節税対策

経営セーフティ共済で460万円を1期で経費化する裏技を税務のプロが解説

経営セーフティ共済で460万円を1期で経費化する裏技を税務のプロが解説
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経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)を活用すれば、1期で最大460万円を合法的に経費化できます。月払いと年払いを組み合わせた裏技から、節税効果を最大化する出口戦略まで詳しく解説します。

経営セーフティ共済とは何か

コロナ禍を経験した経営者の多くが、万が一に備えることの重要性を改めて実感したのではないでしょうか。特に怖いのは自社の倒産だけではありません。取引先が倒産してしまい、売掛金が回収できなくなるケースも非常に深刻です。経費だけが先に出てしまい、入金が途絶えるという状況はいつ訪れるか分かりません。

そういった事態に備えるための制度が、経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)です。中小機構が運営するこの共済制度は、中小企業の連鎖倒産を防ぐために設けられました。

📌 経営セーフティ共済の主なメリット

  • 取引先が倒産した場合、積み立て金額の最大10倍無利子・無担保・保証人不要で借りることができる
  • 掛金は全額損金算入が可能(節税効果あり)
  • 解約時に掛金が戻ってくるため、事実上「損金計上できる積み立て」として機能する

いざという時に借入れができるだけでなく、掛金や払い戻し金を工夫次第で賢く活用できるのがこの制度の特長です。節税目的で加入している経営者も非常に多く、利益が出ている会社では積極的に活用されています。

📝 このセクションのまとめ

  • 経営セーフティ共済は中小機構が運営する連鎖倒産防止のための共済制度
  • 取引先倒産時に積立額の最大10倍を無利子・無担保で借りられる
  • 掛金が全額損金算入できるため、節税手段としても広く活用されている

加入対象となる企業・個人事業主の条件

加入の対象となるのは、1年以上継続して事業を行っている中小企業、または個人事業主です。資本金または従業員数のいずれかによって対象が判断されます。

業種資本金の上限従業員数の上限
製造業・建設業・運輸業その他3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下

大半の中小企業が該当する基準となっており、個人事業主も加入できる点が大きな特徴です。

⚠️ 注意

起業1年目は加入できません。「少しでも節税したい」と考える創業初年度の経営者も多いですが、事業開始から1年以上経過していることが加入条件となっています。

📝 このセクションのまとめ

  • 1年以上継続して事業を行っている中小企業・個人事業主が対象
  • 資本金または従業員数のいずれかで判定される
  • 起業1年目は加入不可なので注意が必要

掛金の仕組みと基本的な節税効果

経営セーフティ共済の掛金は、月額5,000円から20万円の間で自由に設定できます。加入後も増額・減額が可能です。

項目内容
月額掛金の範囲5,000円〜20万円(自由設定)
年間の上限額240万円
累計の上限額800万円
損金算入全額損金算入可能
払い方月払い・年払い(前納)が選択可能

掛金はほぼ積み立てとして機能し、解約時に戻ってきます。つまり、損金算入したお金が外に逃げていかず、会社の資産として積み立てられていくという仕組みです。経費にしたのにキャッシュが社外に流出しない、という非常に有利な特性を持っています。

📌 ポイント

毎月満額(20万円)を支払い続けると、年間240万円を経費として計上できます。これだけでも大きな節税効果がありますが、さらに上を行く裏技があります。

📝 このセクションのまとめ

  • 掛金は月5,000円〜20万円で自由設定、加入後も変更可能
  • 年間上限240万円、累計上限800万円まで全額損金算入
  • 解約時に掛金が戻るため「損金計上できる積み立て」として機能する

1期で460万円を損金算入する裏技

月払いで毎月20万円を支払うと年間240万円の損金算入ができますが、月払いと年払いを組み合わせることで、1期(1年)で最大460万円を損金算入することが可能です。

具体的な方法は次の通りです。

  1. 決算の初月から毎月20万円を月払いで支払う
  2. 最後の月(決算月)に、その月から翌年1年分(12ヶ月分)を年払い(前納)で一括支払いする
支払い区分計算内容金額
月払い分(12ヶ月)20万円 × 12ヶ月240万円
年払い分(翌年1年分前納)20万円 × 11ヶ月分220万円
合計(1期で損金算入)460万円

📌 ポイント

利益が大きく出た年にこの方法でまとめて支払うことで、460万円もの利益を一気に圧縮することができます。さらに、満額800万円まで積み立てが続けられるため、長期的な節税・資産形成としても非常に有効です。

実際に15社を経営している方が全社で満額加入しているというケースもあります。満額(800万円)×15社で計算すると、1億2,000万円もの資産を社外に置かずに積み立てていることになります。

