年金制度を徹底解説|崩壊しない理由とGPIFの実績を専門家が解説

年金制度を徹底解説|崩壊しない理由とGPIFの実績を専門家が解説
e_zeirishi

年金制度を正しく理解して、保険料の無駄をなくしお金を守ろう。

年金制度を活用して「得」をするという発想

国の制度を徹底的に使い倒すと、お金がちょっと増えるかもしれません。年金制度はその代表例です。まず前提として、年金には大きく3種類あります。

年金の種類対象となる状況受給額の目安(月額)
老齢年金高齢になった場合シミュレーションによる
障害年金障害を負った場合約18万円
遺族年金亡くなった場合(遺族へ)約13万5,000円

障害年金は月額約18万円程度、遺族年金は月額約13万5,000円程度が受け取れます。こうした金額を把握しておくことが、民間保険を適切に選ぶうえで非常に重要になってきます。

📌 ポイント

ほとんどの人が年金制度を理解していない=ほとんどの人が民間保険に入りすぎています。年金でいくらもらえるかを先にシミュレーションしてから、保険を選ぶ順番が正解です。

📝 このセクションのまとめ

  • 年金には老齢・障害・遺族の3種類がある
  • 障害年金は月額約18万円、遺族年金は月額約13万5,000円が目安
  • 年金額を把握しないまま民間保険に入ると入りすぎになる

「年金崩壊するのでは?」という不安への答え

「自分が老後になる頃、あるいは障害者になった時に、年金制度が崩壊していないか?」という不安を持つ方は多いと思います。結論から言うと、年金制度はそう簡単には崩壊しません。安心してほしいと思います。

日本は現在、人類史上でも類を見ない、歴史上初めて人間が迎え入れる少子高齢化社会に直面しています。世界各国が日本に注目しており、「日本はこの状況を乗り切れるのか」「その対策はうまくいくのか」が世界規模で注目されています。

もし対策がうまくいったなら、その対策をパッケージにして世界に売れるくらい、日本は今、特別な状況に置かれているとも言えます。

📝 このセクションのまとめ

  • 年金はそう簡単には崩壊しない
  • 日本の少子高齢化対策は世界から注目されている
  • 不安を持つ前に、まず年金の財源の仕組みを理解することが大切

年金の財源はどこから来るのか?3つの柱

年金の財源について、日本は積立方式ではなく賦課方式(ふかほうしき)を採用しています。私たち現役世代が払っている年金保険料は、積み立てられて将来の自分に戻ってくるわけではありません。現役世代が払ったお金が、そのまま今の高齢者に渡っていく仕組みです。

ただし、賦課方式だけでは財源が足りないため、年金の財源は以下の3本柱で支えられています。

財源の種類内容
① 賦課方式による保険料現役世代が払った保険料がそのまま今の高齢者に渡る
② 税金消費税増税分など、高齢化社会対策として充てられる税収
③ 積立金の運用益GPIFが管理・運用する年金積立金(現在は未使用)

税金については、「この税金はここの財源に充てたい」という立法趣旨のもとで議論されることが多く、消費税の増税分も高齢化社会の財源として使われることが多いです。そのため、税収も年金財源として非常に重要な部分を占めています。

📌 ポイント

日本の年金は「積立方式」ではなく「賦課方式」です。今あなたが払っている保険料は、今の高齢者の年金として使われています。将来の自分のために積み立てられているわけではない点を正しく理解しておきましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • 日本の年金は賦課方式(現役→高齢者への仕送り型)
  • 財源は①保険料②税金③積立金運用益の3本柱
  • 積立金はまだ未使用のまま運用が続いている

GPIFとは何か?年金積立金の管理・運用機関

年金財源の3本目の柱である「積立金の運用」を担っているのが、GPIF(独立行政法人 年金積立金管理運用独立行政法人)です。厚生労働省から委託を受け、年金積立金の管理・運用を行っている組織です。

ここで非常に重要なポイントがあります。

📌 ポイント

年金積立金は「貯蓄」ではなく「投資」で運用・増やされています。これは非常に重要な事実です。当時、貯金ではなく投資で積み立てようと決断した人たちの判断は、今振り返ると非常に英断だったと言えます。

GPIFは四半期(3ヶ月)ごとに運用実績をホームページで公表しています。長期的なグラフを見ると、リーマンショック(2007年頃)まではあまり増えていなかったものの、そこから大きく右肩上がりに増加しています。

指標数値
運用期間(2023年まで)約23〜24年
年率リターン約3.97%(年平均約4%)
元本約100兆円
累計利益(2023年まで)約127兆3,658億円
2023年度第1四半期の利益約18兆834億円
2023年度第1四半期の利率約9.5%

