売上10%減で利益70%減!変動費と固定費の仕組みを税理士が解説
売上10%減で利益が70%減る!変動費と固定費の仕組みを知れば経営戦略が変わります。
売上が10%減っても、利益は10%しか減らないの?
例えばなんですけど、売上が10%減ると利益も10%減ったりするんですか?減らないんですか?

減らない。

売上10%減ってるのに、利益10%減らないんですか?なんでですか?もっと減るよね、単純に考えてそう思うじゃないですか。

でもね、経営ってそうじゃないよ。変動費と固定費の仕組みっていうのがあって。そんな嫌な顔せんといて、まだ簡単なことしか言ってへんで。この仕組みを知っとらな、本当に経営できないから。でも意外と知らんからね、結構知らない人も多いと思うんですよ。

その仕組みを理解することで、経営の戦略とかも立てやすくなると思うので、売上が減ると利益がどう減っていくのかというところの解説を今日はお願いします。

売上が10%減ったら利益はもっと減るし、売上が10%増えたら利益はもっと増えるし、そういうことですよね。

レバレッジですね。投資みたいですね。

そうそうそう。この損益の仕組みを今日は解説するので、ぜひ覚えておいてください。

損益計算書の基本構造:変動費と固定費とは?
では、ホワイトボードを使って解説していきます。損益計算書、仮にラーメン屋にしましょうか。
年間売上5,000万円。まあまあ、ラーメン屋やね。ラーメン屋の原価は何%でしたっけ?

覚えた!大体30%!

覚えたね。大体飲食店の原価率は大体30%なんです。ということは5,000万の30%は1,500万。これをね、原価(変動費)と言います。なんでかというと、売上が変動すればこの費用も変動するよ、と。さっき言った売上が10%減ったら原価も10%減る、比例して変わるということです。
売上から原価(変動費)を引いたのが粗利益。5,000万から1,500万を引いたのが3,500万。粗利益率は70%、原価率はここが30%ね。

うんうん。

で、次。粗利益から下を固定費と言います。変動費に対してこちらが固定費。これ何かというと、売上が変わろうがあまり変動しない費用のことを言います。ざっくり固定費と言います。原価以外のものは全て固定費。費用は変動費になるか固定費になるか、どちらかです。
給料も固定費、交際費も固定費。給料と社員さんの給料合わせて2,000万ぐらいあったとして、水道光熱費に100万ぐらいあった、家賃も300万ぐらいあった、その他が600万あった。全部で固定費はいくら?

3,000万です。

じゃあ粗利益から固定費を引いたら500万、というミ君のモデルのような会社があったとして。

売上10%減で利益は70%減る!衝撃のシミュレーション
実際はこうじゃないと。さっき質問があった、売上が10%下がったら利益も10%下がるのかという話なんですけど、じゃあ売上10%下げてみましょう。5,000万から売上10%下がると?

4,500万!

正解。変動費(原価)はいくらになる?

1,350万!

調子いい、調子いいです。すると粗利益が?

3,150万!

調子いいね。これね、売上10%下がったら変動費は何%下がった?

10%。

その通り。粗利益は何%下がった?

10%。

素晴らしい。本当ですか。調子いいね。売上が10%下がったら変動費も10%下がって、粗利益も10%下がるんですよ。次、固定費。固定費は売上が下がっても変わらない。全部合わすと3,000万。じゃあ経常利益はいくら?

150万!

そう。150万。元々500万だった経常利益が150万になりました。減りましたね。これ何%減った?

…30%?

間違えとります。電卓のせいにしとるけど、間違えとんねな。70%!70%減ったんですよ。500万から150万に、70%減った。

電卓頼みじゃなくて普通に考えたら大体分かるやん、そんなですか。

売上10%減るだけなのに、利益は70%減ってる。すごいことなんですよ。

怖い。怖いよね。

売上20%減で赤字転落!固定費が変わらないことの恐ろしさ
売上20%減ったとしよう。20%減ったら?

4,000万。

4,000万ね。正解。変動費20%減ったら1,200万。粗利益は2,800万。経常利益は?

赤字!

