節税対策

NISAとiDeCoを9年続けた実績公開|不要論を実データで検証・新NISA戦略も解説

NISAとiDeCoを9年続けた実績公開|不要論を実データで検証・新NISA戦略も解説
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NISAとiDeCoを9年間続けた実績データで「不要論」の真偽を検証します。

NISAとiDeCoが注目される背景|政府の2大制度の狙い

現在、国が推奨している2大制度があります。投資に関するNISAと、年金に関するiDeCo(個人型確定拠出年金)です。それぞれ非課税や減税といった税制優遇によって、国民に資産形成を促しています。政府も「1億総株主」や「所得倍増プラン」というスローガンを掲げ、全体でバックアップしている制度です。

ただし、減税までしているわけですから、国にも別の思惑・裏の目的があります。代表的なものを挙げると以下のとおりです。

制度管轄省庁国側の主な目的
NISA金融庁日本国民を株主にし、外国人投資家依存(約3割)を下げて安全保障上のリスクを軽減する
iDeCo厚生労働省老後2000万円問題への対応として、公的年金を補完する第二年金として自助努力を促す

現在、日本の株式市場は外国人投資家が約3割を占めています。このまま外国人投資家が増えると安全保障上の問題になるため、日本国民自身が投資をして株主になってほしいというのがNISAの背景にあります。iDeCoについては、老後2000万円問題が話題になったように、公的年金だけでは老後資金が不足するため、国民自身が第二年金として積み立てることを促しているわけです。

📝 このセクションのまとめ

  • NISAは金融庁管轄の投資優遇制度、iDeCoは厚生労働省管轄の年金補完制度
  • 国は非課税・減税という優遇で国民の資産形成と株主化を同時に進めている
  • 「1億総株主」「所得倍増プラン」を掲げ、政府全体でバックアップしている

既存NISAとiDeCoの基礎知識|制度の仕組みをおさらい

不要論を検証する前に、既存のNISAとiDeCoの基本をおさらいしておきましょう。

■ 既存NISA(〜2023年)

項目一般NISA積立NISA
年間投資上限120万円40万円
非課税期間5年間20年間
投資対象上場株式・外国株・投資信託・REIT など金融庁が認めた投資信託(約200本)
確定申告不要(税金ゼロのため)不要(税金ゼロのため)
選択毎年どちらか一方を選択(併用不可)

株の売却益や配当金には本来20.315%の税金がかかりますが、NISA口座内では一切かかりません。特定口座(源泉徴収あり)を使えば確定申告は不要ですが、税金自体はかかります。NISAなら税金を気にせず、頭を使わずに簡単に投資できるのが最大のメリットです。

■ iDeCoの仕組みと流れ

  1. 毎月掛金を積み立てて拠出する
  2. 基本的に投資信託(ファンド)で運用する
  3. 60歳を超えたら受け取る(一時金または年金分割)

iDeCoには3段階の税制優遇があります。

フェーズ税制メリット
積立時(拠出)掛金全額が小規模企業共済等掛金控除として所得控除(所得税+住民税で15%〜55%の減税)
運用時運用益が非課税
受取時一時金は退職所得控除(通常の税金の1/2以下)、年金分割は公的年金等控除が適用

■ iDeCoのその他のメリット

  • 死亡時:死亡一時金として遺族に支払われる(生命保険代わり)
  • 障害時:障害給付金として一括または分割で受け取れる
  • 資産保全:信託法により、預かり会社が破綻しても資産は安全に保全される
  • 差し押さえ禁止:自己破産しても、iDeCoの資産は原則手元に残せる
  • 加入年齢拡大:20歳〜64歳まで加入可能(改正後)
  • 受取開始拡大:60歳〜75歳の間で受取開始を選べる(改正後)

📝 このセクションのまとめ

  • 一般NISAは年120万円・5年非課税、積立NISAは年40万円・20年非課税(2023年まで)
  • iDeCoは積立・運用・受取の3段階すべてで税制優遇がある
  • iDeCoは死亡保障・差し押さえ禁止など年金以外のメリットも大きい

NISA・iDeCo不要論とは何か|よく言われる批判を整理する

SNS上ではNISAやiDeCoについて「やらない方がいい」という不要論が溢れています。主な根拠を整理してみましょう。

■ NISA不要論の主な根拠

例えば月々3万円を年利3%で運用した場合、NISAによる節税額は以下のように計算されます。

計算式金額
月3万円 × 年利3% × 税率約20%月180円

「わざわざNISA口座を開いて投資しても、月180円しか節税にならないのに意味があるのか」というのが不要論の一つです。

■ iDeCo不要論の主な根拠

  • 手数料:月々最低でも171円の手数料がかかる
  • 特別法人税の凍結リスク:iDeCoの資産に年1%強の税金をかける「特別法人税」という法律が20年以上前から凍結中。凍結が解除されると運用時非課税のメリットがなくなる可能性がある
  • 60歳まで引き出せない:いざという時に資金を使えない

