競馬・パチンコの税金はバレる?ギャンブル収入の確定申告を税理士が解説
競馬で当たっても申告しなければバレない?税務署の把握方法と申告義務を解説します。
JRAの仕組みと各ギャンブルの還元率
JRAは、競馬でどれだけ高い配当を出したとしても、必ず一定の利益が出るような仕組みになっています。
ギャンブルの種類によって、購入者への払い戻し率(還元率)は大きく異なります。競馬を例に挙げると、購入金額の75円が払い戻し金として使われ、10円が国庫(税金)に入り、15円がJRAの運営費用という構成になっています。
| ギャンブルの種類 | 還元率(払い戻し率) |
|---|---|
| 競馬(JRA) | 約75% |
| 宝くじ | 約45% |
宝くじの還元率はなんと45%しかありません。競馬と比べると還元率はかなり低い水準です。
📝 このセクションのまとめ
- JRAは高配当を出しても必ず一定利益が出る仕組み
- 競馬の還元率は約75%、宝くじは約45%
- 競馬購入額のうち10%は国庫(税金)に入る
競馬の確定申告が必要なボーダーライン
競馬の払い戻しについて、申告が必要なボーダーラインはどのくらいなのでしょうか。
📌 ポイント
払い戻し金額から当たり馬券の購入費用を差し引いた利益が90万円以下であれば、確定申告は不要です。言い換えると、利益が90万円を超えると申告義務が生じます。
競馬の払い戻しは「一時所得」に該当します。一時所得には特別控除50万円が適用され、さらにその残額の2分の1が課税対象となるため、計算上の申告不要ラインが90万円となります。
ただし、これはあくまで競馬の収入だけを考えた場合の目安です。給与所得など他の所得と合算して計算する必要がありますので、詳細は税理士に相談することをおすすめします。
⚠️ 注意
競馬で利益が出ているにもかかわらず「バレないだろう」と申告しないのは脱税です。税務署の調査能力は年々向上しており、申告漏れが発覚するリスクがあります。収支はメモや記録を残しておきましょう。
📝 このセクションのまとめ
- 払い戻し金から当たり馬券代を引いた利益が90万円超で申告が必要
- 競馬の収益は「一時所得」に分類される
- 収支は日頃からメモ・記録を残しておくことが重要
宝くじが当たったら税金はかかる?
還元率が低い宝くじですが、当選した場合の税務上の扱いはどうなるのでしょうか。
📌 ポイント
宝くじの当選金には税金がかかりません。これは法律(当せん金付証票法第13条)で明確に定められており、「宝くじの当たった金額については所得税を課さない」と規定されています。
還元率が仮に低かったとしても、当たった金額に税金がかからないのは大きなメリットです。
ただし、注意が必要なケースがあります。
⚠️ 注意
宝くじの当選くじ(当選金を受け取る権利)を他人に譲渡・プレゼントした場合は贈与税がかかります。たとえば1億円の当選くじをそのまま誰かに上げた場合、受け取った側に贈与税が課税されますので注意してください。
また、税金を払わずに蓄えたいわゆる「裏のお金」をマネーロンダリング(資金洗浄)する手段として、宝くじの当選くじをプレミアム付きで売買するという話が都市伝説のように語られることがあります。当選金自体は非課税でも、このような行為は問題になりますので注意が必要です。
📝 このセクションのまとめ
- 宝くじの当選金は当せん金付証票法第13条により非課税
- 当選くじを他人に譲渡した場合は贈与税の対象になる
- マネーロンダリング目的での当選くじ売買は問題行為
税務署はどうやって競馬の当選を把握するのか
競馬で確定申告をしている人はどれくらいいるのでしょうか。申告が必要なことを知らなかった方もいれば、「バレないだろう」と申告しない方も少なくないと思われます。では、税務署はどのようにして競馬の高額払い戻しを把握するのでしょうか。
主な把握経路は以下の2つです。
- インターネット経由での馬券購入(WIN5・ネット馬券など)
- YouTubeやSNSでの当選報告
①インターネット経由の購入については、ネットで馬券を購入するとクレジットカード情報と紐付いているため、購入者の個人情報を特定することが可能です。税務署が競馬の高額払い戻しが生じるたびに購入者をリストアップしていてもおかしくない状況です。
②SNS・YouTube上での当選報告については、税務署はこうしたメディアを日常的にチェックしています。確定申告をきちんとしているなら問題ありませんが、申告せずに「万馬券当たったぞ!」などと投稿していると、税務調査の際にSNS運営会社や動画投稿サイトに対して個人情報の開示請求を行い、アカウントと本人を紐付けることができます。
⚠️ 注意
「税務署から連絡が来ていないからバレていない」とは限りません。金額が小さいから来ていない可能性もあります。高額になれば調査対象になるリスクが高まります。
📝 このセクションのまとめ
- ネット購入はクレジットカード情報と紐付き、個人特定が可能
- SNS・YouTubeへの当選投稿は税務署に把握されるリスクがある
