省力化投資補助金カタログ注文型が大幅変更|中小企業診断士が解説
省力化投資補助金カタログ注文型が2026年3月19日から大幅変更。従業員0名でも500万円、最大3000万円へ引き上げ。
2026年補助金シーズンはすでに始まっている
2026年補助金シーズンはすでに始まっています。毎年もらい損ねる方が多くなっていますのでご注意ください。皆さんが動いていないこの瞬間も、他の方はすでに準備しています。昨年もらっている方がさらに今年も準備しているような状況ですので、もらい損ねないようにしっかりチェックしていきましょう。
今回は省力化投資補助金のカタログ注文型が2026年3月から大幅に制度変更となります。これを知らないとかなり損することになりますので、これまでとの違いをしっかり確認しておきましょう。
📌 今回の主な変更点(概要)
- 申請期間の延長(来年3月まで)
- 補助上限金額の大幅引き上げ
- 複数回申請で累計上限まで狙える「増額補助金」へ変更
- 収益納付の廃止
- 最低賃金見直しに伴う上限引き上げ特例の条件変更
📝 このセクションのまとめ
- 2026年補助金シーズンはすでに始まっており、早めの準備が重要
- 省力化投資補助金カタログ注文型が3月から大幅変更される
省力化投資補助金カタログ注文型とは?基本をおさらい
省力化投資補助金のカタログ注文型は、事務局のカタログに掲載されている汎用製品から選んで申請するタイプの補助金です。カタログギフトのように掲載されているものの中から「どれがいいか」を選んで申請する仕組みで、申請が比較的簡単になっています。
審査は順次行われますので、締め切りまで待たないといけないということもなく、早めの導入が可能です。
カタログに掲載されている製品の例としては以下のようなものがあります。
- 清掃ロボット
- 券売機・調理機器
- スチームコンベクションオーブン
- 5軸制御マシニングセンター
- その他幅広い製品(随時追加)
登録品は随時増えていますので、今現在登録されているものが対象でなくても、今後増えてくる可能性があります。ご自身の関連分野で対象となるような機械・設備がないか、事務局のサイトで調べてみると良いでしょう。
📌 カタログ注文型が向いている事業者
- 汎用製品で十分な効果が出るような改善点がある個人事業主・中小企業
- 事務負担を軽くして補助金をうまく使いこなしたい方
- 手軽に省力化投資を実施したい方
なお、省力化投資補助金には一般型(カスタマイズされたシステム・設備等を導入するタイプ)もあります。汎用品では対応できない方はそちらもご確認ください。
従業員0名でも採択多数!採択率・採択傾向を確認
このカタログ注文型補助金で最も交付決定(採択)が多いのは、実は従業員数が0人〜5人以下の事業者です。この規模の事業者が採択件数の18%超を占めています。
「うちは個人事業主だからもらえない」「小さな事業者だからもらえない」ということはありません。むしろ0人〜5人のところが最も多いというのがこの制度の特徴です。
- 採択率は高め:累計申請件数に対して順次交付決定が出るサイクルのため、今後も高めで推移する見込み
- 審査のハードルは比較的低め:登録されている業者・機器で購入するため申請時点でサポートが受けられる
- 失敗が少ない:省力化効果の少ないものはそもそも登録されていないため
- 随時申請可能:締め切りに追われずに申請できる
📝 このセクションのまとめ
- 従業員0〜5人の事業者が採択件数の18%超を占める
- 採択率は高め、審査ハードルは低め、随時申請可能と使いやすい補助金
2026年3月19日から何が変わる?変更点を詳しく解説
2026年3月16日(17時)までに申請した場合は現行制度が適用され、3月19日受付分からは新しい制度が適用されます。
以下、主な変更点を詳しく見ていきましょう。
① 申請期間の延長
これまで今年の9月末までとされていた募集期間が、来年3月まで約1年間延長されます。今から準備しても十分間に合います。
② 収益納付の廃止
補助金制度でよくある「収益納付」とは、補助金をもらってその後その事業で一定以上の儲けが出た場合に補助金を返還しなければならないというルールです。今回の制度変更でこのルールが廃止されます。補助金をもらっていくら儲けても返還不要という制度に変わりました。
③ 補助上限金額の大幅引き上げ
| 従業員規模 | 現行の補助上限 | 新制度の補助上限 | 賃上げ加算後 |
|---|---|---|---|
| 5人以下(0名含む) | 200万円 | 500万円 | 750万円 |
| 6〜20人以下 | — | 750万円 | 1,000万円 |
| 21人以上 | — | — | 1,500万円 |
※賃上げを伴う場合は上記の賃上げ加算後の金額が上限となります。
④ 累計補助上限の引き上げ(増額補助金への変更)
今回最も大きな変更点の一つが、2回目以降の申請で累計上限を2倍まで引き上げる「増額補助金」への変更です。
| 従業員規模 | 1回あたりの上限 | 累計上限(2倍) |
|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円(賃上げ加算後) | 1,500万円 |
| 6〜20人以下 | 1,000万円 | 2,000万円 |
| 21人以上 | 1,500万円 | 3,000万円 |
2回限定ということではなく、事務局の例では3回申請して上限額まで申請することも例として示されています。上限額に達するまで繰り返し申請できるという仕組みです。なお、2回目以降については申請要件等も定められていますので、2回目以降に申請される方は変更ポイントを必ずご確認ください。
⚠️ 注意
2026年3月16日(17時)までに申請する場合は現行制度が適用されます。現在申請中の方に変更・修正の指示があった場合、手続きをしないと無効になります。日付の部分を間違いのないようにご注意ください。
📝 このセクションのまとめ
- 3月19日から新制度に切り替わり、補助上限が大幅アップ
- 収益納付が廃止され、補助金をもらって儲けても返還不要に
- 複数回申請で累計2倍まで狙える増額補助金へ変更
- 従業員21人以上なら累計最大3,000万円まで申請可能
申請の流れと準備しておくべきこと
省力化投資補助金カタログ注文型を申請するにあたっての流れは以下のとおりです。
- 事務局のサイトでカタログに掲載されている製品を確認する
- 登録されている製品・販売業者を選ぶ
- 販売業者と相談を行う(申請時点でサポートが受けられる)
- GビズIDプライムアカウントを取得する(未取得の方はお早めに)
- 販売事業者の支援を受けながら共同で計画を策定して申請する
📌 補助金活用の大きな流れ
省力化投資を行って生産性を向上させる → 賃上げや価格改定に対応する → 利益を出してさらに投資を行う。このサイクルの中でしっかり納税をしたり従業員数を増やしたりしていくというのが大きな流れです。
📝 このセクションのまとめ
- GビズIDプライムアカウントは申請前に必ず取得しておく
- 登録販売業者と共同で申請する形式のため、業者選びが重要
- カタログに対象製品がない場合は他の補助金(一般型等)も検討する
なぜ今回これほど大幅な制度変更が行われたのか?
