年収130万の壁が崩壊!厚生労働省が条件を発表・税理士が詳しく解説
厚生労働省が年収130万の壁の緩和条件を正式発表。何が変わったのか、注意点は何かを税理士がわかりやすく解説します。
年収130万の壁とは?今までのルールをおさらい
最近、年収130万の壁が崩壊したって聞いたんですけど、これって本当なんですか?

はい。岸田さんが「130万超えてもいいよ、そのまま扶養でいられるよ」っていうのを以前発表して、別の動画でちょっと解説したんですけど、詳細が出ていなかったんですよ。
本当にいいのかって言って不安に思った人が年金事務所などに問い合わせても、年金事務所が「上からの指示がないので何とも言えません」って答えられない状態が続いていたんですね。
でもつい先日、厚生労働省が詳細を発表しました。条件を満たしたら130万超えてもいいよ、という詳細がいろいろ発表されましたね。

そしたら、速報という形になりますね。

そうですね。年収の壁というのは最近よく話題になっていると思うので、今日はそこの解説を詳しくやっていきましょう。

お願いします。

まず今までの130万の壁をざっくり説明すると、旦那さんが働いていて奥さんがパートに出ているとしましょう。よくあるケースですね。
奥さんのパートの収入が130万未満なら旦那さんの社会保険の扶養に入れる、だから奥さんが社会保険を払うことはない、というルールです。
130万以上になってしまうと旦那さんの扶養に入れなくて、奥さんが社会保険をちゃんと自分で払わないといけない。そうすると手取りが減る、ということで「働き損」になってしまうんですね。

自分で社会保険に入るというのは、国民年金とか国民健康保険になるんですよ。自分で払ったところで将来の年金が増えるわけじゃないんです。
会社の社会保険に入るなら将来の年金が増えるというメリットはあるんですけど、自分で払う国民年金は、旦那さんの扶養になっていたものを自分で払っても自分の将来の年金が増えない。本当に払い損なんですよ。

だから130万を超えずに12月の年末ごろで働く時間を少なくして、120何万円で抑えようという人が多くなった。これは会社にとっても日本社会にとっても良くないということで、岸田さんがまあ珍しく…そこを緩和しようということになりました。
思惑が本当はあるんですけどね。将来みんな社会保険に入れ、みたいな思惑があるんですが、一旦まずは「130万を気にせずに働いてください、2年間130万を超えてもいいよ」というルール改正になりました。
そして今回、厚生労働省が具体的な条件を発表しました。ざっくり言うと、一時的な変動収入に該当すれば130万超えてもいいよという話なんです。

「一時的な変動収入」…なんか難しい専門用語っぽいですね。

そうですね、ちょっと難しい言葉ですよね。

「一時的な変動収入」とは?4つの該当条件を解説
一時的な変動収入に該当するケースは、大きく分けて4つあります。
1つ目が、その会社の社員さんが退職したことによって業務量が増加した場合。でもそれで会社のために働くしかない、そういう場合は130万超えてもいいよ、というものです。

2つ目は、1つ目と似ているんですが、社員さんが急に休んで人手が足りないという時も業務量が増加しますよね。それで仕事して130万超えてもOKです。

3つ目は、会社がすごく好調で業務がすごく増えた、にもかかわらずパートさんが休まれると仕事が回らなくなる。そういう業務量が増加した時にパートさんが働くのは一時的な変動収入に該当するということで、これもOKです。

4つ目は、3つ目とよく似ているんですが、突発的に大口の受注が来た場合です。嬉しい話じゃないですか。でもそれでパートさんが休まれたら受けたくても受けられないという状態になったら、会社にとって損失なので、そういう場合も働いて130万超えてもいいよ、ということです。
この4つの条件に該当すれば「一時的な変動収入」ということで、130万超えても旦那さんの扶養に入ったままでいいよというルール改正になりました。

それは、その時の月の給与を見て、「ああここが一時的な部分なんだな」というのが分かるんですか?

