フリーランスの確定申告で絶対やってはいけない!源泉徴収の二重払いを防ぐ方法
フリーランスが確定申告で絶対やってはいけないこと、それは「税金の前払い(源泉徴収)を無視した申告」です。
結論:フリーランスの確定申告でやってはいけないこと
フリーランスの確定申告において、絶対にやってはいけないことがひとつあります。それは、税金の前払いを考慮せずに確定申告することです。
⚠️ 注意
税金をすでに前払いしているにもかかわらず、確定申告で満額を納税してしまうと、二重払いになります。これはダイレクトに損をすることになるため、必ず前払い分を確認・集計して申告に反映させましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 税金の前払い(源泉徴収)を無視した確定申告は「二重払い」を招く
- 前払い分をしっかり把握して申告に反映することが最重要
フリーランスの売上の仕組みを理解しよう
会社員であれば、会社から給料が口座に振り込まれるだけです。しかしフリーランスの場合は、複数の取引先に対してサービスを提供したり、成果物を納品したりして、それぞれに請求書を発行して売上を得ます。
このとき、請求した金額が満額振り込まれることもあれば、請求金額より低い金額が振り込まれることがあります。この差額こそが、税金の前払い(源泉徴収)です。
📌 ポイント
請求額と振込額の差額=源泉徴収された所得税(前払い分)です。この前払い分を集計しないと、確定申告に反映できず、二重払いが発生します。
📝 このセクションのまとめ
- フリーランスは複数の取引先から売上を得る
- 請求額と振込額に差がある場合、その差額は源泉徴収(税金の前払い)
- 前払い分は集計して確定申告に反映しなければならない
源泉徴収の流れを具体例で確認しよう
フリーランスライターを例に、源泉徴収の流れを確認しましょう。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 請求金額 | 10,000円 |
| 源泉徴収税率 | 10.21% |
| 源泉徴収額(前払い税金) | 1,021円 |
| 実際の振込金額 | 8,979円 |
1万円請求したのに、振り込まれるのは8,979円です。この差額1,021円は、会社が法律に基づいて天引きし、税務署に納税しています。これが源泉徴収の仕組みです。
会社には源泉徴収(天引き)をする義務と、それを税務署に納税する義務が課されており、義務を怠ると罰則があります。そのため会社は必ず源泉徴収を行います。「なんで少ないんだ」と会社に文句を言うのではなく、「そういうものだ」と理解することが大切です。
つまり、1万円の請求書をどう書こうが、ライターへの振込額は8,979円で変わらないということです。
📝 このセクションのまとめ
- 源泉徴収税率は10.21%(1万円請求→8,979円振込)
- 会社は源泉徴収・納税の義務を負っており、必ず実施される
- 差額1,021円はすでに税務署に納められた「前払い税金」
源泉徴収の対象となる職種・報酬の種類
会社が個人に報酬を支払う際、すべての職種で源泉徴収が発生するわけではありません。法律で定められた特定の職種・報酬に対してのみ、源泉徴収の義務が生じます。
主な対象職種・報酬の例は以下のとおりです。
- ライター・原稿料などの文筆報酬
- デザイナー・イラストレーターなどのデザイン報酬
- 講師・講演料などの講演報酬
- 弁護士・税理士・社会保険労務士などの士業報酬
- 芸能人・モデルなどの出演料
- その他、所得税法で定められた報酬・料金
📌 ポイント
対象職種・報酬を完璧に把握して毎回正確な請求書を作れれば、自分の請求書を集計するだけで前払い税額を把握できます。ただし、それは現実的に難しいため、「入金額が請求額より少なければ源泉徴収されている」という意識を持って確認することが重要です。
📝 このセクションのまとめ
- 源泉徴収は法律で定められた特定の職種・報酬にのみ発生する
- ライター・デザイナー・士業・講師などが主な対象
- 入金額が請求額より少ない場合は「源泉徴収されている」と疑うことが大切
税金の前払い分を集計する3つの方法
確定申告に向けて、源泉徴収された前払い分をどうやって集計するか。主に3つの方法があります。
| 方法 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ①支払調書を参考にする | 取引先から送られてくる支払調書を集計する | △ 参考程度 |
| ②完璧な請求書を作成する | 源泉徴収対象かどうかを把握した上で毎回正確な請求書を発行する | ✕ 現実的に困難 |
| ③請求額と入金額の差額を確認する | 取引先ごとに請求額と振込額の差額を年間で集計する | ◎ 最も確実 |
結論として、③の「請求額と入金額の差額を確認する方法」が最も確実です。以下でそれぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
