ふるさと納税の確定申告方法を税理士が解説|寄付金控除の入力手順
ふるさと納税をした方が確定申告で寄付金控除を申請する方法を、画面の流れに沿って解説します。
ふるさと納税の確定申告に必要な基礎知識
ふるさと納税をした方で「確定申告はどうすればいいの?」「どういうやり方をすればいいの?」という方向けに、確定申告書の作成方法を解説します。まず最初に、確定申告に必要な基礎知識を確認しておきましょう。
ワンストップ特例制度とは?確定申告が不要になる条件
会社員の方などで、毎年確定申告をしていないという方は、ふるさと納税で寄付金控除を申請する際にワンストップ特例制度を使うことで、確定申告をしなくてよくなります。この制度に該当する方は、確定申告書を作成しなくて構いません。
ただし、ワンストップ特例制度を使うには以下の条件があります。必ずご自身が該当するかどうか確認してください。
📌 ワンストップ特例制度が使える条件
- 事前に届出(申請書)を提出していること。寄付金控除の証明書と一緒に郵送されてくることが多い。締め切りは1月10日
- 1年間のふるさと納税の寄付先が5自治体以内であること
⚠️ 注意
1月10日の締め切りに間に合っていない方は、ワンストップ特例制度は使えません。その場合は確定申告でふるさと納税の寄付金控除を申請する必要があります。また、寄付先が6自治体以上ある方も確定申告が必要です。
また、医療費控除など他に控除の申告項目がある方も確定申告が必要になります。自営業・フリーランスの方は基本的に確定申告が必要な方が圧倒的に多いため、こちらも注意してください。
📝 このセクションのまとめ
- ワンストップ特例制度を使えば確定申告不要になる
- 条件は「1月10日までに届出を返信」かつ「寄付先が5自治体以内」
- 条件を満たさない場合・他に控除がある場合は確定申告が必要
確定申告の仕組みと住民税への反映
そもそも確定申告とは何かを改めて確認しておきましょう。会社員の方などは、年末調整で税金の計算が会社側で完了しています。しかし、医療費控除やふるさと納税は年末調整ではできないため、確定申告で対応することになります。年末調整ではできないものは、確定申告で申告すると覚えておいてください。
また、年末調整の際に自分のミスや漏れがあった場合も、確定申告で修正・訂正することが可能です。
📌 住民税への自動反映の仕組み
確定申告書のデータは税務署に提出すると、自動的に市区町村にも共有されます。ふるさと納税の申告をすると、税務署から届いたデータが住民税の計算に反映され、住民税が下がるという仕組みになっています。
📝 このセクションのまとめ
- 年末調整でできないふるさと納税・医療費控除は確定申告で対応する
- 確定申告のデータは市区町村に自動共有され、住民税に反映される
確定申告書作成コーナーのトップページと事前準備
それでは、実際の確定申告書の作成手順を解説します。国税庁の確定申告書作成コーナーのトップページにアクセスすると、還付申告であればすでに作成を開始できます。早めに取り掛かることをおすすめします。
作成開始をクリックして次のページに進むと、提出方法を選ぶ画面が表示されます。
| 提出方法 | 内容 |
|---|---|
| スマートフォンでe-Tax | スマートフォンとマイナンバーカードを使って電子申告 |
| パソコン+カードリーダー | パソコンとICカードリーダーを使って電子申告 |
| 印刷して提出 | 作成した申告書を印刷して税務署に提出 |
今回の解説では、スマートフォンを利用してe-Taxを行うという前提で進めます。この方法を選ぶと、次のページでQRコードが表示されます。スマートフォンでQRコードを読み取り、マイナンバーカードを読み取ってください。
⚠️ 注意
マイナンバーカード方式の利用が初めての方は、利用開始画面が表示されます。画面の案内に沿って利用開始の手続きを行ってください。利用者識別番号・暗証番号を持っている方はそちらから進み、初めてe-Taxを利用する方は「初めてe-Taxを利用する」をクリックして進んでください。
事前セットアップと必要なもののダウンロードが完了したら、次の画面へ進みます。ご自身が使用するパソコンやスマートフォンが推奨環境に対応しているかどうかも事前に確認しておきましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 国税庁の確定申告書作成コーナーから作成を開始する
