65歳以降も働くと損?社会保険と年金の損得を税理士が徹底解説
65歳以降も働くと年金は増えるが、元を取るには84歳まで必要?社会保険の損得を徹底解説。
65歳以降も働く人が増えている理由
前の動画で、65歳から働かないで年金は60歳で繰り上げ受給した方がお得って言ってたじゃないですか。でも絶対生活が苦しいと思うんですよ。そういう人も多いと思うんですけど、65歳以降も働く場合はやっぱり損なんですか?

そもそも、働きたくても働き口がないから60歳からもらった方がいいよっていう話だったんだよね。万が一65歳からも働き口があるなら、生活のためにも働くのも1つの手だとは思うよ。

そういうことですね。じゃあ、65歳以降も働く場合、どれくらいお得になるのか、どういったメリット・デメリットがあるのか、そこについて今日解説をお願いします。

なんだかんだ言ってね、やっぱり目先の生活があるから、年金だけじゃ食っていけないっていう人も中にはいるし、もうちょっと稼ぎたい、働きたいっていう人もいるやろうし、いろんな事情で65歳以上でも働く人はたくさんいると思うんで、65歳以降も働くことでどういうメリットとデメリットがあるのか、今日は解説したいと思います。

はい、お願いします。

会社の社会保険の種類をおさらい
ホワイトボードを使って、社会保険と年金の関係、損得についてお伝えしたいと思います。会社に勤めていて社会保険に入るなら、社会保険って何があった?

社会保険の種類……

社会保険という1つの保険じゃなくて、いくつかの保険を含めて社会保険って言うんだよ。

そんなの今まで聞いてましたっけ?

あるわ。何年これやってきてるの?

3年です。

3年やってたら知っとらなかんやろ。

厚生年金ですよ。

そう。厚生年金、健康保険、介護保険っていうのがある。健康保険と介護保険は一緒に徴収されるもんで、40歳からね。40歳までは介護保険払わんでいいけど、40歳から65歳の間は介護保険第2号被保険者に該当して、健康保険と一緒に納付するという流れなんですよ。

はい。

65歳以降も働くと厚生年金はどう増える?
で、65歳になりました。会社もやめようかなと。定年やみたいな感じやけど、でもやっぱり生活もあるし仕事やめてもやることないから働くかなと。年金ももらえるじゃないですか。じゃあ年金もらいながら働こうかなと思った場合、どういうメリットがあるのか説明したいと思います。
仮にね、一生懸命働いてきて65歳から年金もらいますと。通常通り年間200万円ぐらいもらいますと。で、65歳からも会社に頼み込んでちょっと働かせてくださいということで働いたと。月給は安くなったけど20万円と。

おお、ありがたい。

毎月の厚生年金、年金もらいながらでも厚生年金は払わないといけないんですよ。月々の個人負担、自分の負担は1万8,300円です。会社も1万8,300円負担することになるけど。

なんか損じゃないですか。年金もらってるのに払ってたら。じゃあ年間いくらになる?

年間21万9,600円。200万もらってるのにこんだけまた払ってたらなんかね、って感じやね。

はい。そうですね。

そういう方のためにね、働いていたら年金をプラスしてあげようという制度が今あるんですよ。どういう制度かって言うと、65歳からこんだけ払ったら、66歳の年金は年間200万やけど、200万+1万3,000円、年間201万3,000円にしてあげようと。

嬉しい、もらえるの嬉しいですね。

嬉しいね。で、次67歳になりました。また払ってくれてるから、もうちょっと増やしてあげようと。67歳は2万6,000円プラス。

おお、倍になった。嬉しい。

嬉しいよ。次、68歳。

3万9,000円。

お、計算できた。じゃあ69歳。

5万2,000円。

じゃあ70歳。

6万5,000円。

6万5,000円。結構増えたね。厚生年金は70歳までしか払えません。70歳で打ち止めです。

じゃあ71歳はどうなる?200万に戻っちゃう?