📌 特別法人税の凍結解除について

特別法人税は毎年各省庁が「廃止してほしい」と要請している状況です。法律を廃止するのは非常に難しいため凍結が続いているだけで、実質的に凍結解除はありえないと考えられています。また、60歳まで引き出せないのはiDeCoが「第二年金」として設計されているためであり、このルールも変わらないと考えておくべきでしょう。いつでも引き出したい方は、iDeCoはやらずにNISAだけにするという選択肢もあります。

これらの不要論は本当に正しいのでしょうか。机上の空論ではなく、実際に9年間続けた実績で検証してみます。

📝 このセクションのまとめ

  • NISA不要論の根拠:月3万円・年利3%の場合、節税効果は月わずか180円
  • iDeCo不要論の根拠:手数料・特別法人税リスク・60歳まで引き出せない制約
  • 特別法人税の凍結解除は実質ありえないと見られている

一般NISA9年間の実績公開|372万円を投資した結果

一般NISAを2015年から2023年まで丸9年間続けた実績を公開します。投資総額は372万円(年平均約41万円、月平均約3.4万円)です。

主な投資先は個別株で、伊藤園・三越伊勢丹・すかいらーく・フード&ライフカンパニー(スシロー)・UUM・アミューズ・サイバーエージェント・WOWOW・日本郵政・バンダイナムコ・KADOKAWA・ベネッセ・吉野家など、有名企業や株主優待が魅力的な銘柄を中心に購入。加えてS&P500なども組み入れています。

■ 年次別の損益推移

時点損益備考
2019年12月31日(コロナ前)+19,000円微妙な結果
2020年3月12日(コロナショック)▲29万円大幅下落
2020年9月頃(半年後)+89万円急回復
2021年(日経平均2.9〜3万円台)+212万円過去最高益
2022年6月17日+95万円ピークから半減
2023年6月25日(収録時点)+124万円日経平均3.2万円台

2023年6月時点の評価額は497万円で、含み益は+124万円でした。日経平均が2021年の約2.9万円から2023年には約3.2万円台まで上昇しているにもかかわらず、含み益が212万円から124万円にとどまっているのは、個別株が日経平均225社と必ずしも連動しないためです。UUMなど一部銘柄は大きなマイナスになっています。

一方で、9年間積み上がった配当金は合計33万円になっています。

項目金額
投資金額(元本)372万円
含み益+124万円
9年間の配当金累計+33万円
累計合計額530万円
損益率+42.3%(約1.4倍)

9年間で1.4倍という結果をどう評価するかは人それぞれですが、日経平均自体は9年前に比べてかなり上昇しているため、個別株選択の難しさが出た結果とも言えます。

📝 このセクションのまとめ

  • 一般NISA9年間の投資額372万円→評価額497万円、含み益+124万円
  • 9年間の配当金累計33万円を加えると累計530万円、損益率+42.3%(約1.4倍)
  • 個別株は日経平均と必ずしも連動せず、銘柄選択の難しさが結果に影響した

iDeCo9年間の実績公開|218万円を拠出した結果と節税効果

iDeCoは2015年から2023年まで9年目に突入しています。中小企業勤務のため上限は月23,000円(年間27万6,000円)で、これまでの拠出総額は218万円です。

毎月2万3,000円を5等分(各20%)して、以下のような海外中心の投資信託で運用しています。

  • 海外株式(投資信託)
  • 海外債券(投資信託)
  • 海外不動産投資信託(海外REIT)

■ iDeCo年次別の損益推移

時点損益備考
2020年2月(コロナ前)+19万円
コロナショック時▲29万円大幅下落
2020年11月(回復後)+8万円
2021年+69万円大幅伸長
2022年6月+59万円(損益率+30%・1.3倍)
2023年(収録時点)+88万円(損益率+40.6%・1.4倍)円安・世界株高が追い風

2023年時点では日経平均の上昇に加え、世界の株価上昇と円安の恩恵を受けて損益率+40.6%に達しました。この損益率は手数料の支払いも全部込みのコミコミの数字で約1.4倍です。

■ iDeCoの節税効果

課税所得が330万〜695万円の区分の場合、所得税+住民税を合わせると税率は約30%になります。

計算式金額
拠出金額218万円 × 税率30%65万円の節税効果

つまり、本来払うべき税金65万円が払わずに済んでいます。これも実質的な資産の増加です。

■ iDeCo8〜9年間の総合成績

項目金額
拠出金額(元本)218万円
含み益+88万円
これまでの減税効果(節税額)+65万円
累計合計額372万円
損益率+70.6%(約1.7倍)

📌 ポイント

iDeCoの損益率+70.6%(約1.7倍)は、投資リターンだけでなく節税効果65万円を含めた実質的な数字です。節税効果を加算することで、NISAの+42.3%を大きく上回る結果になっています。海外投資信託中心の運用が個別株中心のNISAより好成績だったことも見逃せません。

📝 このセクションのまとめ

  • iDeCo9年間の拠出額218万円に対し、含み益88万円+節税効果65万円で累計372万円
  • 節税効果込みの損益率は+70.6%(約1.7倍)でNISAを大きく上回る
  • 海外投資信託中心の運用が、個別株中心のNISAより好成績だった