累計利益の約127兆円という金額は、1年間の国家予算を超える規模です。しかもこの積立金はまだ「未使用」のまま、運用が続いています。これが年金財源の安定性を支える大きな柱になっています。

📝 このセクションのまとめ

  • GPIFは厚生労働省から委託を受けた年金積立金の管理・運用機関
  • 年金積立金は貯蓄ではなく投資で運用されている
  • 2023年までの累計利益は約127兆円、年率約4%のリターン
  • この積立金はまだ未使用のまま運用継続中

メディアの「GPIF赤字」報道に騙されないために

GPIFという言葉を今日覚えたら、今後ニュースやメディアでも耳にする機会があると思います。ただ、その報道には注意が必要です。

⚠️ 注意

メディアやテレビがGPIFを取り上げるのは、ほぼ「赤字の時だけ」です。GPIFは四半期ごとに成績を公表しており、黒字の期も赤字の期もあります。しかしメディアは赤字の3ヶ月だけを切り取って「年金運用が赤字!」と報道します。長期の累計では約127兆円の利益が出ているにもかかわらず、です。

こうした一面的な報道に騙されないためには、自分でGPIFの情報を確認する習慣が大切です。GPIFはYouTube・X(旧Twitter)・ホームページで常に情報を発信しています。

  • GPIFの公式ホームページで四半期ごとの実績を確認できる
  • GPIFはYouTube・X(旧Twitter)でも情報発信中
  • 「赤字」のニュースを見たらまず自分で調べる習慣を持つ

メディアやネットの都合のいいニュースに騙されて生きることは、疲弊するだけです。マネーリテラシーを底上げして、ニュースを自分で判断できるようになりましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • メディアはGPIFの赤字の四半期だけを切り取って報道しがち
  • 長期累計では約127兆円の利益が出ており、運用は現状うまくいっている
  • GPIFの公式情報で自分自身が確認する習慣を持つことが重要

年金シミュレーションで民間保険の入りすぎを防ぐ

年金制度の基礎を理解したうえで、次に重要なのが「自分がもらえる年金額のシミュレーション」です。このシミュレーションを怠ると、民間保険に入りすぎてしまいます。

具体例を見てみましょう。就労不能保険(働けなくなった場合に保険金が出る保険)を検討しているとします。

項目金額(月額)
希望する生活費30万円
障害年金(公的)約18万円
就労不能保険(民間)30万円で加入した場合
合計受取額48万円(過剰)

月30万円の生活費が必要だからといって、月30万円の就労不能保険に加入してしまうと、障害年金と合わせて月48万円が手元に入ることになります。これは明らかに入りすぎです。

正しい考え方は次の通りです。

  1. まず障害年金でいくらもらえるかシミュレーションする(例:月18万円)
  2. 希望する生活費との差額を確認する(例:30万円-18万円=12万円の不足)
  3. 不足分だけを民間保険でカバーする(例:月12万円の就労不能保険に加入)

📌 ポイント

年金の基礎理解は、老後の備えだけでなく「今払っている民間保険が適切かどうか」を判断するためにも不可欠です。老齢年金・障害年金・遺族年金それぞれでもらえる金額をシミュレーションし、本当に必要な保障だけを民間保険で補う、という順番で考えましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • 年金シミュレーションなしに民間保険に入ると入りすぎになる
  • 障害年金(月約18万円)+就労不能保険(月30万円)で合計48万円になる過剰事例がある
  • 「年金でいくらもらえるか」→「不足分を民間保険で補う」という順番が正解
  • 老齢・障害・遺族の3つの年金それぞれでシミュレーションを行うことが重要

まとめ:年金制度を理解することがお金を守る第一歩

今回の内容を整理します。「年金はもらえるのか?」という不安に対しては、財源の仕組みを理解することで答えが見えてきます。

  • 年金財源は①賦課方式の保険料②税金③GPIF運用の積立金の3本柱
  • 積立金はまだ未使用で、2023年までの累計利益は約127兆円
  • 年金制度はそう簡単には崩壊しない
  • 老齢・障害・遺族の3種類の年金それぞれでシミュレーションができる
  • シミュレーションをしてから民間保険を選ぶことで、入りすぎを防げる
  • メディアのGPIF赤字報道に惑わされず、自分で情報を確認する習慣を持つ

年金制度の正しい理解は、老後の安心だけでなく、今の家計を守ることにも直結します。まずは自分がもらえる年金額をシミュレーションするところから始めてみましょう。

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 大河内薫のマネリテ学園 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
本サイトは 大河内薫のマネリテ学園を応援しています!

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