです。「この保険を紹介したら紹介手数料がもらえる」という仕組みがある以上、不動産屋はその保険を紹介します。
つまり、その保険はユーザーにとって最もお得な火災保険ではなく、不動産屋がマージンを得られる保険なのです。だからこそ、言われるがままに契約すると損をしてしまいます。
やるべきことはシンプルです。不動産屋が指定した保険料を把握したうえで、「もっと安くて保障が手厚いものはないか」と自分で探すことです。この努力をしないと、割高な保険料を払い続けることになります。
📝 このセクションのまとめ
- 不動産屋は保険代理店を兼ねているケースが多く、マージン目的で保険を紹介することがある
- 不動産屋が指定する保険はユーザーにとって最安・最適とは限らない
- 自分で比較・選択することが節約への第一歩
火災保険の指定は法的に義務付けられていない
賃貸借契約において、大家さんが義務付けできる範囲はどこまでなのでしょうか。ここを正確に知っておくことが重要です。
📌 ポイント
大家さんが賃貸借契約で義務付けできるのは「火災保険への加入」だけです。「この会社のこの商品に入ること」を義務付けることは法的にできません。
建物が火災にあった際に保障がなければ大家さんも困るため、「火災保険には必ず入ってください」と契約で義務付けることは認められています。しかし、特定の保険商品を指定することはできないのです。
とはいえ、実際の賃貸借契約の中には保険商品まで指定しているものも少なくありません。その場合、ホイホイと契約してしまうと損をするわけですから、基準を持って見直す必要があります。
では、すでに契約してしまっている場合はどうすればいいのでしょうか。
- 新規の引っ越し・契約時であれば「自分で火災保険を選びます」と申し出るのが最もスムーズ
- すでに契約済みの場合は、解約して自分で探した保険に入り直すという手順になる
- 契約書上で保険商品が指定されている場合は、契約に従うという考え方もある
ただし、仮に勝手に保険を変えたとしても、大家さんがいきなり居住者を追い出すことはできません。裁判をしなければ追い出せないうえ、「火災保険の商品を変えたから」という理由で裁判をするのは現実的ではありません。そのため、自分の判断で変更することも十分に選択肢に入ります。
また、年払いで保険料を支払っていた場合、解約すると未経過分の保険料が返ってきます。損をしている保険を解約することは合理的な判断です。
📝 このセクションのまとめ
- 賃貸借契約で義務付けられるのは「火災保険への加入」であり、特定商品の指定は法的にできない
- 保険商品を変えただけで大家さんが居住者を追い出すことは現実的にできない
- 年払いの保険を解約した場合、未経過分の保険料は返金される
火災保険を見直す6つの基準とは
火災保険を見直す際には、以下の6項目を基準にして考えます。ただし、すべてに加入する必要はありません。保険の基本的な考え方は、「低確率で起こるが、起きたら人生が傾くほどの損害をカバーする」ことです。
| 補償の種類 | 必要性 | 概要 |
|---|---|---|
| 家財保険 | ✅ 必要 | 自分の家財(家具・家電など)を補償 |
| 借家人賠償責任保障 | ✅ 必要 | 大家さんの建物を損傷した際の補償 |
| 個人賠償責任特約 | ✅ 必要(他でも可) | 第三者への賠償責任を補償(最大1億円) |
| 地震保険 | ❌ 賃貸では基本不要 | 地震による建物損害を補償(大家向け) |
| 破損・汚損保険 | ❌ 基本不要 | 子どもやペットによる破損を補償 |
| 類焼特約 | ❌ 基本不要 | 隣家を延焼させた際の補償 |
📌 ポイント
賃貸の火災保険で本当に必要な補償は3つだけです。「家財保険」「借家人賠償責任保障」「個人賠償責任特約」の3つを押さえれば十分です。
📝 このセクションのまとめ
- 火災保険の見直し基準は6項目あるが、賃貸で必要なのは3つだけ
- 保険の基本は「低確率・高損害」なものにだけ加入すること
- 不要な補償まで付けると保険料が高くなるだけ
必要な補償①②:家財保険と借家人賠償責任保障
まず1つ目の必要な補償は家財保険です。これは読んで字のごとく、家の中の財産を補償するものです。火災で家具や家電が燃えてしまった場合に、その損害を補償してくれます。
補償額の目安は100万円〜300万円程度が一般的です。自分の家の中を見渡して、「これが焼けてしまったら補償してほしい」と思うものを積み上げていくと、だいたいそのくらいの金額になることが多いでしょう。
2つ目の必要な補償は借家人賠償責任保障です。家財保険が「自分のものを補償する」保険なのに対して、借家人賠償責任保障は「人のものを補償する」保険です。
賃貸の場合、家は大家さんのものです。火災でマンションが焼け焦げてしまった場合、それを修繕する費用は大家さんへの賠償となります。その金額は非常に大きくなる可能性があり、1,000万円を1つの基準として加入する方が多いです。
📌 ポイント
借家人賠償責任保障の補償額については、大家さんから金額を指定される場合があります。その場合はその指定に従う必要があります。まずはこの2つ(家財保険・借家人賠償責任保障)は必ず加入しましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 家財保険:自分の家財を補償。目安は100万〜300万円
- 借家人賠償責任保障:大家さんへの賠償を補償。目安は1,000万円
- この2つは賃貸における火災保険の必須補償
必要な補償③:個人賠償責任特約は火災保険でなくてもOK
3つ目の必要な補償は個人賠償責任特約です。これは不慮の事故による賠償責任を補償するものです。
例えば、ベランダで布団を干していて誤って落としてしまい、それが人に当たって怪我をさせてしまった場合などです。そのような場合でも賠償責任が発生することがあり、最大1億円程度の補償を付けておくことが最近の考え方の主流となっています。
📌 ポイント
個人賠償責任特約は火災保険に付けなくても構いません。すでにクレジットカードの付帯サービスとして加入している場合は、それで十分です。その場合は火災保険の保険料を安く抑えられます。