NISA+iDeCo合計9年間の総合成績|不要論への答え

NISAとiDeCoを合算した9年間の総合成績を見てみましょう。

項目8年間(前回)9年間(今回)
投資・拠出元本合計591万円
利益合計+233万円+311万円
損益率+41.7%(1.4倍)+52.7%(1.5倍)

9年間で元本591万円311万円の利益を生み、損益率は+52.7%(約1.5倍)になりました。1年あたりに換算すると約5〜6%の利益です。

「月180円しか節税にならない」という不要論の指摘は短期的には正しいかもしれません。しかし、複利効果(雪だるま式の増え方)と長期間の積み上げによって、9年間で約1.5倍という結果が出ています。手数料があったとしても、長く続けることでそれなりの効果が出るのがNISAやiDeCoの強みです。

📌 ポイント

個別株で運用したNISAよりも、海外投資信託で運用したiDeCoの方が最終的に成績が良かった、というのも重要な気づきです。どの資産クラスに投資するかが、長期では大きな差を生みます。

📝 このセクションのまとめ

  • NISA+iDeCo合計9年間:元本591万円→利益311万円、損益率+52.7%(約1.5倍)
  • 複利効果と長期継続により、月180円の節税も積み上げると大きな差になる
  • 個別株(NISA)より海外投資信託(iDeCo)の方が成績が良かった

2024年新NISAの制度変更ポイントと注意点

2023年で現行のNISA制度は終了し、2024年1月1日から新しいNISAがスタートします。大きく変わる内容を整理します。

項目成長投資枠(旧・一般NISA)積立投資枠(旧・積立NISA)
年間投資上限240万円120万円(旧の3倍)
生涯上限1,200万円(両枠合計で1,800万円
非課税期間無期限(恒久化)
投資対象上場株式・投資信託など金融庁が認めた投資信託
併用両枠の併用が可能(月最大30万円投資も可)
対象者国内在住の18歳以上
売却いつでも売却可能

生涯上限の1,800万円は、保有中の株を売却すると枠が再び開きます。売却を繰り返せば実質的には無制限に使えます。また、18歳未満は購入できません(ジュニアNISAは廃止)。

⚠️ 注意:旧NISAと新NISAは「新旧分離」

既存のNISAと新しいNISAは制度として完全に切り離されます。2024年1月1日からは全員ゼロからスタートです。たとえば2019年に一般NISAで購入した資産は2023年が非課税期間の5年目で終了しますが、新しいNISAへのロールオーバー(継続保有)はできません。売却して新NISAで改めて購入することは可能ですが、継続保有はできないので注意が必要です。積立NISAの20年間が終わった後も同様です。

📝 このセクションのまとめ

  • 新NISAは成長投資枠(年240万円)と積立投資枠(年120万円)の併用が可能、合計月30万円まで投資できる
  • 非課税期間が無期限に恒久化、生涯上限1,800万円(売却すれば枠が復活)
  • 旧NISAと新NISAは新旧分離で、ロールオーバーは不可。2024年1月からゼロスタート

新NISA時代の投資戦略|iDeCoとの使い分けをどう考えるか

9年間の実績を踏まえると、個別株で運用した一般NISAよりも、海外投資信託で運用したiDeCoの方が成績が良いという結果が出ました。この経験から、新NISAでは海外の投資信託を中心に購入していく方針が合理的と考えられます。

新NISAでは積立投資枠で月10万円、成長投資枠で月20万円、合計月30万円を投資信託で積立投資することも可能です。月30万円の積立はまとまった資金が必要ですが、理想としてはそれくらいの規模で毎月投資信託を積み立てると、長期的には大きな資産形成につながると考えられます。

■ iDeCoを止めて新NISAに全集中すべきか?

「60歳まで引き出せないiDeCoを止めて、全額新NISAに回す」という考え方もあります。ただし、iDeCoには節税効果(拠出時の所得控除)という大きなメリットがあります。

  • 普段納税している方は、iDeCoの節税効果(所得税+住民税の軽減)が非常に大きい
  • iDeCoを継続しながら、新NISAでの投資額を増やしていくのが基本戦略
  • 普通の証券口座(特定口座)でやっている投資は、いったん売却して新NISAに移すことも検討に値する

📌 ポイント:iDeCoと新NISAの使い分け

iDeCoは節税効果が大きいため、納税している方は継続が基本です。新NISAはいつでも引き出せる柔軟性があるため、iDeCoと新NISAを組み合わせて使い分けるのが現実的な戦略です。特定口座で運用中の資産は、新NISAに移すことで非課税メリットを最大限に活用できます。

📝 このセクションのまとめ

  • 9年間の実績から、新NISAでは海外投資信託中心の運用が有望
  • 新NISAでは積立投資枠+成長投資枠の併用で月最大30万円の積立投資が可能
  • 節税効果の大きいiDeCoは継続しつつ、新NISAでの投資額を増やすのが基本戦略
  • 特定口座の資産を売却して新NISAに移すことも有効な選択肢

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル オタク会計士ch【山田真哉】 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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