子どもNISA(こども支援NISA)とは?ジュニアNISAとの違いを税理士が解説
18歳未満にもNISAが解禁?注目の「こども支援NISA」を徹底解説。
NISAとは?現行制度のおさらい
NISAは「日本版インディビジュアル・セービング・アカウント(Individual Savings Account)」の略で、正式名称は少額投資非課税制度です。通常、株式投資をする場合は特定口座や一般口座を使いますが、それとは別にNISA口座を開設することができます。
現行税制では18歳以上であれば1人1口座作ることができ、そのNISA口座内で取引した株式投資や投資信託の運用益については、限度額はあるものの一切税金がかからない(非課税)という、株式投資をしている人にとっては非常に画期的な制度です。
📌 ポイント
2024年末時点でNISA口座数は2,560万口座に達しており、18歳以上の人のうち4人に1人がNISA口座を開設しています。実際に運用されているかどうかは別として、それだけ多くの口座が作られているということです。
2024年からは「新NISA」として新たな制度がスタートしました。新NISAは以下の2つの枠に分かれています。
| 枠の種類 | 年間投資枠 | 投資対象 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 積み立て投資枠 | 120万円 | 投資信託 | 毎月一定額をコツコツ積み立て |
| 成長投資枠 | 240万円 | 個別銘柄・投資信託など | 多少リスクのある商品も対象 |
非課税となる期間は無期限。生涯の非課税投資枠は元本1,800万円まで(うち成長投資枠は1,200万円まで)。2つの枠はどちらか一方だけ使っても、両方活用してもOKです。
📝 このセクションのまとめ
- NISAは運用益が非課税になる少額投資非課税制度
- 2024年からの新NISAは「積み立て投資枠(年120万円)」と「成長投資枠(年240万円)」の2本立て
- 生涯非課税枠は最大1,800万円・非課税期間は無期限
- NISA口座は現在18歳以上のみ開設可能
突然浮上した「こども支援NISA」とは?
今回注目されている「こども支援NISA」は、現行のNISAが使えなかった18歳未満(子どもの世代)にも、NISAを使えるようにしていくという構想です。
きっかけとなったのは、元首相の岸田氏が会長を務める自民党の資産運用立国議員連盟が「資産運用立国2.0に向けた提言」として石破首相に提出したことです。子ども自身の名義での長期積み立て投資を促進していくという方向性が打ち出されています。
📌 ポイント
「それなら積み立て投資枠の対象年齢を拡充すればいいだけでは?」という意見もあります。専門家の間では、成長投資枠の一部も子どもに使えるようにしたらどうかという提案も出ているようです。ただし、制度が複雑になると利用者が混乱するという懸念もあります。
📝 このセクションのまとめ
- 「こども支援NISA」は18歳未満を対象にNISAを解禁する構想
- 自民党の資産運用立国議員連盟による提言がきっかけ
- まだ最終確定ではなく、現在検討段階の構想
旧ジュニアNISAとの違いを徹底比較
「昔もジュニアNISAがあったのでは?」と思う方も多いでしょう。しかし、今回の「こども支援NISA」は旧ジュニアNISAとは大きく異なります。以下の比較表をご覧ください。
| 項目 | 旧ジュニアNISA | こども支援NISA(構想) |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 20歳未満(旧成人年齢基準) | 18歳未満 |
| 投資対象 | 投資信託・株式など | 積み立て投資枠と同様(一部成長投資枠も検討中) |
| 年間非課税枠 | 80万円 | 120万円(見込み) |
| 非課税期間 | 最初の5年間 | 無期限(新NISAと同様の見通し) |
| 生涯非課税枠 | 限定的 | 1,800万円(見込み) |
| 口座管理 | 親・祖父母が管理 | 子ども自身の管理も検討中 |
| 換金制限 | 18歳まで換金不可 | 換金制限なしの方向で検討中 |
旧ジュニアNISAの最大の問題点は、18歳になるまで換金(売却・引き出し)ができなかったことです。たとえば投資信託で含み損が膨らみ続けていても、18歳になるまでそのまま見ていることしかできませんでした。18歳以降にタイミングを見て処分することはできますが、非課税期間が終わってしまうと課税対象になってしまうという問題もありました。
📌 ポイント
今回のこども支援NISAでは、子ども自身が売買の判断を行うことを教育の一環として位置づけ、換金制限もなしの方向で検討されています。ただし、長期でコツコツ資産運用していくという制度の趣旨から考えると、自由に換金できることへの懸念もあります。
