相続・贈与

相続税対策の不動産スキームが封じられる!令和9年改正を税理士が解説

相続税対策の不動産スキームが封じられる!令和9年改正を税理士が解説
e_zeirishi

不動産を活用した相続税対策が令和9年から大きく変わります。

不動産を使った相続税対策とは?

相続税の税制改正が行われるということですけども、不動産を使った相続税対策ができなくなるっていうことなんですけど、これってどういうことなんですか?

サトウ
サトウ

相続税がたくさんかかる人って、財産を不動産に変えたら相続税がかなり圧縮できるよって、以前動画で撮ったことあるけど、覚えてないよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

撮ったのは覚えてます。

サトウ
サトウ

撮ったのは覚えてて、内容は覚えてないよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい、覚えてないです。

サトウ
サトウ

それがね、すごいメリットがあったんですよ。お金で持ってるより不動産に変えた方がいい、それが使えなくなるかもしれない。ということで、相続対策が封じられて、相続税を納税する人がいっぱい出てくるんじゃないかなっていう感じですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ああ、そういうことですね。

サトウ
サトウ

これね、不動産業者も大変やと思うよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

あ、業者も?

サトウ
サトウ

業者もだって、それで不動産売っとったわけやで。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そっか、売れなくなっちゃう。

サトウ
サトウ

売れなくなっちゃう。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

結構じゃあ影響出てきますね。

サトウ
サトウ

そうですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

じゃあ今日はその相続税の税制改正、どのような影響が出てくるのか、そこについて今日は解説をお願いします。

サトウ
サトウ

はい、わかりました。先月の税制改正大綱でね、相続税の税制改正案が出ましたけど、不動産を使った相続税対策のスキームが封じられるということでね。これ結構痛いです。ただ詳細がまだ決まってないんで、どこまでどうなるかわかんないですけど、現時点で出ている情報で、どれぐらい相続税を納めなきゃいけない人が増えるんじゃないかと思いますけど、その辺を今日は解説したいと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい、お願いします。

サトウ
サトウ

現金を不動産に変えると相続税がどれだけ下がるか?具体例で解説

相続税っていうのは、亡くなった時に持ってた財産に対して税金が課税されるんやけど、例えばね、現金を1億5000万円持ってたら、そのまま1億5000万円の評価になって、それが相続税の対象になるわけよ。

その1億5000万円を現金じゃなくて不動産に変えちゃったら、相続税の財産の評価が下がるわけです。それがどんな感じで下がるかっていうのをちょっと事例を出してみたいと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

まずね、1億5000万円お金がありました。それで1億円の土地を買いました。5000万円の家を建てました。これを人に貸します。

そうするとね、土地の評価って路線価方式と倍率方式ってあるんやけど、路線価方式でちょっと説明すると、これ何かって言うと、道に値段がついてて、その道に何メートル面してるかで相続での評価額って決まるんですよ。これが路線価方式って言ってね、全国の道に値段がついてたりする。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

で、その路線価方式で計算すると、大体時価の8割ぐらいって言われてるんですよ。時価が1億円なら大体8000万ぐらいなので、普通に評価すると8000万ぐらいになるんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

この時点でもう2割下がってるじゃないですか。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうですね。1億円のものが8000万で評価されたら、これ2000万下がってますよね。

サトウ
サトウ

で、それをさらに人に貸す。貸した場合っていう感じで人に貸すと、8000万は自分の持ち分、貸してる人の持ち分っていう権利があって、これが借地権なんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ほう、借地権。

サトウ
サトウ

借地権は地域によって50%とか60%とか70%って決められてるんですけど、仮に60%だとしましょう。大体平均60%ぐらいでね。そうすると借りてる人の権利は8000万の60%なんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。そうするといくら?あれが3200万ってわけではないですもんね。

サトウ
サトウ

そうですよね。危ない。騙されるところだった。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

騙すつもりもないし。4800万。

サトウ
サトウ

4800万だ。借りてる方の権利は60%あるんで4800万あるんですよ。そうすると貸してる人の権利はいくら?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

3200万。

サトウ
サトウ

そう、3200万なんですよ。ということで、1億円のお金を土地に変えて貸しただけで3200万になるんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。すごいよね。めちゃくちゃお得。

サトウ
サトウ

めちゃくちゃお得やね。7000万近く圧縮できる。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

うん。

サトウ
サトウ

ということなんですよね。まずこれが土地を貸した場合のパターン。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

で、次、土地を買ってその上に家を建てて、土地と家ごと貸しましたっていうパターンもあるよね。アパートなんかもそうやね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

そうすると貸家建付地っていう名前になるんやけど、土地の名前がね。8000万は自分の権利で、借りてる人の土地の権利っていうのが、借地権かける借家権っていうね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

あ、家も含めるから。

サトウ
サトウ

家も含めるからっていう権利をかけたのが、借りてる人の土地の権利なんです。じゃあこの借地権かける借家権の権利を計算するといくらになる?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

1440万。

サトウ
サトウ

1440万ね。1440万が借りてる人の土地の権利なんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。そうすると貸してる人の土地の権利は6560万。