違います。払ってたんで、71歳以降はずっとこの70歳と同じ金額+6万5,000円がもらえます。これはあくまでも月給が20万でこの人だったら大体これぐらいプラスされるよと。月給がもっと多ければもっとプラスされるし、月給が少なければプラス額も少なくなる。1つの基準だと思ってください。

いいですね。長生きすればずっと通常の年金額よりも6万5,000円多くもらえると。長生きすればするほどお得になると。

そうですね。でも年間21万円、約22万円払ってるじゃないですか。22万を5年間払ってきたわけじゃないですか。分かるよね、僕は何を言いたいか。

110万円、5年間で110万円払ってきました。

そう。年間110万円払ってきて5年間。で、トータルでいくらお得になってるのかと。19万5,000円トータルで多くもらってるここね。

19万5,000円。

ね、得ね。どんだけ?

それだけですよ。以上。19万5,000円得して、実質負担が90万5,000円。約22万として5年間で110万払ったとすると、19万5,000円得して90万5,000円のマイナスなんですよ。

そうなんすよ。90万5,000円マイナスなんですよ。

なんかあんまり得した気がしないですね。

得した気せんやろ。だからこっから僕は聞きたいことあるやろ。

じゃあどうすればいいのかと。もう働かない?やっぱりもう働かないでもらうだけにする?

それやとあなた生活できへんねん。

できないんですよ。もっと働く?

ちょっと違う。長生きをするんですよ。71歳以降で取り返す。何歳まで長生きしたら取り返せるかっていう話や。

確かに。もう原始的に行くしかないですから。75、76、77、78、79……あれ、こっちいくらでしたっけ?

110万。

84歳。84歳まで行けば90万1,000円……いや91万プラスでもらえるから。

正解。84歳まで生きたら、プラスで91万円もらえる。つまり84歳まで働く、ということ。しんどいよ。

しんどい。

しんどいんさ。で、さらにこれ、個人負担だけを言っとるんで、本当は同じ額を法人も負担してるんでね。法人も元取ろうと思ったらもう偉いことや。無理や。もう100歳超えるわ。

超えますね。でも、年金はそうやけど、給料は入ってくるんで。生活の足しにはなるじゃないですか。

うん。ていう厚生年金のちょっとしたルールがあります。働くと働いた分に合わせて年金のもらえる額も増えるんだよっていうことをまず覚えといてください。

健康保険は会社の社会保険に入った方が断然お得
次ね、健康保険。月20万の月給の人は9,910円の本人負担があります。で、これは75歳までずっとかけられるんやけど、もし奥さんがいて奥さんの所得が少なかったら、奥さんは旦那さんの健康保険の扶養に入ります。でも奥さんが扶養に入っても月額は変わりません。

変わりません。これが健康保険のいいところですね。

これが国民健康保険やったら結構高くなるんですよ。年間に直すと11万8,920円で、年金をいくらもらっていても上がらない。年金いくらもらってようが、会社の健康保険・厚生年金は給料に対しての保険料になるんで、年金をめちゃくちゃもらってても健康保険も厚生年金も上がらないっていう特徴がある。

お。さらに配偶者の所得が少なければ扶養に入れると。今は配偶者の収入が130万以下なら入れられるというルールになってるわけですよ。

じゃあ仮にね、会社の健康保険に入らずに国民健康保険やったらどうなのか。例えば会社の社会保険に入らずに、会社の給料毎月20万と年金年間200万、そういう場合の国民健康保険やったらいくらなのか。健康保険なら11万8,920円。国民健康保険料やったら年金年200万、給料年240万だったら大体どれぐらいやろ?

これが11万ですもんね。約12万近く?15万ぐらい?

