個人事業主の食事代・美容代・車代は経費になる?税理士が徹底解説
個人事業主が経費にできる費用の範囲を、税理士が具体例を交えてわかりやすく解説します。
個人事業主と法人で経費にできるラインは違う?
個人事業主と法人だと、経費にできるラインってやっぱり違うんですか?

確かに、物によっては違いがあると思います。なので個人事業主は、経費にできる費用を法人の場合と混同しないように注意しておく必要があると思っています。

じゃあちょっと、私が経費に落とせそうだなと思う費用を挙げていくので、それが経費にできるかどうかを教えていただくという形でいいですか?

わかりました。よろしくお願いします。

食事代は経費にできる?交際費・会議費のルール
まず最初は食事代、これですよ。これできるんですか?

事業に関係している食事代であれば、個人事業主でも経費にできます。例えば取引先との会食であれば、交際費として経費にすることが可能です。
法人の場合は交際費に年間上限があって、中小企業であれば800万円までといった制限がありますが、個人事業主の場合は交際費の上限がないので、積極的に活用してほしいかなと思います。まあ800万円いく人はいないでしょうけどね。

これ、高級な飲食であっても問題ないってことなんですか?例えばキャバクラとかあるじゃないですか。

値段とか夜のお店とかそういうのは関係ないです。ただ、事業規模から見て高すぎなければ、というところはちょっとあったりしますけども、あくまでもお仕事だって言えるのであれば、そこは全然経費計上することができます。

なるほど。是非プライベートの線引きは絶対にしてあげてくださいってことですね。プライベートの食事と事業に関する食事の線引き、これも実は難しいんですけど、これはどういうところになりますか?

ここがちょっとグレーな話になりますが、友人島(ゆうじんとう)事業で取引しているのであれば、そこは経費に落とすことができると思います。
逆に、その時点で取引がない人との食事代、よく「情報交換のため」「情報収集のため」「お勉強のため」といったいろんな理由はあると思うんですけども、そういったお友達との会食代については、それは避けた方がいいと思います。

わかりました。ちなみに業務を行っている時の食事を経費にしたりはできないですか?それができるとだいぶありがたいんですけれども。

基本的にはできないと思っていてください。ただ、最近ですとカフェとかレストランで会議をしながら食事を取ったということであれば、会議費として計上することは可能です。

会議中の食事代なら経費にできるってことなんですね。じゃあ例えばカフェ繋がりで、カフェで1人で仕事をすることとかあるじゃないですか。場所がなかったりとか、出張先で急にパソコンを開かなきゃいけない時とかあったりするんですけど、その際に食事しながら仕事してた場合は経費にならないですか?

そういった場合は、カフェの利用に必要な最低限の費用だけ経費にできるかなと思います。例えばコーヒーと食事を頼んだ場合、経費化できるのはコーヒーだけにしておいてほしいなと思います。さすがに食事代についてはちょっとやりすぎ感があります。

そうですね。どう見てもプライベートの食事だって言われる余地が高いですね。なるほど。

あと食事に関するものですと、従業員を雇用している場合は、従業員が残業している時の食事代も経費にすることができます。
ただし、こちらは食事を提供した時間が通常の勤務時間内ではなく、食事代を全額負担してあげているということも条件だったりします。また、高額の食事については経費にできない場合もあるので注意してください。

じゃあ従業員を雇っている場合は、うまく活用するとそういうこともできるってことなんですね。

美容代・スーツ代は経費になる?職種による違い
じゃあ続いて、美容代についてはどうでしょうか?これは個人事業主、経費にできるんですか?

ヘアカットなどの美容院代については、基本的に難しいと思います。ただ、職種によっては経費として認められることもあるんじゃないですかね。

へえ、これどんな職種だと経費として認められるんですか?

仕事の都合上、特定のヘアスタイルやメイクが必要な職種かなと思います。例えば俳優さんやモデルさんのお仕事であれば、その役や衣装に合わせて見た目を変える必要もあったりすると思いますので、この辺の美容代などは経費にできるかなと思います。
他にもホストの方やホステスの方なども、その場にふさわしい髪型やお化粧をする必要がある時もあると思いますので、その時は美容代を経費にすることも可能かなと思いますね。

なるほど。あくまで仕事において髪型の変更とかメイクが必要な場合だけ経費にすることができるってことなんですね。

じゃあ続きまして、スーツ代これはどうですか?

スーツ代は基本的に難しいと思っています。

そうなんですか?スーツはもう仕事で使うものですから経費にしてもいいと思うんですけど。

スーツに限らず衣服は、やっぱり混同が起きやすいですし、経費として認められるのが難しいんですよ。実際スーツだってプライベートでも着ることあるじゃないですか。

まあそうですね。

実際ですね、ちょっと古いですが昭和49年にこの洋服代に関する判決も出ていて、その時はやっぱり家事費(プライベート費用)であるという扱いの判決が出ています。
仕事をしていく上で絶対に必要で、必要である部分が明らかに区分できるのであれば経費にできる、つまり「これは仕事でしか着ないんです」と証明できればそれは経費にできる余地があるよってことですね。この辺りの判断は難しいので、スーツ代や他の洋服代を経費にしたいのであれば、是非顧問の先生と話し合ってみてください。

交通費・旅行代の経費計上と注意点
じゃあ続きまして、交通費これはどうですか?

