節税対策

小規模企業共済の危険な落とし穴!加入してはいけない人を税理士が解説

小規模企業共済の危険な落とし穴!加入してはいけない人を税理士が解説
e_zeirishi

節税効果抜群の小規模企業共済、実は向いていない人もいる!加入前に必ず確認しよう。

小規模企業共済とはどんな制度?

今回は小規模企業共済のメリット・デメリット、そして加入しない方がいい人について教えてもらえますか?最近、周りでもよく話に出てくることがあって、結構このメリットを聞いて加入を検討している人がいますよね。

サトウ
サトウ

実際ですね、起業や独立をしたタイミングでまず加入を検討する人が多いみたいなんですよ。ただ、小規模企業共済は節税対策として優秀なんですけど、誰にでも向いているというわけじゃないんですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうなんですか?結構ね、誰彼構わず「これ絶対やった方がいいよ」って言っちゃったんですけど、それちょっとまずいですね。

サトウ
サトウ

では今回は、小規模企業共済が向いていない人がどんな人なのかをお話していくので、しっかりと把握した上で人に勧めていただきたいと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これちょっとしっかり聞いておかないといけないですね。よろしくお願いします。

サトウ
サトウ

小規模企業共済が向いていない人についてお話しする前に、まず小規模企業共済の概要について改めて教えていただけますか?

サトウ
サトウ

小規模企業共済は国が用意した退職金制度になっています。小規模企業の経営者や役員が掛金を支払うことで、退職金を外部に積み立てできるんですね。

掛金は月額1,000円から7万円までの範囲から500円単位で選択できて、加入後に増額や減額も可能なんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なんか老後の資金を積み立てるような制度ってことですよね。積み立て金額の上限とか期間の縛りとかはないんですか?

サトウ
サトウ

これ、ないんですね。なので退職するまで積み立て続けることが可能なんです。掛金は増額や減額が可能なので、もし掛金の支払いが難しくなってしまったという場合は、半年または1年間支払いを止めることもできるんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

あ、そんなこともできるんですね。結構柔軟なんですね。特に、もしもの時に掛金の支払いを止められるっていうのはありがたいですね。

サトウ
サトウ

その上、解約も任意で行えます。解約時には解約手当金を受け取ることもできるんです。とはいえ、掛金の減額や短期での任意解約にはデメリットもあるんですよね。これは後々お話ししていきたいと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

お願いします。ちなみにこれ、加入に条件とかってあるんですか?

サトウ
サトウ

加入条件としては、基本的には従業員が少ない小規模企業の経営者や役員、個人事業主が加入対象となっています。業種によっては従業員数が5人を超えると加入できなくなるので注意が必要ですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これ、会社の規模が大きくなってから加入を考えても、後の祭りみたいになっちゃうってことですね。実際これ、私もですね、会社の規模が小さい時に加入し損ねてしまって、今かなり後悔してます。

サトウ
サトウ

そういう方はやっぱり結構多いみたいですよね。一度加入してしまえばその後会社の規模が大きくなっても加入し続けることができますので、加入条件を満たしているのであれば早めに加入を検討しておいた方がいいと思いますね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

てことですね。ちなみにこの加入申請ってどこから行えるんですか?

サトウ
サトウ

必要書類を揃えれば、中小機構が業務委託契約を結んでいる団体や金融機関の窓口で申請ができるんですね。詳しくは概要欄のリンクをご確認いただきたいと思います。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

小規模企業共済の3つのメリット

ありがとうございます。続いて、小規模企業共済のメリットについて教えてください。

サトウ
サトウ

この共済の主なメリットは3つあります。まずは掛金が全額所得控除になるということです。掛金を支払った分だけ課税所得から控除されますので、節税しながら老後資金を積み立てることが可能なんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

お金を積み立てながら節税にもなっているっていうのはありがたいですよね。実際どれくらい節税効果があるんですか?

サトウ
サトウ

掛金を最大の月7万円、つまり年84万円積み立てた場合、課税所得ごとの年間の節税額はこのようになっています。もし年間の課税所得が2,000万円だったという場合ですね、これは年間約42万円の節税が可能なんですね。

仮に30年間積み立て続けた場合は、総額でなんと1,200万円ほど節税することが可能になってくるということですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

1,200万ですか!これ十分すぎるぐらいの節税効果ですね。ただ、この共済金を受け取る時は税金かかったりしないんですか?

サトウ
サトウ

その通り、かかるんですよね。ただ、受け取り金は一括で受け取ると退職所得扱いになるんですね。この退職所得というのはとても良い制度で、退職所得控除という金額が大きい控除が受けられますので、受け取り金にかかる税金を大幅に抑えることができるんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

どれくらい控除されるんですか?