全然違います。約29万。

全然違う!すっごい高くなるんですね。

そうすると会社の保険に入るだけで17万以上得になるわけ。だからすっごいお得。ちょっとこっち(厚生年金)で損してる気分もするけど、こっち(健康保険)で取り返すこともできるわけよ。
で、さらに奥さんに若干の所得があったら、例えば奥さんがパートして年間100万ぐらい稼いでたら、国保はもっと上がるわけよ。国保30万以上になってくる。でも奥さんが100万ぐらいのパート収入やったら健康保険はこのまま変わらない。

そっちの方がいいですね。

こっちの方がいいよね。そうすると20万近くの差が出てくるわけよ。こっちがもう奥さんの所得も入れて30万以上になってきたら、こっちが12万ぐらいやったら20万ぐらいの差が出てくる。こっちの差21万9,600円と6万5,000円の差を考えると16万ぐらいの差で、それとこっちで16万損してても、こっちで20万ぐらい得してたらこっちの方がいいよね。

そうですね。

だから会社の社会保険に入った方が得。で、さらに会社の社会保険に入ってると、何か病気や怪我をした時に傷病手当金っていうのが社会保険に入ってるともらえるんで。これは自分で国民年金とか払ってたらもらえへん。大きいよ。65歳来るともう病気がよくあるんで、そうすると大体自分の月給の3分の2ぐらいを安静期間中もらえるんで。

でかい。

でかいよ。だから会社の社会保険に入ると、そういうメリットもあると。ここまでがメリットです。年金はちょっとね、長生きしないと元取れないけど、健康保険はかなりお得とう。

そうですね。毎月20万の給料があるので収入は増えるよね。

増えるよね。ここまではメリット。こっからがデメリットの話です。

デメリット①:配偶者が第3号被保険者から外れる問題
デメリットがあるんですね。

あるんですよ。会社の社会保険に入ってる人は第2号被保険者と言います。その配偶者で第3号被保険者の方がいたとして、配偶者の年齢が5歳以上離れているとします。
例えば旦那さんが65歳になって、配偶者の年齢が59歳とか5歳以上離れてたら、その人は今までは第3号被保険者やった。第3号被保険者は働かなくても旦那さんの扶養に入れたわけよ。これが旦那さんが65歳になった時点で第3号被保険者から外れなきゃいけないというルールがある。旦那さんの扶養に入れる条件は旦那さんが65歳になるまでなんですよ。

外れちゃう。それだと自分で年金払わないといけない。まだ59歳。まだ年金もらえない。第1号被保険者になっちゃう。第3号から第1号になっちゃう。

昇格やな、ある意味昇格やな。で、第1号被保険者になるので自分で国民年金を払います。国民年金いくらでしょう?

1万ちょっとだった気がするんですけど。

1万7,510円ね。そうすると奥さんは1万7,510円を毎月払っていかないといけない。年間に直すと約21万円ぐらいね、払っていかないといけないということで、家計の負担が年間21万円増えるわけよ。

うわ、きつい。

きついよね。でも年間130万未満の収入やったら健康保険は旦那さんの扶養に入れるから、健康保険は変わらないですよ。年金の第3号被保険者を外れて第1号になるだけで、こっちは変わらないんですよ。これがデメリット。

デメリット②:65歳から介護保険料が激増する
次。まだ触れてない保険がありますね。介護保険は40歳から65歳までは第2号被保険者って言って介護保険料を払わないといけない。1.59%払わないといけない。月20万の人なら1.59%で自分の負担分は1,590円なんやけど、65歳から第2号被保険者じゃなくなって第1号被保険者になっちゃうんですよ。

また昇格。てことはまた上がるってことですね。

そう上がる。さていくらぐらいになるでしょう。月給20万の人、次いくらになるのか?年金も200万持ってるけどね。

5,000円?だいぶ上がりますか?

