節税対策

少額減価償却資産の上限が30万→40万円に!税理士が節税活用法を解説

少額減価償却資産の上限が30万→40万円に!税理士が節税活用法を解説
e_zeirishi

少額減価償却資産の上限額が30万円未満から40万円未満に引き上げられます。一括償却資産・償却資産税との使い分けを理解して節税に活かしましょう。

30万円未満の特例ルールとは?まず基本を確認

30万円のものは1度で経費に落とせるって言ってたじゃないですか。なんかそれのルールが変わるって聞いたんですけど。

サトウ
サトウ

本当なんですよ。これ、結構注意しといた方がいいかもしれない内容ですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

本当なんですね。じゃあこのルールがどう変わっていくのか、そこについて解説をお願いします。

サトウ
サトウ

はい。今まではね、30万円未満のものは減価償却せずに一括で経費に落とせたんですけど、そのルールが変わるということで、このルールを知っておくと節税に繋がったりするから、しっかり覚えておいてください。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

まず基本から説明しますね。本来は10万円未満のものは一括で経費でOKで、10万円以上のものは減価償却しなきゃいけないというルールがあるんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

減価償却とは何ですか?

サトウ
サトウ

数年に分けて経費に計上していく、ということですか?

サトウ
サトウ

素晴らしい、その通りです。本来は10万円以上のものは全部そうしなきゃいけないんですよ。でも今、特例として30万円未満のものは減価償却しなくてもう1年で経費に落としていいよというルールがあるんです。それを少額減価償却資産と言います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

30万円未満のものは少額減価償却資産と。

サトウ
サトウ

そうです。ただそれが今回税制改正されます。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

いつから税制改正されるんでしょう?

サトウ
サトウ

今年の4月から開始される予定です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

もうなんだかんだすぐですね。

サトウ
サトウ

なんだかんだすぐですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

少額減価償却資産・一括償却資産・通常減価償却の違い

ちょっと図にしてみましょう。まず0円から10万円未満は消耗品として経費計上していいですよ、と。これ「未満」なので、10万円ぴったりで買い物したらだめですよ。間違える人が結構いるんで。

で、今は特例で中小企業は30万円未満のものは消耗品で落としていいよとなっています。これが少額減価償却資産です。ただし年間300万円までですよ、という上限があります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

さすがに上限がありますね。

サトウ
サトウ

そうです。ただし、10万円未満のものはその300万円のカウントには入りません。10万円未満はいくらでも、500万でも1000万でも別に問題はありません。10万円以上30万円未満のものを消耗品で落とせるけど年間300万円まで、という話です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

で、この10万円以上30万円未満の間に「一括償却資産」というものがあるんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

一括で経費にする資産ということですよね?分けなくていい、もう一括でその年に経費にできる、ということですか?

サトウ
サトウ

実はそれが違うんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

え?

サトウ
サトウ

一括償却資産という名前なんだけど、実質は一括で償却できません。分かりづらいですよね。これは3年で償却するんですよ。例えば10万円から20万円、たとえば15万円のものを買ったとしましょう。15万円を一括で経費にドンとあげられるかというと違って、1/3ずつ、つまり5万円ずつ3年間で経費計上するというルールなのが一括償却資産なんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

全然一括じゃないですね。

サトウ
サトウ

本当にややこしい名前つけてますよね。「3年償却資産」の方がわかりやすいと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そっちの方がいいですね。なんか気持ち悪いですよね。30万円未満のものは一括でできるというのに、3年でやるというのが気持ち悪いです。

サトウ
サトウ

そうなんです。で、10万円から20万円のものは一括償却資産でもあって、少額減価償却資産でもあるんですよ。つまりどっちか好きな方を選べるということです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

じゃあ少額減価償却資産の方を選びますよね。一括で落とせるんだから。

サトウ
サトウ

そうですよね。じゃあ一括償却資産なんていらないじゃん、となるんですけど、あえてこっちを使う場面があります

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

あえて一括償却資産を使うべき場面①赤字のとき

どういう時ですか?経費に入れたくない時、ですか?

サトウ
サトウ

素晴らしい!そうなんです。例えば赤字だったとしましょう。赤字だったら、15万円のもの買ったら15万円を一気に経費に落とすこともできるし、一括償却資産で5万円だけ経費に落とすこともできます。赤字だったらわざわざ赤字幅を大きくしなくていいので、5万円にした方がいいですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そういう時は一括償却資産として1/3にした金額を落とすと。ただそれを選んだら絶対3年にしないといけないんですよね?

