経費とは何か?領収書の価値を税理士がわかりやすく解説【フリーランス確定申告】
経費の本質と領収書の価値を数字で理解して、正しく節税しよう。
今日のテーマ:経費とは何か、領収書の価値はどれくらいか
今日のテーマは「経費って何ですか?」「領収書の価値はどんなものか?」この2点です。まず結論をバシッと提示して、その後で経費の線引きや領収書の具体的な価値を数字で表しながら深掘りしていきます。
📌 今日の2大結論
- 経費とは、仕事に関係ある支出で、自分の心が決めるもの
- 領収書の価値は、お金と同様の価値がある(ただし税率によって変わる)
この動画はフリーランスの確定申告講座の第5回です。10本の動画でしっかり見て行動をすれば、誰でも確定申告書を提出できるところまでいけるように構成されています。
📝 このセクションのまとめ
- 経費=仕事に関係ある支出、自分の心で決める
- 領収書の価値=記載金額×自分の税率 分の節税効果
サラリーマンの経費精算とフリーランスの経費の違い
日本では「経費」と聞くとサラリーマンの経費精算を連想する人がとても多いです。なぜなら、働き方としてサラリーマンをしている人が大多数だからです。まずここを整理しておきましょう。
サラリーマンの経費精算とは、会社の事業に関連する支出を従業員が立て替えて支払い、後から全額会社に精算してもらう仕組みです。例えばトヨタ自動車であれば車を作るための材料費、あるいは営業のための接待飲食代などが該当します。従業員は1円も自己負担していないので、それは会社の経費になります。
| 区分 | 誰の事業に関係するか | 誰の経費になるか |
|---|---|---|
| サラリーマンの経費精算 | 会社の事業 | 会社の経費 |
| フリーランス・個人事業主 | 自分の事業 | 自分の経費(利益を圧縮し税金を減らす) |
この整理をしなくても確定申告はできますが、日本社会においてサラリーマンが大多数であるため「経費=会社の経費精算」という文脈が根強くあります。そういう背景があるんだな、と覚えておくのはとても有意義なことです。
フリーランスの確定申告講座で重要なのは、フリーランス・個人事業主の仕事・事業に関連する支出が経費であり、それが個人の利益を圧縮して最終的に税金を減らしていくという点です。
📝 このセクションのまとめ
- サラリーマンの経費精算は「会社の経費」であり、従業員の自己負担はゼロ
- フリーランスの経費は「自分の事業に関連する支出」で、利益を圧縮して税金を減らす
所得税の仕組みをざっくり理解する
経費がなぜ重要なのかを理解するには、所得税の仕組みをざっくり把握しておく必要があります。
📌 所得税の計算の流れ(個人事業主・フリーランスの場合)
- 収入(売上)からさまざまなものを差し引く
- 最後に残った金額=課税所得
- 課税所得に税率をかけて所得税を計算する
差し引けるものは大きく3種類あります。
| 差し引けるもの | 種類数 | 特徴 |
|---|---|---|
| 経費 | 無限 | 仕事に関係があるものはすべて経費になりうる |
| 青色申告特別控除 | 3種類 | 青色申告をすることで受けられる控除 |
| 所得控除 | 15種類 | 基礎控除・医療費控除など |
今日の主役は経費です。経費は「あなたの仕事に関係があるものはすべて経費」なので、種類は無限です。引けば引くほど課税所得が減り、そこに税率をかけて計算する税金も減ります。だからこそ、何が経費になるのかがとても重要になってくるのです。
📝 このセクションのまとめ
- 所得税は「収入-経費-各種控除=課税所得」に税率をかけて計算する
- 経費は種類が無限。引けば引くほど税金が減る
- 青色申告特別控除は3種類、所得控除は15種類
経費の線引き:自分の心で決めるとはどういうことか
インターネットや知り合い、専門家など、いろんな人がいろんなことを言います。「これは経費にできますよ」「これは経費にできませんよ」と。しかし最終的に確定申告書に何を入れるかは、自分の意見・自分の心で決めてください。
なぜなら、あなたの仕事に世界で一番詳しいのは間違いなくあなた自身だからです。
📌 経費に入れるための判断基準
- やましい気持ちがないこと(一点の曇りもないこと)
- 「なぜ経費にしているのか」をしっかりと説明できる準備があること
- 自分の仕事に関係ある支出であると自信を持って言えること
ネットの議論や専門家の意見はあくまで参考程度でOKです。「あの人が絶対これは経費にならないと言っていたけど、どう考えても私の仕事には関係ある支出なんだよな」と思えるなら、自信を持って確定申告書に入れていきましょう。一般論があれば例外もあります。
⚠️ 注意:何でも経費にするのは脱税になります
「何でもかんでも経費に詰め込みましょう」というのは脱税です。自分の心に聞いて、やましい気持ちがないこと、一点の曇りもないことが大前提です。説明できないものを経費に入れるのはNGです。
最終的にジャッジをするのは税務署です。税務署以外にジャッジをする人はいません。税務調査という場で「これはどうして経費なんですか?」「この領収書を見せてください」「この帳簿を見せてください」という形で対話が行われます。
一般的には経費と認められないようなものが経費に入っていれば、当然聞かれます。でもその時に理路整然と「こういう理由です」と説明できれば悪いようにはなりません。説明の結果「さすがにそれはちょっと…」となれば修正するだけ。それは脱税でも違法でもなく、単なる修正・見解の相違です。
📝 このセクションのまとめ