いい質問ですね。これを証明する証明書を会社が書いて、旦那さんの会社に提出しないといけないんですよ。
その証明書はネットでダウンロードできるんですが、「何月何日から何月何日までの収入がこれだけ増えます」みたいなことを大体の想定で書くんですよ。それを提出するという形です。

そういうことなんですね。

そうです。証明書を出す必要があります。簡単な証明書なので、130万を超えるパートさんがいたら、そういう証明書を会社側が作ってあげないといけないということですね。

いくらまで働いてもいい?金額の上限はあるのか
じゃあいくらまで働いてもいいのかと。130万どころか150万、200万働いてもいいのかって思うんですが、金額の上限ってできるんじゃないかなとちょっと思ってたんですけど。

例えば150万で上限を作ったら「150万の壁」になるから、金額の条件も作りにくいだろうなと思っていたら、金額の条件はないということなんです。いくら稼いでも、さっきの一時的な変動収入に該当すれば扶養に入れます。

ただ、130万超えてもこういう場合はダメだよというのがあって、これが厄介なんですが、そもそも会社の社会保険に入らなきゃいけない条件に該当してしまったら、会社の社会保険に入らなきゃいけないんですよ。

会社の社会保険に入らなきゃいけない条件って、元々あるんですか?それはどういう条件ですか?

従業員100人以下の会社なら、正社員の所定労働時間(例えば9時〜5時、1日8時間など)というのがありますよね。残業時間を除いた時間が「所定労働時間」というんですが、これの4分の3以上パートさんが働くと社会保険に加入しないといけないんです。
例えば週40時間の会社だとしましょう。4分の3以上だと30時間以上。パートさんが週30時間以上働くともう会社の社会保険に強制加入です。旦那さんの扶養に入る入らないの問題じゃないんです。パートさん自身が会社の社会保険に入らないといけない、そういうルールがあるんですよ。

毎日の労働時間がそもそも長くなって所定労働時間の4分の3以上働いてしまうと、会社の社会保険に強制加入なので、130万以内だろうが以上だろうが関係ないということですね。

そうです、関係なしです。ただ、この労働時間には時間外労働は含まないので、通常働く時間(所定内労働時間)が4分の3以上かどうかで判断します。

3ヶ月ルール:社会保険強制加入のタイミングとは
正社員が週40時間なら、パートさんが週30時間以上働く時間が、1ヶ月だけ30時間以上働いても1ヶ月ぐらいならいいんですよ。社会保険の強制加入にはなりません。

じゃあ2ヶ月働いたらどうですか?

2ヶ月働いて、2ヶ月とも30時間超えたら社会保険の強制加入かというと、ここはまだ強制加入まで行かないですよ。まだ大丈夫です。

まだ大丈夫なんですか!

2ヶ月30時間以上超えて、3ヶ月目以降も30時間を超える見込みなら、3ヶ月目から入らないといけないんです。

ということは、例えば2ヶ月30時間超えが続いたとして、3ヶ月目が29時間なら入らなくていいんですか?

そういうことですよ!

思っちゃいました!

賢いな!私も同じことを考えていました(笑)。そういうルールなんで、30時間、30時間、29時間なら該当しないということで。そもそも時間外で30時間超えているのは全然いいので、例えば28時間働いて時間外で5時間働いて合計33時間働いたというのは別にいいんです。だからそこのコントロールですよね。

そうですね、時間を調整しながら、130万円を超えるのであれば扶養に入ってもいいよというルール改正になったということですね。

ダブルワーク・フリーランスの場合はどうなる?
以前LINEで質問があったんですけど、ダブルワークの方はどうなるんですか?

ダブルワーク、アルバイトを2つ掛け持ちしていて、2つ足しても130万いかない状態だったらそもそも扶養に入れていたけど、1つの方がすごく年末に忙しくて130万超えてしまったとします。例えば60万と60万だったのが、片方が80万になってしまったという場合。
その片方から証明書を出してもらえればOKです。どちらかから証明書が出ればOKです。

逆に、パートじゃなくてフリーランスとか個人事業主として働いている場合はどうなんですか?

フリーランスでも130万未満なら扶養に入れます。

入れるんですか!

ただ、忙しくなったといって130万超えた場合、今回のルール改正に該当するかというと、これは該当しません。
フリーランスは自分で仕事をしているじゃないですか。自分で仕事の時間調整ができますよね。これは「一時的な変動収入」に該当しないんです。会社から言われて、会社の事情で一時的に働かなきゃいけないというのが今回の一時的な変動収入であって、自分がフリーランスの場合は時間調整を自分でするものなので、今回のルール改正の対象にはならないんです。

それなんか悲しいですね。

悲しいですよね。さっきのダブルワークでもそうだけど、自分で個人事業・フリーランスでやっていて、でも1つパートもやっていたとして、自分の仕事が忙しくなって130万超えてしまったらもうダメ。でも自分の仕事は少なくてパートの方が忙しくなって証明書が出ればOKです。

分かりました。

元々130万超えで働いている人・賃上げで超えた場合は?
そもそも130万超えた額で働いている人、超える見込みで働いている人はどうなんですか?そういう人は今回のことで扶養に入れたりするんですか?