サトウ
サトウ

そう。3年にしないといけない。2年目に10万円にする、というのはできません。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

わかりました。

サトウ
サトウ

あえて一括償却資産を使うべき場面②年間300万円の上限対策

他にもあるんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

他にもある?思いつかないですね。

サトウ
サトウ

普通に考えたら赤字じゃなかったら少額減価償却資産として全額経費にした方が得じゃないですか。でも年間300万円までなんです。300万円を超えそうな時にこっち(一括償却資産)にすると、300万円のカウントに入らないんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そういうことか!書いてあったのに。応用編ですね。

サトウ
サトウ

そうです。300万円を超えそうな会社は、あえて一括償却資産を使うことによって300万円以内で有効活用するという考え方もあるんですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

確かに。

サトウ
サトウ

あえて一括償却資産を使うべき場面③償却資産税の節税

もう1つあるんですよ。償却資産税という税金があります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

初めて出てきた。

サトウ
サトウ

これは毎年1月1日に持っている固定資産に対して税金をかけるものです。例えば土地とか建物を持ったら不動産の固定資産税がかかりますよね。車を持ったら自動車税がかかりますよね。その他の機械とかそういうものを持ったら償却資産税というものがかかるんです。税率は1.4%です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

で、償却資産税には非課税枠があります。会社全体で持っているものが150万円未満なら償却資産税はかからなくていいよ、と。150万円を超えた時に1.4%をかけて税金を納めるというルールがあります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

例えば15万円のパソコンを10台持っていたとします。合計はいくらでしょう?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

150万円です。

サトウ
サトウ

さすが。これを全部少額減価償却資産で処理していたら、償却資産税の対象になるんですよね。150万円で150万円未満を超えるわけですから、150万円の1.4%の税金を払わないといけない。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

でも一括償却資産は償却資産税の対象外なんですよ。そこがポイントです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

例えば15万円のパソコンを10台持っていました。そのうち9台は少額減価償却資産で処理しました。残り1台だけ一括償却資産で処理しました。この場合、償却資産税はいくらになるでしょう?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

かからない?

サトウ
サトウ

正解!そうなんですよ。なぜかかからないかというと、15万円×9台=135万円で150万円未満だからかからないんですよ。そういうことなんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

わかりやすい!

サトウ
サトウ

という償却資産税対策として、わざと1台だけ一括償却資産で処理をするという方法もあるんですよ。ややこしいですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ややこしい。パソコン、カメラ、そういうものを買う時は注意が必要ですね。

サトウ
サトウ

そうですね。パソコン、iPhone、カメラとか、10万円以上の買い物はこの話に関係してきます。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

税制改正の内容:30万円未満→40万円未満に引き上げ

ということで、こういうルールがあるわけですよ。30万円未満の備品とかそういうものに関しては。で、これが税制改正されます。少額減価償却資産の上限額が変わります。30万円未満から40万円未満に引き上がります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

おお、いいですね。

サトウ
サトウ

そう。40万円未満のものまでは一括で費用計上できるということになるんですよ。これは物価高騰なんかもあって、以前は30万円未満で買えていたものが今30万円を超えたりもするので、限度額もそれに合わせてちょっと上げてくれたという改正ですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ありがたい。

サトウ
サトウ

ありがたいですね。ただ、これは中小企業で従業員が400人以下の会社しかこの少額減価償却資産は適用できないというルールになっています。400人を超えるような会社はそもそもこの少額減価償却資産の適用ができないと。ただ普通の中小企業なら普通に問題なく使えますので。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なので、一括で落とせる部分が多くなってきたので、買い物する時は40万円未満になるように注意してください。40万円ぴったりでもだめですよ。そしたら一括で落とせます。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

確かにこれは知っておかないといけないですね。

サトウ
サトウ

そう。で、あとは合計で300万円という上限は変わらないので、40万円未満のものまで入れちゃうとすぐに300万円に行く可能性はあります。そうするとこっち(一括償却資産)を一部使った方が全体のバランスが良くなったりするので、このことも覚えておいた方がいいです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

確かに。

サトウ
サトウ

ただこれも税制改正があるんですよ。償却資産税の非課税枠が150万円から180万円未満に引き上がります。合計で180万円までの備品や固定資産なら償却資産税はかけませんということなので、この辺もちゃんと知っておいてください。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

180万円の1.4%っていくらですか?

サトウ
サトウ

2万5200円ですか?

サトウ
サトウ

2万5200円ですね。だから180万円を超えてしまうと2万いくら払わないといけないけど、地味に取られますよね。だったらちょっとこっちに移して、この180万円のカウントに入らない一括償却資産に変えちゃって調整するのもありですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

確かにその方がいいですね。使い分けですね。

サトウ
サトウ

使い分けです。ここまで計算して、考慮して処理をするかどうかですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

赤字の場合は通常の減価償却も選択肢に!具体的な計算例

ちなみに、パソコンの耐用年数は何年か知っていますか?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

5年ですか?

