固定資産税が5年間3分の1になる特例を税理士が解説|先端設備等導入計画の申請方法
申請するだけで固定資産税が最大5年間3分の1になる特例制度、使わないと損です!
固定資産税が3分の1になる制度とは?
今回は2023年4月から、最大5年間固定資産税が3分の1になる制度があるということなんですけれども、これ、以前にも似たような制度があったような気もするんですが……。

よく覚えていますね。以前は固定資産税が3分の1ではなくゼロになる制度でした。

ということは、改悪されたってことなんですか?

そうですね。ただ、もともと税制優遇だったのでなくなる可能性もありました。条件が悪くなっていても今も使えているというのは、ラッキーなんじゃないかなと思っています。

あ、じゃあ「使えるものは使えるうちに」という話ってことですね。

はい、その通りですね。会社の拡大に伴って機械や備品を買いたいけれど、固定資産税が増えるときついとお考えの社長さんもいらっしゃると思います。今回は固定資産税の基本から、3分の1にするための方法、注意点なども徹底解説していこうと思います。

固定資産・固定資産税の基本をおさらい
まず簡単に、「固定資産」と「固定資産税」について教えていただけますか?

固定資産とは、土地・住宅やお店などの建物・償却資産のことを言います。

土地とか建物はイメージしやすいんですけど、「償却資産」っていうのは何なんですか?

償却資産というのは、土地や建物以外で事業に使う機械や備品などの資産のことを言います。土地・建物・償却資産などのこれら固定資産を、毎年1月1日時点で所有している人にかかる税金が固定資産税になってきます。

ということは、会社で機械とか備品を持っていたら、少額でも税金が取られるってことなんですか?

後ほど詳しく説明していくんですが、一定額までは免税になっておりまして、それを超えると固定資産税がかかってきます。

そうなんですね。

機械や備品の合計額が数十万円ぐらいであれば、ほとんどの場合は非課税の範囲に収まります。また、土地・建物の固定資産税と区分して、償却資産税と呼ばれています。少し紛らわしいですが、私たちは「償却資産税」という表現を使っていきます。この償却資産税は固定資産税の一種と思っていただければ大丈夫です。

なるほど。

今回は償却資産の固定資産税についての動画になりますので、ここから「固定資産税」という言葉が出てきたら、「償却資産についてのことなんだな」と思いながら見ていただけると幸いです。

償却資産の固定資産税の計算方法
償却資産にまつわる固定資産税の計算方法について、簡単に説明していただけますか?

この税額なんですけども、課税標準額に税率をかけて計算していきます。税率は原則1.4%になっています。市町村は必要に応じて異なる税率を定めることもできます。

「課税標準額」って何ですか?

機械や備品などのそれぞれの償却資産について、取得価格や耐用年数などをもとに毎年の評価額が決定されます。その税率をかける元となる評価額を全て合計したものが課税標準額と呼ばれるものになります。
それぞれの資産の評価額は所定の計算式で計算されていきます。例えば、30万円で買ったエアコンの評価額が初年度は25万円、翌年度は20万円になるようなイメージになってきます。
また、課税標準額が150万円に満たない場合は非課税となります。ただし、その場合でも申告の手続き自体は必要になってきます。

資産の評価額を合計したこの課税標準額が150万円未満だったら非課税になるんですね。

はい、そうなんです。基本的にお客様を見ていても、機械などをあまり持たないようなお客様であれば、大抵はこの非課税枠の中に収まるんですけど、仮に何も持っていなくても申告自体は必要だったりするので、ご注意ください。

ありがとうございます。基本的なところは少し見えてきました。

固定資産税が3分の1になる特例制度の概要と対象設備
早速ですね、今回の固定資産税が3分の1になる制度について教えていただけますか?

この制度は、中小企業の投資や賃上げを後押しするために、設備投資に伴う負担を軽減する固定資産税の特例措置になっています。
対象となる設備は、機械装置なら160万円以上、器具備品なら30万円以上、建物附属設備なら60万円以上といった形になっています。

結構高額な設備が対象ってことですね。

はい。市町村によってはこの対象設備が微妙に異なる場合もあるので、事前に確認しておくことをお勧めします。この特例が申請・承認されると、固定資産税の課税標準額が最大3分の1に軽減されていく流れになっています。

税額の計算の元になるこの課税標準額が3分の1になるので、税額も3分の1になるってことですよね。

はい、その通りです。

特例適用の要件|先端設備等導入計画と賃上げ方針
続いて、その特例を適用するための要件についても教えていただけますか?

先端設備等導入計画というものを作って、市町村から認定される必要があります。

それってどんなものなんですか?