こちらも事業に関係あるものであれば交通費も経費に計上することができます。ただ交通費ってどうしても混同が起こりやすいので注意が必要です。
なので、事業用と個人用で交通系ICカードを分けるとか、そういった対策をしてあげると無難じゃないですかね。費用が混同しないように注意する必要があるってことですね。

なるほど。皆さん1枚の交通系Suicaとかでやってたりするので気をつけてほしいですね。

あとですね、経費計上のタイミングについて、チャージ金額を経費計上してくださいという連絡をくれる人たちが多いんですけども、基本はそのチャージって別にお金が支出しているわけでもないので、チャージ額が経費にならなくて、あくまでもちゃんと電車を使った分だけしか経費にならないというのが基本になってきます。

そういうことですね。1万とか2万チャージしたからといって、そのタイミングで全て経費になるわけじゃないってことを知っておいてください。まあ確かにね、現金をチャージしたら経費にできちゃうんだったら、期末に駆け込みで大量に調整できちゃいますからね。

そうそうなんです。

では続きまして、交通費は経費にできるってことだったんですけれども、旅行代、これは経費になったりしないですか?

家族旅行のように完全プライベートなものについてはできません。しかし、事業に関係のある出張を兼ねた旅行であると言えるのであれば、事業に関係のある部分だけ出張費として経費にすることも可能かなと思います。あくまで出張に当たる部分だけってことですね。

そうなんです。例えば出張の際に全泊が必要だった場合、空いている時間に観光したとしても、出張の内容的にその全泊が必要だったということであれば、宿泊代や飛行機代などは経費にすることはできますか?

はい、できます。しかし観光にかかった費用については経費計上は難しいと思っています。また、出張後に出張先に残って数日観光などした場合なども、出張に必要だった交通費や宿泊代は経費にはできますけども、それ以外の部分は経費にすることができないと考えた方がいいと思います。

なるほど。つまり出張ついでに旅行すれば、出張先までの交通費は経費にできるってことですかね。

はい。あとこの出張費はやっぱり金額が大きくなりやすいので、税務調査でも目立ちやすい場所になってきます。なので仕事で出張したということであれば、しっかりと記録を残して、証明できるように説明できるようにしておいてください。

機材費・家賃・インターネット代の経費計上ルール
じゃあ続きまして、機材代これはどうですか?

こちらも事業に関連するものであれば経費にすることができます。例えば映像関係の仕事をしているのであれば、映像機材の購入費や編集ソフトなどのツールの利用代を経費にすることができます。

ツールの利用代も経費にできちゃうんですね。これはサブスク契約で月払いのものでもいいんですか?

はい、問題ないです。最近はやっぱり事業していると結構サブスク契約のサービスも増えていますので、そこはちゃんとむしろ計上してあげないと損なんじゃないかなと思います。
ちなみに機材費のうち一括で経費にできるのは、白色申告している方であれば10万円未満、青色申告している方であれば30万円未満で年間上限300万円までができます。それを超えると減価償却が必要になってきますのでご注意ください。

機材費を一括で経費にしたい場合は、機材の金額も注目しておく必要があるってことですね。じゃあ続いて、家賃これはどうですか?

家賃については、自宅とは別に事務所を借りている場合と自宅兼事務所として自宅の一部を事務所として利用する場合で変わってきます。
自宅と事務所が別の場合は、基本的に事務所の家賃全てを経費にすることが可能になってきます。事業用にこの事務所を借りているわけですから、当然といえばまあ当然ですよね。
ただし、生計を一にしている、つまり日常生活の財産を共有している親族などからその事務所を借りている場合は、家賃を払っても経費にすることができません。お金が別に移動していないというように扱われるためです。

なるほど。財産を共有している親族などから事務所を借りている場合っていうのは、じゃあ注意が必要なんですね。

はい、そうなんです。そして自宅の一部を事務所として利用している場合は、家賃の中から事務所として利用している部分のみを按分して経費にすることも可能です。厳密な按分割合を求めるためには、例えば間取り図を用意していただいて、自宅部分と事務所部分の床面積をちゃんと計算してあげるということが必要かなと思います。
この割合を按分を適当に決めてしまうと、税務署から質問を受けた時に返答に困ったりして指摘ポイントになってきたりもするので、事前にこの割合については根拠を残しておくことをお勧めします。

税務調査でこう突っ込まれるの嫌ですからね。まあ適当に決めがちなところだと思うんですけれども、しっかりと計算して計上したいですよね。

そう、最初やっぱりもう結構適当なんですよ。

ですよね。じゃあ続きまして、家の修繕費についてはどうですか?

