夕張市財政破綻から学ぶ会社経営の教訓|税理士が解説するスモールステップ経営術
夕張市の財政破綻は、会社経営の失敗とまったく同じ構造だった。
夕張市の財政破綻は「株式会社夕張市」の倒産だった
ちょっと前に夕張市の財政破綻があったじゃないですか。あれって、なんか会社経営と似たような感じで潰れちゃったんですか?

いやもう、あれはまさに会社経営そのものやね。株式会社夕張市みたいなもんやね。

なんでそもそも夕張市が財政破綻してしまったのか、会社経営の場合はどういう風にしていけばよかったのかというところの解説を今日はお願いします。

わかりました。夕張市の財政破綻、ひどいよね。日本にこんな市があっていいのかっていうぐらいひどい財政破綻なんですけど、今日はその夕張市の財政破綻がどのような感じで起きて、どういう状況になったのかということと、会社経営に当てはめると夕張の財政破綻からどのようなことが学べて、どういう対策を打てばよかったのかというのを解説したいと思いますので、最後までチェックしてください。

炭鉱業の衰退と観光業への転換という大勝負
まず夕張市の財政破綻の話をしたいと思うんですけど、2006年に財政破綻したわけです。財政破綻って何かって言うと、言ってしまえば借金をもう返せなくなった。これは会社の倒産と一緒なんですよ。収入より支出が多くなって、仮で返済できないじゃないですか。だから破綻したんですけど、これがひどかったね。
元々夕張市というのは炭鉱業の街だったんですよね。人がいっぱい集まって、炭鉱業が盛んだったんですけど、国が石炭の輸入を解禁したんですよ。石油をどんどん輸入するようになって、もう炭鉱の価値がなくなってきたわけですよ。石油の方が使いやすいからということで、炭鉱業がどんどん衰退していって、夕張市も人口もちょっとずつ減っていって、炭鉱業の会社も倒産してみたいな。
そしたら市長という方が「夕張はこれからは炭鉱ではなくて観光で行こう。炭鉱業に未来はない。だから観光業に未来を置こう」みたいな感じで、観光事業にすごく力を入れた。そういう街なんですね。

どういうことをしたんですか?そもそも夕張ってどんなイメージがあります?

夕張メロン、やっぱそうやね。夕張メロンは有名やね。じゃあ観光って何するのって、メロン狩り?

メロン狩り!全国でみんな夕張にメロン狩り行こうぜって、行きたい!

行かんよね。元々夕張って観光業の街じゃないんですよ。観光業の街じゃないのに、わざと観光業の街にするためにお金をめっちゃかけたんです。炭鉱博物館とかスキー場とかテーマパークみたいなものを作ったりして、ホテルも作って、観光施設をいっぱい作った。そしたら市長のその戦略が当たったんですよ。200万人ぐらい来たんかな、1年で。
でもね、それはすぐに終わったんですよ。物珍しさでみんな行ったけど、まあ飽きるわね。で、大赤字になっていたわけよ。

粉飾決算で赤字を隠し続けた24年間
ただ、大赤字なのに赤字になってないような収支報告をしてた。会社系で言うと粉飾決算ですよ。大赤字なのに赤字じゃないよみたいな粉飾決算をして、ずっとやってた。
またね、市長もこういうことを考えたんですよ。炭鉱業がなくなったから仕事がなくなるわけじゃないですか。やっぱり雇用を確保したいと。働く場を確保したいということで、色々施設を建てて、そこで働いてくれみたいな、そういう狙いもあったわけ。夕張市民としては嬉しいよね、働く場所があるってことは。だから夕張市民としては「市長ありがとう、私たちの働く場所をちゃんと確保してくれてありがとう」と。
ただ、粉飾決算してたんで、それが真っ赤かの事業だということを市民は知らないわけです。

市民からしたら市長はすごい人だって思ってたわけですね。

そうそう。で、市長はもっと夕張を盛り上げなきゃいけないということで、さらに借金してさらにそういう観光事業にお金を突っ込んだわけ。真っ赤だったのに、真っ赤っかを黒にしないといけないのでさらにお金を突っ込んだ。そしたらさらに真っ赤になった。悪循環に陥っちゃって、2006年に財政破綻したわけですよね。
66億円ですよ、市が観光事業に。それで破綻して、まあ国が半分近く肩代わりしてくれて、借金は32億円かな。今少しずつ返済しとるけど。

ひどいですね。

ひどいよ。国が肩代わりした上で、国からこのように運営していきなさいって全部指示通りにやらなあかん。赤字市を立て直すって何やるかって言ったらコストカットなんですよ。色々やるわけですよ。
市長の給料26万円、市議会議員も18万円とか。市の職員は半分削減で、300人ぐらいいたのが150人ぐらいに職員が減らされて。市のあらゆる公共施設は全部閉鎖。

そこまでカットするんですか!