- 今回はスマートフォン+マイナンバーカードを使ったe-Taxで解説
- 初めてe-Taxを使う方は利用開始手続きが必要
申告内容の選択と源泉徴収票の入力
マイナンバーカードの読み取りが完了すると、生年月日の入力画面が表示されます。入力されていない場合は入力し、すでに入力済みの場合は内容が正しいか確認してください。
次に「申告内容に関する質問」が表示されます。会社員でふるさと納税のみの確定申告をする方は、基本的にデフォルトの選択肢のままで問題ありません。全問に回答しないと次に進めないので、必ず全問確認して進んでください。
次に「収入金額・所得金額の入力」画面が表示されます。ここではまず、ご自身が1年間に稼いだ給料(年間の給与情報)を入力します。この入力した給料をベースにして、ふるさと納税でいくら節税できたかを計算するイメージです。
所得の種類を選ぶ画面では、会社員の方は「給与所得」を選択して「入力する」をクリックしてください。
| 所得の種類 | 該当する方 |
|---|---|
| 給与所得 | 会社員・パート・アルバイト |
| 事業所得 | 自営業・フリーランス |
| 不動産所得 | 不動産収入がある方 |
| 利子所得 | 預金利子がある方 |
| 配当所得 | 株式配当がある方 |
| 雑所得 | 年金・副業収入など |
「給与所得」を選ぶと、「給与等の支払者が交付した源泉徴収票の入力」画面になります。勤務先から受け取った令和4年分の給与所得の源泉徴収票を手元に用意してください。会社のシステムからダウンロードする場合もあります。
「データで交付された源泉徴収票ですか?」という質問には、今回は手元の紙を見ながら入力するため「いいえ」を選択します。次の入力画面では、①支払金額②給与所得控除後の金額③所得控除の額の合計額④源泉徴収税額など、番号が振られた順番にアナウンスに従って入力していきます。
⚠️ 注意
入力後にエラーが表示された場合は、源泉徴収票の内容をうまく入力できていません。どこかが間違っているので、必ずもう一度確認・修正してから「次へ進む」を押してください。
確認画面で入力内容(勤務先の住所・支払金額・源泉徴収税額など)を確認したら「次へ進む」をクリックします。給与所得の入力が完了すると、画面に数字が反映されます。「入力終了(次へ)」をクリックして次の画面へ進みましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 会社員は「給与所得」を選択して入力する
- 令和4年分の源泉徴収票を手元に用意して、番号順に入力する
- エラーが出た場合は源泉徴収票と見比べて修正する
寄付金控除(ふるさと納税)の入力手順
給与所得の入力が終わると、「所得控除の入力」画面が表示されます。ここでいよいよ、ふるさと納税の内容を入力します。ふるさと納税は寄付金控除という項目から入力します。赤枠で表示されている「寄付金控除」の「入力する」をクリックしてください。
クリックすると次の画面に進みます。ここで「入力する」を押すと、実際の寄付金控除の証明書に似た入力画面が表示されます。
📌 データ連携機能について
ふるさと納税の寄付金控除の証明書は、データで交付することも可能です。データ連携を使う場合は「対応する」ボタンを押して進むと、証明書のデータを一括で取り込むことができます。件数が多い方は後述のまとめで詳しく解説します。今回は手元の用紙を見ながら入力するバージョンで解説します。
「入力する」を押すと「寄付金控除等の特別控除の入力」画面が表示されます。この画面1件につき1枚の寄付金控除証明書を入力するイメージです。手元の証明書を見ながら、以下の順番で入力してください。
- 寄付した年月日を入力する
- プルダウンリストから「都道府県・市区町村に対するふるさと納税」を選択する
- 証明書に記載されている通り「都道府県への寄付」か「市区町村への寄付」かを選択する
- 寄付した金額を入力する(例:1万円)
- 入力内容を確認して次へ進む
次の画面には2つのボタンがあります。他にも寄付をしている場合は「別の寄付金を入力する」を押すと、同じ画面がもう一度表示されてもう1件入力できます。同じ自治体に2回・3回と寄付している方も、こちらのボタンから入力してください(同じ自治体の場合は都道府県・市区町村が自動で入力されるので少し楽になります)。