こちらもですね、事務所の修繕を行った場合は修繕費を経費として計上可能です。自宅兼事務所の場合も家賃と同じく按分が必要になってきます。ただやっぱり修繕の内容によっては一括で経費にできないものもあるのでご注意ください。

これ、どういった時に一括で経費にできなくなっちゃうんですか?

例えば修理によって家の使用できる期間が伸びるとか、資産価値が増加したりする場合は、新たに固定資産を取得した扱いになりますので減価償却が必要ということになります。これを専門用語で資本的支出と言います。
行った修繕が修繕費になるか資本的支出になるかについては、正直判断は難しいです。なので施工業者の方や、もし顧問の先生がいらっしゃるのであれば顧問の先生とよく相談して決めていただければ幸いです。

じゃあ続きまして、インターネットの利用料はどうですか?これ自宅のインターネット代っていうのは経費にできるんですか?

こちらも仕事で事務所で使っているインターネット使用料については経費計上することが可能です。ただ自宅兼事務所の場合は、家賃と同様に按分という概念を入れた方がいいです。

なるほど。インターネット代の按分割合ってどうやったらいいんですか?

まあこれもちょっと難しいんですけども、例えば使用時間で分けてあげるとかですね。例えばプライベートでインターネットを利用している時間が8時間で、仕事でインターネットを利用している時間が4時間だとすると、インターネット代はまあ30%ぐらいかなと思ったりもします。

なるほど。わかりました。

車・日用品・健康診断費用の経費計上
じゃあ続きまして、車関連の費用はどうなんですかね。車の購入費とか車検代とか、これ経費にできるとありがたいんですけど。

車関連の費用も事業に関する部分であれば経費にできます。車検もガソリン代も問題なく経費にできます。ただここも同じくて、プライベートでも利用しているのであれば、プライベート部分と仕事用の按分をやっていただく必要があります。

まあそうですよね。ただ事業で使用していれば、その分を経費にできるっていうのはありがたいですね。

そうですね。

じゃあ続いて、日用品ってどうですか?

日用品を事務所で使用するものについては経費にできます。ただこちらも自宅兼事務所の場合は、明確にその仕事場で使っているものだけになります。キッチンのものとかいれちゃダメよってことですね。

なるほど。でも日用品って結構まとめ買いとかするじゃないですか。例えばティッシュとかボックスで5個入りとかありますよね。こういったものを買ってきて自宅と事務所に分けて使用しちゃったりした場合とかってどうなるんですか?

それはもうシンプルに、その購入分のうち仕事場に移した部分だけを経費計上してください。

まあまあ手間ですよね。

手間ですね。

じゃあ法人はですね、健康診断費を経費にできますけれども、個人事業主っていうのはどうなんですか?

残念ながら個人事業主はこの健康診断費用を経費にすることはできません。

ええ。

ただし従業員を雇用している場合であれば、従業員の健康診断費用は経費にすることができます。

なるほど。自分のはダメでも従業員のはできるんですね。

法人でも健康診断費用を経費にできるのは、福利厚生費として認められているからになります。個人の場合でも、雇用している従業員の健康診断費であれば同じように経費にできるというわけなんですね。

なるほど。従業員を雇っている場合はちょっと覚えておきたいですね。

資格取得費・給与・借入金返済の経費計上
じゃあ続きまして、資格の取得にかかる費用これはどうですか?

こちらも事業に関係する資格の取得費用であれば経費にすることができます。試験の受験料だけでなく、会場までの交通費や資格学校の学費なども経費にしていくことができます。
ただしこの資格取得費用が経費になるかどうかの判定は結構シビアになっていまして、例えばお医者さんや弁護士のように独占業務を行える国家資格の取得については、基本的に経費にすることができません。取得しようとしている資格の取得が経費にできるかどうかの判断が難しい場合は、税理士や税務署などに事前に確認することをお勧めします。

ちなみに法人の場合って役員報酬を経費にできるんですけど、これ個人事業主の場合ってどうなんですか?

個人の場合はですね、そもそも自分の給料という概念がないので経費にすることができません。ご自身への給料を経費にしたいのであれば、法人化するしかないと思います。
ただし従業員がいる場合は、この従業員の給料を経費にすることができるよということですね。

なるほど。じゃあ家族に手伝ってもらって給与を出せば経費を増やせるってことなんですね。

そこまた注意がちょっと必要で、ご家族に支払う給与は原則として必要経費にならないんです。ただ、青色申告をしていて専従者給与の届け出を出していれば経費にすることが可能です。詳しい条件については別動画をご用意していますので、そちらをご覧ください。

最後に、これは経費にできると大変ありがたいと思うんですけれども、借金の返済金、これちょっと経費にできたりしないですか?

基本的にはできません。事業に関係する借入れだったとしても、借入金の返済金については経費になることはありません。
しかし、借入金の利息については、資金調達コストとして費用として計上することができます。

なるほど。利息だけでもまあ経費にできるっていうのはありがたいですね。

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 社長の資産防衛チャンネル の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 社長の資産防衛チャンネルを応援しています!
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