フリーランス初めての確定申告|申告アプリで丸投げする方法を税理士が解説

フリーランス初めての確定申告|申告アプリで丸投げする方法を税理士が解説
e_zeirishi

簿記の知識ゼロでも、スマホアプリ1つで確定申告が完結する時代です。

「税理士に頼んだ方がいいのかな…」と思いつつ、報酬が高くて躊躇しているフリーランスの方は多いはずです。売上が数百万円規模であれば消費税の申告も不要ですし、そもそも大がかりな節税の必要性も低い。そんな方にこそ、自分で確定申告に取り組む価値があります。今回は、簿記の知識がなくても確定申告を終わらせられる方法を、全体像から具体的なアプリの使い方まで丁寧に解説します。

年内に絶対やっておくべき2つのこと

確定申告の期限に追われず余裕を持って申告を終わらせるために、年内にやっておくべきことはたった2つです。

  • 申告のために必要な資料を揃えておくこと
  • 確定申告アプリを導入して操作に慣れておくこと

今まで紙の申告書を税務署に持参していた方もいらっしゃると思いますが、今年の申告はイレギュラーな点があります。定額減税が申告に混ざってくるのです。

⚠️ 注意

来年(2026年)1月以降は、税務署に紙の申告書を提出しても機械の収受印がもらえなくなります。法律が改正されたため、紙で提出する意味がなくなります。それであれば、確定申告アプリから電子申告(e-Tax)で提出する方法に切り替えることを強くおすすめします。

📝 このセクションのまとめ

  • 年内にやることは「資料の準備」と「申告アプリの導入」の2点だけ
  • 今年は定額減税が絡むイレギュラーな申告になる
  • 2026年1月以降は紙申告の収受印がなくなるため、電子申告への移行が必須

確定申告の全体像と申告期限

確定申告の期限は毎年決まっています。事業者の方は基本的に2月16日からスタートし、令和7年(2025年)は3月17日(月)までが期限です。消費税の申告が必要な方は3月31日が期限になります。

申告の種類申告・納税期限備考
所得税の確定申告令和7年3月17日(月)振替納税の場合は4月23日に引き落とし
消費税の申告令和7年3月31日インボイス登録者・課税売上1,000万超の方

確定申告とは、所得税(個人の最もメインとなる国税)を自分で計算し、所得(儲け)と税額を確定させて自ら申告することを意味します。申告だけでなく納税も必須です。このように自ら計算・集計・申告・納税を行う税金の仕組みを「申告納税方式」と呼びます。

申告期限・納付期限ともに、原則として翌年の2月16日〜3月15日の間となります。今年(令和6年)の1月1日から12月31日の間に稼いだ所得に基づいて税額を申告するのが、来年2〜3月の確定申告です。

📌 ポイント:住民税の申告は別途不要

住民税の申告も必要なのでは?と思う方もいますが、所得税の確定申告をすれば、その情報が自動的に自治体へ送られます。所得税の申告をしている人は住民税の申告は不要です。住民税(10%)や事業税は所得税の計算方法に準じて自治体が自動計算し、春と夏に納付書が届く仕組みです。

確定申告の計算の流れ

確定申告で行う作業の全体像を順番に見ていきましょう。

  1. 売上の集計:請求書・レジペーパー・支払調書などをもとに売上を集計する
  2. 経費の集計:売上を獲得するためにかかった経費を、領収書・銀行通帳・クレジットカード明細から集計する(ここが最も大変な作業)
  3. 事業所得の計算:売上 − 経費 = 事業所得(個人事業主・フリーランスの場合)
  4. 所得控除を差し引く:配偶者控除・医療費控除・扶養控除など個人の生活的事情を考慮した控除を引く
  5. 課税所得の算出:税率をかける元となる数字を出す
  6. 所得税の計算:超過累進税率(最低5%〜最高45%)を課税所得に掛けて所得税を算出する
  7. 税額控除を差し引く:住宅ローン控除・定額減税などを差し引いて最終的な納税額を確定する

📌 税額控除で覚えておくべき2つ

  • 住宅ローン控除
  • 定額減税(今年特に注目)