この先端設備等導入計画なんですけども、中小企業が設備投資を通じて労働生産性の向上を実現するための計画になっています。認定されると金融支援や税務支援を受けることができます。

そうなんですね。なんか小難しく聞こえるかもしれないですけど、具体的にはどういうことですか?

事前に「この設備投資をすることで労働生産性が3%以上向上するんだよ」ということを示した計画書を作って申請するイメージです。元々は生産性向上を満たす設備だということを証明するために、工業会からの証明書の発行を受ける必要があったんですけども、今は不要となっています。

手間が減ったというのはいいですね。

今まで説明してきた通り、この先端設備等導入計画を作って認められれば、固定資産税の課税標準額が3年間2分の1に軽減されることになります。

2分の1ですか? 3分の1という話でしたよね?

実はですね、3年間、課税標準が2分の1になるのが基本でして、賃上げで雇用者全体の給与が1.5%以上増加することができれば、最長5年間で3分の1になります。

なるほど。賃上げすることを計画に入れれば、この軽減の幅が大きくなるってことなんですね。

税額シミュレーション|どれくらい節税できる?
大体の仕組みは分かったんですけれども、実際どれくらい軽減になるんでしょうか?

そこが気になると思いますので、シミュレーションして一緒に見ていこうと思います。
例えば課税標準額が1,200万円の時に、通常の場合と特例が適用された場合の2つのパターンで見てみます。
通常:1,200万円 × 1.4% = 約16万8,000円
特例(3分の1)適用:1,200万円 × 1/3 × 1.4% = 約5万6,000円
通常支払う固定資産税が16万8,000円なのに対して、この制度が適用されると5万6,000円になります。約10万円の節税になりますね。

これだと10万円ぐらいの節税になるんですね。

はい、そうですね。本当に保有している固定資産の種類によってはそこまでメリットがない可能性もあります。例えば工場など固定資産がたくさんある場合はその分課税標準額が高くなりますので、この制度の恩恵は大きいかなと思います。

そうですね。反対に固定資産が少ない事業者の場合は軽減される税金も少ないため、メリットは小さいですよね。

例えば課税標準額が211万円の場合だと、比べると約2万円の節税にしかなりません。計画書を作ったり申請したりいろんな手間を考えると、逆に割に合わないぐらいの金額になってしまいます。なので、申請を考えている方はご自身の事業規模などを考慮しつつ検討することをお勧めします。

申請の流れと適用期限
続きまして、固定資産税を3分の1にするための申請の流れについて教えていただけますか?

固定資産税が3分の1に軽減される措置を受けたい場合は、まず賃上げ方針を決めて従業員に説明し、従業員がこの賃上げ方針の表明を受けたことを確認してもらう必要があります。その後、市町村へ申請して賃上げ表明をしたことを証明する書類を添付し、最後に計画の認定という流れになっていきます。

なるほど。

また、適用期限は令和7年3月31日までに取得したものが対象になっています。少し注意していただきたいのですが、令和6年3月31日までに設備取得した場合は適用期間が5年間なんですけども、令和7年3月31日までに設備取得した場合は4年間となります。

令和6年ということは、2024年3月31日までに間に合えば5年間の適用になるってことですね。

その通りです。

申請時の3つの注意点
とてもよく分かりました。ちなみに何か注意点なんかありますか?

注意点が3つあります。
1つ目:中古資産はダメです。新品の設備に限られています。安く済ませようとして中古を買ったら適用されません。

なるほど。

2つ目:設備の取得は認定後に行うという点です。設備の取得は、この先端設備等導入計画が認定された後でないと税制優遇を受けられません。

あ、じゃあ申請してすぐに買っちゃったりしたらダメってことですね。それか、買ってしまってから「今からこういう計画を出せるかな」というのもダメってことですね。

そうなんです。きちんと認定された後に取得が必要になります。

うん。

3つ目:設備の導入先の市町村がこの導入促進基本計画を作成していないとダメということです。

「導入先」ということは、会社の住所がある場所じゃなくて、設備を導入する地域が策定しているかどうかってことなんですね。

はい。市町村によってこの計画をやっているところとやっていないところがあるので、設備投資をしたその自治体がこれを扱っているかどうかという確認が必要ということですね。探し方としては、例えば「先端設備等導入計画 ○○市」といった形で検索していただくと出てきたりします。

そういうことなんですね。ありがとうございます。

本日のまとめです。固定資産税を3分の1にするには、先端設備等導入計画を作って市町村から認定される必要があります。以前と比べて改悪された面もあるんですけれども、固定資産を多く保有する会社にとってはやって損はない制度だと言えますので、ぜひチャレンジしてみてください。

本日も大変よく分かりました。ありがとうございました。

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 社長の資産防衛チャンネル の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 社長の資産防衛チャンネルを応援しています!
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