確定申告提出前に必ず確認!税理士が解説するよくあるミス8選

確定申告提出前に必ず確認!税理士が解説するよくあるミス8選
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自分で確定申告をするフリーランス・自営業者に多発するミスを提出前に総チェック。

自分で確定申告を作成している自営業・フリーランスの方には、間違った処理やミスが非常に多く見られます。自分でしたことを第三者の立場から客観的に見てミスを見つけるというのは、人間にとってなかなか難しいことです。「多分合ってるだろう」と思いがちですが、間違えているフリーランス・自営業の方が非常に多いのが現実です。

本記事では、提出前に見直すべきチェックポイントを順番に解説します。確定申告を提出する前に、ぜひ一緒に確認していきましょう。

本日確認する4つのカテゴリ

  1. それって本当に経費なのか
  2. 売上項目のミス(重大なミスにつながる)
  3. 税金で経費になるもの・ならないもの
  4. その他の注意点・よくある間違い

自分でする確定申告にはチェック機能がありません。そのため、やりがちなミス・間違いやすい項目をひとつひとつ確認していくことが非常に重要です。

📝 このセクションのまとめ

  • 自分の申告書を客観的にチェックするのは難しい
  • 「多分合ってるだろう」は危険な思い込み
  • 提出前に4つのカテゴリを必ず見直す

【チェック1】それって本当に経費なのか

節税意識が高いため、経費になるべく計上したいという思いを持つ自営業・フリーランスの方は多いです。経費が多くなればその分利益が圧縮され、税金が少なくなる——これが確定申告のからくりであり、皆さんが経費に計上したいと思う理由です。

📌 経費のルール(判断基準はこれひとつだけ)

「収入金額を得るために直接要した費用の額」が経費として計上できる唯一の基準です。収入を得るために必要な支出かどうか、これだけです。

経費のルールはこのものさしひとつしかないため、「これって経費にしていいのかな?」と非常に迷う要因となっています。また、経費は人それぞれ違い、ある人には経費にできてもある人にはできないということが多発します。周りの情報を鵜呑みにしないことが重要です。

それでは、経費として計上してはいけない代表的な例を見ていきましょう。

経費にならないNG項目・グレーな項目

項目判定補足・例外
家族旅行❌ NG(プライベート)例外なし。絶対に入れないこと
スーパー・薬局での買い物❌ 基本NG仕事内容によっては経費になるケースもある
子供服❌ 基本NGよほど特殊なビジネスでないと該当しない
美容系・健康維持のためのもの(化粧品・スキンケア等)❌ 基本NG(厳しく見られる)女優・フリーアナウンサー・メイク紹介動画投稿者など一部例外あり
食事代・接待交際費⚠️ グレー(要確認)本当に仕事の取引先との食事か、収入を得るために必要だったか厳しく見られる
売上がゼロの状態が長期間続く経費⚠️ グレー(否認リスクあり)2〜3年経っても売上が1円も上がらない場合、「収入を得るための支出」と認められない可能性がある

⚠️ 注意:同業者の体験談を鵜呑みにしない

飲み会などで「自分はこれを経費にしてるよ、大丈夫だよ」という話を聞くことがあると思います。しかし、その方のところにまだ税務調査が入っていないだけかもしれません。計上した経費が税務調査で認められるかどうかは別問題です。他人の体験談は鵜呑みにせず、強い意思を持って「本当に経費になるのか」を再確認してから提出しましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • 経費の判断基準は「収入を得るために直接要した費用かどうか」のみ
  • 家族旅行・子供服・美容系は基本的にNG
  • 食事代・接待交際費はグレーゾーン。もう一度確認を
  • 同業者の体験談は参考にしない

【チェック2】売上項目のミス——重大なミスにつながる

売上に関するミスは税額に直結するため、特に注意が必要です。よくある売上計上のミスを3つ紹介します。

売上ミス①:売上手数料の処理漏れ

売上が上がったとき、手数料を差し引かれて振り込まれるケースが最近非常に増えています。通帳に振り込まれた入金金額で処理をしていて、手数料分の売上が漏れているという方が非常に多いです。

具体的な仕訳で確認しましょう。

科目金額備考
普通預金(入金額)45,000円通帳に振り込まれた金額
支払手数料5,000円差し引かれた手数料(計上漏れになりやすい)
売上高(本来の金額)50,000円正しい売上金額

入金額の45,000円だけで処理してしまうと、5,000円分の売上が漏れます。これが毎月何万円、何十万円と積み重なると、年間の売上がかなり少なく申告されてしまいます。

⚠️ 消費税にも影響する

消費税の課税事業者になるかどうかの判定は、課税売上高が1,000万円を超えるかどうかで決まります。手数料処理漏れによる売上の差額で、実は1,000万円を超えていたというケースも起こり得ます。しっかり確認してください。

