住民税で損している人必見!ふるさと納税・iDeCoのミスを税理士が解説【2023年版】

住民税で損している人必見!ふるさと納税・iDeCoのミスを税理士が解説【2023年版】
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住民税通知書が届いたら、あなたの節税が正しく反映されているか確認しましょう。

毎年6月頃になると「調べてみたら間違っていました」というケースが続出します。ふるさと納税やiDeCoで節税したはずが、住民税に反映されていなかった——そんな事態を防ぐために、住民税通知書の確認方法と修正手続きをまとめました。

今回お送りする内容は以下のとおりです。

  • この世の大前提:住民税決定までの流れ
  • 住民税のよくあるミス
  • 住民税最速チェックポイント
  • 住民税を修正する方法

結婚した、家族が増えた、転職したなど、何かしら変化があった年は特にミスが起きやすい状況にあります。そういった方は特にご注目ください。

この世の大前提:人はミスをする生き物

まず大前提として、人はミスをする生き物です。これは仕方がありません。そしてもう一つ、人は生きているだけで税金がかかります。

いろんな税金がありますが、特に大きいのが所得に対してかかる税金です。収入から経費を引き、そこからさらに控除(国が認めた値引きのようなもの)を引いた「所得(利益と同じ意味)」に対して税金がかかります。寄付金控除やiDeCoも、この控除の一種です。

税金の種類税率特徴
所得税5%〜45%(累進課税)自分で確定申告して自己申告する
住民税約10%お住まいの自治体からかけられる(市民税・県民税など)

所得税については、自分で計算して確定申告(原則、翌年3月15日まで)を行います。住民税はお住まいの自治体からかけられる税金で、地域によって「市民税・県民税」「都民税」「府民税」などと名前が変わりますが、まとめて「住民税」と呼びます。

📌 ポイント

所得税は「自己申告」、住民税は「自治体が計算して通知」という仕組みです。住民税は自分で計算するものではないため、通知書が届いたときに内容を確認することが非常に重要です。

📝 このセクションのまとめ

  • 所得税は5%〜45%の累進課税、住民税は約10%
  • 所得税は自己申告(確定申告)、住民税は自治体が計算して通知
  • 人はミスをする生き物なので、通知書は必ずチェックする

住民税決定までの流れ

例えば2022年分の住民税がどのように決まるか、スケジュールで確認しましょう。

  1. 2022年12月頃:会社が年末調整を行い、源泉徴収票を発行
  2. 翌年3月15日まで:確定申告が必要な方は申告を提出
  3. 5月頃:各市区町村が住民税を計算
  4. 6月頃:市区町村から住民税通知書が届く
  5. 6月から:住民税を納付(または給与から天引き開始)

会社員の方は、毎月のお給料から「源泉徴収」として所得税が引かれており、それが毎月税務署に納められています。12月に会社が正確な所得税を計算し直し(年末調整)、多く引きすぎていた分は12月や翌年1月の給与に上乗せして返還されます。

年末調整を終えた会社員は、原則として確定申告は不要です。ただし、以下のような場合は確定申告が必要になります。

  • 医療費がたくさんかかった
  • ふるさと納税をした(ワンストップ特例を使わない場合)
  • 副業をしている

住民税の通知書については、自営業者の場合は役所から直接届く(普通徴収)会社員の場合は役所から会社経由で届く(特別徴収)という違いがあります。役所から直接届くのが「普通徴収」、会社経由が「特別徴収」です。

📌 ポイント

会社に内緒で副業をしている方は、会社からも通知書が届くほか、役所から副業分の納税通知書と納付書が別途届く場合があります。

住民税にミスが多い理由:最大3回の計算

住民税の間違いが多い理由は、所得の計算が最大3回も行われるからです。

計算の回数誰が計算するかタイミング
1回目会社(年末調整)12月頃
2回目自分(確定申告)翌年3月15日まで
3回目役所(住民税の計算)5月頃

会社も役所も、何百人・何千人という人の計算をしています。ITで全部自動化できるわけではなく、人の手が入る部分も多いです。実際に届いたコメントにも、こんな声がありました。