サトウ
サトウ

退職所得控除の金額は勤続年数によって変化していきます。20年以上勤務すれば800万円以上控除されます。

これに加えてなんですけど、1/2課税というのがあって、課税金額が退職所得控除を引いた金額の半分になります。この半分に対して税金がかかってきますということなので、この金額がかなり抑えられてくるということなんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

すごい減りますよね。

サトウ
サトウ

これ、例えばなんですけど、共済金が1,000万円で勤続年数が20年だった場合、課税所得金額が65万円になるので税率は5%になります。退職所得の税額は3万2,500円となりますね。加えて住民税は課税所得金額65万円の10%なので6万5,000円になってくるということですね。合計で10万円弱ぐらいになりますね。かなり抑えられますね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これならそこまで気にしなくても良さそうですもんね。

サトウ
サトウ

そして最後に紹介するメリットは貸し付けを受けられるということなんですね。実は小規模企業共済に加入すると、事業関連の資金を借り入れすることができるんですよね。この貸付けは担保・保証人不要で金利も低めになっています。一般貸し付けでは最大2,000万円、それ以外では最大1,000万円まで5万円単位で借り入れできるんですね。

正確に借り入れできる金額は、それまでに納めた掛金の7割から9割までになっていますね。加入してすぐまとまった金額を借り入れすることはできないってことですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

万が一の時に借り入れできるんだったら、安心して掛金を支払っていけますね。

サトウ
サトウ

小規模企業共済の4つのデメリット

今回はここからが本題になると思うんですけど、実際この小規模企業共済のデメリットってどういうところなんですか?

サトウ
サトウ

デメリットとしてはこういうものがあります。1つ目は加入期間が20年未満の場合は元本割れするリスクがあるということです。

最初にお話ししたように小規模企業共済は任意解約が可能で、解約時に解約手当金を受け取ることができるんですね。解約手当金の金額は掛金の納付期間によって変化するんですけれども、納付期間が短いと元本割れをしてしまうということがあるんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうなんですね。

サトウ
サトウ

具体的には、掛金の納付期間が240ヶ月未満、つまり20年未満の場合、解約手当金が掛金全額の100%未満になるということですので、つまり元本割れしてしまうということなんですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。じゃあよほどのことがない限りは20年未満で解約はしない方が良さそうですね。万が一お金が必要になった時は借入れ制度を活用した方が良さそうですね。

サトウ
サトウ

2つ目は掛金を減額するとその減額した分のお金は運用されなくなるということですね。

例えば5年目までは月7万円、年84万円の掛金を支払っていたとします。しかし6年目から会社の業績が悪化して掛金を月5万円、年60万円に減額したとしましょう。すると5年目まで収めていた年24万円分、合計120万円分が運用されなくなってしまうということなんですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

この「運用されない」っていうのがちょっとよくわからないんですけど、どうなっちゃうんですか?

サトウ
サトウ

言葉通り、この120万円が資産運用されなくなりますので、本来得られるはずの運用益が少なくなってしまうということなんですよね。結果として最終的な共済金の利率が下がってきてしまうということですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。じゃあ増えるはずの掛金が、減額した分は増えなくなるっていうことなんですね。これ、覚えとかないと後々痛い目見そうですね。

サトウ
サトウ

ですので、掛金はある程度余裕を持って設定することが重要になってくるということですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

なるほど。

サトウ
サトウ

3つ目は利回りが控えめなことです。長期で共済に積み立てる制度は利回りが際立って高いわけじゃないので、資産運用としてめちゃくちゃすごいというわけじゃないんですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

実際どれくらい増えるんですか?

サトウ
サトウ

ざっくり言うと最大で1.2倍程度です。例えば掛金1万円で20年間積み立てた場合、掛金合計額は240万円になりますが、これに対して最大278万6,400円受け取ることが可能なんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

確かにちょっと物足りない感じはしますね。

サトウ
サトウ

もちろん先ほど見た節税効果も考慮すると実質的な利回りはもっと上がってくるんですけど、単純にお金が増えるというような運用として見ると、他の方法も選択肢にあるんじゃないかと思いますね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

最後のデメリットはお金が拘束されてしまうということなんですよね。先ほどもお話ししたように、小規模企業共済は任意解約が可能なんですけど、20年未満で解約すると元本が割れてしまいますので、基本的には20年間は資金が拘束されることになるんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

でもこれ、借入れ制度があるんで万が一の時はなんとかなるってことですか?

サトウ
サトウ

それはそうなんですけど、低金利とはいえ利息がかかるんです。それを考えると、資金の自由度を重視する人にとってはデメリットと言えるかもしれませんね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

小規模企業共済に向いていない人とは?