📝 このセクションのまとめ

  • 月払い(240万円)+年払い前納(220万円)を組み合わせると1期で460万円を損金算入できる
  • 利益が大きく出た年にこの方法を使うことで、大幅な利益圧縮が可能
  • 累計上限800万円まで積み立て可能で、複数法人での活用も有効

節税効果を最大化する出口戦略(解約のタイミング)

掛金が解約時に戻ってくるのは大きなメリットですが、戻ってくるお金は収益として計上され、税金の対象になります。つまり、経営セーフティ共済は「節税」ではなく「税金の支払い時期を将来に繰り延べる効果」があると正確に理解することが重要です。

ただし、解約のタイミングを工夫する「出口戦略」をしっかり考えることで、ただの先送りではなく、最終的に本当の節税として終わらせることができます。

解約に適したタイミングの例は次の通りです。

  • 赤字が多い年に解約する:戻ってくる800万円の収益と赤字が相殺され、税負担なく戻すことができる
  • 利益がそれほど出ていない年に解約する:課税される収益を最小限に抑えられる
  • 役員が退職するタイミングで解約し、退職金として支給する:退職金はまとまった金額が必要なため資金繰りにも貢献し、節税効果も高い

📌 ポイント

比較的安定していて赤字が出づらい企業の場合でも、役員退職のタイミングを出口として活用することで、退職金の原資確保と節税を同時に実現できます。解約後に再加入することも可能なため、利益が出た年に再び積み立てを始めるという繰り返しの活用も有効です。

📝 このセクションのまとめ

  • 解約時の戻り金は収益扱いとなり課税対象になる
  • 赤字の年・利益が少ない年・役員退職のタイミングが解約の好機
  • 解約後の再加入も可能なため、繰り返し活用できる

解約の種類と払い戻し率の違い

解約には3つの種類があり、それぞれ払い戻し金の割合が異なります。

解約の種類内容
任意解約加入者が自ら申し出て解約するもの
みなし解約死亡・会社解散・事業廃止などの場合に適用される解約
機構解約掛金を12ヶ月以上未納、不正な貸付けを受けようとした場合などに強制適用されるペナルティ的な解約

特に多くの経営者が選択する任意解約の場合、加入期間によって払い戻し率が変わります。

加入期間払い戻し率(任意解約)
12ヶ月未満0%(掛け捨て・全額戻らない)
12ヶ月以上80%
24ヶ月以上85%
30ヶ月以上90%
36ヶ月以上90%
40ヶ月以上100%

⚠️ 注意

12ヶ月未満での任意解約は払い戻し率0%、つまり全額掛け捨てになってしまいます。また、40ヶ月(3年4ヶ月)未満の任意解約では元本割れするため、基本的には40ヶ月以上加入することを前提に計画を立てることが重要です。

📝 このセクションのまとめ

  • 解約は任意解約・みなし解約・機構解約の3種類
  • 任意解約は加入期間によって払い戻し率が変わる(12ヶ月未満は0%)
  • 40ヶ月以上加入すれば払い戻し率100%となり元本が全額戻る

資金繰りに困ったら解約より借入れを検討する

急に資金が必要になった場合、すぐに解約するよりも一時貸付金の借入れを検討することをお勧めします。積み立てている金額の範囲内で、年率0.99%という低金利で借入れすることができます。

借入れ可能額は、納付した掛金の額数に応じて決まります。解約してしまうと積み立てがリセットされてしまいますが、借入れであれば共済を継続しながら資金を確保できます。資金繰りに困った際は、解約するか借入れするかを状況に応じて慎重に判断することが大切です。

📌 ポイント

年率0.99%という低金利での借入れは、市場の融資と比べても非常に有利な条件です。解約による元本割れリスクを避けながら、緊急の資金需要に対応できます。

📝 このセクションのまとめ

  • 積立額の範囲内で年率0.99%の低金利で借入れが可能
  • 資金繰りが苦しい時は解約より借入れを先に検討する
  • 解約か借入れかは状況に応じて判断することが重要

加入窓口と申し込み方法

経営セーフティ共済への加入申し込みは、以下の窓口で行うことができます。

  • 中小機構の委託を受けた商工会・商工会議所
  • 有取引のある一定の金融機関
  • 有取引の金融機関がない場合は、預金取引が1年以上ある金融機関でも申し込み可能

加入申し込み先の詳細については、中小機構のホームページで確認することができます。

📝 このセクションのまとめ

  • 商工会・商工会議所、または一定の金融機関で加入申し込みができる
  • 取引のある金融機関がなくても、預金取引1年以上の金融機関で申し込み可能
  • 詳細は中小機構のホームページで確認できる

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 社長の資産防衛チャンネル の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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