保険の基本を専門家が解説|保険料は損失、本当に必要な保険とは

保険の基本を専門家が解説|保険料は損失、本当に必要な保険とは
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保険料は損失。この前提に立てば、年間20〜30万円の節約も現実になります。

今回のテーマ:保険とは何か、どう考えればいいか

今回のテーマは「保険って何ですか?どうすればいいですか?」です。この動画は「お金に強くなるロードマップ」の第13回にあたります。前回まで5回ほどにわたって「国の制度を使い倒すとお金が増える」という話をしてきました。そして今回からは節約シリーズです。

前回のシリーズも今回のシリーズも共通していることは、「収入を増やさなくても手元のお金は増やせる」というお話です。節約の基本は大きいもの・固定費から手をつけることです。電気をこまめに消すといった小さな習慣も重要ですが、「お金が浮いた」「家計が改善した」と実感できるのは大きな固定費の見直しです。

日本において大きな固定費の代表格が保険です。まずは保険とは何かを整理しましょう。

📌 今回の動画で分かること

  • 保険とは何か、どう考えればいいか
  • 「補填(ほてん)」の考え方(日本人が最も不足している視点)
  • 各保険(医療・生命・火災・自動車・積立型)のざっくり結論

📝 このセクションのまとめ

  • 節約は「大きいもの・固定費」から手をつけるのが基本
  • 日本における最大の固定費の代表が保険
  • 保険の見直しには「補填の考え方」と「公的保険の知識」が不可欠

保険の成り立ち:紀元前から始まった歴史

保険がいつ頃できたかというと、紀元前3200年〜紀元前200年頃にはすでに保険に似た仕組みが誕生していたと言われています。スパンが広いですが、それほど古い歴史があります。最初は貿易保険のようなものが起源でした。

では医療保険はどこで生まれたかというと、大体16世紀頃です。エリザベス1世のエピソードが有名です。当時スペインは「無敵艦隊」と呼ばれ、海上戦の覇者として君臨していました。イギリスもスペインの艦隊と戦っていましたが、なかなか勝てませんでした。

そこでエリザベス1世が言ったのは、「戦って怪我をしたらお金を支払います」ということでした。これがまさに医療保険の原型です。今日の文脈で言えば、国が用意した公的保険に近いものだったかもしれません。

保険金が出ると分かっていたので、兵士たちは思い切って戦うことができました。そしてイギリスはスペインの無敵艦隊を後々破っていくことになります。これが医療保険の成り立ちと言われています。

📝 このセクションのまとめ

  • 保険は紀元前にはすでに存在していた、非常に古い仕組み
  • 医療保険の原型は16世紀のエリザベス1世時代に誕生
  • 「有事に備えてお金を支払う」という本質は今も変わらない

公的保険と民間保険:2種類の保険を正しく理解する

保険はこの国では大きく2種類に分かれます。

種類内容加入
公的保険国が用意する保険(健康保険・年金など)強制加入
民間保険民間の保険会社が提供する保険任意加入

民間の保険はどこまで言っても公的保険の補助的存在です。なぜなら公的保険は強制加入であり、誰しもが必ず入らなければならないからです。

⚠️ 注意

公的保険の内容をしっかり理解していないまま民間保険に加入するのは危険です。まず「自分がどんな公的保険に入っているか」を把握することが、民間保険を正しく選ぶための第一歩です。

日本人は基本的に公的保険の内容をしっかり理解している人が少数派です。その結果、民間保険に入りすぎている人が多いというのが現状です。では、どう考えて、どう組み立て直すかが今回のシリーズのテーマです。

📝 このセクションのまとめ

  • 保険は「公的保険」と「民間保険」の2種類
  • 民間保険は公的保険の補助的存在にすぎない
  • 公的保険の知識不足が「入りすぎ」を引き起こしている

保険料は「損失」である:最重要の前提

保険料というのは基本的に損失です。なぜなら、手元からお金が出ていくからです。有事に何か起こって保険金がもらえるとしても、まずお金が出ていくという事実は変わりません。