これらは所得税から直接差し引けるもので、所得控除とは異なります。税額控除の方が節税効果は大きいです。

なお、所得税に加えて復興特別所得税(所得税額の2.1%)も上乗せされます。また、事業税がかかる場合もありますのでご注意ください。

青色申告をしている方はこの売上〜事業所得の計算を「青色申告決算書(4枚)」に記載します。青色でない白色申告の方は「収支内訳書」に記載します。その後の税額計算は「所得税及び復興特別所得税の確定申告書」(最低2枚)に記載します。

📝 このセクションのまとめ

  • 確定申告で最も大変な作業は「経費の集計」
  • 所得税は超過累進税率で最低5%〜最高45%
  • 税額控除は住宅ローン控除と定額減税の2つを覚えておけばOK
  • 住民税は所得税申告から自動計算されるため別途申告不要

白色申告と青色申告の違い|節税したいなら青色一択

申告方法には「白色申告」と「青色申告」があり、青色申告はさらに簡易バージョン正式バージョンの2種類があります。右に行くほど節税効果が高くなりますが、手間も増えます。

項目白色申告青色申告(簡易)青色申告(正式)
事前届け出不要必要必要
帳簿の種類簡便的な帳簿簡易簿記(PL作成)複式簿記(PL+BS作成)
決算書類収支内訳書青色申告決算書青色申告決算書(貸借対照表含む)
青色申告特別控除なし最大10万円55万円(電子申告で65万円)
節税効果低い中程度高い

青色申告をするには、事前に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出する必要があります。

正式バージョンの青色申告では、損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)の両方を作成する必要があります。BSとは12月31日時点の資産の内訳・負債の内訳などを記載したものです。これを手書きやExcelで作成しようとすると非常に大変ですが、後述する申告アプリを使えば自動で作成できます。

📌 どの申告方法を選ぶべき?

  • あまり儲かっていない・手間を減らしたい → 白色申告、または青色申告(簡易)
  • がっつり儲けていて節税したい → 青色申告(正式)で65万円控除を狙う

65万円控除は「擬似的な経費」のようなもので、実際にお金を払っていなくても65万円分の所得を減らせる強力な節税効果があります。

📝 このセクションのまとめ

  • 青色申告には事前の承認申請書の提出が必要
  • 正式な青色申告+電子申告で最大65万円の特別控除が受けられる
  • PLとBSの作成は申告アプリを使えば自動化できる

確定申告アプリ「タックスナップ」の強みと使い方

小規模な個人事業主・フリーランスの方には、会計ソフトよりもスマホアプリ「タックスナップ(Taxnap)」の方が使い勝手が優れています。その主な強みは次のとおりです。

  • パソコン不要:電子申告までスマホだけで完結できる
  • 操作が超シンプル:会計科目の知識も簿記の知識も不要
  • スワイプだけで自動仕訳:右スワイプで「経費」、左スワイプで「プライベート(家事費)」に仕訳される
  • リアルタイムで税額確認:スワイプするたびに節税額・納税額の目安が更新される
  • 青色申告・電子申告に対応:10万・55万・65万の控除にも対応
  • マイナンバーカードで電子申告:カードを読み取るだけで提出完了
  • 税務調査リスクのチェック機能:申告前にリスクを確認できる

アプリを開くと、まず働き方(職業)・青色か白色か・経費の支払い方法・メインの収入源などをヒアリングされます。次に、ネットバンキングを使っている銀行やクレジットカードと連携させることで、取引データをアプリ上に自動取り込みできます。

取り込んだデータを右か左にスワイプするだけで、アプリが自動的に勘定科目を選択して正しい経理上の仕訳をしてくれます。例えば、コンビニでのプライベートな買い物は左スワイプ、仕事で使ったAmazonの購入は右スワイプ、といった具合です。経費計上した瞬間に納税額が減っていく様子がリアルタイムで確認できるのも大きな特徴です。

📝 このセクションのまとめ

  • タックスナップはスマホだけで確定申告〜電子申告まで完結できる
  • 銀行・クレカと連携してスワイプするだけで自動仕訳される
  • スワイプのたびにリアルタイムで節税額・納税額が更新される