支払調書は「参考程度」にしかならない理由
支払調書とは、会社が個人(フリーランス・個人事業主)に対して外注した報酬の年間合計と、源泉徴収した金額を記載した書類です。源泉徴収票に似た書類が、取引先から送られてくることがあります。
しかし、支払調書はあくまでも参考程度にしかなりません。その理由は以下のとおりです。
- 発行義務がない:日本では、会社が個人に対して支払調書を発行する義務はありません。発行してくれる会社もあれば、しない会社もあります。
- 大企業でも発行しないケースがある:Amazonのような大企業でも、個人向けに支払調書を発行しないと宣言しているほどです。
- 数字が間違っていることがある:発行義務がないため、作成が適当になり、記載内容に誤りがある支払調書も存在します。
そのため、支払調書が全取引先から完璧に揃う保証はなく、それだけに頼ることはできません。支払調書は参考にしつつ、最終的には自分で差額を確認・集計することが必要です。
📝 このセクションのまとめ
- 支払調書は参考にはなるが、発行義務がないため全取引先分が揃うとは限らない
- Amazonなど大企業でも発行しないケースがある
- 記載内容が間違っている場合もあるため、過信は禁物
最も確実な方法:請求額と入金額の差額を集計する
最も確実で推奨できる方法は、取引先ごとに「請求した金額」と「実際に入金された金額」の差額を年間で集計することです。
先ほどのライターの例で言えば、1万円請求して8,979円の振込だった場合、差額の1,021円が税金の前払い(源泉徴収額)です。これを取引先ごと・案件ごとに記録し、年間で合計します。
📌 ポイント
面倒くさいと感じるかもしれませんが、これをやらないとダイレクトにお金を損します。税金を二重払いしてしまうことになるため、やる価値は十分にあります。
また、将来に向けた工夫として、「この取引先は源泉徴収される」と分かったら、次回からその分を加味した請求書フォーマットを作成することも有効です。そうすれば、自分の請求書を集計するだけで源泉徴収額を把握できるようになります。
- 入金額が請求額と違うと気づいたら、その差額を記録する
- 取引先ごとに年間の源泉徴収額を集計する
- 次回以降は源泉徴収を加味した請求書フォーマットを使う
- 集計した前払い分を確定申告書に正確に反映する
📝 このセクションのまとめ
- 請求額と入金額の差額=源泉徴収額(税金の前払い分)
- 取引先ごとに年間で集計し、確定申告書に反映させる
- 次回以降は源泉徴収を加味した請求書を作ることで管理が楽になる
所得税の納税スケジュールと確定申告への反映
所得税の納税スケジュールを確認しておきましょう。
| 期限 | 内容 |
|---|---|
| 3月15日まで | 確定申告書の提出・納税 |
3月15日までに申告と納税を行います。このとき、源泉徴収された前払い分がある場合は、その分を差し引いた金額を納税することになります。
⚠️ 注意
前払い分を集計して確定申告書に記載しなければ、すでに納めた税金をもう一度払うことになります。取引先ごとの年間集計が重要なのは、確定申告書にその内容を正確に記載する必要があるからです。前払い分を加味できずに申告すると、損をするのはあなた自身です。
📝 このセクションのまとめ
- 所得税の申告・納税期限は3月15日
- 前払い分(源泉徴収額)を差し引いた金額を納税する
- 確定申告書に源泉徴収額を正確に記載することが必須
まとめ:フリーランスが損をしないために
今回の内容を整理します。フリーランスが確定申告で絶対にやってはいけないことは、源泉徴収(税金の前払い)を無視した申告です。
- 請求額と入金額にずれが生じるのは、法律で定められた源泉徴収が行われているから
- 会社には源泉徴収・納税の義務があり、これは避けられない
- 差額こそが税金の前払いであり、確定申告に反映しないと二重払いになる
- 最も確実な集計方法は、請求額と入金額の差額を取引先ごとに年間で集計すること
- 支払調書は参考にはなるが、発行義務がないため過信は禁物
- 集計した前払い分を確定申告書に正確に反映して、二重払いを防ごう
📌 ポイント
節税を考える前に、まず「すでに前払いした税金を取り戻す」ことが最優先です。これを怠ると、節税どころかそもそもの税金を二重に払い続けることになります。面倒でも、取引先ごとの差額集計を習慣にしましょう。
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 大河内薫のマネリテ学園 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 大河内薫のマネリテ学園を応援しています!
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