節税対策

年収1000万超でも所得税・住民税ゼロ?中古不動産節税スキームを専門家が解説

年収1000万超でも所得税・住民税ゼロ?中古不動産節税スキームを専門家が解説
e_zeirishi

高所得者が合法的に所得税・住民税をゼロにする中古不動産節税スキームの全貌を解説します。

中古不動産投資で所得税・住民税がゼロになる仕組み

節税の方法はさまざまありますが、「税金をゼロにすることはできないか?」と考えたとき、その有力な手段として挙げられるのが中古不動産投資です。

中古不動産への投資では、家賃収入を得ながらも、会計上は赤字を発生させることができます。その赤字によって税負担を大幅に抑えることが可能になります。

📌 ポイント

中古不動産を活用することで、家賃収入を得つつ会計上は赤字を発生させ、その赤字と給与所得を相殺することで課税所得を減らし、所得税・住民税をゼロにすることも可能です。

この仕組みを理解するうえで、特に重要な2つのポイントがあります。

  • 減価償却費の理解
  • 損益通算の理解

📝 このセクションのまとめ

  • 中古不動産投資は「家賃収入あり・会計上は赤字」という状態を作れる
  • 節税の鍵は「減価償却費」と「損益通算」の2点

減価償却とは何か?基本の仕組みをおさらい

減価償却とは、不動産などの大きな資産を購入した場合に、購入代金のすべてをその年に費用として計上するのではなく、その資産が使用できる期間にわたって毎年分割して費用を計上していく会計処理のルールです。

不動産の場合、土地は月日の経過によって価値が減少しないと考えられているため、減価償却の対象にはなりません。一方、建物は時間が経つにつれて劣化していくため、建物部分のみが減価償却の対象となります。

それぞれの資産を何年かけて費用にできるかは国が定めており、これを法定耐用年数と言います。代表的な例は以下の通りです。

資産の種類法定耐用年数
新品のパソコン4年
新車6年
新築の木造建物22年

つまり、新築の木造不動産を購入した場合、建物部分を経費にするのに22年かかるということになります。

📝 このセクションのまとめ

  • 減価償却は資産の購入費用を複数年に分けて計上する会計処理
  • 不動産では土地は対象外、建物部分のみが対象
  • 新築木造の法定耐用年数は22年

不動産所得の計算方法と赤字の作り方

不動産投資では、収入から経費を差し引いたものが不動産所得となります。

収入と経費の内訳は以下の通りです。

区分具体的な項目
収入毎月の家賃収入・更新料・共益費 など
経費固定資産税・管理会社への管理費用・借入金(ローン)の金利・不動産経営に関わる交通費や飲食代・減価償却費

経費が収入を上回る場合には赤字を作ることができます。ただし、やたらに経費を無駄遣いしても意味はありません。

📌 ポイント

節税において最大のポイントは、経費の中でも減価償却費を短い期間でより多く計上することです。無駄な経費支出ではなく、減価償却費の活用が鍵になります。

先ほど見たように、新築の木造物件では経費にするのに22年かかります。しかし、築23年以上経過している木造の物件を購入する場合、建物価格をたった4年で減価償却することができます。これが中古不動産節税の核心です。

📝 このセクションのまとめ

  • 不動産所得=収入-経費(減価償却費を含む)
  • 節税の核心は「減価償却費を短期間で大量に計上すること」
  • 築23年以上の木造物件なら、建物価格をわずか4年で償却できる

損益通算で課税所得をゼロにする仕組み

税金の計算上、個人の給与所得と不動産所得は合算して所得税を計算します。この不動産所得がマイナス(赤字)だった場合、給与所得のプラスと不動産所得のマイナスが相殺されて、課税される所得が低くなります。これを損益通算と言います。

わかりやすくざっくりとしたイメージで説明すると、以下のようになります。

項目金額
給与所得+1,200万円
不動産所得(赤字)-1,200万円
課税所得0円
所得税・住民税0円

給与所得1,200万円の場合、通常であれば年間で約250万円の所得税と住民税が課税されます。しかし不動産所得がマイナス1,200万円であれば、損益通算により課税所得がゼロになり、結果として納める所得税も住民税もゼロになります。

📌 損益通算できる所得の種類

所得税では所得の種類が全部で10種類ほどに分かれています。その中で損益通算の対象となるのは以下の4つです(頭文字をとって「不事山譲(ふじさんじょう)」と覚えることもあります)。

  • 動産所得
  • 業所得
  • 林所得
  • 渡所得

📝 このセクションのまとめ

  • 給与所得(プラス)と不動産所得(マイナス)は損益通算で相殺できる
  • 課税所得がゼロになれば所得税・住民税もゼロになる
  • 損益通算できるのは不動産・事業・山林・譲渡の4所得

節税効果が高い中古不動産の選び方:構造別の耐用年数一覧

減価償却費を短期間で多く計上するためには、建物の構造に注目することが重要です。構造によって法定耐用年数が異なり、中古物件の場合はさらに独自の計算式(簡便法)を使って耐用年数を求めます。