- 経費の線引きは「自分の心」で決める。やましくなく、説明できるものはOK
- ネットや専門家の意見は参考程度。最終ジャッジは税務署
- 税務調査で説明できれば問題なし。修正になっても脱税ではない
領収書の具体的な価値を数字で理解する
では、領収書には具体的にどのくらいの価値があるのでしょうか。数字で見ていきましょう。
📌 領収書の価値の計算式
領収書(経費)の金額 × 自分の税率 = 領収書の価値(節税額)
例:税率15%の人が持つ1万円の領収書 → 1万円 × 15% = 1,500円 の節税効果
具体的な計算例で確認してみましょう。
| 条件 | 領収書なし | 領収書1万円あり |
|---|---|---|
| 利益 | 10万円 | 9万円(10万円-1万円) |
| 税率 | 15% | 15% |
| 税金 | 1万5,000円 | 1万3,500円 |
| 節税効果 | ― | 1,500円の節税 |
つまり、税率15%の人にとって1万円の領収書は、1,500円札と同等の価値があるということです。1,000円の領収書でも150円の節税になります。こう理解すると、領収書やレシートを大切にしたくなりますよね。理解が行動に結びついていきます。
📝 このセクションのまとめ
- 領収書の価値=領収書の金額×自分の税率
- 税率15%なら1万円の領収書は1,500円の節税効果
- 1万円の領収書は1万円と同等ではなく、税率分だけ価値がある
個人の税率はどう決まるか:住民税・所得税・事業税
税率は個人によってさまざまです。領収書の価値を正確に把握するために、自分の税率を知っておきましょう。個人の税率は主に3つの税から構成されます。
| 税の種類 | 税率 | 備考 |
|---|---|---|
| 住民税 | 一律10% | 所得にかかわらず一定 |
| 所得税 | 5%〜45%(累進課税) | 課税所得が多いほど税率が上がる |
| 事業税 | 0%〜5% | かかる業種・かからない業種がある。利益290万円超の部分に課税 |
領収書の価値を大まかに考える際は、事業税はあまり考慮しなくてOKです。住民税10%+自分の所得税率の合計が、領収書の価値を判断するときの税率と考えましょう。
所得税の累進課税と「よくある勘違い」
所得税は累進課税です。所得が多くなればなるほど税率が上がっていきます。以下が所得税の税率表です。
| 課税所得(1年間) | 税率 |
|---|---|
| 195万円以下 | 5% |
| 195万円超 〜 330万円以下 | 10% |
| 330万円超 〜 695万円以下 | 20% |
| 695万円超 〜 900万円以下 | 23% |
| 900万円超 〜 1,800万円以下 | 33% |
| 1,800万円超 〜 4,000万円以下 | 40% |
| 4,000万円超 | 45% |
⚠️ よくある勘違い:「課税所得300万円なら全額10%」は間違い
課税所得が300万円の場合、「300万円すべてに10%をかけて30万円」と計算する人がいますが、これは間違いです。
正しい計算は:
- 195万円まで → 5%(9万7,500円)
- 195万円超〜300万円の105万円 → 10%(10万5,000円)
- 合計:20万2,500円(※控除額の計算は省略)
各レンジの金額にそのレンジの税率をかけて合算するのが正しい累進課税の計算です。
領収書の価値を考えるときは、自分の課税所得がどのレンジにあるかを確認し、そのレンジの所得税率+住民税10%を合計した税率を使いましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 所得税は累進課税。課税所得が多いほど税率が上がる
- 「課税所得全体に最高税率をかける」のは大きな勘違い
- 領収書の価値の計算には「自分のレンジの所得税率+住民税10%」を使う
まとめ:3つの質問に答えられれば完璧
今日の内容は以下の3つの質問に答えられれば満点です。
- 経費とは何か? → 仕事に関係ある支出。自分の心が決める。
- 経費の線引きとは? → しっかりと説明できる準備があること。やましい気持ちがないこと。
- 領収書の価値とは? → 領収書の金額×自分の税率=節税額。税率15%なら1万円の領収書は1,500円札と同等。
自分の言葉でまだ言えないものがあれば、何度も見返してしっかり理解していきましょう。理解が進めば、領収書・レシートを集めたくなり、確定申告書に反映したくなります。理解から行動へがとても重要です。
この動画は経費の入門動画です。この後は「家事按分とは」「開業費とは」「ギリギリの経費とは」という3回のテーマで引き続き解説していきます。
📝 全体まとめ
- 経費=仕事に関係ある支出。自分の心で決め、説明できる準備をしておく
- 経費が増えるほど課税所得が減り、税金も減る
- 領収書の価値=金額×税率。税率15%なら1万円→1,500円の節税
- 所得税は累進課税。自分のレンジの税率+住民税10%が実質的な税率
- 最終ジャッジは税務署。説明できるものは自信を持って経費に入れる
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 大河内薫のマネリテ学園 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 大河内薫のマネリテ学園を応援しています!
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