📌 ポイント

保険料は損失である。だから、なるべく払わない方がいい。これが保険を考える上での絶対的な前提です。あらゆる知識を総動員して、なるべく保険料を払わないようにすることが節約の基本です。

保険で賄うのではなく、他の方法で賄えないかを常に考えることが重要です。日本人が払いすぎている理由は2つあります。

  • 公的保険の知識が不足しているから
  • 「補填」に対する考え方が甘いから

📝 このセクションのまとめ

  • 保険料は「損失」であると頭に刻み込む
  • 損失だからこそ、なるべく払わないことが正解
  • 払いすぎの原因は「知識不足」と「補填の考え方の甘さ」

損失を補填する考え方:確率と金額で判断する

補填の考え方を具体的に理解するために、2つの質問を考えてみましょう。

ケース確率金額補填方法
質問①毎日50%(2日に1回)100円貯金で補填
質問②毎日0.1%(1000回に1回)1億円保険でカバー

質問①の「2日に1回・100円の損失」は貯金で補填するのが最善です。なぜなら保険金をもらうためにはその前に保険料をたくさん払っているわけで、100円程度の損失を補填するために保険料を払うのは明らかに割に合いません。

一方、質問②の「0.1%の確率で1億円」は手元に1億円がないので、起こったらどうしようもありません。低確率だとしても、起こったら対処不能な損失に対してこそ保険を使う意味があります。もったいないと感じても、保険料を払ってカバーしておく価値があるのです。

この補填の考え方こそが保険の本質であり、日本人が最も理解できていない部分です。グラフと図を使ってさらに深掘りします。

グラフは横軸が「確率(左:低い → 右:高い)」、縦軸が「金額(下:安い → 上:高い)」です。これを4つの区分に分けると以下のようになります。

区分確率金額対処法
左下低い安い貯金で補填
右下高い安い貯金で補填
左上低い高い保険でカバー(ここだけ!)
右上高い高い絶対に近づかない・人生から排除

📌 ポイント:保険が必要なのは「低確率×高金額」の領域だけ

確率が低くても金額が安ければ貯金で賄えます。保険が本当に必要なのは、起こる確率は低いが、起きたら自力では対処できない高額の損失に限られます。

「右上」の高確率×高金額の例として、クレジットカードのリボ払いが挙げられます。何も考えずにリボ払いを使い続けると、100%の確率でカード限度額に到達し、残るのは借金だけになります。これはまさに高確率×高金額の危険ゾーンです。こういうものは絶対に近づかず、人生から排除することが鉄則です。

⚠️ 注意:日本人の保険の使い方の間違い

日本人は「低確率のものは金額の大小を問わず保険でカバーしようとする」傾向があります。低確率でも金額が安いものは貯金で賄えるのに、保険料を払い続けているケースが非常に多いです。これは保険料という損失を無駄に払い続けていることを意味します。

なぜ広範囲に保険でカバーしようとしてしまうのか、理由は2つあります。

  • 知識がないため、実は金額が安い(公的保険でカバーされている)ものを高額だと思い込んでいる
  • 保険の営業マンが売るのが上手で、必要以上の保険を購入してしまう

例えば医療費は、大きな病気をすれば100万円・200万円かかる可能性があります。しかし日本には高額療養費制度があり、平均的な年収の人であれば、どんなに医療費がかかっても月の自己負担は約8万円が上限です。100万円・200万円かかっても超過分は戻ってくるのです。

この知識があれば「医療費は低確率だが起きると高額に見えるけれど、実際には金額が安い=貯金でカバーできる」という判断ができます。しかし公的保険の知識がないと、こういった判断はできません。

📝 このセクションのまとめ

  • 補填は「確率×金額」のマトリクスで考える
  • 保険が必要なのは「低確率×高金額(自力対処不能)」の領域のみ
  • 金額が安いものは貯金で補填するのが最も得
  • 高額療養費制度を知っていれば、医療保険の必要性は大きく下がる
  • リボ払いのような「高確率×高金額」のものは人生から排除する

