売上計上のタイミングを税理士が解説!受注・提供・入金の違いで節税が変わる
売上計上のタイミングを間違えると節税に失敗する!受注・提供・入金の違いを正しく理解しよう。
入金がなければ売上に計上しなくていい?
お客さんからまだ入金されてないやつがあるんですよ。これって決算日までに入金がなかったら、売上にしなくてもいいんですよね?

だめ。これは売上にあげなきゃいけないですよ。

あ、サービス提供したのに?もうしてますし、仕事しましたよ。ただ入金が待ちなんです。向こうの資金繰りの都合かわからないけど。

請求書出してないだけとかじゃないの?

あるかも。多分出してるはずです。

出してるよね。それならもうサービス提供してたら売上に計上しなきゃいけない。売上計上するタイミングを分かってない人、いるんですよ。

売上ってね、よく勘違いしがちなのが受注したタイミングで売上計上するとか……

あ、入金のタイミングで計上するとか。そっちだと思ってました。

本当はそうしたいよね。でもそうじゃないんですよ。それだとね、利益操作ができちゃうから。

そうか、振り込みを何日にしてって言えば……

そうそう、いつでも好きな時に売上を立てれるやん。だからちゃんと税務上はルールがあるの。これをやっぱり理解ちゃんとしとかなあかん。理解しておくとちゃんとした節税設定もできるし、逆に理解してないと節税設定に失敗する。

理解したいんですけど、ややこしいっす。受注と売上と入金のタイミング、これがなんで節税に繋がるのかが分かってないです。そこを教えてください。

分かりました。今日はね、節税設定に失敗しないために、受注・売上・入金この3つのタイミングがどういう風に税務上絡んでくるのかというのを、ホワイトボード使って解説したいと思います。

受注・サービス提供・入金、売上になるのはどのタイミング?
個人事業主で12月締め、確定申告するケースで考えましょう。法人でも12月決算の方は一緒だと思ってください。
例えば今年の売上目標を立ててスタートするじゃないですか。売上目標って、例えば営業マンの人がどの時点で「よし、売上確保した」って思うかというと、お客さんに何か提案をして、お客さんが「分かりました、じゃあそれでお願いします」って言った時に「よっしゃ、100万円の契約取れた」みたいな。これが受注なんですよ。

受注をしたという段階では、正式には売上じゃない。これは受注なんですよ。実際に何か商品を提供した、サービスを提供した時点が、実はこれが売上なんですよ。提供した時になるんです。
請求書を出して翌月1月に入金があったら、ここはただの入金。ここはもう売上じゃない。売上はここ(提供した時点)なわけ。

例えばここで100万円の受注をしました、とここで「よし売上やった」って思うんですけど、営業マンって大体この管理が分かってない。この管理をほったらかしにして、もう営業マンはこれ(受注)しか見てないから。
仮にこのサービス提供がこっち(翌年)やったら、今年の売上にならないからね。1月10日にサービス提供してたら、受注を12月にしてても売上は1月になる。だから全然売上目標達成してないよ、ってなっちゃう。

あ、だめだ。売上ないんだ。それ困っちゃいますね。

そう。だからちゃんと受注していつサービスの提供をするかまで決めておかないと、本当の売上は立たないってことを覚えといてください。
このルールを知っておかないと、ここで提供したら来年の売上、ここで提供したら今年の売上、という判断ができない。逆に、さっきあなたが「入金のあった時点で売上でしょ」「入金なければ売上立てなくていいんでしょ」ってなって、12月31日の時点で入金なかったから売上立てないのかって言ったら、でも立てなあかん。

もし節税を考えてる時に「この売上は実は来年やと思ってた」でも実際に税理士に聞いたら「いや、12月の売上ですよ、100万円今年の売上ですよ」ってなったら、利益がボンと100万増えるわ。そしたら税金増える。節税できなかった、忘れてた、来年やと思ってた、みたいな。
実はこういうパターンがめっちゃある。だから必ず売上のタイミングはサービス提供時ということを覚えておいてほしいんですね。