なるほど。

サトウ
サトウ

ここまでの話を踏まえると、小規模企業共済が向いていない人はこのような方ということになります。

まずは資金繰りに不安がある人ですね。会社の利益が出ていてある程度の役員報酬をもらっていたとしても、資金繰りに余裕がない場合は小規模企業共済への加入を避けた方が賢明です。資金は拘束されますし、貸し付け制度も最初のうちはまとまった金額借りられませんもんね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

資金がないうちに加入してしまうと、結構生活に悪影響が出ちゃいそうですよね。

サトウ
サトウ

また、まだ会社の利益が安定していないという方も長期で共済に加入するのは先延ばしにした方が良いかもしれません。突発的に利益が出たからといって役員報酬を上げたとしても、翌年度以降に利益が元に戻ってしまうという場合は役員報酬を下げる必要が出てくるかもしれないということなんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうするとね、毎月の掛金が大きな負担になっちゃいますからね。

サトウ
サトウ

そうなんですよね。特に役員報酬が上がったからと掛金を高めに設定してしまうと、後々減額が必要になる可能性というのが痛いかもしれませんね。先ほどお話しした通り、掛金を減額するとその分が運用されなくなってしまいますので、受け取り金の利回りが下がってきてしまうということなんですよね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そういうことですね。小規模企業共済に加入するのは、会社の利益が安定していて先の利益をある程度見通せるようになってからの方がいいかもしれませんね。節税しながら老後資金が貯められるからといって、安易に加入して金額を上げてしまうのを避けたいってことですよね。

サトウ
サトウ

はい。ただし最初に話したように、小規模企業共済は会社が大きくなると加入できなくなってしまいます。ハイペースで事業拡大をしていきたいのであれば、自社の利益や自分の役員報酬を見ながら加入のタイミングを見極めていただくということが必要かもしれませんね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

これね、加入のタイミングを見計らってて結局加入できなかった、みたいな、私みたいになっちゃうともったいないですからね。ここはちょっと注意したいですよね。

サトウ
サトウ

加入するならまず少額から!おすすめの始め方

この2つに該当しない方であれば、基本的に小規模企業共済に加入するメリットがあると言えますね。掛金の減額にはデメリットもあるんですけど、掛金の増額に関してはデメリットがありません。最初のうちは月1,000円ぐらいから小規模で始めておいて、徐々に金額を増やしていくというのもいいかもしれませんね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

少額でも若い時から少しずつ貯めていけば、それなりの金額になりますからね。

サトウ
サトウ

定年が近い人にも小規模企業共済はおすすめ?

またこの小規模企業共済は、定年が近い方にもお勧めなんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

定年が近いってことは、もう加入年数が少なくなっちゃうから、20年以上掛金払えずに元本割れしちゃうんじゃないですか?

サトウ
サトウ

元本割れのリスクがあるのはあくまでも任意解約した場合です。共済金を受け取れる条件を満たしていけば、しっかりと満額受け取ることはできるんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

あ、そうなんですか。

サトウ
サトウ

会社役員の共済金の受け取り要件としては、会社が解散した場合は共済金A怪我や病気で役員を退任した場合や65歳以上で役員を退任した場合は共済金Bが受け取れます。また、65歳未満で役員を退任した場合でも準共済金を受け取ることが可能なんですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

AとかBって何が違うんですか?

サトウ
サトウ

受け取れる金額が変わってくるんです。例えば掛金の納付年数が5年で掛金合計が60万円だった場合、受け取れる共済金はそれぞれ異なってきます。準共済金でもとりあえず100%が受け取れるということですね。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

そうなんですよね。

サトウ
サトウ

65歳以上で数年後に退任する予定があるのであれば、掛金以上の共済金がもらえますし、怪我や病気で役員を退任せざるを得なくなった時の保険として使えます。ただし、共済金A・Bは掛金納付月数が6ヶ月以上、準共済金は掛金納付月数が12ヶ月以上でないと受け取れないので注意が必要です。

税理士アドバイザー
税理士アドバイザー

定年が近くて資金に余裕があるんであれば、検討した方が良さそうですね。ありがとうございます。

今回は小規模企業共済に向いていない人についてお話しいただきました。小規模企業共済は元本割れのリスクや、減額時にその分が運用されなくなるなどのデメリットがあります。資金繰りに不安がある人や会社の利益が安定していない人は、会社の業績が安定するまでは加入を控えた方がいい、もしくはかなり少額から始めた方がいいということでしたね。今回もありがとうございました。

サトウ
サトウ

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル 社長の資産防衛チャンネル の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
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