青色申告と白色申告を徹底比較!フリーランスが青色を選ぶべき理由を税理士が解説
白色申告と青色申告、やることは同じなのに税金の差は数万円以上になることも。
結論:白色申告にメリットはない、青色申告一択
今回のテーマは「青色申告と白色申告、どっちがいいのか」です。結論から言うと、白色申告にメリットはありません。白色申告を選ぶ理由はなく、青色申告一択です。
この記事では、その根拠を順を追って説明していきます。また、白色申告にはメリットがないどころかデメリット・リスクまであります。そして青色申告の中にも「レベル」があるので、自分にとって何が最適なのかも確認していきましょう。さらに、青色申告は自動的に適用されるものではなく、事前の申請が必要です。そのスケジュール感もしっかり押さえていきます。
📌 この記事でわかること
- 白色申告と青色申告の帳簿記載内容の違い(実は同じ)
- 青色申告の3つのレベルとそれぞれの節税メリット
- 白色申告を続けると税務署で目立つリスク
- 青色申告承認申請書の提出スケジュール
📝 このセクションのまとめ
- 白色申告を選ぶ理由はない
- 青色申告は節税メリットがあり、かつ事前申請が必要
白色申告と青色申告の違いとは?
白色申告と青色申告の違いを一言で言うなら、税務的なメリットがあるかどうかです。もっと平たく言えば、節税できるか・税金が安くなるかどうかです。もちろん、税金が安くなるのは青色申告の方です。
よく「白色申告の方が簡単だから、税金のメリットがなくても白色申告にしようかな」という声を聞きます。しかし、同じ労力で・やることが全く同じなら、当然メリットのある青色申告を選びたいですよね。実は、それが今の時代はもう実現できているのです。
昔は白色申告の方が楽でした。しかし平成26年の改正以降、白色申告を選ぶ理由はなくなりました。それを次のセクションで証明していきます。
📝 このセクションのまとめ
- 青色申告の方が節税メリットがある
- 平成26年の改正以降、白色申告の「楽さ」のメリットは消滅した
白色申告と青色申告の帳簿記載内容は同じ
白色申告であっても青色申告であっても、帳簿を作る必要があります。帳簿には1つ1つの入金・出金の履歴、つまり取引内容が記載されています。
国税庁のホームページに掲載されている白色申告の帳簿記載内容を確認すると、売上の欄には次の3項目を記載するよう求められています。
- 取引年月日
- 相手方の名称
- 金額
つまり「何月何日に・誰から・いくら入金があったか」を帳簿に記載するのが白色申告のルールです。
では、帳簿の記載例を見てみましょう。例えば「10月4日・現金売上・中野商店・4万2,000円・ノート420冊@100円」といった内容です。取引年月日・相手方の名称・金額がきちんと記載されています。
⚠️ 注意
実はこの帳簿記載例は、白色申告のものではなく青色申告の記載例です。国税庁のホームページを見ると、白色申告の記載内容ページと青色申告の記載例ページで、書かれている内容はほぼ同じです。つまり、白色申告と青色申告(最低レベル)では帳簿に書くことが同じということが証明されています。
昔(平成26年以前)は、白色申告の場合は帳簿を作らなくてよく、売上と経費を電卓で集計した合計を確定申告書に記載するだけでOKでした。そのため白色申告の方が断然楽で、税金のメリットがなくても選ぶ価値がありました。しかし平成26年の改正以降、白色申告でも帳簿の作成が義務化され、青色申告とやることが同じになったのです。
📝 このセクションのまとめ
- 白色申告も青色申告も帳簿に記載する内容は同じ
- 平成26年の改正で白色申告でも帳簿作成が義務化された
- 「白色の方が楽」という時代はもう終わっている
青色申告の3つのレベルと節税メリット
青色申告には「レベル」があります。白色申告と比較しながら整理すると次のとおりです。
| 申告の種類 | 帳簿の種類 | 控除額 | 白色との作業量比較 |
|---|---|---|---|
| 白色申告 | 簡易帳簿 | なし | 基準 |
| 青色申告(最低レベル) | 簡易帳簿 | 10万円控除 | ほぼ同じ |
| 青色申告(中レベル) | 複式簿記 | 55万円控除 | やや多い |
| 青色申告(最高レベル) | 複式簿記+電子申告等 | 65万円控除 | やや多い |
青色申告の最低レベルである10万円控除は、白色申告とほぼ同じ作業量で申告できます。やることが同じなのに、利益から10万円を差し引けるのです。税率が最低ラインだとしても、約1万5,000円の節税効果があります。これは確実に選ぶべきです。
さらに、55万円控除・65万円控除にチャレンジすれば、節税効果はさらに大きくなります。65万円控除が適用できれば、最低でも約10万円の税金が安くなります。簿記の知識がなくても、現在は会計ソフトを使えば複式簿記の帳簿を比較的簡単に作成できるようになっています。
📌 青色申告のその他のメリット
- 赤字が出たら翌年以降に繰り越せる(純損失の繰越控除)
- 30万円未満の消耗品は一括で経費に計上できる(少額減価償却資産の特例)
- 家族への給与(青色事業専従者給与)を経費にできる
📝 このセクションのまとめ
- 青色申告には10万円・55万円・65万円の3段階の控除がある
- 最低レベルの10万円控除でも白色申告とやることはほぼ同じ
- 会計ソフトを使えば65万円控除にも十分チャレンジできる
- 控除以外にも赤字繰越・少額減価償却・家族への給与など多数のメリットあり
白色申告のリスク:税務署で目立ってしまう