だいぶ上がるね。これね、65歳から介護保険は今までは会社と折半やったんやけど、65歳からは会社負担なくなります。全額自己負担です。で、さらに今までは給料に応じた介護保険料やってんやけど、65歳からは年金も考慮されます。年金も考慮されて、給料も考慮されてさらに全額自己負担です。
じゃあ月いくらになるか。これはね、市区町村によって若干金額は違うんすよ。まず年金受給者が200万もらってるじゃないですか。これ所得に直すといくらかって言うと90万になるんですよ。年金はね、控除があって110万円の控除があるんですよ。そうすると200万から110万で90万。
次、給料は月20万で年240万やろ。240万から給与所得控除っていうのがある。240万の人は給与所得控除が80万あります。そうすると240万から80万引くと160万。給与所得は160万です。年金の所得は90万です。そうすると合計250万。
250万の人の介護保険料は、これ市区町村によって若干違うけど、東京都の市区町村をちょっと基準に計算すると年間10万5,504円。これが介護保険料です。

64歳までは月1,590円で年間1万9,080円だったのが、65歳からは10万5,504円。一気に増えますね。

うん。で、これは自分で収めると。会社からの給料から天引きされることはなく、自分で収めるという流れになりますよ。

得してる気しませんね。

得してる気せんよね。あんまり得した気分ないよね。

ないですね。なんか出て行くものが増えちゃうんで。

月給が高すぎると年金がカットされる場合も
でね、これもうちょっと働くとですね、月給20万じゃないですか。で、年金も年間200万なんで月ベースに直すと合わせて月約37万になるじゃないですか。これがもしね、月50万ぐらいを超えてくると、両方合わせて年間600万を超えてくると年金もカットされるんで。

あ、そっか。給料が上がりすぎると今度は年金カットになるんですね。なんかおかしいですね。

ね。毎月50万以上の年金と給料があるとカットされるという。まあ、今回それ以下なんでまだカットされませんけど。

じゃあ結局、60歳でもうもらうのが1番得ってことなんですか?前回のように。

たださ、さっきも言ったように長生きしないと基本損です。で、奥さんの負担、国民年金の負担もある。ただ会社の健康保険は国民健康保険よりは大幅にお得です。して奥さんも扶養に入れることはできます。ただ介護保険がめちゃくちゃ上がります。
てなると、社会保険のことを考えるともうなんかお得か損なのかはよくわからないような状態になってる。けど毎月の給料、手取りで言うと17万とかそんなんになるやろうけど、まあそれは入ってくるんで、その分は生活の足しになると。
社会保険だけで言うと長生きやな、損やなみたいな感じやね。

取り返そうとするともうきりがないですね。

きりがないね。そうなんすよ。意外と知らないのがこのプラスでもらえる額と、介護保険がめちゃくちゃ上がるってこと。健康保険は今までの流れをずっと引き継ぐんでなんとなくは分かるんやけど、介護保険はめちゃくちゃ上がります。厚生年金のもらえる額は多少増えます。これは知っといた方がいいね。

そうですね。それも含めて、何もすることがなかったり生活費が欲しいという方は、働くのもありなのかなと思いますけど。

うん。ちょっとでも生活の足しにするんだったらありですね。ただそんなにメリットはないよという話です。暇してるくらいだったら働こうかな、くらいの感覚ですね。

それが、僕みたいに本当にきついから働かないとって人はもう気にしてらんないですからね。どっちが得かなんて。もう先の月給が欲しいから。

うん。

でもこうやって数字で整理してもらえると分かりやすいですね。これはもう絶対覚えときたいですね。プラスでもらえるんで。ありがとうございます。

はい、ということでね、今日は65歳から働いたら社会保険はどうなるのかっていうお話をさせていただきました。いろいろメリットデメリットはあって、もらえる年金はもちろん上がりますけど84歳ぐらいまで働かないと元は取れない。だからそれまでちょっと損してくる。健康保険は基本的には国民健康保険よりかなりお得です。でも逆に介護保険はかなり負担が増えるということで損する部分もあります。
ということで、皆さんの今後の老後の生活を1回ちょっと考えて、働くのか、働かないのであれば別動画で解説した通り60歳からの繰り上げ受給をお勧めします。是非検討していただければと思います。

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 脱・税理士スガワラくん の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 脱・税理士スガワラくんを応援しています!
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