- 税務署はSNS運営会社に個人情報の開示請求ができる
- 「来ていない=バレていない」ではなく「金額が小さいから来ていない」場合もある
ネット購入と窓口購入の不公平な扱い
ここで問題になるのが、ネット経由で馬券を買う人と、窓口(現地)で馬券を買う人との間にある情報管理の格差です。
- ネット購入:購入記録が残り、個人情報と紐付くため税務署に把握されやすい
- 窓口購入:現金取引が多く、記録が残りにくいためバレにくい可能性がある
同じ競馬の払い戻しを受けているにもかかわらず、購入方法によって税務上の把握のされやすさに大きなギャップが生じているのは、公平性の観点から問題があると言えるでしょう。
📌 ポイント
購入方法に関わらず、申告義務があることに変わりはありません。ネット・窓口どちらで購入した場合でも、利益が申告ラインを超えた場合は確定申告が必要です。
📝 このセクションのまとめ
- ネット購入は記録が残り税務署に把握されやすい
- 窓口購入との間に把握のされやすさのギャップがある
- 購入方法にかかわらず申告義務は同じ
パチンコの収入にも税金はかかる
競馬だけでなく、パチンコの収入にも税金はかかります。パチンコの収益は一時所得に該当します。競馬よりもさらに申告している人が少ないと思われますが、申告・納税の義務があることは変わりません。
📌 ポイント
パチンコの収益も一時所得として確定申告が必要な場合があります。「パチンコは税金がかからない」という認識は誤りです。
なお、パチンコの玉・コインを購入する際の費用の中にも間接的に税金が含まれているという考え方もあります。競馬でも同様に、購入金額の10%が国庫に入る仕組みになっています。こうした点から、「払い戻しにさらに税金を課すのは二重課税ではないか」という議論がずっと続いています。
📝 このセクションのまとめ
- パチンコの収益も一時所得として申告義務がある
- 競馬購入時に10%が国庫に入る仕組みのため、払い戻しへの課税は二重課税との議論がある
競馬の二重課税問題と制度改正の可能性
競馬の購入金額には、すでに10%が国庫(税金)として徴収されています。それにもかかわらず、払い戻し金にさらに所得税を課すのは二重課税ではないか、という議論はずっと続いています。
この問題に対する一つの解決策として、以下のような制度設計も考えられます。
| 項目 | 現行 | 改正案(例) |
|---|---|---|
| 国庫への拠出率 | 10% | 20% |
| 払い戻し率 | 75% | 65% |
| 払い戻しへの課税 | あり(一時所得) | なし |
購入時の国庫拠出率を現行の10%から20%に引き上げ、払い戻し率を65%にする代わりに、払い戻しへの課税をなくすという制度設計であれば、二重課税の問題をすっきり解消できるという考え方です。ただし、現実にはなかなかそのような方向には進んでいません。
📝 このセクションのまとめ
- 競馬購入額の10%はすでに国庫に入っており、払い戻しへの課税は二重課税との批判がある
- 拠出率を引き上げて払い戻し課税をなくす制度設計も理論上は可能
- 現状ではネット購入と窓口購入の不公平な把握状況も課題
馬主になるとどうなる?儲かる人は約10%
競馬といえば馬券購入だけでなく、馬主として馬を所有するケースもあります。JRAと地方競馬の馬主資格を取得した経験から言うと、馬主として利益を上げることは非常に難しいのが現実です。
馬主登録をサポートするエージェントに「馬主で儲かっている方はどのくらいいますか?」と聞いたところ、返ってきた答えは衝撃的でした。
📌 ポイント
馬主として利益を上げている方は約10%しかいないとのことです。馬が健康でそれなりに走り続けてくれないと利益にはなりません。馬主になるには、馬が好きという強い動機がないと続けるのは難しいでしょう。
馬主になると、馬が走るようになるまでの間もずっと厩舎代(預託料)を支払い続ける必要があります。馬が走り始めるまでは収入はゼロで、支出だけが続くという状況になります。
📝 このセクションのまとめ
- 馬主として利益を上げているのは全体の約10%のみ
- 馬が走るまでの間も厩舎代(預託料)の支払いが続く
- 馬主は馬が好きという強い動機がないと続けるのが難しい
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 税理士法人松本〜税金の裏のウラ〜を応援しています!
関連記事
確定申告不要な収入9選を税理士が解説|非課税所得の見落とし注意
東京エリア
千代田・中央・港区から副都心各区まで、東京の優良税理士法人ランキング
関西エリア
大阪・京都・兵庫・岡山など関西圏の信頼できる税理士法人ランキング
関東エリア
首都圏の神奈川・埼玉・千葉・北関東で実績のある税理士法人ランキング
中部エリア
製造業の集積地、中部・北陸圏で企業支援に強い税理士法人ランキング
九州・沖縄
九州・沖縄地域で地域密着型サービスに定評のある税理士法人ランキング
その他地域
北海道・東北・中国・四国地方の地域に根ざした税理士法人ランキング
