住民税を大幅に下げる10の方法を税理士が解説|節税の基本から実践まで
ほとんどの人が知らない住民税の節税方法10選を税理士がわかりやすく解説します。
住民税が2年目から引かれる理由と節税の必要性
最近、初任給を引き上げる会社が多いみたいですね。初めて手にした給与が多いのは嬉しいんですけど、怖いのは2年目からですよね。

そうですね。2年目から住民税が引かれるので、「あれ、給与が減ってるんだけど」みたいなパターンが結構多いですよね。

そうなんですか。この住民税、なんとか節税していく方法ってないんですかね?

もちろんあります。今回はその方法、住民税を節税する方法を10個ご紹介したいと思います。経営者さんはもちろん、個人事業主だったり会社員の方でもできるものがあるので、ぜひ最後までご覧いただきたい内容になっております。

所得税と住民税の違いをおさらい
我々が個人として納める税金の代表的なものとして、所得税と住民税があります。まずざっくりと違いを押さえましょう。
所得税は国に収める国税で、一方で住民税は地方自治体に収める地方税という違いがあります。

そうなんですね。収める場所が違うってことなんですね。

もう1つの大きな違いは課税対象ですね。所得税はその年の所得に課税されて、年末調整だったり確定申告で精算していきます。それに対して住民税は前年の所得に対して翌年に課税されるということになっています。

なるほど。ちなみに会社員は給料から天引きされますけれども、自営業とか個人事業の方だと自分で払わなくちゃいけないですよね。これってなんでなんですか?

それは徴収の仕方による違いが影響しています。会社員だったり役員などの給与所得者は、毎月の給与だったり役員報酬から天引きされる形で徴収されています。これを特別徴収と言います。
一方で自営業だったり個人事業主などは、送られてくる納税通知書の案内に従って自ら納税してあげる必要があります。これを普通徴収と言います。

そういう違いがあったんですね。

そして住民税は所得割と均等割に分けることができます。所得割は前年の所得に対して原則10%で、均等割は一律でかかってくるものになっています。すなわち、住民税は所得と連動しているということになります。

なるほど。つまり住民税を減らすには所得を減らせばいいっていうわけですか?

その通りです。ポイントは2つあって、1つ目が総所得金額を減らすこと、2つ目が所得控除・税額控除をもれなく計上するということになりますね。

なるほど。では、その具体的な方法についてちょっと伺っていきたいと思います。

【方法①②③】必要経費・青色申告・減価償却で所得を減らす
まず所得を減らす上で大事なこと、これはどんな点になりますか?

個人事業主の場合、事業所得は総収入金額から必要経費を差し引いたものが所得金額ということになります。無駄な経費を計上するのでは意味がないんですけれども、必要経費をもれなく計上してあげるということが節税につながってきますね。

これ、忘れがちな経費っていうのはどんなものがあるんですか?

例えば家事関連費として、自宅兼事務所の家賃だったり電気代、火災保険料、通信費(ネット代)、減価償却費などですかね。あとは交通費で領収書をもらっていないようなもの、事業税や消費税なども経費に入れられますかね。

なるほど。領収書がない交通費でも経費にできるってことですか?

仕事の際に領収書がない場合でも、支払い内容が明確であれば、出勤伝票に日付・支払い先・金額・内容を具体的に記入してあげれば大丈夫です。

なるほど。

さらに、青色申告の事業者であれば最大65万円の青色申告特別控除を受けることができます。住民税の税率は10%だから、これだけで6万5千円住民税を減らせて、その分手取りが増えるということになります。この特典はかなり大きいので、ぜひとも青色申告をしていただければと思います。

そうなんですね。

それから、仕事用にパソコンだったりそういった機械・備品を購入する場合、10万円以下であればその時の経費にできます。原則として10万円を超えるものは固定資産となって、減価償却で経費に入れていかないといけません。この場合は耐用年数に応じて経費にしていくという形になりますね。

何年かに分けて償却しなきゃいけないってことですね。

青色申告を行う個人事業主であれば、30万円までであれば少額減価償却資産の特例というものを使っていけます。これによって、1年間で合計300万円までは取得した年の必要経費に入れていくことができます。

30万以下ってことだったら、パソコンを新しくしたりオフィスの椅子を買い換えたりできますよね。これで所得金額が減らせて住民税も減るってわけですね。

はい、そうなんです。

【方法④】歯科医師基金(ハ基金)への加入で退職金を積み立てながら節税
またですね、ハ基金(歯科医師等企業年金基金)への加入というのも有効な手段の1つです。

このハ基金って何ですか?