📝 このセクションのまとめ
- 旧ジュニアNISAは年間80万円・非課税期間5年・18歳まで換金不可と使い勝手が悪かった
- こども支援NISAは年間120万円・非課税無期限・換金制限なしの方向で検討中
- 子ども自身による売買管理を教育の一環として推進する方針
こども支援NISAのメリット:学資保険との比較
これまで子ども向けの貯蓄といえば学資保険がメインでした。学資保険の返戻率は大体105%程度(1割増し程度)が一般的です。
一方、NISAを活用してうまく運用できれば、それ以上の利回りを稼げる可能性があります。以下に両者の特徴を整理します。
| 比較項目 | 学資保険 | こども支援NISA(構想) |
|---|---|---|
| 元本保証 | あり | なし(元本割れリスクあり) |
| 期待リターン | 返戻率105%程度 | 市場次第でそれ以上も |
| インフレ対応 | 弱い | 対応できる可能性あり |
| 税制優遇 | 一部あり | 運用益が非課税 |
| 向いている人 | 安全重視・コツコツ派 | リターン最大化を目指す人 |
⚠️ 注意
NISAは元本保証がなく、元本割れするリスクがあります。学資保険は元本が保証されている一方、インフレには弱いという特性があります。どちらが向いているかは、家庭のリスク許容度や運用目的によって異なります。
📝 このセクションのまとめ
- 学資保険は元本保証・返戻率105%程度だがインフレに弱い
- こども支援NISAは元本割れリスクがある一方、インフレ対応力がある
- コツコツ安全に貯めたい人は学資保険、リターンを最大化したい人はNISAが向いている
生前贈与との組み合わせで資産の世代間移転を促進
こども支援NISAが実現した場合、祖父母からの生前贈与と組み合わせることで、非常に効果的な資産移転が可能になります。
贈与税には年間110万円の基礎控除(非課税枠)があります。年間120万円の積み立て投資枠だと110万円の贈与税非課税枠を超えてしまうため、年間110万円に抑えた贈与を子ども名義のNISA口座に入れることで、無税で子どもの資産形成を行うことができます。
📌 ポイント
国としても、高齢者が保有する資産を若い世代に移転させることは経済の活性化につながるため、資産の世代間移転の促進という観点からも、こども支援NISAの実現には大きなメリットがあると考えられています。おじいちゃん・おばあちゃんからの生前贈与をうまく活用することで、孫の将来の資産形成を後押しできます。
- 贈与税の基礎控除(年間110万円)以内に贈与額を抑える
- 贈与を受けたお金を子ども名義のNISA口座で運用する
- 運用益は非課税のため、長期積み立てで効率よく資産形成できる
- 高齢者から若い世代への資産移転が促進され、経済の活性化にもつながる
📝 このセクションのまとめ
- 贈与税の非課税枠(年間110万円)以内の生前贈与と組み合わせれば無税で子どもの資産形成が可能
- 祖父母から孫への資産移転ツールとしても非常に有効
- 国としても資産の世代間移転促進という観点からメリットが大きい
こども支援NISAの懸念点
こども支援NISAには大きな期待がある一方で、いくつかの懸念点も指摘されています。
- 制度の複雑化:積み立て投資枠の対象年齢を広げるだけでいいという意見もある中、新たな名称・制度として打ち出すことで制度が分かりにくくなり、利用者が混乱する可能性がある
- 投資詐欺の増加:プラチナNISA(高齢者向け)と同様に、子ども向けNISAが解禁されることで、子どもや保護者を狙った投資詐欺の被害が増えることが懸念される
- 長期積み立ての趣旨との矛盾:換金制限をなくして自由度を高めることは、長期でコツコツ資産運用するという制度の本来の趣旨と相反する面もある
⚠️ 注意
こども支援NISAはまだ最終確定した制度ではなく、現時点では構想・検討段階です。実際の制度内容は今後変更される可能性があります。最新情報は金融庁や税務当局の公式発表をご確認ください。
📝 このセクションのまとめ
- 制度の複雑化・投資詐欺の増加・長期積み立て趣旨との矛盾などの懸念点がある
- こども支援NISAはまだ確定した制度ではなく、構想・検討段階
- プラチナNISAと比較すると、こども支援NISAの方が制度としての評価は高い
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。 本サイトは 税理士YouTuberチャンネル!! / ヒロ税理士を応援しています!
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