日本人の保険料の実態:年間30万円超えが多数

公益財団法人生命保険文化センターが数年に1度発行している生活実態調査によると(りそなグループがまとめた資料より)、ほとんどの世帯が保険料を年間30万円以上支払っていることが分かっています。

⚠️ 注意:年間30万円の保険料は払いすぎ

知識をフル活用した場合、適切な保険料の目安は年間5万〜6万円程度です。どんなに払っても年間10万円以内に収まるはずです。つまり、多くの家庭では年間20〜30万円の削減余地があります。

年収を20〜30万円増やすのは大変なことです。しかし保険の見直しなら、覚悟と知識さえあれば同じ金額を手元に残せます。これが節約シリーズの第1回に保険を取り上げた理由です。

状況年間保険料の目安
日本人の平均的な世帯(現状)30万円以上
知識をフル活用した場合の目安5万〜6万円程度
どんなに払っても超えるべきでない上限10万円以内
見直しで浮く金額(平均的な家庭)年間20〜30万円

📝 このセクションのまとめ

  • 日本人の多くは年間30万円以上の保険料を払っている
  • 適切な保険料の目安は年間5〜6万円、上限でも10万円以内
  • 見直しにより年間20〜30万円の節約が可能なケースも多い

各保険のざっくり結論:生命・医療・火災・自動車・積立型

今後の動画では各保険を1本ずつ深掘りし、具体的な保険会社の商品名まで紹介していく予定です。その前に、今回は全体像としてざっくりした結論をお伝えします。

保険の種類結論理由
生命保険ほぼいらない公的年金がカバーしているため
医療保険ほぼいらない公的医療保険(健康保険)がカバーしているため
火災保険最低限は必要必要だが最低限で十分
自動車保険最低限は必要必要だが最低限で十分
積立型・貯蓄型保険120%不要保険と投資が混在し手数料が二重にかかるため

📌 積立型・貯蓄型保険が不要な理由

積立型・貯蓄型保険は「保険」と「投資(貯蓄)」が一緒になった商品です。一緒になっている分、手数料が余計にかかります。保険は保険、投資は投資と別々にやった方が絶対に得です。この点は絶対的な結論です。

「生命保険も医療保険もほぼいらない」と聞くと驚く方も多いと思います。しかし生命保険は公的年金が、医療保険は公的医療保険(健康保険)がすでにカバーしているのです。火災保険と自動車保険は確かに必要ですが、最低限の内容で十分です。

保険というものは自分の備えです。低確率×高金額のどうしようもないものだけを備えるものであり、保険料は払えば払うほど損です。向こうから営業されたものをそのまま買うのではなく、自分でしっかりと選ぶことが重要です。そのためには知識が必要です。

📝 このセクションのまとめ

  • 生命保険・医療保険はほぼ不要(公的保険でカバーされているため)
  • 火災保険・自動車保険は必要だが最低限で十分
  • 積立型・貯蓄型保険は手数料の観点から120%不要
  • 営業トークに流されず、知識を持って自分で選ぶことが大切

まとめ:保険見直しの2つの鉄則

今回の内容を最後に整理します。保険を正しく見直すための考え方は2つです。

📌 鉄則①:補填の考え方を持つ

保険は「補填」のための手段です。補填は保険だけでなく、自分の貯蓄でも行えます。低確率で起こったら大変、どうしようもないというものだけを保険でカバーしましょう。それ以外は保険でカバーする必要はありません。

📌 鉄則②:保険料は損失であると認識する

保険料はお金が出ていく損失です。だからなるべく払わないことが正解です。保険に入らなくても補填できるなら、保険料を払う必要はありません。確率と有事の金額を絡み合わせながら、低確率×高金額のものだけ保険でカバーし、保険料を最小限に抑えましょう。

次回以降は生命保険・医療保険・火災保険・自動車保険・積立型保険を1つずつピックアップして深掘りしていきます。具体的な保険会社の商品名まで紹介しながら、各家庭に合った選び方を解説していきます。

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 大河内薫のマネリテ学園 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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