税務調査

税務調査対策!怪しまれる経費ベスト3とAI判定の活用法を税理士が解説

税務調査対策!怪しまれる経費ベスト3とAI判定の活用法を税理士が解説
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AIを使った経費判定が進化。税務調査で狙われやすい経費と正しい対策を解説します。

経費かどうかを判定する「公式」とは

経費の線引きは、個人事業主にとって悩ましい問題です。法律上は「仕事に直接必要だったら経費」としか書かれていません。では「直接必要」とは何なのでしょうか。

📌 経費判定の基本公式

職業 × 直接性 × 収益性 の掛け算が経費かどうかを決める基本式です。

  • 職業:どんな仕事をしているか
  • 直接性:その支出がどれだけ仕事に関係しているか
  • 収益性:それによってどれだけ売上に結びついているか

さらに、この公式に加えて以下の要素も重要です。

  • 客観性:レシートや領収書などの証拠があるか
  • 社会通念:社会常識的にそれが経費として認められるか
  • 金額:金額が大きいほど「本当に経費か」と疑われやすい

個人事業主はこの公式に当てはめて自分で経費かどうかを判断し、確定申告を行います。税務署がチェックして「怪しい」と判断した場合に、税務調査が行われるという流れです。

📝 このセクションのまとめ

  • 経費の基本公式は「職業 × 直接性 × 収益性」
  • 客観性・社会通念・金額の大きさも判定に影響する
  • 税務署がチェックして怪しければ税務調査が来る

国税庁もAIを導入——小規模事業者も無関係ではない

昨今、国税庁もAIを使って税務調査を行う時代になりました。これまでは「売上が小さければ、所得が小さければ税務調査は来ない」というのが一般的な認識でした。

⚠️ 注意

AIの導入によって、売上が小さくても怪しい経費があれば「この経費は本当に正しいですか?」という簡易接触(問い合わせ)が来る可能性が高まっています。規模の小さい個人事業主やフリーランスも、もはや無関係ではありません。

こうした状況を踏まえ、納税者側もAIを活用して経費を判定・管理する時代になっています。今回は、AI搭載の会計アプリ「タックスナップ」を使って、グレーゾーンの経費を実際にAI判定してみた結果を紹介します。

📝 このセクションのまとめ

  • 国税庁はAIを使った税務調査を導入済み
  • 小規模事業者でも怪しい経費があれば問い合わせが来るリスクがある
  • 納税者側もAIを活用して経費管理をする時代になっている

グレーな経費をAIに判定させてみた【レシート編】

今回はWeb系マーケターを職業の前提として、実際のレシートをAI(タックスナップ)に読み込ませて判定を検証しました。用意したのは以下の7枚のレシートです。

レシートの内容AIの判定結果解説・補足
ツルハドラッグ(ゴミ袋・ウェットティッシュ・カルシウムなど)消耗品費(経費)消耗品として経費に計上された
無印良品(インテリアフレグランスオイル・小皿など)家事費(経費外)マーケターには不要と判定。個人事業主には厳しい判定
病院の駐車場代支払手数料(経費)仕事に直接関係しない場合は経費にならない。医療費控除の対象にもならない
ローソン(地方公共団体の証明書発行費・住民票など)消耗品費(経費)正確には支払手数料だが、科目は大きな問題ではない
美容室代(カット・カラーリング 16,000円家事費(経費外)マーケターには仕事上の必要性が認められにくい
GU(洋服代)家事費(経費外)マーケターには原則として経費にしにくい
Kアリーナのコンサートチケット(13,000円その他(経費外)プライベートと判定。最初に弾かれた

📌 ポイント:科目の間違いは致命的ではない

ローソンの証明書発行費はAIが「消耗品費」と判定しましたが、正確には「支払手数料」です。ただし、経費かどうかが重要であり、勘定科目のズレはそこまで大きな問題ではありません。