「会社の年末調整をする側ですが、みんな申告書に無記入で生命保険料の控除証明書だけ渡してくる人が多い。全部計算してあげるんだけど、やっぱりミスもする。そしたらめっちゃ文句を言ってくる人がいる。」

⚠️ 注意

税金の世界では原則自己責任です。通知書が届いて何も気づかなければ、その税額で確定してしまいます。通知書が届いたら必ず内容を確認し、間違いがあればすぐに手続きを行いましょう。

📝 このセクションのまとめ

  • 所得の計算は会社・自分・役所の最大3回行われる
  • どこかでミスが起きる可能性があるため、通知書のチェックが必須
  • 気づかなければ税額は確定してしまう(自己責任の原則)

住民税のよくあるミス:ふるさと納税編

住民税のミスで最も多いのが、ふるさと納税をした人のケースです。主なミスの原因を確認しましょう。

① 確定申告での記入忘れ

医療費控除や住宅ローン控除のために確定申告をした会社員が、ふるさと納税の記入を忘れてしまうケースです。e-Taxの場合は「所得控除」の中の「寄付金控除」欄に、いつ・どの都道府県に・いくら寄付したかを入力しなければ、住民税は安くなりません。

紙で確定申告をしている方は、申告書の第2表の「都道府県・市区町村への寄付(特別控除対象)」欄にふるさと納税の金額を記入しないと、住民税に反映されませんので注意が必要です。

② ふるさと納税の上限額ミス

ふるさと納税サイトでシミュレーションした後に、住宅ローン控除が加わったり、医療費が多くかかったりすると、上限額が意外と下がっている可能性があります。例えば「上限が10万円だと思って寄付したが、実際は8万円だった」と住民税通知書を見て気づくケースがあります。この場合は今更どうしようもないので、翌年から気をつけることになります。

⚠️ 注意:ワンストップ特例を使った場合も確定申告が必要なことがある

ワンストップ特例を使ってふるさと納税をした後に、別の理由で確定申告をする場合は、ワンストップ特例を使ったふるさと納税も含めて、全額を確定申告で申告し直す必要があります。確定申告が最も正確な税金の報告であり、ここで漏れているとふるさと納税は全く反映されません。

住民税のよくあるミス:ワンストップ特例編

ワンストップ特例とは、会社員が確定申告をしなくてもふるさと納税の控除を受けられる仕組みです。寄付先の市区町村から届く「申告特例申請書」に必要事項を記入し、マイナンバーカードのコピーを添付して返送することで手続きが完了します。

この申請をすると、ふるさと納税先の自治体からお住まいの市区町村に連絡が行き、その分だけ住民税が安くなります。しかし、ワンストップ特例にも落とし穴があります。

ミスの種類内容対処法
6か所以上に寄付全て無効になる(5か所まで)確定申告で申告し直す
申請書の提出期限切れ翌年1月10日までに提出が必要。12月末に寄付するとギリギリになる期限を過ぎたら確定申告(期限後申告)が必要
自治体の処理ミス寄付先の自治体がお住まいの市区町村への連絡を忘れた・遅れた役所に電話して確認

⚠️ 注意

ワンストップ特例は5か所までという上限があります。6か所以上の市区町村に寄付してワンストップ特例を申請した場合、全ての申請が無効になりますのでご注意ください。その場合は確定申告で申告し直す必要があります。

住民税通知書の最速チェックポイント

住民税通知書が届いたら、以下の項目を順番にチェックしましょう。

① ふるさと納税・寄付金のチェック

住民税通知書の「寄付金税額控除額」または「税額控除額」の欄と、「適用欄」を確認します。適用欄には「寄付金税額控除額 ○○円は税額控除額に含みます」といった記載があるはずです。

ただし、寄付した金額と住民税の減税額は一致しません。計算方法は以下のとおりです。

申告方法住民税控除額の計算式
確定申告をした場合(寄付金額 − 2,000円)×(1 − 所得税率
ワンストップ特例のみの場合(寄付金額 − 2,000円)× 10%(住民税のみから引かれる)