サトウ
サトウ

そう、貸してる人の権利は6560万なんです。こっちほどではないけど、これ1億円に比べたらだいぶ下がったよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうですね。

サトウ
サトウ

ね。6560万。さらに建物、5000万で建物を建てました。建物は路線価では評価しません。固定資産税評価額っていうね、役所から届く毎年春に届く固定資産税評価額が評価額になるんですよ。これシンプルなんです。その建物の固定資産税評価額は大体時価の7割ぐらいってなってます。時価の7割だ。5000万が時価だったら、その7割は3500万。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

3500万。そうなんですね。もうこの時点で1500万も圧縮されてる。

サトウ
サトウ

そうですね。で、さらにそれを貸してるんで、借りてる人の権利を引かないといけない。で、借りてる人の権利は借家権になります。そうすると借家権は30%。これ一律なので、3500万に借家権をかけると1050万。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

1050万。そうすると貸してる人の権利は2450万。

サトウ
サトウ

そう、2450万なんですよ。そうすると土地の評価額が6560万、建物の評価額が2450万、足すと約9000万じゃないですか。元々何も買わずに現金で1億5000万持ってたら1億5000万に対して相続税がガンってかかるけど、土地と建物を買って貸すだけで9000万になるんですよ。6000万の圧縮です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

でかい。

サトウ
サトウ

でかいよね。こういう風に不動産を購入することによって、人に貸すことによって、相続税がぐっと下げられる。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

で、さらにここからね、ちょっと説明は割愛するけど、小規模宅地等の評価減って言ってね、この事業をさらに相続人が引き継ぐと、さらに評価が下げられるっていう特例もあるんですよ。それはちょっと細かいんで割愛しますけど、50%ぐらい下げれたりするわけですよ、さらに。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

うん。すごい。

サトウ
サトウ

すごいね。そうやって現金を不動産に変えて、それを貸すことによって相続税が圧縮できるっていうことで、だからみんな資産家は不動産に変えたがるんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

不動産相続の落とし穴:現金で残す方が幸せな理由

僕はね、あまり不動産を持たない。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうですね。資産になっちゃうんで、菅原さんは資産は残さないって言ってました。

サトウ
サトウ

相続は現金でもらった方が幸せです。資産で残しても幸せじゃない。税金がかかった時すぐ払えない。それだったらお金を残してあげた方が幸せ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そう、そうなんですよね。

サトウ
サトウ

僕の場合はこれ、1億5000万がドンって残ってます。そしたらそっから相続税払えるやん。相続税高いけど。でもこれ1億5000万を不動産にしたら9000万になるのに対して相続税が発生するじゃん。その相続税をお金で払わなかんわけよ。現金もうなくなっとるやみたいな。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうね。

サトウ
サトウ

で、この不動産をね、さらに相続人がやっていくならええけど、実際子供たちがやっていくんかっちゅう話。まあ、場合によりますよね。もう離れてる場所もエリアも違ったら管理するのも大変やしね。現金でもらうのがね、たくさんの相続を見てきたけど、現金でもらうのが一番揉めない。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうですよね。シンプル。

サトウ
サトウ

うん。いい不動産なら全然いいと思うけど、それはもう子供たちと相談の上やね。子供たちが欲しいっていうならええと思うけど、元々そういう話になってればいいですけどね。勝手に親がね、「これは子供たち喜ぶはずや、相続税が安くなるから喜ぶはずや」って言って勝手に不動産を買っちゃう人多いから、もう子供からしたらありがた迷惑なわけで。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

確かに。そうです。

サトウ
サトウ

まあ、それは置いといて。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

東京の不動産高騰で路線価との乖離が拡大。国がついにメスを入れた

で、こういう風な節税があったわけです。で、さらにこれね、今ほどの場合は路線価は大体時価の8掛けって言われとったんやけど、これね、都心だともっと違うんですよ。7掛けとか6掛けぐらいになったりするんですよ。路線価と時価の差がどんどん離れていってるんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

東京の今不動産でどんどん高騰してるじゃないですか。

サトウ
サトウ

そうそれ。そうなん。そうすると道についてる値段よりもどんどんどんどん上がってってる。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ああ、そういうことか。

サトウ
サトウ

うん。だからこれがもう7000万とか6000万とかなれば、連動してここもっと減るよね。建物の価格もこれね、買った時5000万で、その時で大体7掛けぐらいになるんやけど、建物の価格ってもう1年経てば一気に価値落ちんの。もう2年3年経ったら半分以下になったりする。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

あ、そんなになるんですね。

サトウ
サトウ

そうするともう2000万ぐらいになったりするもんで、もう2000万の借家権を引くともう1400万ぐらいになったりするもんで、5000万で買ったものが1400万になるとか。まあ、ありえるんですよ。3割ぐらいになったりする。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そんな変わるんですね。