また、美容室代やGUの洋服代は職業によっては経費になる場合もあります。たとえばアーティストや俳優であれば衣装代として認められることがあります。あくまでも「職業 × 直接性 × 収益性」の公式に照らし合わせた判断が必要です。

📌 AI判定で最も重要なのは「職業設定」

AIが経費を正確に判定するためには、アプリ初期設定で職業を細かく入力することが最重要です。職業によって経費として認められる範囲が大きく変わるため、ここを曖昧にしてしまうと判定精度が下がります。

📝 このセクションのまとめ

  • 消耗品(ゴミ袋など)は経費、インテリア雑貨・美容室・洋服・コンサートは経費外と判定
  • 勘定科目の細かいズレより「経費か否か」の判定が重要
  • AI判定の精度は職業設定の細かさに依存する

グレーな経費をAIに判定させてみた【銀行・カード明細の丸投げ仕訳編】

タックスナップには、インターネットバンキングやクレジットカードと自動連携し、取引データをAIが一括で仕訳してくれる「丸投げ仕訳機能」があります。わずか16秒で117枚分のデータを自動仕訳できるという驚きの機能です。

実際に丸投げ仕訳を実行した結果、以下のような判定が出ました。

取引内容AIの判定結果解説・補足
楽天モバイル(通信料)通信費(経費)正確に判定
タイムズ(駐車場代)地代家賃(経費)厳密には旅費交通費が適切だが、どちらでも大きな問題はない
東京ガス水道光熱費(経費)正確に判定。家事按分の設定も初期設定で対応可能
note(ブログサービス)支払手数料(経費)会員費として正確に判定
セブンイレブン家事費(経費外)飲食の可能性が高いと判定。仕事用途なら手動で修正が必要
キッズライン(ベビーシッター)家事費(経費外)育児はプライベートと判定。個人事業主では経費にしにくい
マクドナルド(240円家事費(経費外)1人分の飲食と判定。仕事目的であれば手動修正が必要

ベビーシッター代については、「仕事のために子供を預けているのだから経費にしてあげたい」という気持ちもありますが、現状では育児はプライベートという扱いになっています。仮にベビーシッター代を経費にすると、保育園や幼稚園の費用も経費かという話になってしまうため、現時点では認められていません。

⚠️ 注意:丸投げしっぱなしはNG

丸投げ仕訳機能は精度が高いですが、丸投げしたままチェックせずに確定申告するのは絶対に避けてください。セブンイレブンで仕事用品を買った場合など、AIが家事費と判定しても実際は経費というケースがあります。必ず自分の目でプレビュー画面を確認し、必要に応じて修正してください。

AIの判定ロジックは、過去のスワイプ履歴(ユーザーが経費・プライベートと振り分けた記録)を元にしており、同じ項目を70%以上経費に振り分けていれば経費として判定されます。履歴がない場合は、領収書の内容からAIが判定します。

📝 このセクションのまとめ

  • 銀行・カード明細の丸投げ仕訳は16秒で117枚分を処理可能
  • ガス・通信費などは正確に判定されるが、コンビニ・飲食店は家事費と判定されやすい
  • 丸投げ後は必ず自分でプレビューを確認・修正すること
  • 過去の仕訳履歴がAIの精度向上につながる

税務調査で怪しまれる経費ベスト3

税務調査において特に目を付けられやすい経費があります。AIによる国税の調査が進む中で、以下の3つは特に注意が必要です。

  1. 交際費:プライベートと混ざりやすく、税務調査でも最も見られる科目
  2. 外注費:架空の外注費が計上されやすく、金額が大きいと疑われる
  3. 支払手数料:架空のサービス費用が混入しやすく、金額が大きいと要注意

