税理士が解説！インボイス制度の裏目的と影響

これはね、難しいんですよ。やった方がいい場合とやらない方がいい場合、どちらもあるんですが、線引きが非常に難しいんです。

そもそもインボイス制度って何か知っていますか？

そうですね。免税事業者、つまり消費税を納めなくてもいい事業者が、インボイス制度に登録すると消費税を納めなければならなくなる仕組みです。これは単純に言うと、国による増税です。

登録しないとお客様が減る可能性があります。例えば、取引先があなたから仕入れた場合、インボイス登録をしていないと仕入れにかかる消費税を控除できないので、納税額が増えてしまうんです。

結果として、取引先はインボイス登録をしている他の会社から仕入れるようになるかもしれません。

基本的にはそういう考えでいいと思います。BtoCのビジネスであれば、消費者はインボイス制度を気にしないので、影響は少ないでしょう。

ただ、BtoBの場合は取引先がインボイスに敏感なので、登録しないと取引を失うリスクがあります。

インボイス登録をしていない事業者からの仕入れでも、一定期間は仕入れにかかる消費税の一部を控除できる措置です。

最初の3年間は8割、その後3年間は5割が控除可能です。しかし、それを過ぎると控除できなくなります。

今後の法律の動き次第ですが、8割控除の経過措置が延長される可能性もあります。税理士会などの団体がそのような要望を出しているからです。

3年様子を見て、法律の動きや取引先の反応を見ながら判断するのが良いでしょう。