売上ミス②:売掛金の計上処理漏れ

売掛金とは、年内に請求書を切って年明け(1月・2月・3月など)に入金されるパターンのことです。

📌 売掛金の原則

年内に請求したものは、その年の売上としてカウントしなければなりません。年明けに入金されるからといって「次の年の売上」として処理すると、その分の売上が漏れることになります。これを「発生主義」「売掛金」と言います。

ビジネスの取引規模が大きい方では、300万円・400万円規模の売掛金が漏れていたというケースもあります。税額が大きく変わるだけでなく、税務調査でも必ず確認される項目です。計上漏れがないよう、必ずチェックしてください。

売上ミス③:現金売上の計上漏れ

現在はネットバンキングや口座振込が主流となっているため、現金売上は見逃しがちです。しかし、「ちょっと頼まれた」という形で現金での売上が発生しているケースがあります。現金売上がないか、今一度しっかりチェックしてください。

⚠️ 絶対にやってはいけないこと

意図的に売上を隠す行為、つまり売上が本当にあるのにない振りをすることは脱税行為です。絶対にしないようにしましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • 手数料差し引き後の入金額だけで処理すると売上が漏れる。支払手数料を別途計上すること
  • 年内に請求した売上は、入金が年明けでもその年の売上(売掛金)として計上する
  • 現金売上の計上漏れがないか確認する
  • 意図的な売上隠しは脱税。絶対にしない

【チェック3】税金の処理ミス——経費になる税金・ならない税金

経費になる税金とならない税金があります。これを間違えている自営業・フリーランスの方が非常に多いです。顧問先の経理をチェックしていても、やはり間違える方が多く見られます。

最も多いミスは、所得税と住民税の支払いを経費(租税公課)として計上してしまうことです。所得税と住民税は自分のプライベートな税金の支払いとなりますので、経費になりません。

税金の種類経費になるか処理方法
消費税✅ 経費になる租税公課(勘定科目)で処理
事業税✅ 経費になる租税公課(勘定科目)で処理
所得税❌ 経費にならないプライベートの税金のため計上不可
住民税❌ 経費にならないプライベートの税金のため計上不可

📌 なぜ消費税・事業税は経費になるのか

消費税・事業税は、仕事をしているビジネスをしているがゆえに発生する税金です。そのため経費への計上が可能です。一方、所得税・住民税は個人のプライベートな税金の支払いであるため、経費にはなりません。

国民健康保険・国民年金を経費に計上していないか

国民健康保険と国民年金の支払いを経費に計上している方も、一定数いらっしゃいます。これも間違いです。

国民健康保険と国民年金は、経費に計上するのではなく、所得控除として使います。もし経費にも計上していて、さらに所得控除でも使ってしまうと二重計上になってしまいます。これもミスの要因となりますので、修正が必要です。今一度確認してください。

📝 このセクションのまとめ

  • 消費税・事業税は経費(租税公課)として計上できる
  • 所得税・住民税は経費にならない。租税公課に計上していたら修正が必要
  • 国民健康保険・国民年金は経費ではなく所得控除で使う。二重計上に注意

【チェック4】その他のよくあるミス・注意点

最後に、その他のあるあるミスをピックアップして紹介します。

  • 現金マイナス事件:帳簿上の現金残高がマイナスになっている場合、どこかで必ず間違いが起きています。仕事とプライベートのお金の出し入れを帳簿につけていないことが大きな要因です。現実問題として現金がマイナスになることはあり得ないので、過去の入力から見直しましょう。
  • 経費の二重計上事件:レシートに「カード払い」と小さく表記されているにもかかわらず、現金の経費として入力してしまい、さらにカードの明細書からも経費に入れてしまうと二重計上になります。レシート・領収書がカード払いのものでないか、今一度確認してください。
  • 予定納税の計上忘れ事故:予定納税とは、前もって所得税を前払いしている制度です。この金額の入力を忘れてしまうと、自分が損をしてしまいます。税務署が電話で確認してくれることもありますが、100%確実ではありませんので、ミスのないよう自分でしっかり確認しましょう。
  • 源泉徴収の集め漏れ事件:企業からの仕事をもらっている個人事業主の方で、あらかじめ源泉徴収されているケースがあります。全ての源泉徴収票を集めないと自分が損をします。例えば10枚あるはずが6枚しか手元にない、という状態で申告してしまうと、相手先がすでに納めてくれている所得税分を自分の確定申告に記載できなくなります。どの仕事が源泉徴収されているかを確認し、源泉徴収票が届いていない場合は問い合わせて送ってもらいましょう。

📌 その他にも注意が必要なミス

減価償却の計算ミスなど、細かいミスは他にも多数あります。今回の記事では特に多く見られるものをピックアップしましたが、提出前には全体を丁寧に見直すことをおすすめします。

📝 このセクションのまとめ

  • 現金残高がマイナスになっていたら、過去の入力から見直す
  • カード払いのレシートを現金経費として入力すると二重計上になる
  • 予定納税の金額を入力し忘れると自分が損をする
  • 源泉徴収票は全て集め、漏れがないか確認する

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士河南のYouTubeチャンネル! の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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