⚠️ 特に危険なパターン

  • 年間で100万円以上の交際費・外注費・支払手数料がある
  • 前年に比べて金額が大幅に増加している
  • 相手先や支出の内容が明確でない

これらの科目は、架空経費が紛れ込みやすいという理由から、AIによる国税の調査でも厳しくチェックされると考えられます。

📝 このセクションのまとめ

  • 交際費・外注費・支払手数料は税務調査で最も狙われやすい
  • 金額が大きい・前年比で急増している場合は特に注意
  • 架空経費の計上は絶対にNG

怪しまれないための対策:記録と「特殊事情欄」の活用

交際費・外注費・支払手数料などの金額が大きくなった場合や前年から急増した場合、税務署から問い合わせが来る前に手を打つことができます。

まず基本的な対策として、相手先や支出の内容・理由をレシートや帳簿にメモしておくことが重要です。税務署から何か言われたときに、すぐに説明できる状態にしておくことが大切です。

さらに有効なのが、確定申告書の「本年中における特殊事情」欄の活用です。

📌 特殊事情欄の場所

  • 青色申告の場合:青色申告決算書の3ページ目・右上
  • 白色申告の場合:収支内訳書の2ページ目・右上

ここに「なぜその経費が増えたのか」を記入しておくことで、税務署から怪しまれにくくなります。

具体的にどのような文章を書けばよいか、記入例を示します。

経費の種類特殊事情欄への記入例
交際費が前年より増加「新規取引先の開拓に伴い、取引先との親睦化や接待が増加したため、交際費が前年に比べて増加しました。」
支払手数料が増加「販路拡大のためのマーケティング調査を外部に委託し、その費用を支払手数料として計上しました。」
外注費が大幅増加「繁忙期の対応のため、通常より多くの業務を外注した結果、外注費が前年より大幅に増加しました。」

📌 ポイント:情報は少ないほど怪しまれる

「情報をたくさん書くと逆に税務調査が来るのでは?」と思いがちですが、実際は逆です。情報が少ないほど怪しいと判断されます。積極的に説明を記載することが、税務調査のリスクを下げる有効な手段です。

また、特殊事情欄に書く文章が思い浮かばない場合は、ChatGPTなどのAIを活用するのも有効です。「最近接待が多くて交際費が増えてしまったのですが、どのような文章にしたらいいですか?」と質問するだけで、適切な文章を作成してくれます。AIを活用して確定申告の準備をすることは、今の時代においてとても有効な方法です。

📝 このセクションのまとめ

  • 相手先・内容・理由をレシートや帳簿にメモしておくことが基本
  • 確定申告書の「特殊事情欄」に経費が増えた理由を記入することで税務調査リスクを低減できる
  • 情報は多いほど信頼性が上がる。少ないほど怪しまれる
  • 文章作成にはChatGPTなどのAIを活用できる

最終判断は自分で——AIはあくまでサポートツール

今回のAI判定の検証を通じて分かったことは、AIの経費判定は非常に精度が高く、最初のスクリーニングとして非常に有用だということです。

ただし、AIの判定はあくまでベースとして活用し、最終的な経費かどうかの判断は自分で行う必要があります。

たとえばセブンイレブンでの購入がAIに「家事費」と判定されても、実際には仕事の現場に向かう途中で取引先へのお土産を買っていたのであれば、それは経費です。逆に、AIが「経費」と判定した項目でも、実際にはプライベートの支出であれば経費にしてはいけません。

📌 経費判定の最終原則

「仕事に直接必要だと言い切れるなら、それは経費です。」

AIの判定をベースにしつつ、最後は自分で判断・確認することが大切です。

📝 このセクションのまとめ

  • AIの判定は最初のスクリーニングとして非常に有効
  • 丸投げしっぱなしで申告するのは危険。必ず自分でチェックする
  • 「仕事に直接必要だと言い切れるか」が経費判断の最終基準

終わりに

本記事の内容は YouTubeチャンネル オタク会計士ch【山田真哉】 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。
本サイトは オタク会計士ch【山田真哉】を応援しています!

     

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