入金なんて正直、ここで書いたけど、入金がずっとなくても売上なんですよ。入金が1月とか半年後とか1年後とか5年後とかでも、売上はここ(提供時点)なんですよ。

そうなっちゃうんですね。5年は怖いですね。さすがに絶対忘れてる。絶対回収できないですよね。

これをまず覚えといてください。今年の売上・利益がいくらなのかをちゃんと把握しておかないとね。

前受金(前払い)があった場合の売上計上はどうなる?
じゃ次ね、もうちょっと応用で。ここで前受金の話。例えば本当は100万円もらうはずが、ここで100万はちょっとリスクがあるので100万じゃなくて50万にする。その代わりにこの時点、例えば12月20日に50万円ください、となった場合。
さて、売上はどの時点でいくらでしょう?
・受注:12月15日
・サービス提供:12月25日
・入金:1月15日

12月25日で100万円。ここで100万円。変わらないと思います。……なんか引っかけかなと思った。

正解なんです。次のパターンを考えよう。
・受注:12月15日
・前金50万円を12月20日に受け取り、残金は1月15日
・サービス提供:1月10日
さて、売上はどのタイミングでいくらでしょう?

1月10日で100万円。

はい、正解。これが決算の時は預かったお金として処理して、売上はここ(サービス提供時)なんですよ。
ただ、実はこれが売上100万ではなくて、ここが50万になって、ここで売上50万というケースも中にはあるんですよ。

え?欲しい(説明が)。でも提供した時じゃないですか?

そう、提供した時なんです。原則はね。でも前受金を受け取った時に売上を立てなきゃいけないというルールもあるんですよ。

ややこしい。

「返金しない」契約があれば前受金も即売上になる
そのルールが何かというと、例えばね、受注した時に契約書を交わしたりする時もあるやろ。前金を半分いただきます、残りは1月にいただきます、みたいな契約書あるじゃん。私とあなたのYouTubeの契約も、私が前払いしたわ。

そうですね。前払いして撮影のスタートがだいぶ後でしたよね。

ちょっと損したな、まあしゃあないな。まあまあの額を前払いしたんさ。逃げられないようにね。

そうですね。

でその契約書に「この頂いた50万円はいかなる理由があろうとも返金いたしません」ということが書いてあったら、もう前金が入った時点で売上なんです。
12月20日に50万円を払った後、12月25日に「やっぱり私はYouTubeやりません」と言っても、もう50万円は帰ってこないという契約書やったら、もう50万円はもらった時点で売上なんです。仮にサービスを提供しなくても。

提供しなくても?

だって、もう返さなくていいんよ。お客さんにサービスを提供しなければ、ここの50万もなくなる。でもこの50万は売上なんだ。返さなくてもらったよ。サービス提供しなくても返さなくていい。お金を返さなくてよいと確定した時点で売上になるんですよ。

ややこしいですね。

さっきあなたが「提供した時は売上でしょ」これ1つ勉強したやん。入金の時じゃなくて提供した時が売上、これが大原則。でも前金をもらってる時に、前金は普通売上にあげなくてもいいんですけど、ただ前金を「返金しませんよ」という契約だったら、もう前金もらった時点で売上なんです。
これを知っておかないと、決算を組んだ時に「この50万がまさか売上になるとは思わんだ」みたいなことが起きるので、ここら辺も理解した上で決算を予測して節税対策をする。

会社の状況によっては前金を1月とかにしちゃえば、色々そこら辺は操作できるってことですか?

そうやね。前払いをここにしとけばもう今年の売上じゃなくなる。逆に、サービスの提供は来年やけどちょっと決算が赤字になりそうだ、銀行評価が悪くなる、ちょっとでも黒字にしたいという時に、わざと前金を決算ギリギリに設けたりする。
例えば極端なことを言えば、サービスの提供が半年後の6月にサービス提供だけど、12月中にちょっとちょうだい、みたいな。そしたらその分だけは売上に上がるから、「返さない」ってすれば。

そう言われると分かりやすいですね。

そう。ある意味うまいこと使えば銀行対策・決算書対策にもなるし、これを分かってないと逆に節税に失敗する。前受金の処理はめちゃくちゃ大切なんですよ。
ということで、そういうことを覚えておいてね。なので受注のタイミングは全く関係ないってことです。問題は前金をもらうタイミングとかサービスを提供するタイミング。入金、こっちの提供した後の入金は、まあ別にあってもなくても売上には関係ない。まあ回収はしないとですけどね。

そう、回収はしないと。例えば、冒頭で言ったようにまだ入金されてない人がいるんですよ。提供したのに。例えばここでサービス提供して入金されるはずだったけどされてない。前払いもない。このまま音信不通になっちゃった場合、これ売上はどうやって立てればいいんですか?