白色申告にはメリットがないだけでなく、デメリット・リスクまであります。それが「税務署内で悪目立ちする」というリスクです。
毎年きちんと確定申告をしていて、売上も利益もしっかり出ている個人事業主がずっと白色申告だった場合、税務署の職員は「なぜこの人は白色申告なのか?」と不思議に思います。
なぜなら、青色申告にするだけで申告内容はほとんど変わらず、税金が下がるのに、それをしていないからです。「税金の知識が全くないのでは?」「確定申告書にミスが多いのでは?」と思われてしまう可能性があります。
⚠️ 注意
これは推測ではありません。元税務署職員の方に話を聞いた際にも、「白色申告は目立つ」という話が出ていました。目立つ=税務調査に入られるリスクが上がるということです。白色申告を選び続けることは、不必要なリスクを背負うことになります。
📝 このセクションのまとめ
- 白色申告はメリットがないだけでなく、税務署で目立つリスクがある
- 元税務署職員も「白色申告は目立つ」と証言している
- 目立つことで税務調査に入られるリスクが高まる可能性がある
青色申告承認申請書の提出スケジュール
青色申告は確定申告書を提出するタイミングで「青色で行きます」と宣言しても手遅れです。事前に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。
青色申告承認申請書を提出して受理されたとしても、必ず青色申告をしなければならないわけではありません。あくまでも「青色申告をする権利を得る」というイメージです。権利を持っておけば、確定申告の時期に青色・白色のどちらでも選べます。逆に言えば、申請書を出していないと、白色申告しか選べません。
提出期限は開業日によって異なります。
| 開業日 | 青色申告承認申請書の提出期限 |
|---|---|
| 1月16日以降に開業した場合 | 開業日から2ヶ月以内 |
| 1月1日〜1月15日の間に開業した場合 | その年の3月15日まで |
具体的なモデルケースで確認しましょう。
【ケース1】7月に開業した場合(2023年の例)
2023年7月に開業し、8月に青色申告承認申請書を提出した場合、2023年分から青色申告が適用されます。確定申告書は2024年3月15日までに提出します。
【ケース2】1月4日に開業した場合(2023年の例)
1月1日〜1月15日の間に開業した人は、開業から2ヶ月を超えても大丈夫です。3月15日までに申請書を提出すればOKです。この方が3月9日に申請書を提出した場合、2023年分の確定申告を無事に青色申告で行えます。
📌 スケジュールの覚え方
細かいルールが分かりづらい場合は、「とにかく開業日から2ヶ月以内に申請書を出す」と覚えておけばどちらのパターンでもミスすることはありません。まずは権利を獲得しておくことが最優先です。
📝 このセクションのまとめ
- 青色申告には事前に「青色申告承認申請書」の提出が必要
- 1月16日以降の開業なら開業日から2ヶ月以内、1月1〜15日の開業なら3月15日までが提出期限
- 申請書を出しても白色申告を選ぶことは可能。まずは権利だけでも取得しておく
- 迷ったら「開業から2ヶ月以内」と覚えておけばOK
まとめ:個人事業主は青色申告一択
今回の内容を振り返りましょう。白色申告と青色申告を比較した結果、白色申告を選ぶメリットはなく、むしろデメリット・リスクがあることがわかりました。
- 白色申告と青色申告(10万円控除)は帳簿に書くことが同じ
- それなのに青色申告には最低10万円〜最大65万円の控除がある
- 白色申告を続けると税務署で目立ち、税務調査リスクが上がる可能性がある
- 青色申告をするためには事前に承認申請書の提出が必要
青色申告承認申請書を提出すれば、誰でも青色申告をする権利が得られます。まずはこの権利を獲得しておきましょう。そして確定申告の際には、ぜひ青色申告を選択してください。
また、近年は会計ソフトの進化により、簿記の知識がなくても55万円・65万円控除に対応した複式簿記の帳簿を作成できるようになっています。最低限の10万円控除からスタートするのも良いですが、せっかくならより大きな節税メリットのある上位の控除にもチャレンジしてみることをおすすめします。
📌 今すぐやるべきこと
- 開業日から2ヶ月以内に青色申告承認申請書を税務署に提出する
- 会計ソフトを導入して帳簿の作成を始める
- 確定申告の際は青色申告を選択する(最低でも10万円控除)
終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 大河内薫のマネリテ学園 の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。 本サイトは 大河内薫のマネリテ学園を応援しています!
関連記事
所得税の仕組みを税理士が解説!節税に向けて知っておくべき基本と計算体系
確定申告で損しないために事前確認すべきこと【税理士が解説】
青色申告65万円控除が受けられなくなるケースを税理士が解説
東京エリア
千代田・中央・港区から副都心各区まで、東京の優良税理士法人ランキング
関西エリア
大阪・京都・兵庫・岡山など関西圏の信頼できる税理士法人ランキング
関東エリア
首都圏の神奈川・埼玉・千葉・北関東で実績のある税理士法人ランキング
中部エリア
製造業の集積地、中部・北陸圏で企業支援に強い税理士法人ランキング
九州・沖縄
九州・沖縄地域で地域密着型サービスに定評のある税理士法人ランキング
その他地域
北海道・東北・中国・四国地方の地域に根ざした税理士法人ランキング