つまり、個人賠償責任特約は「どこかに1億円の補償が付いていればOK」という考え方です。火災保険に付けるか、クレジットカードの付帯保険で対応するか、自分の状況に合わせて選びましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 個人賠償責任特約は1億円程度の補償が必要
- クレジットカードの付帯保険でカバーされていれば、火災保険に付ける必要はない
- どこかに補償があれば二重加入は不要
不要な補償:地震保険・破損汚損保険・類焼特約
次に、賃貸では基本的に不要な3つの補償について確認しておきましょう。
地震保険については、地震が起こった際に建物を補償するものですが、賃貸の場合、建物は大家さんのものです。地震保険に入るのは基本的に大家さんの役割です。
地震を原因とした火災は火災保険ではカバーできませんが、万が一すべてなくなったとしても、補償が必要なのは「家財」だけです。家財の再購入費用が貯蓄で何とかなるという場合は、地震保険は不要と考えられます。なお、持ち家の場合は話が変わります。家と土地が自分のものになるため、地震保険の必要性は高まります。
破損・汚損保険は、子どもが暴れて壁を壊してしまったとか、ペットが床を汚してしまったといったケースに対応する保険です。保険の基本的な考え方は「低確率で起こり、起きたら自分の貯蓄ではどうにもならない損害」にかけるものです。破損・汚損のケースで人生が傾くほどの損害が生じる可能性は低いため、基本的には不要です。
類焼特約は、自分の火災でお隣さんを延焼させてしまった際の補償です。しかし、「失火責任法」という法律があり、自分に重大な過失がなければ、まずはお隣さんの火災保険を適用してもらうことになります。特にマンションでは火災保険への加入が義務付けられているケースが多く、相手方の保険でほとんどのケースがカバーされます。
⚠️ 注意
「保険会社のサイトに書いてある商品をそのまま契約する」のも危険です。不動産屋から言われた保険に入るのと同じく、自分にとって不要な補償まで付けてしまう可能性があります。必ず自分の状況に合わせてカスタマイズしましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 地震保険:賃貸では基本不要(持ち家は要検討)
- 破損・汚損保険:人生が傾くほどの損害にならないため基本不要
- 類焼特約:失火責任法と相手方の火災保険でカバーされるため基本不要
おすすめの火災保険と一括比較サービスの活用法
具体的な商品として、損保ジャパンの「スマート賃貸火災保険」はバランスが良くおすすめです。
| プラン | 月額 | 年額 |
|---|---|---|
| 個人賠償責任特約なし(クレカ等でカバー済みの場合) | 380円〜 | 4,440円〜 |
| 個人賠償責任特約あり | 570円〜 | 6,840円〜 |
ただし、これはあくまで賃貸の場合の話です。持ち家の場合は地震保険なども加える必要があり、補償内容が複雑になります。そのような場合でも、損保ジャパンの「自分で選べる火災保険」はさまざまな補償をカスタマイズできるため、保険料を抑えやすいです。
また、火災保険は日々新商品が出てきており、各社が競争しています。自動車保険と同様に、一括比較サービスを活用することで、自分の条件に合った最安・最適な保険を見つけやすくなります。
一括比較サービスを使うメリットは以下の通りです。
- 自分の条件(補償額・特約の有無など)を入力するだけで複数社を比較できる
- 「家財保険は高額にしたいが、借家人賠償責任保障は一般的な1,000万円でいい」といった特殊な条件にも対応できる
- 一般的に安いと言われている保険でも、条件次第では割高になるケースがあるため比較が重要
📌 ポイント
盲点として覚えておきたいのは、不動産屋が持ってきた保険が必ずしも損とは限らないということです。心ある不動産屋がユーザーのためにしっかりカスタマイズした保険を持ってくる場合もあります。すべての選択肢をテーブルに並べて比較することが大切です。
📝 このセクションのまとめ
- 損保ジャパンの「スマート賃貸火災保険」は月額380円〜570円程度でコスパが良い
- 一括比較サービスを使って自分の条件に合った保険を探すのが賢い方法
- 不動産屋の保険も含めてすべての選択肢を比較することが重要
火災保険を見直す手順まとめ
ここまでの内容を踏まえて、火災保険を見直す際の手順を整理します。
- 現在加入している火災保険の内容と保険料を確認する
- 必要な補償3つ(家財保険・借家人賠償責任保障・個人賠償責任特約)を基準に、自分に合った補償額を決める
- 一括比較サービスや各社のサイトで複数の保険を比較する
- 現在の保険より安く・保障が充実しているものがあれば解約して新規契約する
最初の段階(引っ越し・新規契約時)であれば「自分で火災保険を選びます」と申し出るのが最もスムーズです。すでに契約済みの場合は、解約して入り直すというステップが必要になりますが、そこには多少のストレスや心理的ハードルがあります。
しかし、それを乗り越えることで結構な節約になります。知識があることで、自分に合った保険をカスタマイズし、不要な保険料を払い続けるリスクを避けることができます。お金の知識は自分を守る武器です。ぜひ今の保険を見直してみてください。
📝 このセクションのまとめ
- 必要な補償は「家財保険」「借家人賠償責任保障」「個人賠償責任特約」の3つだけ
- 新規契約時に申し出るのが最もスムーズ。既契約の場合は解約・新規契約という手順になる
- 知識を持ってカスタマイズすることが、最安・最適な保険に出会う唯一の方法
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 大河内薫のマネリテ学園 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 大河内薫のマネリテ学園を応援しています!
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