音信不通で入金されない場合は?貸倒れ損失の活用
基本的にはサービスを提供した時に立てなきゃいけない。そのまま音信不通になって見込みがない。これ1年以上連絡が取れなければ「貸倒れ損失」と言って特別損失などに上げることができる。だから売上は消えないけど、売掛金が回収できなかったよという損失に上げることができる。

じゃあそれで相殺されるってことですか?

そう、結局は相殺される。例えばここでサービスの提供をしてたら今年の売上には立てれるけど、ここで入金されるはずが足りなかったら、また次の年の話になる。言ってしまえばまあ2期先やわね。その時に貸倒れ損失として計上することが可能。これは条件があるので、詳しくは税理士さんとその条件に当てはまるかどうか見なきゃいけないですけど、基本的にはそういう考えです。

売上が消えることはないね。入金がなかったからといって売上が消えることはない。これ例えば、売上が年内だったとして、12月25日にこの売上があったとする。入金されなかった。年内なんで税金を払うじゃないですか。この売上にして利益にして、飛ばれた(逃げられた)。入金なかったとなった。

年内なんで税金を払うじゃないですか。この売上にして利益が出た分で確定申告した税金は帰ってくるんですか?

帰ってこない。

悔しい。

それは悔しい。でも翌年の損失にはなる。翌年の節税というか、翌年の税金はその分少なくなってる。ここの税金は帰ってこないけど、将来の税金がその分少なくなった。でもこれは知っておいた方がいいですね。

確かに絶対知っておいた方がいい。

この本当に受注と提供と入金、これがごっちゃになってる人がいる。会計上はこの提供が1番大切。でも1番の会社経営としてやっぱりこの入金管理ですよ。どの会社でも入金してくれない人っているんですよ。絶対いるの。私の会社でもよくあった。今はないけど。

入金管理を徹底するための実践ポイント
うちはなぜ今がないかというと、徹底的に管理してるの。毎週ちょっとでも入金が遅れた人に、会議でリストを出して全社員に「今ここのお客さんの入金が1日遅れてる」と会議で言って、すぐに電話して。もう最速の連絡が大事。1日遅れるごとに回収率はどんどん下がってくる。だから早く、1日でも早く最速の連絡をする。

これね、1ヶ月待って入金なかったら最速の連絡しようかな、とかそんな友情みたいなことを言ってたらあかん。もう1日でも過ぎたらすぐ。そうしないと本当に回収率が下がってくる。

あとね、支払ってくれないお客さんって、全ての取引先に支払ってないわけじゃないんですよ。うるさいところには支払ってるんですよ。

もうぐちぐち言っても払うかと。

そうそう。まあ払うのは当然だけどね。資金繰りが厳しくて本当は払いたいけど払えない人ってやっぱりいるじゃん、業績が悪いでね。じゃあ全てのお客さんに払ってないかって言ったらそうじゃなくて、うるさい人、最速で連絡してくる人にはやっぱり「すいません」って払うわけよ。ちょっと遅れてすいません、で。何も言ってこない人にはほったらかしなわけよ。
だからうるさいお客さんになることが逆に大事。そうすると払ってくれるから。でも過ぎたら数て(過ぎたら何度も)連絡する。それが大事ですね。

大事ですね。せっかく売ってサービスも提供して、それこそ仕入れたものを売ったりしたのに、それで入金なかったら仕入れ代まるまる損してやん。

そうですよね。それを貸倒れを防ぐためのポイントです。

まとめ:売上計上タイミングのルールを正しく理解しよう
ということで今日は「入金がなかったら売上を立てなくてもいいのか」という話でしたけど、いや売上はサービスを提供した時に立てなきゃいけない、入金は関係ない。ただ貸倒れになったら貸倒れ損失として将来損失に上げれるよ、という話でした。
あとは前受金のルールね。前受金は基本的には売上にする必要はないですけど、「返金しない」という条件がついていたら前受金が入った時点で売上なので、そういう売上を立てなきゃいけない税務上のルールを知った上で決算を迎えてください。
それを知ってるか知らないかだけで利益がガラっと変わる可能性があるんでね。それをちゃんと理解して節税対策していただければなと思います。

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 脱・税理士スガワラくん の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 脱・税理士スガワラくんを応援しています!
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