元々扶養に入っていない人が今回の改正で扶養に入れるかという話ですよね。例えば毎月15万ぐらい働いていて、このまま12ヶ月過ごしたら180万になるという人で、一時的な変動収入にも該当するみたいな感じの人。そういう人もいるかもしれないですよね。
元々扶養じゃない人が今回のルール改正で扶養になれるかというと、これはなれないです。

なれないんですか!

あくまでも元々扶養に入っている人が、この10月からの改正が始まってから扶養に該当しなくなるかも、という人は入れる。元々130万を超える見込みで1月から働いている人は入れないんです。

そこはダメなんですね。分かりました。

最近よく賃上げ、賃上げって言っていたじゃないですか。その賃上げが影響で130万円超えた場合はどうなんですか?

これね、絶対ありえると思うんですよ。補助金をもらうにも賃上げ、助成金をもらうにも賃上げ、そもそも最低賃金が上がったとか、何かと企業に賃上げしろって言って、パートさんの賃金も上がって130万超えてしまう人はおそらく出てくると思います。
そういう人は、賃上げで130万超えたら扶養から外れます。

外れるんですか!それは嫌ですね。

一時的な変動収入に該当しないんですよ。だから賃上げで130万超えそうな人は、12月の働く時間を短くしておいて、仕事が一時的に忙しくなったといって働く時間を増やして、130万超えるという流れを作ればOKなんです。
でもそれが毎月一定の、例えば週20時間働いていて特に残業もなく、賃上げで130万超えてしまったという場合は、今回の一時的な変動収入には該当しないので扶養には入れないですね。

そういう人多そうですね。

だから時間を増やした方がいいですよね。時間を増やさなければ130万いかないけど、時間を増やしたことによって130万に達したという流れを作った方がいい。そういう手もありますよ。

そういう手もあるんですね。分かりました、ありがとうございます。

証明書の手続きと社会保険調査のリスクについて
いろいろ条件があるんですが、結局会社が証明書を出してくれればほぼ通るんですよ。証明書ってすごい簡単で、収入がどれだけ増えたかを書くくらいなんで、そんな難しい証明書じゃないんです。それさえ書いて、細かい理由とかも書かなくていいんですよ。

通らない可能性がある場合は、多分調査が入った時なんです。提出した段階で引っかかるということはまずないです。そんな詳しい証明書じゃないから。
将来的に社会保険の調査が入った時に、この一時的な変動収入に該当するのかどうか、そもそも4分の3以上働いているのか、時間が増えていないのに賃金アップで130万超えているだけじゃないかというところまで調べられたら、遡って「扶養から外れなさい」と言われる可能性はあります。でもそういう調査がない限りはほぼほぼ通るんじゃないかなと。

そういう調査があるんですね。

社会保険の調査ってあるんですよ。なので嘘は書いちゃダメですけど、証明書を会社が書いてくれればほぼほぼ否認されることはないんじゃないかなと。否認されるとしたら将来の調査くらいかなと思います。

ちゃんと確認しながらやった方がいいですね。

そうですね。

まとめ:130万の壁の新ルール・4つの条件と注意点
今日は130万の壁が崩壊するのかどうか、いろんな条件をお話しさせていただきました。
1番大きな条件は「一時的な変動収入」に該当するかです。
- 1つ目:従業員の退職によって業務量が増えて、それをカバーするために働いた場合
- 2つ目:従業員が休んだ場合、それをカバーするために働いた場合
- 3つ目:会社の業績・受注が好調で業務量が増えた場合
- 4つ目:突発的な大口受注があって業務量が増えた場合
この4つに該当して労働時間が増えて130万超える場合は、旦那さんの扶養に入ったままでいいよというルール改正が行われました。会社が証明書を書いて旦那さんの会社に提出すれば、扶養のままでいられます。

ただ、今回の条件に該当しないケースもあります。所定労働時間の4分の3以上働いて社会保険に強制加入になる場合や、時間が増えたのではなく賃金アップで130万超えた場合など、一時的な変動収入に該当しない場合もあるので、その辺は注意して、会社に証明書を発行してもらえればと思います。

ありがとうございます。

終わりに
本記事の内容は YouTubeチャンネル 脱・税理士スガワラくん の下記動画を参考に作成しています。AIによる書き起こしを活用しているため、誤字脱字がある可能性があります。ご了承ください。本サイトは 脱・税理士スガワラくんを応援しています!
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