所得税率は所得に応じて5%・10%・20%などと変わります(195万円・330万円・695万円などの区分で段階的に上がります)。計算結果と通知書の数字が大きくずれている場合は、何か間違っている可能性があります。

② ふるさと納税以外の寄付(赤十字・認定NPO法人など)

こちらもふるさと納税と同様に「寄付金税額控除額」に反映されているはずです。計算式は(寄付金額 − 2,000円)× 10%です。

③ 配偶者控除・扶養控除のチェック

通知書の「配偶者」「配偶者特別」「扶養」の欄に数字が入っているか確認しましょう。

控除の種類所得税の控除額住民税の控除額
配偶者控除(基本)38万円33万円
扶養控除(基本)38万円33万円

所得税と住民税では控除額が異なります。通知書の裏面などに控除額の一覧が記載されている場合がありますので、お手元の通知書で確認してみてください。

④ 医療費控除・生命保険料控除のチェック

医療費や生命保険料がある場合は、通知書の該当欄に控除額が書かれているはずです。金額が入っていない場合は記入漏れの可能性があります。

⑤ iDeCoのチェック(最もミスが多い)

⚠️ 注意:iDeCoは通知書に「iDeCo」と書かれていない

iDeCoは年末調整や確定申告で忘れる方も多いですが、住民税通知書では「小規模企業共済等掛金控除」という欄に1年間の掛金額が記載されます。「iDeCo」という文字は通知書に出てきません。この欄の数字が自分の掛金と合っているか必ず確認してください。

📌 ポイント:その他のチェック事項

上記の代表例のほかに、年末調整で申告した内容と確定申告の内容を見比べて、おかしなところがないか全体的に確認することも重要です。

📝 このセクションのまとめ

  • ふるさと納税は「寄付金税額控除額」欄と「適用欄」を確認
  • 配偶者控除・扶養控除は住民税と所得税で控除額が異なる
  • iDeCoは「小規模企業共済等掛金控除」欄に記載される
  • 寄付金額と住民税の減税額は一致しない(計算式で確認する)

住民税の間違いを修正する方法

もし間違いが見つかった場合、原因によって対処法が異なります。

間違いの原因対処法
役所の計算ミス役所に電話する(これで解決するケースがほとんど)
自分や会社の年末調整ミス確定申告の更正の請求を行う
自分の確定申告のミス確定申告の更正の請求を行う
役所への住民税申告のやり直し役所に相談の上、住民税申告を行う
ワンストップ特例の申請漏れ・ミスワンストップ特例はやり直し不可。確定申告(期限後申告)を行う

確定申告(期限後申告)の場合は、間違えた部分だけでなく、給与から何から何まで全て記入して提出する必要があります。

📌 ポイント:過去5年分まで遡って修正できる

「ずっと間違えていた」というケースでも、5年前まで遡って修正(やり直し)が可能です。2023年であれば、2018年分まで遡ることができます。思い当たる節がある方はぜひ確認してみてください。

「過去の納税通知書がもうない」「会社からもらった記憶がない」という方は、役所で納税証明書を取得してください。納税通知書とほぼ同じ内容が記載されています。

納税証明書の取得方法は以下のとおりです。

  • 役所の窓口で取得できる
  • マイナンバーカードがあればコンビニでも取得できるケースが多い

納税証明書を見て合っているか確認し、間違っていたら役所に連絡するか確定申告をやり直すという流れになります。

📝 このセクションのまとめ

  • 役所のミスなら役所に電話するだけで解決することが多い
  • 自分や会社のミスなら確定申告の更正の請求が必要
  • ワンストップ特例のやり直しはできない。確定申告(期限後申告)で対応する
  • 過去5年分まで遡って修正できる(2023年なら2018年分まで)
  • 通知書がない場合は役所やコンビニで納税証明書を取得する

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル オタク会計士ch【山田真哉】 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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