スワイプすら不要!AI「丸投げ仕訳」機能とは

タックスナップには、スワイプすら不要の「丸投げ仕訳」機能が新たに追加されました。アプリ画面の上部に表示される「10秒で全て仕訳。丸投げ仕訳を試してみませんか?」をタップするだけで起動できます。

この機能では、連携した銀行・クレカのデータをもとに、これまでのスワイプ実績とAIによる業種・過去データの判定を組み合わせて、自動的に仕訳を行ってくれます。なんと518件の処理をわずか11秒で完了した実績があり、100件程度の仕訳であれば約1秒で判定します。

丸投げ仕訳の途中で「丸投げプレビュー」画面を確認することもでき、処理をストップして修正することも可能です。例えば「テレビ東京の支払いがプライベートに仕訳されているけど、これは経費だ」というような場合は、プレビュー画面から修正できます。

⚠️ 注意:丸投げ仕訳は必ず自己チェックを

丸投げ仕訳は非常に便利ですが、100%正しいとは限りません。提出前に必ず自分でチェックを行ってください。AIの仕訳精度は高いですが、最終的な確認責任はご自身にあります。

また、携帯電話代や自宅家賃など、仕事とプライベートが混在している支出については「按分(あんぶん)」という処理が必要です。アプリの初期設定で使用割合を入力しておけば、自動的に按分計算もしてくれます。

📝 このセクションのまとめ

  • AI「丸投げ仕訳」機能でスワイプすら不要に
  • 518件の処理をわずか11秒で完了する処理速度
  • プレビュー画面で途中確認・修正が可能
  • 按分計算も初期設定で自動化できる
  • 提出前の自己チェックは必ず行うこと

タックスナップの料金プランと注意点

タックスナップには2週間の無料トライアルがあります。有料プランは以下の2種類です。

プラン月額(通常)月額(年払い)特典
簡単プラン1,280円980円基本機能のみ
安心プラン280円税務調査で追徴課税された場合、利用料を全額返金保証

安心プランには、アプリを使って申告した結果、税務調査で追徴課税されてしまった場合に利用料を全額返金するという保証が付いています。それだけ仕訳の精度に自信があるということです。また、安心プラン限定で1ヶ月分オフのキャンペーンも実施されています。

一方で、タックスナップにはデメリットもあります。

  • 事業規模が大きい場合は使いにくい場合がある
  • 法人の場合、法人税の申告書には対応していない(個人事業主専用)
  • 現金払いのレシートは写真撮影をして手動で仕訳入力が必要

📝 このセクションのまとめ

  • 2週間の無料トライアルあり
  • 安心プランは年払いで月280円、追徴課税時の全額返金保証付き
  • 現金レシートは手動入力が必要(今後改良予定)
  • 法人には対応していない(個人事業主専用)

税理士に依頼すべき?自分で申告すべき?

最後に、税理士に確定申告を依頼すべきかどうかを整理しておきましょう。

項目税理士に依頼自分で申告(アプリ)
コスト数万〜数十万円の報酬が必要アプリ代のみ(月数百円〜)
正確性プロが対応するため高い自己チェックが必要
申告作業不要(資料の受け渡しは必要)自分で行う(アプリで簡略化)
節税効果場合による(※)経費の把握次第
向いている人売上が大きい・節税ニーズが高い売上数百万規模・消費税なし

⚠️ 「税理士に頼めば必ず節税できる」は誤解

税理士に依頼することで節税できるかどうかは、これまでの申告のやり方次第です。もしこれまで積極的に様々なものを経費に計上していた場合、税理士に依頼すると逆に税額が増えるケースもあります。一方、経費に落とせるものを把握できておらず、落としていなかった場合は節税につながることもあります。

売上が数百万円規模で消費税の申告も不要なフリーランスの方であれば、税理士報酬を払うよりも自分でアプリを使って申告し、その分を本業の売上を伸ばすことに使う方が合理的な選択です。

📝 このセクションのまとめ

  • 売上数百万規模・消費税なしのフリーランスは自分で申告する方がコスパが高い
  • 税理士に依頼しても必ず節税できるとは限らない
  • 大規模な事業・節税ニーズが高い場合は税理士への依頼を検討する

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
本サイトは 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士を応援しています!

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