そうなんですよ。売上が20%減ったら赤字なんですよ。
利益が20%減っただけなら、元々の考えなら500万が20%減ると400万になるんですよね。「売上10%減ったら利益も10%減るんですか」っていう理論やったら、売上20%減ったら利益も20%減るんですかっていうことやから、じゃあここ400万なんていう話やけど、400万じゃない、もう赤字やでっていう、そういうことなんですよ。
ポイントは固定費は変わらないよという話と、売上が10%減ったから固定費も10%減るってわけじゃない。固定費も20%減ったら利益も20%減るであってるよ。でも固定費は減らないから、こういう結果になる。

なるほど。

じゃあ逆に、売上が10%増えたらどうなのか。売上が10%増えたら5,500万。変動費は1,650万。粗利益が3,850万。固定費は3,000万のまま。経常利益は850万。
何%増えた?1.7倍になった。売上は1.1倍やのに、利益は1.7倍になった。

でかいですね。

でかい。これは逆に言うと、売上が増えても固定費は増えないよと。固定費も1.1倍になったらここも1.1倍になるけど、固定費は増えないよという話。これが損益計算書の仕組みなんです。
ポイントは、変動費と固定費っていうこの種類の違う経費が損益計算書には含まれていますよっていうことなんですね。何もかも売上に連動するわけじゃないよと。

こうやって言われると当たり前なんだろうなって感じですけど、意外と分からないもんですよね。

分からないんですよ。

利益を倍にするには売上1.14倍でいい!逆算の考え方
じゃあ次ね。利益500万円を、利益を倍にしたい、1,000万にしたいと。じゃあ売上はいくら必要?どっちから考える?

1,000万にしたい。うわ、もうわかんなくなりましたね。

粗利益を4,000万にしたい。粗利益を4,000万にしたい、やっぱ賢くなっとんね。1,000万円でね、逆算したら粗利益4,000万あったら1,000万円もんね。

私はずっとミです。

大丈夫大丈夫。4,000万って売上の何%?

70%。

70%やろ。原価は売上の何%?

30%。

30%やろ。売上は何%?

100%。

100%やろ。70%が4,000万なら100%はいくら?

この仕組みは分かってるけど、この…そうです、70%が4,000万なんですよ。てことは100%はいくらなんですか。ちょっと事例から分かりやすく言ってね。20%が200万やったら100%はいくら?1,000万。なんで分かったか。パッと出てきました。20%が400万やったら100%は2,000万。なんで分かったのか。5掛けじゃないわさ、分かるかな。

Xとして、70%は4,000万、じゃあXはベツに求める…余計わかんない。答えは4,000万÷70%(0.7)=約5,714万。

上げやもうですね。

2倍の利益にするには、売上を約5,714万に上げたら倍の利益になる。全然倍じゃないよね、売上は。1.14倍。1.14倍で倍の利益になると思いますね。

それね、いけるよね。

ポイントはやっぱり、さっきの変動費と固定費のバランスってことね。

原価率を上げると目標売上が激増する!原価率コントロールの重要性
もう少し応用行きます。この前ね、チャーシューが大切やと言うとったよな、ラーメンでね。チャーシュー大切やと。お客さんに喜んでもらうためにいいチャーシューを作りたい、ちょっと奮発して、原価率を30%やけどこれを40%にしましたと。粗利益率は何%?

60%。

60%。1,000万の利益を上げるためには売上はいくら作らないといけないか。約6,667万ね。これが必要な売上だから、原価が2,667万とかになるので。さっき同じ1,000万の利益でも、原価が30%やったら5,714万ぐらいやったけど、原価が40%になったことによって6,667万まで上げないといけない。

だいぶ上げないといけないですね。

だいぶ上げないといけない。だから原価率ってめちゃくちゃ大切なんですよ。なんかちょっとお客さんに喜んでほしいなとか思って原価をちょっと上げちゃうと、一気に目標売上が高くなる。
優良な企業っていうのはここのブレが本当にないの。30%で決めたら来ても1%ぐらい。利益の出てる会社っていうのはそう。でも利益の出てない会社は30%の時もあれば35%、40%の時もある。今月いっぱい売ったぞと思っても、蓋開けてみたら全然利益が上がってなかったりとか。