ハ基金というのは、自分の給与から毎月積み立てをして自分で退職金を作っていけるというものです。企業年金制度になっています。最大で給与の20%、最大で100万円までが積み立てられます。

給与の20%もいけるんですか?これはだいぶ大きいですよね。

そうなんですよ。例えば年齢が30歳、月額給与が30万円、勤務地が東京という条件で、上限の月6万円を積み立てていった場合、住民税を年間で4万円以上減らすことができます。役員も加入できたり、積み立て金を退職時・休職時・休業時などいろんなタイミングで受け取れたりと、柔軟性が高い制度でもあるんですよ。

【方法⑤⑥】ふるさと納税と医療費控除・セルフメディケーション税制
では次の所得控除・税額控除にはどんなものがありますか?

まずはふるさと納税ですね。控除上限額の範囲内であれば、寄付金額のうち自己負担額の2,000円分を除いた全額が控除の対象となります。住民税または所得税・住民税から控除されるということになります。

これ、控除が住民税の場合と所得税からも控除されるというのは何が違うんですか?

会社員だったり公務員など、確定申告が不要な方々はワンストップ特例を利用することでふるさと納税を手軽に適用できます。この特例を利用した場合、寄付した合計額から2,000円を差し引いた全てが住民税から控除されます。
一方で確定申告をした場合は、所得税と住民税の両方から控除されるようになっています。

なるほど。確定申告している場合は所得税の節税にもなるってことですか?

その際の計算なんですけど、ざっくり言うと、寄付金額から2,000円を引いたものに所得税の税率をかけた額が所得税からの控除額になります。残りの控除額は住民税から控除されるようになっていますね。
正確には税金の前払いという形なんですけれども、実質2,000円の負担で寄付額の3割相当の野菜・果物・お米といった返礼品を受け取ることができるということで、かなりお得な制度になっています。ただし、控除限度額を超えて寄付を行った場合は自己負担になってしまって、その分は返金されません。シミュレーターなどであらかじめ計算してみることがおすすめですね。

続きまして、医療費控除とセルフメディケーション税制について教えていただきますか?

まず医療費控除からご説明していきます。医療費控除は、年に10万円以上の医療費を支払った場合に確定申告をしてあげることによって受けられる所得控除になっています。計算式は、年間の医療費から保険金で補填されていた金額、さらにそこから10万円を差し引いたものが控除額になります。
この医療費は自分の分だけでなく、家族の分も合算して計算することができます。

なるほど。範囲がかなり広くて、診療費用とか入院費用はもちろんですけれども、通院のための交通費とか薬局で買った医薬品の代金だったり、鍼や灸というものも計上できたりするんですね。ベーシックとかも対象になるんですか?

そうなんですよ。また意外なものだと、花粉症の治療費・スポーツ整体代・禁煙治療代・ED薬も対象になったりする場合もありますね。医療費控除は思ったより適用範囲が広いんです。
所得から控除されるので所得税だけじゃなくて住民税を節税するという効果もあります。控除額が10万円の時、10万円×10%で1万円住民税を節税できるということになりますね。

ありがとうございます。では、このセルフメディケーション税制って何ですか?

セルフメディケーション税制は医療費控除の特例なんですよ。指定された市販薬の購入費用が年間1万2,000円を超えていれば、超えた分について所得から控除できます。計算式はスイッチOTC医薬品の年間世帯購入額から1万2,000円を差し引いたものが控除額になります。上限があって、上限は8万8,000円ですね。
医療費がそれほどかからなくて医療費控除が使えない場合であっても、こちらの控除を受けられるかもしれないので、一度確認してみていただきたいですね。

この対象になる市販薬って、どうやって見分ければいいんですか?