すべての寄付金の入力が終わったら「入力内容の確認」をクリックして次の画面へ進みます。
📌 控除額の確認方法
最後に「控除額を確認してください」という画面が表示されます。ここに表示される金額が、自分がした寄付金の合計額から2,000円を引いた金額と一致していれば、すべて漏れなく入力できています。
例:寄付金合計が5万円の場合 → 控除額は 4万8,000円
⚠️ 注意
金額がずれている場合は入力ミスがあるか、手元の証明書が1枚足りない可能性があります。1年間にした寄付金控除の証明書をすべて揃えてから確定申告をしましょう。
OKを押して次へ進むと、所得控除の一覧画面に戻ります。「寄付金控除」のところに4万8,000円(例の場合)が入っていることを確認してください。
なお、この画面では源泉徴収票の入力時に反映された生命保険料控除や地震保険料控除の金額が、すでに入力されている場合があります。これは最初に源泉徴収票の内容を入力した際に自動的に反映されたものですので、驚かないようにしてください。医療費控除など別途申告するものがあれば、こちらの画面からさらに入力を続けてください。
📝 このセクションのまとめ
- 所得控除の画面から「寄付金控除」を選んで入力する
- 1件の証明書につき1画面で入力する
- 最終確認画面で「寄付合計額-2,000円」の金額と一致しているか必ず確認する
- 金額がずれている場合は入力ミスか証明書の漏れを疑う
還付金の受け取り方法と申告完了
すべての入力が終わると、「還付金の受け取り方法」を選択する画面が表示されます。会社員でふるさと納税をした方は、還付金になることがほとんどです。どの金融機関に振り込んでほしいかを選択・入力してください。
| 選択肢 | 内容 |
|---|---|
| ゆうちょ銀行以外 | 銀行・信用金庫などの口座番号を入力 |
| ゆうちょ銀行 | ゆうちょ銀行の口座情報を入力 |
⚠️ 注意
還付金を受け取る口座は必ず自分名義の金融機関を指定してください。配偶者名義など、他人名義の口座への振り込みはできません。
この先に進むと、印刷方法や入力した情報の保存方法などが表示されます。画面の指示に従って進んでいただければ、確定申告の手続きは完了です。
📝 このセクションのまとめ
- 会社員でふるさと納税をした場合は還付金になることがほとんど
- 還付金の受け取り口座は自分名義のものを指定する
- 画面の指示に従って進めば申告完了
ふるさと納税の件数が多い方向けのデータ連携活用法
ふるさと納税の寄付件数が多い方には、データ連携機能の活用をおすすめします。先ほどの寄付金控除の入力画面で「データを連携する」ボタンを押すと、すべての寄付金控除証明書のデータを一括で取り込むことができます。
これにより、入力の手間が大幅に減り、入力ミスも防ぐことができるため、控除額が確実に反映されます。実際にこの方法を使っているという声もあります。
データの作り方は、ご自身が利用しているふるさと納税のサイト(ふるさとチョイス・ふるなびなど)によって異なります。各サイトのデータ作成方法の案内に従ってデータを作成し、確定申告書作成コーナーでデータを取り込んでください。
| 寄付件数 | おすすめの入力方法 |
|---|---|
| 1〜2件 | 手入力(今回解説した方法) |
| 3件以上 | データ連携機能を活用 |
📌 国税庁のマニュアルも活用しよう
今回解説したスライドは、国税庁のホームページで公表されているマニュアルを一部抜粋して紹介しています。この動画でおおまかな流れを把握した上で、国税庁のホームページのより詳細なマニュアルを手元に置きながら確定申告を進めると、ご自身でスムーズに対応できます。
📝 このセクションのまとめ
- 寄付件数が多い方はデータ連携機能を使うと入力が楽になる
- データは各ふるさと納税サイトで作成できる
- 1〜2件程度なら手入力の方が効率的
- 国税庁のマニュアルも合わせて参照するとよい
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士河南のYouTubeチャンネル! の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 税理士河南のYouTubeチャンネル!を応援しています!
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