原価率は上げすぎちゃダメなんですね。

そう。ここを売れないような経営をするということが大切なんですね。5,714万あたりで利益倍になるって言っとったけど、原価率40%なら2,280万で全然倍になってないやん。それが減っとるやもっていう話になる。
原価率が上がっちゃうと、全然売上を一生懸命上げても最終利益は下がっちゃうっていうことが起きちゃうね。だから原価率のコントロールってめちゃくちゃ大切で、上げないようにしないといけない。一生懸命原価率30%に抑えても、固定費がまた増えてしまったらその分利益も減るし、上げてもいいのは売上だけ。原価率も上げちゃだめ、固定費も上げちゃだめ。そういうコントロールをしていくっていうことが大切ですね。

売上高だけで会社の規模を判断してはいけない理由
僕たちのような業種はもう原価がほぼなくて、100%に近い額が粗利だったりとかしますよね。

でもね、これ誤解しないでほしいのが、原価のないビジネスっていいよねって、原価ないから儲かるよねって今思ったじゃん。確かに僕は原価のないビジネスにこだわってるけど、原価のないビジネスってそもそもの売上がそんなに大きく立たないですよ。僕たちみたいなビジネスで何十億っていう年商ってなかなかないんですよ。原価がない分、売上は低いですよね。
例えば卸売業なんかは原価9割なんですよ。粗利1割ぐらいなんですよね。必然的に売上ってめっちゃ高くなるんですよ。例えば卸売業の場合ね、売上が3億5,000万の会社ってすごいと思う?

すごいです。すごいよね。

でも卸売業の原価って9割なんですよ。3億5,000万の9割は3億1,500万。すると粗利が3,500万。ラーメン屋の5,000万と一緒の粗利なんですよ。

すごい、今それ計算して考えたんですか?

考えてるし、算数や算数。もしね、この社長が「うちの会社売上3億5,000万で」って言ったらすごいって思うじゃん。でもラーメン屋5,000万でも一緒の規模や。だから負けてない、全然。
で、僕たちからしたら売上は3,500万の売上で原価0やから粗利3,500万。3,500万の売上があったら卸売業の3億5,000万と一緒ぐらいの粗利を稼いでるんですよ。

なので売上だけで見ると思いきり差があるように感じちゃうけど、粗利が何割あるかによって、結局粗利ってこういう感じで一緒ぐらいになっちゃうんですよね。

僕たちの商売は原価ないから、3,500万だけの売上でも儲かるよねみたいな感じやけど、サービス業で3,500万稼ぐの大変や。大変さで言ったら卸売業の3億5,000万稼いどるのと一緒ぐらい大変や。だから全然楽じゃないんですよ。

年商いくらの会社みたいなね。よく言われるけど、年商10億円の会社の社長みたいな。

うん。10億円の会社って卸売業からしたら別にそんな大したことなくて、卸売業の10億円と僕たちの言う1億円は一緒なんですよ。

あ、メディアの操作みたいな感じですね。

だから本当はね、この粗利で会社の規模っていうのを判断してほしいんだけど、世の中は売上だけを見てなんかすごい会社みたいなことを思ってるんで。「年商何億の会社ですって」はどうなのかな。逆に、もっと言うと年商100億円の会社でも大赤字の会社いっぱいあるからね。
パチンコのガイアが最近倒産したじゃないですか。あれのピークの時の売上高はいくらだと思う?

…5,800億円?

今年の売上は1,895億円や。1,895億円の会社ですって言ったらすごいってなるじゃん。

なります。なんかすごい、言ったことあるんですか?なんか言いそうな人いるじゃないですか。

いるね。でも実は明日にでも倒産みたいな、うんうん。っていうのがあるんで、何で判断するかって難しいんですよね。少なくても、うちはガイアよりはいいってことで、僕倒産しないですよ。1,895億円の会社よりいいとこやってもうそれでドヤれますね。

まとめ:損益計算書で経営シミュレーションをしよう
今日はね、売上が10%下がったら利益も10%下がるのかっていうね仕組みをお話しさせていただきました。仕組みはね、変動費と固定費のこのバランスによって全然変わってくるっていうことで、逆を言うと売上10%伸びたら利益は10%どころか本当に2倍、3倍になるっていうこともシミュレーションさせていただきましたけど、経費を変動費と固定費に分けて損益計算書を作ってみてシミュレーションしてください。そしたら目標売上だとか目標利益とか計算しやすくなるんでね、活用していただければなと思います。

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 脱・税理士スガワラくん の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。 本サイトは 脱・税理士スガワラくんを応援しています!
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