サトウ
サトウ

こんな変わるんです。もう建物の固定資産税評価額なんて一気に下がるからっていうのでね、不動産を使った相続税対策が非常に広まってて、さらに都心の不動産の時価はどんどんどんどん上がって路線価とのこの乖離が広がって、これはよろしくないということで、今回国がついにメスを入れに来たんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

うん。そう。メスを入れに来たんですね。

サトウ
サトウ

令和9年からの税制改正:亡くなる直前5年以内取得の賃貸不動産が対象

大体相続対策する人って、自分が相続されることが大体見えてきた時じゃないですか。自分はちょっともう高齢になってね。ということで今回の税制改正は、亡くなる直前5年間に購入した不動産で、それを人に貸すものに対しては縛りをかけるよっていうものなんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ほう。

サトウ
サトウ

人に貸す不動産限定ですけど。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

あ、そういうことですね。

サトウ
サトウ

だから土地を貸したり、建物ごと土地を貸したり、建物を貸したり、人に貸すもので亡くなる直前5年以内に取得したものは、この計算がなしということで、どうなるかって言うと、まだ細かくは決まったわけじゃないけど、ざっくり言うと時価の80%で評価してくださいっていう話なんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

時価の80%。例えば亡くなる直前5年以内に取得して1億円やったと。で、1億円で取得したら1億円が時価やわな、大体ね。そしたらこれの8掛けも8000万。今までは6560万やったけど。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ああ、そう。8000万。建物も5000万×80%は4000万。

サトウ
サトウ

4000万ということで合わせると1億2000万になるので、さっきは9000万やったけど、評価額は上がるということになります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

だいぶ変わりますね。

サトウ
サトウ

だいぶ変わるよ。でね、これね、例えばね、これを5年前に取得したとしましょう。5年前に1億円で取得しました。東京の土地を5年前に1億円で取得しました。東京の土地1億円でなかなか買えやんけど、仮に1億円としましょうね。5年前に1億円で買った土地、東京で今いくらになってるっちゅう話や。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

何億になってるんですかね。前1億したら10億まではいかないですか?

サトウ
サトウ

10まではいかないね。8億もなかなかいかん。5年で倍行くところもあるやろうけど、倍行ったらいいよね。5年前で1億ってことはそもそもいいとこですもんね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そもそもいいとこ。3倍にもならんと思うけどな。

サトウ
サトウ

1億5000万、多分2倍もなってないと思うけど1.5倍はありえる。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

うん。そうすると1.5倍やったら1億5000万じゃないですか。これが取引されるとすると。

サトウ
サトウ

うん。そしたら1.5億の価値やと、1億2000万でしょ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。1.2億。

サトウ
サトウ

そうするともう買った値段より高くなってんだ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

確かにね。

サトウ
サトウ

そうなんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これはどう回避すればいいんですか?回避できないんですか?

サトウ
サトウ

回避できやんね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

人に貸す目的じゃなければいいってことです。

サトウ
サトウ

その通りなんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

いいこと言った。

サトウ
サトウ

言っちゃいました。それは脱税思考です。危ない。脱税思考です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

それは脱税思考です。

サトウ
サトウ

そうなんで、マンションも東京のマンションなら今上がるじゃん。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

上がりますよ。

サトウ
サトウ

普通ね建物の価値って下がるの。でも東京のマンション上がるの。どんどん上がってんの。そうしたら元々買ったより高くなってね、もう相続対策どころじゃないと。ていう現象が起きるわけ。これ困ったもんなんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

うん。

サトウ
サトウ

で、路線価はそんなに上がらんし、固定資産税評価額もそんなに上がらん。だから時価の8掛けっていうのがポイントなんです。時価は路線価でもなく固定資産税評価額でもないんですよ。時価なんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

うん。そうそう。

サトウ
サトウ

時価ってどうやって求めんのかっていうのが、多分これから詰められるんやろうけど、多分近隣の取引価格などをベースに決められると思うんやけど、そしたら今ね、外国の富裕層がどんどんどんどん日本の不動産を買って価格を上げてるじゃないですか。そういう外国の富裕層の方のせいで、っていったらあれやけど、影響ありますよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

影響あるよ。そうしたら相続税対策が全く意味がなくなるっていう。

サトウ
サトウ

確かに。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

状態になるんですよね。むしろ余計取られる。

サトウ
サトウ

余計取られるですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

改正の抜け道と対策:5年以上前取得・賃貸しない選択肢を検討

でね、さっきええことを言うたんですよ。その通りで、貸している不動産にはこの税制改正が適用されるんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ああ、じゃあ相続が起きる直前で貸さなければいいんじゃないのって思いました。

サトウ
サトウ

そういう考え方もあるわけで。じゃあ、貸さなければ、この借家権とか借地権とかこの権利は引けやんで、その分相続対策にはならんけど。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そっか。

サトウ
サトウ

うん。でもこの取得価格と路線価の乖離が、今これ8割でやっとるけど、7割6割になる可能性だってあるわけ。都心やとそれぐらいになっとんの。だったらもう例えば路線価が6000万とかやったら、路線価で評価した方がいいじゃん。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうですね。

サトウ
サトウ
税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

     

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