夕張市って、1番人口の多い時は小学校22個、中学校11個あったらしいんですよ。それが小学校1個、中学校1個。お金をかけられないから子供の教育にも1つにまとめようみたいな。夕張市って東京23区より広いらしいのに、みんな遠距離バスで通学しないといけない。なおかつ運動会も文化祭もないみたいな。

そこまでカットしちゃうんですか。何のために学校行くのみたいな。

そこまでカットする。何のために学校行くのみたいな。で、税金も上がるんですよ。税金が高いのに行政へのサービスはほとんどないみたいな。そうなったらそんな街に住みたくないじゃないですか。

住みたくないです。

住みたくないよね。そしたらみんなもう出ていくじゃん。だから人口減少が激しくて、今6000人台になったのかな。ほとんど半分ぐらいが高齢者で、自分の収入もないし、出ていきたくても出ていけないという人だけが残っとるみたいな。
そんな状態で今、現在の市長という方がどんどん借金を返済して、なんとか2027年までには返済できるんじゃないかと。夕張市の破綻っていうのはそういう状態なんですよ。24年間務めた市長が観光事業に借金して投資して、粉飾決算で蓋を開けてみたら真っ赤かやったみたいな。

会社経営も同じなんですね。

会社経営も同じなんすよ。

新規事業はスモールステップから始めるべき理由
この夕張の破綻から、会社経営に当てはめてみるとね。まず炭鉱業で成功したじゃないですか。でも炭鉱業が衰退したわけですよ。これって時代の流れですよ。時代に応じたビジネスモデルにしていかないといけない。今の事業が10年・20年・30年続くなんていう保証はどこにもないわけで、続かない方が確率が高い。だからそれをまず前提に入れておかないと。
そういう意味では観光事業に切り替えたわけ。それはありなんですけど、ここで観光が本当に良かったのかどうか。観光が別に強みがあったわけじゃないのに、無理やり作った。お金をかけて、それも結構な投資をして作ったというのがちょっとどうだったのかなと。
新規ビジネスを始める時ってスモールビジネスから始めるべきなんですよ。小さい投資でテストを繰り返して、いけるなら少しずつ拡大していくというね。それを一気に借金してガンと入れて。

人件費という固定費をコントロールできるかが経営の鍵
で、雇用を入れるのがこれまた問題で。会社経営の固定費の半分は人件費なんですよ。だから人件費をいかにコントロールするかで、赤字になるか黒字になるか決まると言っても過言ではない。
でも夕張の場合は雇用を守るために施設を作った。人件費を払うのが前提なんですよ。ビジネスセンスのある人は絶対そんなことしないですよ。市民を守るためだったのかもしれないけど、これで市を負担させとるわけですよね。

夕張って言ったらメロンじゃないですか。もっとその辺で夕張の強みを出せることはなかったんですかね。

まあ、結果的にはこうなってるということなんで、ちょっとそこはどうだったのかなと。
で、一時期は盛り上がったわけじゃないですか。でもそっから赤字になったわけで、ここからちゃんと考えてほしかったなって僕は思うのが、さらに借金して投資したわけ。この赤字をなんとかしなあかんということで。でさらに赤字が膨らんだというね。
これね、倒産する会社にあるあるの話で、「こんだけやってここまで損失になったから、この事業はやめる」というのはなかなかできないんですよ。やめずに投資した。これがもう泥沼。

撤退基準の明確化こそが経営者の重要な判断力
本当に会社を発展させる経営者は撤退基準が明確なんです。すぐに「もうこの事業はあかん」と言って、そこの判断ミスというのもあります。
あとね、粉飾決算をしてたというのもやっぱり問題で。撤退基準を決めるためにはちゃんとした収支を見ておかないといけない。それを収支をごまかして、なんかいかにも事業がうまくいってますよみたいな収支報告をしてるから、引くに引けない状態を自分で作っちゃったわけよね。

なるほど。

あとは、成功者なんでね。やっぱりその人の言うことは影響力があるじゃないですか。「市長、ちょっとこの事業ちょっと問題じゃないですか」とそうやって物申す人がいなかった。だから24年間もずっと市長でいられたわけで。市民がちゃんと気づいてたら選挙で変わってたわけですよ。でも粉飾決算して市民に気づかれないように赤字を隠してたんで、市長はやっぱりすごい人なんだってみんな思ってるから市長に投票したわけでしょ。

ガラス張り経営こそが会社を守る最大の防衛策
だからガラス張り経営しなきゃダメなんですよ。

どういう意味ですか?