今回なぜ制度変更が行われたのか、その背景についても触れておきます。最大の理由は、省力化投資補助金自体の申請者が少なすぎて、計上した予算が使いきれず余っているという状況にあるからです。
実際に事務局が出している採択・交付決定情報の最新版を見ると、採択交付決定されたうちの41.5%が計量器(測定器)です。計量器メーカーは大いに恩恵を受けている一方、それ以外の業種では以下のような状況です。
| 製品カテゴリ | 採択件数の割合 |
|---|---|
| 計量器(測定器) | 41.5% |
| スチームコンベクションオーブン(飲食店向け) | 9.8% |
| 券売機・ロボット等 | ごく少数 |
実質「計量器補助金」と言っても過言ではない状況です。登録されている製品が少なすぎること、またカテゴリーとして登録されていても選べるものが少なすぎることが原因で、実質使われていないというのが現状です。
そこで、金額を増額して2回目以降も申請できるようにして予算を消化させようという狙いがあります。なお、この補助金は基金で組み立てられているため、年度内に使い切らないといけないという通常の国家予算のルールから外れており、使い残しが続いています。
この基金の元をたどると、事業再構築補助金で積み上げられた予算総額2兆4,000億円にまで遡ります。事業再構築補助金はたくさんの方に配られた補助金ですが、実際には1兆円以上が余りました。この余った1兆円があちこちに使われ続け、現在もその流れが残っているという状況です。
基金にしてしまうと国会審議から外れて自由に使えるようになるため問題視されていますが、それが実際に今も生きているというのが現状です。この中小企業向け事業再構築補助金の基金は現在、以下のように組み直されています。
- ものづくり・商業・サービス革新的開発
- 新事業・海外展開促進事業
- 省力化投資補助金(カタログ注文型・一般型)
最終的には新事業進出補助金と物づくり補助金が合体し、さらに省力化投資補助金もこの枠の中に組み込まれています。省力化投資補助金で使いきれない部分を新事業進出補助金や物づくり補助金の方に基金を流すという考え方になっています。
📌 ポイント
予算が余っているからこそ、今は「もらいやすい状況」とも言えます。高確率で狙えるばらまき型の補助金ですので、知らない人だけが損をします。3月19日以降の申請増額を見据えて、今のうちから準備しておくことが重要です。
📝 このセクションのまとめ
- 制度変更の背景は予算消化のため。申請者が少なく予算が余っている
- 採択の41.5%が計量器で、それ以外の業種への普及が課題
- 事業再構築補助金で余った1兆円超の基金が今も使われ続けている
- 予算が余っているからこそ今は「もらいやすい状況」
今日の一言:利益とは「まるまる」ということ
「利益なんかカスですよ。経営のカスです。もっとな例で言えば、利益は排泄物ですよ」とも言います。これは『リストラなしの年輪経営』という本からの言葉です。
人間の体が健康であれば食事をして自然に排泄物は出てくる。排泄物を目的にする人はいません。会社も同じ。健康であれば自然に利益が出るもの。ひねり出すものではない。利益を出そうと思えば、健康な会社を作ればいいということです。
あまりに利益を重視する経営者が多い中、あえてこのような視点を持つことも大切です。省力化投資補助金を活用して生産性を向上させ、健康な会社づくりに役立てていきましょう。
まとめ:省力化投資補助金カタログ注文型の活用ポイント
省力化投資補助金のカタログ注文型は、2026年3月19日から大幅な制度変更が行われます。現行制度との違いをしっかり把握して、うまく活用しましょう。
- 3月16日(17時)までに申請する場合は現行制度が適用される
- 3月19日以降は新制度(補助上限大幅引き上げ・収益納付廃止・複数回申請可)が適用
- カタログに掲載されている製品があれば、まずカタログ注文型を検討する
- カタログにない場合は一般型や他の補助金も検討する
- 一般型とのダブル受給も可能
- GビズIDプライムアカウントを早めに取得しておく
📌 高確率で狙えるばらまき型補助金
省力化投資補助金カタログ注文型は、申請が比較的簡単で採択率も高めのいわゆる「ばらまき型」の補助金です。知らない人だけが損をしますので、早めの準備を心がけましょう。補助金・助成金の情報は随時更新されていますので、最新情報のチェックを欠かさないようにしてください。
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 牧野谷 輝MAKINOYA AKIRA【中小企業診断士・行政書士】 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 牧野谷 輝MAKINOYA AKIRA【中小企業診断士・行政書士】を応援しています!