まず新築の場合の法定耐用年数は以下の通りです。

構造新築の法定耐用年数
RC(鉄筋コンクリート)造47年
重量鉄骨造34年
軽量鉄骨造27年
木造22年

次に、中古物件で法定耐用年数をすべて経過しているものを購入した場合、簡便法による計算結果は以下のようになります。

構造中古(耐用年数超過)の償却年数
RC造9年
重量鉄骨造6年
軽量鉄骨造5年
木造4年

節税を目的として不動産を購入するのであれば、以下のような物件がおすすめです。

  • 築35年以上の重量鉄骨造:6年償却
  • 築28年以上の軽量鉄骨造:5年償却
  • 築23年以上の木造:4年償却(最短・最も節税効果が高い)

📝 このセクションのまとめ

  • 中古物件の耐用年数は「簡便法」で計算する
  • 法定耐用年数を超過した木造物件は4年で全額償却できる
  • 築23年以上の木造物件が節税効果最大

出口戦略が最重要:デッドクロスと売却のタイミング

ここで終わりにしてしまうと、大きな落とし穴にはまる可能性があります。出口戦略が本当に大事です。

減価償却期間が短いということは、裏を返すと短い期間で減価償却費が計上できなくなるということでもあります。そうなると、今度は課税対象となる不動産所得が大幅に増えてしまいます。元々の給与所得に加算されて、所得税も住民税も増えてしまう可能性があります。

⚠️ デッドクロスに注意

減価償却費が取れなくなり、かつローンの利息も少なくなってくると、経費に入れるものが少なくなります。その結果、会計上は黒字なのにキャッシュフローが苦しくなる「デッドクロス」が発生します。最悪の場合、黒字倒産(会計上は黒字でもキャッシュが追いつかない状態)に陥るリスクもあります。

こうした事態を避けるために有効なのが、不動産を持ち始めてから5年経過後に売却するという出口戦略です。

売却時には、減価償却によって建物の会計上の価値(簿価)が下がっているため、売却価格と建物の最終的な簿価との差額が売却益(譲渡所得)となり、譲渡税がかかります。

📌 ポイント:この節税は「課税の繰り延べ」

減価償却による節税は、本質的には課税の繰り延べ(課税の先送り)です。しかし、減価償却期間中の所得税・住民税の税率と、売却時の譲渡税の税率に差がある場合に、実質的な節税効果が生まれます。

譲渡所得税の税率は、所有期間によって大きく異なります。

区分所有期間の条件税率
短期譲渡所得売却年の1月1日時点で所有期間5年以内40%
長期譲渡所得売却年の1月1日時点で所有期間5年超20%

給与所得が高い方の場合、所得税率は最高45%、住民税10%を加えると最大55%の税率がかかります。一方、5年超保有後に売却すれば譲渡税は20%で済みます。この税率の差を活用することが節税の本質です。税率の差が大きいほど節税効果も高くなるため、給与所得が高い方ほど効果がある節税方法と言えます。

📝 このセクションのまとめ

  • 減価償却終了後はデッドクロスが発生し、税負担・資金繰りが悪化するリスクがある
  • 出口戦略として「5年超保有後に売却」が有効
  • 長期譲渡の税率は20%で、高所得時の最大55%との差が節税効果を生む
  • この節税の本質は「課税の繰り延べ+税率差の活用」

中古不動産節税スキームの注意点とリスク

中古不動産を活用した節税を実践するにあたっては、不動産投資のリスクがそのまま注意点となります。主に以下の3点が挙げられます。

  1. 空室リスク(家賃収入が入らない)
  2. 希望価格で売却できないリスク
  3. 手続きの煩雑さ

1. 空室リスクとは、空室が続くと家賃収入が入ってこない一方で、ローンの返済は毎月待ったなしでやってくるという状況です。家賃収入がない状態でも自分でローンを返済していかなければならないため、資金的に非常に苦しくなります。

2. 希望価格で売却できないリスクについては、不動産を売りたいと思っても即売れるわけではなく、売却するためにある程度安い金額で手放さざるを得ないケースもあります。出口戦略を描いていても、思い通りに実行できないリスクがあります。

3. 手続きの煩雑さについては、不動産を購入するとさまざまな書類を作成・提出する必要があります。また、毎年の確定申告も必要になります。本業をこなしながらこうした手続きを行うのは、決して簡単ではありません。

⚠️ こんな方にはおすすめできません

中古不動産節税は、経済的にも精神的にも一定のリスクに耐えられる方向けのスキームです。以下に当てはまる方はよく考えてから判断してください。

  • 資金的な余裕がない方
  • 心の余裕がなく、リスクに対して敏感な方
  • 手続きや事務作業が苦手な方

自分自身がこのような投資に向いているか向いていないかをしっかり見極めたうえで、中古不動産を活用した節税を実践することが大切です。

📝 このセクションのまとめ

  • 空室リスク・売却リスク・手続きの煩雑さという3つのリスクがある
  • 資金的・精神的余裕がない方には不向きなスキーム
  • 自分の適性をよく見極めてから取り組むことが重要

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 社長の資産防衛チャンネル の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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