パッケージにマークが記載されています。またセルフメディケーション税制の対象になる旨の印がレシートについていたりもしますね。

ちょっとこれ気づかなかったですね。

【方法⑦⑧】小規模企業共済とiDeCoで所得控除を最大化
続きまして、小規模企業共済についてお願いします。

小規模企業共済は、個人事業主だったり中小企業の経営者のための退職金積み立て制度になっています。掛金は毎月1,000円から7万円までの範囲内で選択できます。支払った時は掛金の全額が所得控除になるので、満額の年間84万円かけてあげると、84万円×住民税10%ということで8万4,000円も住民税が安くなるということになりますね。

小規模企業共済で住民税も結構減らせるってことなんですね。

そうなんですよ。またですね、節税ではないんですけれども、小規模企業共済には貸し付け制度があります。積立額の7割から9割を借りることができるもので、年利は1.5%とかなり低金利なんですよね。さらにこの資金の使途というものは指定されていないんですよ。

1.5%というのはかなり安いですよね。節税しながら、いざという時にも貸し付けしてくれるというのはありがたいですよね。

そうなんです。

では続きまして、iDeCoについてお願いします。

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、私的年金を自分で積み立てて運用していく制度なんですけれども、こちらも掛金の全額が所得控除の対象になるので、iDeCoも住民税を下げてくれるという効果がありますね。

ちなみに、これどれぐらいかけられるんですか?

働き方だったり会社で加入している年金制度によって上限額が変わります。個人事業主であれば年間81万円までかけられて、全額所得控除の対象になりますね。

てことは、マックスでかけたら年に8万円ぐらい住民税減らせるってことですか?

はい、そうなんです。受け取り時も退職所得控除が適用できたりと、税制的にもお得なんですよね。ただし、原則60歳まで引き出しができないということで、その点はご留意ください。

なるほど。ちょっと思いついちゃったんですけど、小規模企業共済の貸し付けしたものをiDeCoにかけちゃうっていうのはどうなんですかね?iDeCoも掛け金は全額所得控除になりますし、3〜5%の利回りを目指して運用すれば節税と運用益でダブルで美味しいんじゃないですか?

確かにiDeCoですと所得控除の効果は大きくなるんですけど、原則60歳まで引き出せなくなってしまうので、資金拘束というところがちょっとネックだったりしますね。なので、新NISAとかでオールカントリーなどに入れていくのが無難なんじゃないかなとは思いますね。

【方法⑨】扶養控除の見落としに注意!別居の家族も対象に
次の扶養控除についてはいかがですか?

扶養控除は、16歳以上の子だったり親を養育している場合に控除を受けられるという制度ですね。住民税に関しては33万円から45万円の控除を受けることができます。
見落としがちなのは、別居であっても生計を一にしている場合は対象になるということです。例えば一人暮らししている子供は扶養親族に含めてOKですし、別居の親に生活費を送っている場合というのも対象になります。1人分扶養控除が増えたら住民税も3〜4万円ぐらいは減るわけですから、これを見落とすとかなりもったいないですよね。

【方法⑩】住民税額決定通知書の記載ミスを必ずチェック
ここまで9個の方法について解説していただいたんですけれども、最後10個目は何なんでしょうか?

10個目はですね、住民税額の決定通知書が届いたら必ず記載内容を確認するということです。

これはなんでなんですか?

実は住民税額決定通知書って、たまに間違いがあったりするんですよ。

え、そうなんですか?

というのも、市区町村の職員が手作業でやっているんですよね。なので時々ミスが起こってしまうんですよ。

手作業だったんですね。これはかなり意外ですよ。

そうなんですよね。例えば扶養親族の数が間違っていたりすると、それだけで年間の住民税が数万円変わってしまうってこともあり得るんですよね。

それは困りますね。具体的にどんなところを見ておけばいいんですか?

まずは所得欄の総所得が正確かどうかをご確認ください。個人の方でしたら、青色申告特別控除が適用されているかというのも確定申告書を照らし合わせてご覧ください。会社勤めの方は、会社から発行された源泉徴収票を使って照合確認していくというのがいいと思います。
また所得控除欄では、医療費控除・生命保険料控除・扶養控除など利用できる控除が全て反映されているかどうかをご確認ください。また税額控除欄では、ふるさと納税が正しく控除されているかどうかをチェックする必要があります。

これ、ミスがあると余計に支払うことになっちゃいますから、ちゃんと見た方が良さそうですよね。

ではざっくりまとめます。住民税を下げるには、総所得金額を小さくして、所得控除と税額控除を漏れなく適用することが重要です。また通知書にもミスがあるかもしれないので、チェックが必要だということでしたね。

今回も大変勉強になりました。ありがとうございます。

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 社長の資産防衛チャンネル の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 社長の資産防衛チャンネルを応援しています!
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