サトウ
サトウ

惜しい。4年です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

全然違った。

サトウ
サトウ

仮にパソコンが32万円だったとしましょう。32万円なら40万円未満なので少額減価償却資産で処理できます。でも赤字だったとします。32万円もまた経費が増えるのはちょっと困るという時はどうすればいい?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

減価償却する!

サトウ
サトウ

素晴らしい!そうなんですよ。減価償却してパソコンの耐用年数4年で1/4、あとは何月に買ったかというのがポイントです。仮に10月に買ったとしましょう。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

月なんか関係あるんですか?

サトウ
サトウ

あります。10月に買ったら12月まで何ヶ月ありますか?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

10月、11月、12月で3ヶ月です。

サトウ
サトウ

そうです。なので計算式は32万円 × 1/4 × 3/12となります。答えは2万円ですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

こうやって普通に減価償却すると2万円なんですよ。でも少額減価償却資産でやると32万円なんですよ。赤字だったら普通に減価償却することによって32万円を2万円にすることができるんです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

じゃあ30万円分赤字幅が減るということですね。

サトウ
サトウ

そうです。マイナス1000万ぐらいの赤字がマイナス970万ぐらいになる。そっちの方がいいですよね。だから40万円未満のものでも普通に減価償却してもいいですよというルールもあるんで、それも覚えておいてください。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

はい。

サトウ
サトウ

応用編:16万円のパソコンを10月購入した場合の3パターン比較

じゃあもうちょっと応用でいきましょう。16万円のパソコンを10月に買いました。計算式は?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

さっきと一緒で1/4かける3/12ですよね。

サトウ
サトウ

そうです。16万円 × 1/4 × 3/12 = 1万円ですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

1万円。

サトウ
サトウ

16万円のパソコンを買った時には普通に考えたら40万円未満なので少額減価償却資産を使う人がほとんどだと思います。1発で16万円を経費に落とす。でも赤字だったら16万円も赤字が増えるのは困るという時は選択肢が2つあります。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

一括償却資産か、減価償却か。

サトウ
サトウ

そうです。一括償却資産だったらいくらになる?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

16万円÷3で、5万3333円です。

サトウ
サトウ

そうです。つまり選択肢としては、①16万円を一括で経費にする(少額減価償却資産)か、②5万3333円を3年で経費にする(一括償却資産)か、③1万円を通常の減価償却で計上するかという3つのパターンが考えられます。赤字幅が多ければ③にすればいいですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうですね。

サトウ
サトウ

じゃあ、2年目の減価償却はいくらになる?理解できているか確認しましょう。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

通常の減価償却の場合、次の年は普通に4万円になるんじゃないですか?

サトウ
サトウ

素晴らしい!そうです。2年目は4万円、3年目も4万円。4年目も4万円。5年目は残り1万円ですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうですね。

サトウ
サトウ

で、一括償却資産の2年目は?

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

一緒で5万3333円です。

サトウ
サトウ

素晴らしい!理解できていましたね。そうですよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

まとめると、いろんなパターンがあって、償却資産税がかかるかかからないかのことも含めてどのパターンを取るかというのが節税に繋がりますよ、という話なんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうですね。

サトウ
サトウ

すごいでしょう。この40万円までの話の中でも、1個もの買うだけでいろいろ考えて処理するんですよ。そういうのを税理士は考えているんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

すごいですね。

サトウ
サトウ

まあ、実はそんなに大したことじゃないんだけど(笑)、いろんなルールがあるということです。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

でも覚えておいた方がいいですね。

サトウ
サトウ

そう。1番お得になるのはどのパターンかというのを考えることが大事です。じゃあ40万円くらいの買い物をする時はどういう風に落とそうかというのを事前に相談した方がいいですよね。ちなみに40万円以上のものは普通に減価償却することになるので、もう迷うことはないですけどね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

ありがとうございます。

サトウ
サトウ

ということで今日の動画は少額減価償却資産の税制改正の話をさせていただきました。今年の4月からこのようになる予定なので、少額減価償却資産の限度額は30万円未満から40万円未満に上がります。ちなみに消費税込みの金額か、消費税抜きの金額かどちらで判断するかというと、会社が税込み経理をしているか税抜き経理をしているかによって変わります。顧問税理士に確認してみてください。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

わかりました。

サトウ
サトウ

ということで、40万円まで引き上がるというのはいいじゃないですか。償却資産税の非課税枠も180万円に上がるというのもいいじゃないですか。ということで、いい税制改正が今年の4月からスタートするので、是非覚えておいてください。これ知っているだけで節税に繋がるので、覚えておいて損はありませんよ。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 脱・税理士スガワラくん の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
本サイトは 脱・税理士スガワラくんを応援しています!

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