丸見え!そう、丸見え経営にしないと。

丸見え経営!そうそうそう、その通りだ。

僕の場合はね、ガラス張り経営なんですよ。会社の数字を全部社員にオープンしてるんで。どういう経費にいくら使ってるかとかも毎月社員が見れるようになってるんで、白い仕事ができないのでちゃんと経営しないといけないじゃないですか。
夕張は24年間長期政権やったわけで、今市長が変わって現在の市長はすごくいい感じで再建しとると。トップが変われば会社は変わるんです。トップが変われば市は変わるんですよ。誰がトップになるか大切で、長期政権してると見えない部分、隠される部分というのが増えてくるんで。次の市長に変わった時に赤字が丸裸になったわけで。時代の流れについていける人がトップになるべきだと。

夕張の破綻から学ぶ会社経営4つのポイントまとめ
ということで今日は夕張市の財政破綻についてお話しさせていただいて、その財政破綻がまさに会社と一緒なので解説させていただきました。色々ね、会社経営としてはポイントがあって。
まず①粉飾決算をしない。もう大前提。粉飾決算って嘘の報告やからね。これ絶対しちゃあかん。課題を隠してしまう。で、課題を炙り出すためにもちゃんとオープンにするということですね。
あとは②人件費のコントロール。固定費の半分を占めるんで、いかに人件費をコントロールするか。だから僕は小さい会社は業務委託を活用してやっていくのがいいんじゃないかなと。雇用は生まれないけど、業務委託でやっていける時代だと思うんで、いろんな業務委託の方とパートナーを組んでやっていったら人件費もコントロールしやすい。
で次、③撤退基準。どんなビジネスでも失敗ってあるんですよ。というか失敗の方が多いんで、失敗した時にいかに損切りができるか。経営者は損切りをするのにすごく勇気がいるんですよね。成功してきた人ほど失敗を認めたくない。でも僕は失敗を認める経営者がやっぱり強いと思うので、損切り・撤退基準というのをはっきりしておく。
で、④ガラス張り経営。さっきの粉飾決算にもつながりますけど、正しい決算をして正しい収支を計算して、それをオープンにする。社員にもオープンにしたら社員も協力してくれるんでね。見栄を張らないということです。赤字なら赤字でみんなで立て直そうという一致団結が必要かなと思います。

北海道って行ったことあるんですか?

ありますよ、北海道。お客さんいます。

夕張ですか?

夕張ではないけど、札幌とか函館とかお客さんいるんで。北海道ってやっぱり美味しいですか、ご飯?

北海道はほら美味しいよ。海鮮も美味しいし、なんか何でも美味しい気がするね。文化が違うし、行くだけで楽しいね。

1回も行ったことないですよ。

そうですか!でっかい雪の、札幌雪まつりとかあるじゃないですか。

そうですそうです。それ行きたくて。あ、札幌雪まつりは行ったことない。行ってみたいね。

じゃあぜひついてきますね!

なんでついてくるん。現状の夕張市ロケ行く?

あ、それ面白いですね!

もう今廃墟ばっかりやけど。でそれを雪まつりの時とか被せてロケで、経費でロケやったら経費になるけどね。

そうですよね。その動画こけたら大赤字やけどね。

僕はもう頑張って当てます!

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 脱・税理士スガワラくん の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 脱・税理士スガワラくんを応援しています!
東京エリア
千代田・中央・港区から副都心各区まで、東京の優良税理士法人ランキング
関西エリア
大阪・京都・兵庫・岡山など関西圏の信頼できる税理士法人ランキング
関東エリア
首都圏の神奈川・埼玉・千葉・北関東で実績のある税理士法人ランキング
中部エリア
製造業の集積地、中部・北陸圏で企業支援に強い税理士法人ランキング
九州・沖縄
九州・沖縄地域で地域密着型サービスに定評のある税理士法人ランキング
その他地域
北海道・東北・中国・四国地方の地域に根ざした税理士法人ランキング
